買取査定させて頂きましたのは2017年モデルのボルトRスペックABS。色はダルレッドカクテルB。
きれいに見える車体ですが、実は全損扱いの事故車です。
なぜ全損扱いなのか?
メインフレームが歪んでいるため走行すると振れて自走不可の状態となっているためです。
実働化に向けては要フレーム交換の事故車です。
さて査定のポイントとなったのは?
いかにでご紹介差し上げます。
事故による損傷
先ずは外装の状態から査定していますと、 パット見てタンクが凹んでいましたので「転倒されましたか?」とオーナー様にお聞きしたところ、 「曲がろうとして単純に転んだ」と仰られたように単独の転倒事故によって凹んだそうです。
オーナー様ご自身は「痛くてクラッチが握れないんだよ」と仰っておりましたが、打撲などの軽傷で済み査定にお立会いくださいました。
タンクの凹みは、ウィンカーカバーの背面が減り込んだようで、あまり見かけないレアケースですが、ウィンカーの力で凹んだことから大きな衝撃であったことは想像できます。
ハンドル周りに衝撃があった場合に、凹んだり塗装がひび割れたりすることが多い降ハンドルストッパーを見ると曲がっています。
念のために、ハンドルの左右の切れ角をチェックして、フレーム各所を見ていくと、ステップが大きく曲がっています。
ステップ回りのダウンチューブ(フレーム底部)の塗装が剥げて日々割れしています。ひび割れている個所を触診するとからり変形していくことが分かります。
「結構な速度で転倒されたんですか?」とオーナー様にご質問すると「いや50kmくらいかな?」とのご回答でした。
単純に打ちどころが悪くポイントでダウンチューブが大きく変形していたようです。
念のために、フレームを入念に見ていくと、皺が寄っています。皺の寄り方から歪みもありそうで、高速走行では車体がブレて走行不能の可能性が高そうです。
「事故以来ご乗車されましたか?」とご質問察せて頂いたところ、「事故以来は乗っていない」とのご返答でした。 フレームの状態をご説明させて頂き、フレームが再利用できない可能性が高そうなことを申し上げると、 「実は売るか?フレーム交換して修理するか?それも考えています」とはオーナー様のお言葉。
フレーム交換の修理か?売却か?
発売から4年と経過していなく、全損事故車が殆どないことから、中古市場でボルトのフレームを入手するのはほとんど不可能な状態。
メーカー取り寄せで新品のフレームを購入する必要があります。
BOLTで新設計されたダブルクレードル形式のフレームのお値段は、17万640円(税込)。
最も気になるフレームの交換工賃ですが、町のバイク屋さんでは受けてくれるとお店は殆どないと言えるでしょう。
フレーム交換を受けてくれる店舗が見つかっても一部の旧車に限定しているバイク屋さんが殆どです。
100万円や200万円を軽く超えてくる旧車は、代替手段がなく高額な工賃でフレームを交換してもお客様もバイク店も納得できますが、 40万円台から中古車を探すことができるボルトのフレーム交換を受けてくれるバイク屋さんはからり少ないと言えます。
弊社では買取だけでなく巨大な販売店も運営しています。例えば弊社販売店の整備工場でも修理は受け付けておりますが、BOLTのフレーム全交換を依頼されたとすると「中古を買ったほうがお安く上がりますよ」とやんわりとお断りすることになるでしょう。
それでも市場価格としてBOLTのフレーム交換工賃を申し上げるとすれば20万円といったところでしょうか。
20万円でも受けないバイク屋さんが多いのは、高度な技術力や多量の労力を要する作業となる割には儲けが少ないためです。
BOLT/BOLT R Specのフレーム交換費用
ではBOLT/Rのフレーム交換費用を見積してみましょう
フレーム交換が必要な車両は自走不可の状態ですから、仮に修理を受けてくれるバイク屋さんが見つかったとして、遠方であれば引き上げ費用が発生します。
さらにフレームを購入する必要があります。BOLT/Rのフレーム代は、17万640円(税込)さらに送料。
フレーム交換工賃の20万円。
さらに、フレーム交換に伴い職権打刻を行う必要があります。その諸手続きに数万円。
(余談ですが、BOLTのような現行車の場合は職権打刻を行うことで買取価値が大きく下がることはありませんが、将来的にはトラブルを抱えていた車両との認識が混ざり職権打刻車両ということで買取価値が下落することは十分にあり得ます)
以上、良心的な価格で見積もりして40万円強といったところでしょうか。バイク屋さんによっては50万円~60万円~といったお見積りになることもあるでしょう。
弊社の場合も旧車を除いてはフレーム交換はお受けいたしておりませんが、競争力のあるフレーム交換費用としては40万円強といえます。
ただし40万円で受けてくれるバイク屋さんを探すのは至難の業といえるでしょう。現実的には50万円や60万円を超えてくる可能性も十分にあります。
その費用で修理して乗り続けるか?買取金額をベースにして買い替えするか?
