ピアッジオMP3 250買取査定事例｜目立つカウル割れが有る車両

1年近く乗らずに屋外に置きっ放しにされていたためエンジンがかからなく
なっていたピアッッジオMP3 250
査定の際も当初はエンジン始動しませんでしたが、ブースターで繋いでジャンプ
させて、根気よくセルを回していたところエンジンの始動は確認できました。
始動したエンジンの状態や、劣化が目立つ外装の状態などは要所別にご案内すると

■エンジン周り
アイドリング不安定、回転バラつき、腰上異音、白煙吹き
腰下オイル漏れ（少）、ラジエーター・エンジン錆び

■ハンドル/フロント足回り
フロントフォーク錆び・オイル漏れ、ハンドル・ブレーキレバー曲り
ホイール傷錆び（大）塗装ハゲ、タイヤひび割れ

■リア足回り
リアサス錆び（大）オイル漏れ、ホイール傷錆び、タイヤひび割れ

■電装保安部品
バッテリー上り（電圧不足）、マフラー・エキパイ錆び（多）傷
ヘッドライトカバー・ミラー・ウィンカーレンズ傷

■外装
カウル類全体の変色、サイドモール（フロントカウル）割れ（大）
前後フェンダー・アンダー・サイドカウル・タンク傷（多）

■フレーム周辺
メインフレーム各所錆び（多）、ハンドルストッパー凹み
ステップ・スタンド傷錆び

■カスタム箇所
リアキャリアボックス装備

■全体
1年間動かしていないという事で、車両全体に劣化や疲労感が漂っていましたので、
キャブ詰まりを起こしていると思われましたが、幸いキャブの分解洗浄まで行わずに
バッテリー繋いでエンジンの始動することが出来ましたが、
始動確認できたエンジンの状態は、アイドリングが安定せず、加速時のもたつき、
減速時の回転にバラつき、加速時とアイドル時の目立つ白煙吹き、やや目立つ異音と
機能的な劣化が認められる状態で、販売するに当たっては手を入れる必要があり
大きな減点となりました。
その他にも
また、放置期間もあり保管状態が良くなかったため、カウル全体が焼けて色褪せ
している他、タイヤや足回りの疲労やヘタリ、
大きく割れているフロントサイドモール/カウル
引き摺り気味のリアブレーキ、リアサスやフロントフォークなど各所金属メッキ部分の
錆びや腐食など、全体に漂う使用感とヘタリ具合も減点され
全体を通じて状態が良くなかったピアッジオMP3 250でした。

2014年にヤマハのトリシティ（TRICITY MW125）の発売で国内でも注目を集めた
3輪トライク（前2輪・後1輪タイプの3輪バイク）ですが、
3輪トライクの先駆け的な存在がピアッジオのトライクMPシリーズで、国内では
2007年に発売が開始されました。

新車本体価格ではトリシティの競争力が際立ちますが、
トリシティ　356,400円（2014年発売）
ピアッッジオMP3 250　70万円台〜（2007年発売）

中古相場ではどのような相場になっているのでしょうか？
それぞれの査定相場＝業者間市場での落札価格＝を比較してみると
（買取業者に買取されたバイクの9割が業者間市場に出品して売却されています
ので、買取業者は市場での落札価格から引き算で査定価格を決定しています
また上記市場での主な買い手は中古バイクを仕入れる販売店になっています）
以下のようになっています


※2014年10月9日集計の過去1年間のデータ
※MP3 250にはタイプIEやヤイプRLが含まれています

トリシティは出品落札されている28台全ての車両が走行距離0kmの新車ですので、
中古の相場にはなっていませんが、余談ですが、新車がこれだけ多く出品されていることは、
販売店が在庫を抱えることを嫌って中古市場に流していることが想定されますので、
メディアでの露出に比べると店頭での販売数はやや劣っているのかもしれません。
実際に走行距離がある中古になると20万円台前半が落札価格になると思われますので、
実際の査定金額は20万円前後が今のところ中心になると思われます。

対してMP3 250は、新車価格から比べるとやや低調な印象ですが、
小型・中型が主戦のピアッジオは全車種を通じて、全体的にMP3 250と似たような
（それよりも安い）相場で落札されています。
MP3 250に関しては、状態がかなり良ければ20万円台〜30万円付近、状態が悪いと10万円未満、
中心の査定価格ゾーンは10万円台といったことが読み取れます。

ヘルメットなしで乗れた時代は中古相場がもっと高かったMP3
以前は、普通自動車免許で乗ることができたMP3ですが2009年の道交法の一部改正により
当車種のように左右の車輪の間隔が460mm未満であるなどの一定の構造を有するトライクは
自動二輪車（特定自動二輪車）と見なされ、普通自動二輪車免許のみで運転でき、
ヘルメットの着用などが必要となりました。
実は、その後に、MP3シリーズの中古相場が崩れたという経緯もございます。