「ST250 Eタイプ」は、オートバイの伝統的スタイルと美しさを追求したベーシックなシングルマシンである。デビューモデルとなるNJ4AA型は、2004年1月に発売された。
ちなみにスタンダードタイプの「ST250」は、2003年12月から販売されていた。
両モデルの違いは、通常モデルのエンジン始動方式がセルフスターターのみであるのに対して、本モデル「Eタイプ」はキックペダルを併設した。さらに外観デザイン上の違いとしてヘッドライトケースやマフラーといった各部をメッキ仕様とすることで質感を高めている。また、タンクにはグラデーション塗装が施されていた。
メカニカルな部分は共通となっていて、スペックよりも手軽さやオーソドックス感を重視した設計になっている。
車体はダイヤモンド型フレームにSOHC2バルブの空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載。デビューモデルはキャブレター仕様だったが、排ガス規制に対応するために実施されたマイナーチェンジ以降はフューエルインジェクションを採用。
最高出力は初代モデルが20馬力で、インジェクション仕様が19馬力だった。
ライバルモデルとしては、カワサキの「エストレヤ」が比較対象となる。SOHC2バルブの空冷エンジンを搭載した、シンプルでどこか懐かしさを感じさせるスタイリングだ。「エストレヤ」は足回りやシート形状の違うバリエーションタイプを複数設定しており、ライダーの好みに応じたチョイスが可能という面で魅力的な展開をしていた。カスタムパーツも豊富だったことから人気争いにおいては「エストレヤ」が優位に立っていた。
「ST250 Eタイプ」は、レッグシールドを装着したクラシックタイプやカフェレーサースタイルの限定モデルを展開しながら、2008年にマイナーチェンジが行われNJ4CA型へ進化。このタイミングで通常タイプが販売終了となり「ST250 Eタイプ」に統合された。そして、「Eタイプ」の専用装備であったキックペダルが廃止されセルフスタートのみとなった。
以降はカラーチェンジを実施しながら2014年モデルまで設定され販売終了に至った。

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解説記事更新日：2022年01月08日

スタンダードモデルのST250に約1ヶ月遅れるかたちで発売されたST250 E-Type。
ST250のセルフ式スターターにキック式スターターを併設、ヘッドランプ、ウインカー、メーターケース、マフラーなどボディ各部にクロームメッキ加工が施された。重量が2kg増した点以外に諸元の変更は無い。
カラーバリエーションにはパールダークスペースブルー、パールネブラーブラックの2色を設定。
新車販売価格は39.7万円だった。
また、同年にはクラシックなワークスマシンをイメージしてセパレートハンドル、バックステップ、フロントカウル、シングルシート、前後アルミフェンダーなどを搭載した「ST250 E type Cカスタマイズ」が100台限定、そしてカブのようなレッグシールド、大型フェンダーを搭載し、同スズキのSW-1をイメージした「ST250 E type Sカスタマイズ」が200台限定でそれぞれ販売されている。
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解説記事更新日：2021年11月15日

カラーチェンジを受けて発売された2005年モデルのST250 E-Type。
カラーバリエーションにはマーブルアステカオレンジ×ファントムグレーメタリック、ソニックシルバーメタリック×ファントムグレーメタリックの2色を設定。
新車販売価格は先代から据え置きの39.7万円だった。
ちなみにこのST250 E-Typeは同スズキの兄弟車でもあるグラストラッカービッグボーイから太めのキックスターターを共有しており、上位モデルという立ち位置ながらそこはしっかりとコスト削減を受けている。さらにTU250Xというほぼ同型の輸出車が北米やオセアニアなどで販売されており、海外向けの販売にも抜かりがなかった。
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解説記事更新日：2021年11月29日

カラーチェンジを受けて発売された2006年モデルのST250 E-Type。
カラーバリエーションにはパールシャイニーベージュ×ファントムブラックメタリック、キャンディインディブルーの2色を設定。
新車販売価格は先代から据え置きの39.7万円だった。
ライバル車にはカワサキの250ccシングルスポーツのエストレヤが挙げられる。2006年モデルの最高出力は20PS/7,500rpm、乾燥重量は148kgで、2台のパワーウェイトレシオを比較するとエストレヤは7.4kg/PS、対するST250 E-Typeは6.45kg/PS(20PS/乾129kg)となり、加速性能では車体が軽量なST250 E-Typeが優っていた。パワーバンドは共に6,000rpm-7,500rpm。
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解説記事更新日：2021年11月15日

カラーチェンジを受けて発売された2007年モデルのST250 E-Type。
カラーバリエーションにはレッド×ホワイト、キャンディインディブルーの2色を設定。
新車販売価格は先代から据え置きの39.7万円だった。
シート高は770mmから沈み込みもあり足つきは良好、車重も129kgと軽量であるため女性ライダーからも多くの支持を得る本車。また、実用車然とキックスターターが搭載されていることでバッテリー切れになっても灯火器類の明度は弱まるものの始動が可能 (※バッテリーが完全に上がった場合キック始動が可能なのはキャブレター車のみ) であることや車体の耐久性の高さにも定評があり、意外にもバイク便ライダーからの人気が高かったモデルだ。
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解説記事更新日：2021年11月29日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された2008年モデルのST250 E-Type。
新たに2007年の国内排ガス規制をクリアし、エンジンがインジェクション化。最高出力は20PS/7,500rpm→19PS/7,500rpmに、最大トルクは2.2kg-m/6,000rpm→2.1kg-m/5,500rpmへと低下。燃費は55km/L→48km/Lとなっている。
また、マフラーは触媒付きマフラーとなり、キック始動は廃止、点火方式はCDIからフルトランジスタ式となった。
カラーバリエーションにはキャンディソノマレッド、パールネブラーブラックの2色を設定。
新車販売価格は45万円だった。
これまでキックスターターに加えてセルスターターが併設されている点が特徴のE-Typeだったが、仕様変更でキックスターターを廃止したことでこの2008年モデルからはスタンダードモデルと統合。セルスターターのみとなり、車名は上位モデルであった「ST250 E-Type」がそのまま採用された。
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解説記事更新日：2022年01月09日

