V710型の油冷エンジンを搭載し、圧倒的なパワーとトルクを与えられて欧州市場制覇のために生み出されたモンスターマシン「スズキ GSX-R1100」。
1986年に初めてデビューしたGSX-R1100は、最高出力130psという当時としては異例のハイスペックエンジンを武器とし、丸目2灯式ヘッドライトの無骨なスタイリングを持ったリッタースポーツ最強の称号を手にしました。
現在では水冷エンジン化してしまったGSX-Rシリーズですが、往年の油冷エンジンの美しさを愛するマニア人気は高く、1992年モデルまでの油冷エンジン搭載車は未だに根強い人気があります。
今回は油冷モンスター・GSX-R1100 1990年式の走行フィールなどについてご紹介させて頂きたいと思います。
(乗車モデル L型1990年式)
1986年の初期モデルから89年まで、GSX-R1100のフロントは正立式フォークでしたが、この90年モデルからは倒立式フロントフォークが採用されるようになりました。
レーサーレプリカは前傾ポジションがきつい傾向にありますが、この90年式GSX-R1100はフロント剛性とポジショニングのバランスが良好で、標準的な体格の男性であれば窮屈さを感じることはあまりないでしょう。
シートも現行のSSやオフ車と比べ、肉厚で座り心地は非常によく、ツアラーとSSの良いところが同居した乗り心地と言えます。
89年にモデルチェンジを行い、乾燥重量が219kgまで引き上げられてしまったこともあり、押し引きはやや重く感じられます。
その代わり、足つき性はオンロードスポーツモデルとしては良い部類に入り、165cmの筆者でも両足が普通に接地できるため安心感があります。
このモデルからはリアのタイヤサイズが180へサイズアップしたため、若干取り回しにコツが要るようになりました。
小柄な方にとっては純正チェーンは押し引き時の抵抗感が強く感じられる傾向にあるため、気になる方はチェーンサイズを530あたりに変更してみると見違えるように軽くなります。
時速300kmを現実的なものにしただけあり、このGSX-R1100の油冷エンジンは低速から非常にパワフル。
89年モデルまではタコメーターの下限値が3,000rpmとなっており、それ以下では針がピクリとも動かなかったことはあまりにも有名です。
街乗りでは3,000回転以下でスルスルと走るため、知らなければタコメーターの故障を疑ってしまうほど強烈な加速力をウリとしています。
ただし、この常用域は油冷エンジンの振動がもっともダイレクトに伝わってくる回転域でもあるため、上手に乗りこなすには4,000回転以上を意識し、クラッチとギアチェンジによってパワーコントロールすることが求められます。
当時世界最速の座を「カワサキ ZZR1100」と争っただけはあり、高速域での操作性はかなりハイレベルです。
低速から高速まで、状況を問わずアベレージの高さを発揮するタイプで、エンジンが目覚めていればあらゆる状況に適応する器用さがあります。
モデルチェンジによってツアラーよりの性格となったためか、限界値は従来モデルよりも低めとなりましたが、それでもコーナリングでフルバンクできるだけの性能はあるため、初心者でもダイナミックな走りを楽しむことができます。
これはリアタイヤサイズの変更による恩恵ですが、接地面積増加による安定性の向上はかなり大きく、スリリングさは正直言ってあまり感じられません。
90年式のGSX-R1100は145psというハイパワーですが、純正ブレーキではやや制動性能が釣り合っていない印象を受けました。
これは当時の技術レベルなどの関係もありますが、エンジンブレーキとスロットルを上手く組み合わせないと80km/h以上では思い通りのブレーキングは出来ません。
現行のバイクと比べるとアナログさがあり、この点ではやや厳しい評価となってしまいますが、乗り手がそれに慣れてしまえば無類のコントロール性を発揮します。
気になる方は社外メーカー製ブレーキパッドに交換するだけでもかなり変わりますので、まずは純正を基準にご自身に合った調整をしていくと良いでしょう。
GSX-R1100の油冷エンジンは、「吼える」という表現がぴったりくるほど迫力あるサウンドがトレードマークです。
アイドリング回転数から「ゴゴゴゴ…」と唸る様子は、まさにGSX-R1100のモンスターぶりを何よりも雄弁に物語るもので、スロットルを開けると一気に音量が上がります。
これは3,000回転以下の常用域の範囲内であっても同様ですので、住宅街のお住まいの方はそれなりの意識付けが必要と言えます。
純正マフラーでも大迫力のサウンドですが、社外品マフラー装着時には輪をかけてパワフルなエキゾースト音に変化しますので、購入前には動画サイトなどで音質・音感をチェックされることをおすすめいたします。
さすがに四半世紀も前のモデルだけあり、純正パーツの入手にはかなりの苦労が伴うようになりました。
現実的な代替策は他年式モデルの純正流用で、ある程度のことはショップなどとの相談で行うことをおすすめいたします。
一方、カスタムパーツの方はUSヨシムラなどのメーカー品が未だに新品で入手でき、フルカスタムまで可能。
89&90年式のGSX-R1100はスプロケットを扱うメーカーが少ないため、今後のことを考えるならある程度のスペアも用意しておく必要があります。
このGSX-R1100がハヤブサへ進化したことは有名ですが、現在ではマイナー車とされているため、自分でカスタムの方向性を計画できる方向けの車両と言えます。
スズキによると、油冷GSX-Rのエンジンは耐久テストでも全く壊れることがなく、テスト自体の意味がなかったと言わしめた逸話があります。
それだけにエンジンのタフさはリッターバイクの中でもトップクラスですが、基本設計が少々古いため、サビによる腐食などがオーナーの課題となります。
特に、90年モデルから採用となった倒立式フロントフォークはオイルシールの劣化が早い傾向にあり、こまめに洗車しながら愛車のコンディションチェックが必要となります。
オイルシールの交換で対応できるレベルの不具合ですが、これを怠ると一気に劣化が進みますので、初心者の方はこまめな点検を意識する必要があります。
後の時速300km規制や、馬力制限などの影響を受けなかった往年の名車・GSX-R1100。
現行のSSなどと比べると、野暮ったい印象があるマシンなのは確かですが、ツアラー寄りの味付けをされた仕様は、現在でも十分現役で通用するほど守備範囲が広いマシンです。
パワフルな油冷エンジンはすでに生産を終了しており、今後は一切生産されることがない貴重なものでもあります。
「最後の国産モンスター」と称された、怒涛のエンジンパワーとビート感、メンテナンスを楽しめる方向けの一台と言ってよいでしょう。
維持にはそれなりの苦労がつきものとなりますが、総じてバイクを所有する喜び・走らせる喜びを存分に味わえる魅力的なマシンです。
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