そてはお客様のご判断となります。
では、現状の全損扱いの状態でいくらで売れるのか?査定していきましょう。
全損扱い事故車の買取査定価格
下段の相場情報で詳しくご案内していますが、
2016年以前モデルのXVS950CU BOLT-Rの平均的な買取額は約50万円。これは実働車の金額です。
ただし、今回査定させて頂いていますのは2017年モデルのボルトRスペックABS。
2017年モデルから型式変更があり(データは少ないものの)2017年以降の型式VN09J型のボルトRスペックABSは買取相場が高く、実働車の平均的な買取額は50万円台後半でしょうか。
踏まえて、査定させて頂いたボルトRスペックABSの状態を見ると、
マイナス査定となったのは、タンクの目立つ凹み、ステップの大きな曲がり、ウィンカーの破損、メーターや足回りの使用感、全体的な軽い色褪せなどです。
1年前のモデルである2017年モデルとしては、平均並みを下回る状態といえます。仮にフレーム損傷がない実働車であったとしても、買取相場に照らした買取額は50万円台前半となる状態でしょう。
弊社パッションでは、VN09J型の価値をより重く見て実働車の場合の査定額を55万円とさせて頂きました。
そこからフレーム交換工トンを差し引いて15万円の査定額をご提示させて頂きました。
お客様から「もう一声」というお言葉を2回頂き、利益限界ぎりぎりの16.3万円の査定額にて買取させて頂きました。
以上が全損事故車のボルトRスペックABSの買取査定事例です。
以下からは、上記の査定額が妥当であったのかをご検証して頂けるよう、市場データを駆使してBOLT-Rの買取相場について詳しくご紹介いたします。
意外と知られていませんが、BOLT Rは2017年の仕様変更でメーカー呼称が変わるとともに型式が変更されています。
2016年モデル以前のXVS950CU BOLT-Rは型落ちとなり、2017年以降のBOLT Rスペック ABSが現行モデルです。
型式変更によってボルトRの買取相場に変化はあったのか?
事故車の買取相場はいくらなのか?