カラーチェンジを受けて発売された2012年モデルのST250 E-Type。
カラーバリエーションにはミストグリーンメタリック、グラスミッドナイトブラウン、パールネブラーブラック×パールミラージュホワイトの3色を設定。
新車販売価格は47.1万円だった。
ST250 E-Typeに搭載されたシングルエンジンとダイヤモンド型フレームは遡ること1982年に発売されたGN250Eからボルティー、グラストラッカー、そしてST250へと脈々と受け継がれたものであり、基本的な構造は当時から殆ど手を加えられていない。そしてGN250E発売からちょうど30年目となるこの2012年のST250 E-Typeにおいても未だ現役として健在であった。
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解説記事更新日：2021年11月15日

カラーチェンジを受けて発売された2006年モデルのST250 E-Type。
カラーバリエーションにはキャンディダークチェリーレッド、パールミラージュホワイト×パールネブラーブラック、グラスミッドナイトブラウンの3色を設定。
新車販売価格は先代から据え置きの47.1万円だった。
ライバル車にはホンダ250ccシングルスポーツであるCB223Sが挙げられる。2010年モデルの最高出力は16PS/7,000rpm、装備重量は135kgで、2台のパワーウェイトレシオを比較するとCB223Sは8.43kg/PS、対するST250 E-Typeは7.68kg/PS(19PS/乾146kg)で加速性能では最高出力の高いST250 E-Typeが優っていた。また、両車のパワーバンドはCB223Sが5,500-7,000rpm、ST250 E-Typeが5,500rpm-7,500rpm、新車販売価格ではCB223Sが39.9万円でST250 E-Typeより約7万円安となっていた。
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解説記事更新日：2022年01月09日

カラーチェンジを受けて発売された2014年モデルのST250 E-Type。
カラーバリエーションにはフォックスオレンジメタリック×グラススパークルブラック、パールミラージュホワイト×グラススパークルプラック、グラスミッドナイトブラウンの3色を設定。
新車販売価格は48.4万円だった。
ST250 E-Typeはこの2014年モデルを最終型とし、以降2017年まで変更なくラインアップされていたが、平成28年国内排ガス規制への対応は無く生産終了となった。また、GN250から30年以上受け継がれたシングルエンジンとダイアモンドフレームを継承する次のモデルは発売されておらず、スズキの250ccクラスのシングルスポーツとしては後にインドスズキで生産されたGIXXER 250が登場している。
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解説記事更新日：2022年01月09日

「ST250Eタイプ」のデビューモデルNJ4AA型は、2004年1月に発売。スタンダードモデルの発売から1ヵ月遅れのデビューとなった。オートバイを操る楽しさを味わえて手軽に乗れるマシンという位置づけで展開されたモデルだけあり、シンプルな構造で飽きの来ないデザインが特徴だ。
車体は、ダイヤモンド型フレームにSOHC2バルブの空冷4ストローク単気筒エンジンJ438型を搭載。最高出力は7,500回転で20馬力というスペックだった。ちなみにストリートスタイルの同クラスマシン「グラストラッカー」にも同系統のエンジンが搭載されていた。
トランスミッションは5速リターン式を採用。始動方式は、スタンダードモデルがセルフスターターのみだったのに対して、本モデルはマニュアルデコンプ式キックペダルを装備することで、よりオートバイらしい味わいを感じさせる仕様に仕上げられている。
基本構造は通常モデルの「ST250」と共通で、足回りはフロントがテレスコピック正立フォークに18インチスポークホイールを履き、ブレーキはシングルディスク仕様。リアはスイングアームにツインショックを装備し、フロントと同じく18インチホイールにドラムブレーキという組み合わせだ。
ライバルモデルとしては、カワサキ「エストレヤ カスタム」が比較対象になるだろう。エンジンは同じく20馬力の空冷SOHC2バルブ仕様。ただ、ブレーキは前後共にドラム仕様だったので制動性能の安心感という面では本モデルが優れていた。
「ST250Eタイプ」の外装デザインは、マフラーやヘッドライトケースをメッキ仕様とすることでスタンダードモデルよりもレトロな高級感を演出。フロントフォークのアウターチューブも通常タイプがブラックアウトされていたところをシルバーカラーとなっている。
NJ4AA型「ST250Eタイプ」の発売以降は、カラーチェンジや限定モデルを展開しながら2008年にNJ4CA型へマイナーチェンジするまで販売された。

買替や売る際の買取査定は、NJ4AA型 ST250E　の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2021年12月31日