1985年に登場し、ドラッグレーサー然とした独特の風貌と、過激なまでの加速力で話題をさらった「ヤマハ VMAX(正式名称・VMX12)」。
ドラッグレースの本場・アメリカで、当時の日本車の中で唯一アメリカ人は「It’s so cool!」と絶賛した本格的なスタイルは、日本でも高い注目を集め国内販売を解禁。
輸出仕様車には120psを発生する独自のバルブシステム「V-boost」が搭載され、0-400m10秒台のタイムを叩き出し、世界にその名を馳せました。
今回はそんな和製ハイパードラッガー「ヤマハ VMAX」2000年式の北米仕様車のインプレをお届けさせて頂きます。
(乗車モデル 北米 2000年式)
シート高は765mmとまずまず標準的な高さですが、ハイパワーの加速Gを受け止めるべく幅広なシート形状のため、165cmの筆者では爪先立ちがやっとといったところ。
体格の良いアメリカ人向けに作られているということもあり、乗るにはそれなりのコツが要ります。
装備重量で300kg越えの重さとなるため、ローダウンかシートのアンコ抜きがおすすめ。
ガソリンタンクがシート下にあるため、不慣れなうちはマスバランスが変化しやすいことに戸惑うこともあるかも知れません。
ただし、エンジンに火を入れてからの安定感はかなり高く、低速トルクの太さもあって乗り心地は決して悪くありません。
車体重量300kgの重さはやはりそれなりにあり、エンジン停止時の押し引きはかなりの体力が必要となります。
実際に跨ってみると、ライディングポジションが微妙な姿勢を強いられるため、長時間の走行は不得手と言えます。
ノーマル時はハンドルのマウント位置が日本人の体格にとってかなり中途半端な位置になるため、体格次第では押し引きに腰を使ってかなり力を入れる必要あり。
気になる方はセパハンなどのカスタムを施し、力の入れやすい形に変えるとよいでしょう。
直進安定性が高い反面、一定角度まで寝かせると自力で立て直すことが不可能になるため、取り回しには細心の注意が必要となります。
「直線番長」という呼び名は、まさにこの初代VMAXのためにあるような言葉で、2,000回転程度でもかなり力強い加速感があります。
この初代VMAXをVMAXたらしめているV-ブーストシステムは、6,000回転過ぎから目覚める爆発的な加速力を発揮しますが、一般道ではとても扱いきれないほどの爆発的な加速力です。
ドラッグレーサースタイルという関係上、直進安定性は非常に優れており、強風の中でもどっしりとした安定感があります。
ただし、時速100kmを越えると、全身が風にさらされ空力効果がゼロに等しい作りであるため、小柄な方はビキニカウルやバイザーなどで改善する必要があります。
初代VMAXは直進時の安定性の反面、コーナリングの限界値は低めであるため、倒し込み時にも独特のコツが要ります。
車体重量が非常に重いため、フルバンクで攻めるような走りは不可能ですが、いわゆる「殿様乗り」では身体を捻るだけでしっかり曲がってくれる素直さもあり、乗り手によって評価が分かれるところでしょう。
国内仕様車以外はV-ブーストの発動でコントロール不能になるほどのビッグパワーのため、おっかなびっくり乗ってしまうかも知れません。
そこを一歩踏み込み、シフトとクラッチワークで乗りこなすように意識すれば、持ち前のパワーがしっかりと路面に伝えられ、迫力満点のパワーライドが存分に楽しめます。
街乗りでの法定速度レベルであれば特に不満はありませんが、時速60kmを越えると車体重量がダイレクトにかかってくるため、車体が流れやすくなります。
乗りこなすにはリアブレーキを若干強めにかける形で、フロントは気持ち弱めという感覚で丁度良くなる印象です。
他の大型バイクと比べ、明らかにブレーキ頻度は高くなるため、人によってはブレーキレバーが重いと感じるかも知れません。
出来れば購入前にフィーリングを確認し、遊び幅の調整や社外品との交換など、それなりの準備をしておいた方が無難と言えます。
低速時は現行のリッターネイキッド並みのエキゾースト音ですが、V-ブーストが発動すると「ヴォンガヴォン!」といった非常に力強い咆哮へ変化します。
空気を振るわせるほどの加速力と合わせ、これが初代VMAXならではの魅力であり、このためだけに初代VMAXを乗る方がいるほど。
ノーマルマフラーでも迫力十分ですが、SP忠男のスーパーコンバットなど、社外品へ交換するとさらに輪をかけたサウンドが楽しめ、ぞくぞくするほどの快感が伴うほどになります。
フェラーリのように官能的なものではありませんが、野性味にあふれた男くささのある魅力があり、その独特のスタイルと合わせて乗り換える気にならないほどの味わい深さがあります。
2007年をもって生産終了し、翌年Vブーストシステムが廃止された「VMAX1700(型式番号RP22J)」となったため、純正パーツの確保が難しくなってきています。
国内仕様と輸出仕様では、ステムとフォーク以外のパーツが適合しないケースも多く、通販での購入・個人売買での入手時は要注意。
社外品のカスタムパーツもラインナップが限られており、フルカスタムまで視野に入れるのであれば、海外ブランドへ目を向ける必要があります。
国内仕様車に関しては、後付でV-ブーストシステムを搭載するためのキットもありますが、総じてかなり高額です。
また、輸出仕様車用にV-ブースト発動時のバルブで開閉するバイパスを強制的に常時開放とする「フルタイムV-ブーストシステム」などもあり、動力系カスタムの方はかなりハイレベルなパーツが多めです。
V-ブーストによる爆発的な加速力を持つ反面、初代VMAXは突然アイドリングが不安定になることがあります。
その原因の多くは、燃料タンクからリザーブタンクへ切り替わった際に起こるものですが、試乗時にこれが感じられた場合は燃料が不十分である可能性が高いため、販売店のスタッフに確認しておきましょう。
基本構造が古いため、作りとしては意外にオーソドックスなもので、その分車体自体の信頼性は高いと言えます。
ただし、電装系がやや弱く中古車として購入する際は事前に確認し、納車前に一式交換してもらうというのも選択肢としてはあり。
また、初代VMAX最大の魅力であるV-ブーストシステムですが、これは故障してしまうと非常に修理費が嵩むため、購入時は必ず試乗して6,000回転以上まで回した上で加速感・パワー感の確認を行いましょう。
半クラ状態でも明らかにそれと分かるほど挙動が変わりますので、出来る限り実車確認・試乗の上で購入されることをおすすめいたします。
最近の大型バイクと比べると、ひとつひとつの項目では欠点だらけとも言えるほど難点の多い初代VMAX。
ただし、これがダミータンク両サイドに大きく張り出したエアインテークや、唯一無二のドラッガースタイルと圧倒的なパワー感と合わせて考えるとその評価は一変します。
今では過去の遺物となってしまったV-ブーストシステムのように、性能だけで言えば初代VMAXを上回るバイクは多数ありますが、この独特のオーラと直線のみの速さを追求した究極の形は今後二度と現れない貴重なものです。
乗り手の体格や技量など、様々なものを要求するわがままなマシンですが、所有しているだけで幸せを感じられる稀有なバイクでもあります。「男そのものの魅力」が感じられると言えば少々大げさに聞こえてしまうかも知れませんが、大型バイク乗りであれば一度は乗りたい、と思わせるだけの強烈な魅力を持った一台です。
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