など
以下の項目でボルトRの買取相場を詳しくご紹介させて頂きます。
型式変更と買取相場と
2013年末に国内向け2014年モデルがリリースされたXVS950CU BOLT 及び XVS950CU BOLT-R
2015年モデルと2016年モデルでは、カラーリング追加とグラフィック変更が実施されましたが、希望小売価格は据え置きのままでした。
2017年モデルからはメーカー呼称が、BOLT ABSとBOLT Rスペック ABSに変更されていますが、実は排ガス規制対応を伴うマイナーチェンジが施され型式がVN04JからVN06Jに変更されています。
型式変更によって希望小売価格も1万円程度ですが値上がりしました。
現行の2018年モデルは、カラーリング追加とグラフィック変更が実施されましたが、希望小売価格は据え置きのままでした。
以上が、ざっくりとしたBOLTとBOLT Rスペックの変遷です。
買取相場の観点で申し上げると、最も大きなインパクトは2017年の型式変更です。
メーカーリリース情報でも大きく触れられていませんが、YAMAHAの2017年モデルでは多くの車種が排ガス対応に伴って型式が変更されています。
2017年の型式変更によって旧型となったモデルでは、買取相場が下落する車種とあまり変わらない車種とそれぞれございます。
BOLTはどうでしょうか?。
型式(年式モデル)別の買取相場をご紹介する前に、先ずはボルトの変遷について簡単にご案内させて頂きます。
年式モデルの変遷
モデルと新車価格の変遷 |
年式 |
BOLT |
BOLT ABS |
BOLT-R |
BOLT-R ABS |
2014年 |
87.4万円 |
92.4万円 |
91.8万円 |
96.8万円 |
2015年 |
89.9万円 |
- |
94.5万円 |
99.5万円 |
2016年 |
89.9万円 |
- |
94.5万円 |
99.5万円 |
2017年 |
- |
96.1万円 |
- |
100.6万円 |
2018年 |
- |
96.1万円 |
- |
100.6 |
(新車価格:メーカー希望小売価格の100円単位を切り下げた金額)
メーカー希望小売価格は2015年のカラーリング&グラフィック変更時に3万円弱の値上がり、タンク容量の増加や排ガス規制対応が実施された2017年のマイナーチェンジで前年に対して1万円ほど値上がりしていますが、 見た目や機能が大きく変わるようなモデルチェンジは2018年現在まで実施されていません。
尚、2017年モデルからはメーカー呼称が『XVS950CU BOLT』と『XVS950CU BOLT-R』から『BOLT ABS』と『BOLT Rスペック ABS』に変更化されABS装備モデルに統合されています。
カラーリングの変遷 |
年式 |
BOLT |
BOLT ABS |
BOLT-R |
BOLT-R ABS |
2014年 |
黒 白 |
黒 |
黒 グレー |
黒 |
2015年 |
水色 赤 |
|
黒 グレー |
銀 グレー 黒 |
2016年 |
青 |
|
グレー 赤 |
グレー 赤 |
2017年 |
|
黒 |
|
赤/グレー |
2018年 |
|
黒 |
|
青/グレー |
2014年モデルから2018年モデルまで毎年、新カラーが投入されてグラフィックとカラーリングが変更されているBOLTとBOLT-R。
カラーリングとグラフィックによって何年モデルかタンクのグラフィックパターンによって識別することができますが、いずれもテイストは類似していて大胆なグラフィック変更は実施されていません。
さて、いよいよ本題である型式別の買取相場についてご案内差し上げます。
VN04J vs VN06J 買取相場が高いのは?
型式別の取引相場|ボルトとボルトR |
|
ボルト |
ボルトR |
|
VN04J |
VN07J |
VN04J |
VN07J |
平均取引額 |
49.0万円 |
67.4万円 |
54.6万円 |
72.0万円 |
最高取引額 |
60.6万円 |
69.6万円 |
70.4万円 |
72.0万円 |
最低取引額 |
37.2万円 |
65.2万円 |
38.2万円 |
72.0万円 |
取引台数 |
35台 |
2台 |
68台 |
1台 |
(2018年6月時点で、業者間市場の落札データを過去1年間遡った数字)
(2014~2016年モデルのVN04J型については、ABS搭載モデルと非搭載モデルを合算した数字)
(業者間市場とは全国で買取されたバイクの9割以上が出品される市場で、販売店と買取店の会員企業間で取引されるの業者間のオークション市場。そこで落札された金額が買取業者の査定価格の基準値となっています)
VN04J vs VN06J
目的としていた型式変更に伴う相場差ですが、2017年モデル以降のVN07J型のサンプル数が3台と極端に少なく取引された3台がいずれも極上車であるため、傾向としてはかなり弱いですが、VN07J型の方が平均取引額が明らかに高いことが分かります。
それにしても、VN07J型となった2017年モデルの発売(2017年5月25日)から1年以上経過していながら、年間の取引台数が3台という数字は低く、2015年モデル単年で生産終了となったXVS950CU BOLT-Cを彷彿とさせます。
横道に逸れたので本筋に戻すと、サンプル数は少ないながら型式変更のインパクトは大きく、VN06Jの方が一段高い買取相場を軽視しているといえそうです。ただしどの程度高いかはサンプル数が少ないため買取業者でも読みづらいといううのが本音です。
BOLT vs BOLT-R
上位モデル vs スタンダードモデル
さて、2014年の発売から一貫してメーカー希望小売価格で約4.5万円ほど高い設定となっている上位モデルのボルトRですが、中古の取引相場はどうでしょうか?
