初期モデル2009年式のCBR150R
タイホンダの生産によってCBR600RR風のフルカウルを装着し、150ccクラスのエントリーモデルとして生産を開始したホンダ・CBR150R。
日本市場での250ccクラスとは異なり、スリムなバイクが人気を集めるタイ独自の進化を遂げたモデルだと言えます。
今回買取させて頂いたCBR150Rは、2002~2009年の初期モデルの型式NCB150で、2008年式です。
高い査定評価点が付いた外装と足回り
では早速査定していきましょう。
車体の第一印象は、艶やかなブラックのカラーリングが印象的で、全体的に綺麗な外観を維持しているようにお見受けしました。
走行距離もメーター読みでわずか1,592kmと少なく、連動してタイヤ減りも少なく、前後サスペンションの動きも文句無しの状態。
加重すれば加重した分だけしっかりとした減衰が確認でき、コシに関しても申し分がない状態でした。
サビの出やすいディスクローター・ホイール・チェーンなど足回りの金属パーツにも劣化は少なく定期的に清掃されていた事が窺えます。
艶が残り綺麗な外装には、飛び石や乗り降りの際に付いたと思われる細かいキズがありましたが、それと指摘されて初めて意識するようなレベルであり、減額された査定額もごく僅かに留まります。
足回りと外装に関しては、綺麗で状態が良く、連想して高い査定評価点が付きました。
新車で購入されてから1年強と浅い事に加えて大事に保管されていた事が、高い買取価格を予感させます。
丁寧に乗られていた事が推察できるエンジンも高評価
続きましてエンジンの査定に。
セル一発でスムーズに始動し、アイドリングも安定。
程よく回されたエンジンの吹け上がりは好調そのもの。ギアアップ・ギアダウンも引っ掛かることなくスムーズ。
低回転から高回転まで回しても異音や白煙吹きもなくスムーズに滑らかに回ります。高回転から低回転へもスムーズに移行しももたつくことなくスムーズ。
CBR150Rを含め排気量の小さいレーサータイプでは、フルスロットルで荒いアクセルワークで乗られることも多く、使用感を感じさせるエンジン状態の車両も多いですが、
査定させて頂いているCBR150Rは丁寧なアクセルワークで慣らし運転が行われていたものと推察できました。
エンジンについても査定の評価点は高いものとなりました。
太く頑丈なメインフレームには傷や損傷もなく綺麗。ブレーキ制動も問題なく、保安部品も全て動作は万全。高い買取額が期待できます。
NCB150型が8万円、CS150R型が12万円の買取平均相場
- ▼CBR150Rの変遷
- 2002年に発売された初代CBR150Rのフレーム型式はNCB150
- 2010年のモデルチェンジでMC41型CBR250Rのルックスになったフレーム型式CS150R
- ▼買取相場
- 型式NCB150の平均取引額10.3万円 最高取引額15.4万円
- 型式CS150Rの平均取引額14.5万円 最高取引額16.8万円
(2011年1月時点で、業者間市場の落札データを過去3ヶ月間遡った数字)
(業者間市場とは全国で買取されたバイクの9割以上が出品される市場で、販売店と買取店の会員企業間で取引されるの業者間のオークション市場。そこで落札された金額が買取業者の査定価格の基準値となっています)
日本の中古バイクの相場を決定している業者間オークション市場の取引データでは、CBR150Rの平均取引額はNCB150型が10.3万円、CS150R型が14.5万円となっています。
上記取引額から、買取業者の儲けと経費(出品手数料や運送費)を差引いた額が、査定現場での買取相場となります。平均で、NCB150型が7.8万円、CS150R型が12万円程度の買取相場となっています。
買取専門店では赤字必至の査定額で買取
これだけ綺麗で良好な状態ですので、上の上として、何とかもうけが出る限界ぎりぎりの買取上限額14万円程度をご提示させて頂こうと考えていたのですが。
写真と動画メールを送信していた、弊社販売店の仕入れ担当から、仕入れOKとの返答がありました。
そこで、買取専門店としては赤字必至の16万円の査定価格で買取させて頂く事ができました。
16万円で仕入れられる理由は?
答えはズバリ消費税と落札手数料です。業者間市場で15.5万円程度の取引額が見込まれるCBR150Rでした。
販売店として、市場を通じた仕入れ額は、15.5万円+消費税+落札手数料=17.5万円程度。それ故に16万円で購入してもお得で買取店でも利益が出せる構造となっています。
売れ筋人気の車種は、状態が良ければ店頭仕入価格で購入できる可能性が高まります。
店頭仕入でなくても、相場に沿って競争力のある価格で買取するのがパッション。お客様に沿った査定をいたしております。
後日談ですが、
タイ生産の150ccバイクということでPCX150に比べて影が薄いCBR150Rですが、これだけ綺麗な車体だと非常に店頭映えするため、店頭販売を開始したそのその週にご成約に至りました。
スリムでコンパクトな車体は渋滞発生率が高い日本でも適性があり、程よい加速力で乗りやすいのがこのCBR150Rのウリです。
小排気量車の悲しさである程度の回転数を保った走らせ方を身につける必要はありますが、ヒラヒラと軽快な走りが楽しめるテクニックを磨くのに最適なバイクのひとつです。