長距離走行でも疲れないクルージングツアラーであるため
中古市場でも走行距離が膨らんでいる車両の割合が多いBMW R1100RTですが、
買取させて頂いたR1100RTは比較的走行距離が若く、エンジンの状態が評価された1台です
■エンジン周り
腰上から軽い異音・オイル漏れ(少)、エンジンカバー傷(中)
エンジン錆び
■ハンドル/フロント足回り
フロントフォーク錆び(多)オイル漏れ(少)
ホイール・ブレーキディスク錆び(多)、ハンドル・ステム錆び
■リア足回り
リアサス錆び、ホイール・ブレーキディスク錆び傷、スプロケ傷
■電装保安部品
メーターカバー傷(小)、ミラーカバー転倒傷、マフラー傷錆び
エキパイ錆び(多)
■外装
リアボックス傷(多)、アンダーカウル位置ずれ、
アッパー&センター&サイド&アンダー&テールカウル・タンク・前後フェンダー傷
スクリーン傷と曇り
■フレーム周辺
メインフレーム各所傷錆び、ハンドルストッパー凹み(小)
シートレール曲り(小)、ステップ・スタンド傷錆び
■カスタム箇所
リアボックス(パニアケース)装備
■全体
エンジン機能については、評点「5」が入り年式を考えると非常に
良い点数が付きました。
カバーをかけて保管されていたという事で、カウル等、樹脂仕上げの外装パーツは
綺麗な状態を維持している方でしたが、
フロントフォークやエンジン、各所のボルトなどメッキや金属パーツにやや錆びが
目立ちました。浮いている錆びや腐食はメッキ仕上げの表面に浮いているものが
大半でしたので、研磨で落とせそうでしたので軽めの減点対象となりました。
外装の状態は年式並みかそれより若干綺麗といったところでした。
傷や凹みなどの外傷でについては、
車両重量が非常に重い上に重心がやや高目に位置する車両の宿命で
お客様も「乗り心地は素晴らしいが、出し入れは難しく何回も倒した」と
仰られていましたが、パニアケース(リアボックス)がショックを吸収して、
外装やエンジンなど高価なパーツには目立つ傷はありませんでしたが、
カウル各所の小傷、ウィンカーカバーの目立つ転倒傷、
軽めのハンドルストッパーの凹み、シートレールの曲りといった転倒による
損傷がありましたが、比較的軽めの減点で済む程度の外傷でした。
以上のようにエンジンの状態が良く、補修や研磨を経て、販売車両として
光るポテンシャルが高い点を評価させて頂き中古相場でも上位10%に入る査定金額
で買取させて頂きました。
■相場の参考情報
1995年に発売されたR1100シリーズは今回買取りさせて頂いたRTを含めて
RS/GS/R/RTと4車種ありますが、
上記の4車種の査定相場=業者間市場での落札価格=を比較してみると
(買取業者に買取されたバイクの9割が業者間市場に出品して売却されています
ので、買取業者は市場での落札価格から引き算で査定価格を決定しています
また市場で落札している買い手は中古バイクの販売店です)
以下のようになっています
BMW R1100Rシリーズの査定相場=落札価格
落札価格 | R1100RT | R1100RS | R1100R | R1100R |
30万円台 | 11台 | 2台 | 4台 | 8台 |
20万円台 | 27台 | 8台 | 8台 | 5台 |
10万円台 | 5台 | 41台 | 14台 | 1台 |
1桁万円台 | 0台 | 2台 | 0台 | 0台 |
※2014年9月28日集計の過去1年間のデータ
上記のように30万円台が中心のR1100GS。20万円台が中心のR1100RT。
10万円台が中心のR1100RSとR1100R。
ほぼ同時期に発売されたシリーズ車ですが、
中古市場では価格帯に若干差がありR1100GSが最も高い相場を維持しています。
因みに、上記の落札価格は、買取業者が売り抜ける金額ですので、
実際に買取りしている金額は上記から業者の諸経費と利益(合わせて数万円)を
差し引いた価格になっていますので、
R1100RTの実質的な買取価格の上限は30万円台の前半になっています。