平均取引額で比較すると、ボルトRのほうが5.6万円高く取引されていて上位モデルの面目躍如といったところでしょうか。
実はこの展開は非常に珍しいです。
中古相場ではメーカー希望小売価格が高く設定されている上位モデルもスタンダードモデルより若干高い程度になることが多いのですが、BOLT vs BOLT Rではメーカー希望小売価格よりも中古相場で価格差が開いています。
今回の買取事例はボルトRですので、ボルトRについてより詳しい買取相場を以下でご案内いたしますが、とりわけ、2017年以降のBOLT Rスペック ABSを保有されているオーナー様にとっては嬉しい結果となったのではないでしょうか?
上記の金額はいずれも買取業者と販売業者の会員企業が、オークション形式で中古バイクを取引する業者間オークションにおいての取引金額で、買取業者の買取額とは若干異なります。
どの程度異なるのか?その点を含めて、BOLT-Rに特化した相場情報を下段でご紹介いたします。
BOLT-R|状態別の買取相場
上段のVN04J(2014年~) vs VN06J(2017年~)で検証しました通り、VN06Jのボルトの中古流通数が極端に少ないため、今回買取させて頂きました2017年以降のBOLT Rスペック ABSに特化して相場情報をご案内することができません。
したがいまして、
2014年モデル以降のXVS950CU BOLT-R、
XVS950CU BOLT-R ABSと、
2017年モデル以降のBOLT Rスペック ABS
を合算して以下にBOLT-Rの状態別の相場情報をご案内させて頂きます。
- ▼状態を表す評価点の目安|BOLT-R
- 評価点8 ほぼ新車
- 評価点7 超極上
- 評価点6 極上車
- 評価点5 良好車
- 評価点4 若干の難あり
- 評価点3 難あり
- 評価点1 事故車や不動車
ボルトR|評価点別の取引相場 |
状態/ 落札価格帯 |
評価点 8以上 |
評価点 6~7 |
評価点 5 |
評価点 3~4 |
評価点 1 |
70~74万円 |
1台 |
1台 |
0台 |
0台 |
0台 |
65~69万円 |
0台 |
1台 |
1台 |
0台 |
0台 |
60~64万円 |
0台 |
1台 |
10台 |
0台 |
0台 |
55~59万円 |
0台 |
3台 |
16台 |
1台 |
0台 |
50~54万円 |
0台 |
1台 |
13台 |
2台 |
0台 |
45~49万円 |
0台 |
0台 |
7台 |
6台 |
0台 |
40~44万円 |
0台 |
0台 |
0台 |
2台 |
1台 |
30万円台 |
0台 |
0台 |
0台 |
3台 |
1台 |
20万円台 |
0台 |
0台 |
0台 |
0台 |
6台 |
10万円台 |
0台 |
0台 |
0台 |
0台 |
1台 |
(2018年6月時点で、業者間市場の落札データを過去1年間遡った数字)
(業者間市場とは全国で買取されたバイクの9割以上が出品される市場で、販売店と買取店の会員企業間で取引されるの業者間のオークション市場。そこで落札された金額が買取業者の査定価格の基準値となっています)
VN09J型(BOLT Rスペック)の超極上車は60万円台後半
直近1年間で、BOLT-R(2014~2018年モデルの全年式)の実働車は69台の取引がありました。
取引の最高額は72万円、最低額は38.2万円、平均は54.9万円となっています。
上段の型式別の相場でご案内しました通り、2017年以降のVN09J型(BOLT Rスペック)の取引は72万円で取引された1台のみとなっています。そのほかの68台はVN04J型(XVS950CU BOLT-R/ABS)となっています。
先ず、72万円で取引されたVN09J型の状態をに言及すると、評価点7点という隙のない超極上車です。2017年モデル以降のBOLT Rの超極上車であれば、業者間市場で70万円強で取引される可能性を示唆しています。
このことは、査定現場での買取額は60万円台後半になることを意味しています。
その理由は、業者間市場で取引される想定額から、買取業者の経費(出品手数料や運送費など)と儲けを差し引いた額が実際の査定額となるためです。
平均相場が50万円に上の大型バイクの場合は、市場での想定取引額から4万円程度差し引いた査定額が適正で、お客様にとって非常に競争力のある額といえます。
それだけに、オーナー様のBOLT Rが市場でいくらで取引されるかを把握することが非常に重要となります。
それさえ分かれば、業者の提示額が適正か否かを判断することができます。
続いてVN04J型(XVS950CU BOLT-R/ABS)について詳しく見てまいりましょう
VN04J型(XVS950CU BOLT-R/ABS)の未使用車は60万円台後半
直近1年間で68台が取引されたVN04J型(XVS950CU BOLT-R/ABS)ですが、走行1kmの未使用車が70.4万円で取引されています。
これ以上にない状態ですので、市場での上限取引額は70万円と読めます。
続いて、状態別に取引金額のボリュームゾーンを列記すると、
極上車を示す評価点6~7点の個体が少なく僅か7台なのですが、全7台が50~60万円台で取引されています。
続いて良好車を示す評価点5の個体は47台と非常に取引数が多く、40万円台後半~60万円台前半がボリュームゾーンとなっています。
難点のある車両状態を示す評価点3~4の個体は、30~40万円台が取引の中心ゾーンとなっています。
以上が、状態別の市場での取引額となっています。
平均取引額が50万円以上の大型バイクの場合:『市場での想定取引額-4万円=適正な買取査定額』の公式を当てはめた査定現場での買取相場を纏めると下記になります。
- ▼実際の買取相場|VN04J型(XVS950CU BOLT-R/ABS)
- ほぼ新車:60万円台後半
- 極上車:45~65万円
- 良好車:40~60万円
- 難あり:26~36万円
フォーク歪みの事故車は10~30万円台
事故車や故障車など実働状態にない車両状態を示す、評価点1のBOLT-Rは直近1年間で9台が取引されました。
取引の最高金額は41.1万円、最低額は17.1万円、平均は27万円となっています。
取引された9台のうち全ての車両が事故車となっていますが、一見して分かるような大損害の事故車は1台もなく、写真を一見しただけではどこが損傷しているのか識別するのが難しい個体が並んでいます。
全9台のうち、17.1~41.1万円で取引された全9台はフロントフォーク歪みによる自走不可の事故車となっています。
同じフロントフォーク歪みの事故車でも取引金額が異なるのは、2つ理由がございまして、1つは車両全体のポテンシャルで走行距離や状態など修理後の価値です。
もう1つはヘッドライトやハンドル・メーターなどその他の部位の損傷状況によります。走行が若く綺麗でフロントフォーク交換で実働できる個体であれば40万円での取引も視野に入ります。
対して、フォーク曲がりの他にメーターやハンドルも損傷していて、車両自体のポテンシャルも高くないボルトRは10万円台後半~20万円台前半の取引額となりそうです。
『市場での想定取引額-4万円=適正な買取査定額』の公式を当てはめるとフロントフォーク歪みの事故車は車両の損傷状況とポテンシャルに応じて10~30万円台の査定価格になるといえます。
フレーム歪みの全損事故車の場合は、損傷状況に応じてさらに査定価格が低くなる可能性が高いといえるでしょう。
BOLT Rスペック(VN04J/VN06J=2014~16年/2017年モデル~)
【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 69台
- 平均価格: 549,145円
- 最高価格: 720,000円
- 最低価格: 382,000円
【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 9台
- 平均価格: 270,556円
- 最高価格: 411,000円
- 最低価格: 171,000円
相場情報:2018年6月15日時点
最新の相場情報は、10秒で買取相場が出る自動査定でチェックして頂けます。
上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。