【全損事故車】アドレスV125S買取査定
「保険の交渉も終わったんで車両の買取と引上げ頼みます」と1月ぶりにご連絡を頂戴して買取査定させて頂いたのはアドレスV125Sの全損事故車。
1月前にお電話の簡易査定で数千円とお見積り差し上げていた車両です。
電話での説明に違わず実車は、バイクの原形を留めていない激しい事故車。再利用できるパーツは使用感の強いエンジン・センターカウル・マフラー・ホイール・ブレーキなど。
弊社販売店での仕入れ価格で見積もった査定額は、相場より高い1万円。更に下取り扱いで2.5万円上乗せとなり3.5万円で買取させて頂きました事例です。
アドレスV125S買取価格実例
事故不動
新車
総合評点:1点
エンジン0 車体フレーム0 外装0 電気保安0 フロント0 リア0
【評価点の目安】
8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車
5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪
1点:事故不動
- バイク名
- アドレスV125S
- 買取価格
- 35,000円
- 年式
- 2010~14年 生産モデル
- 走行距離
- メーター損壊のため不明
- 車台番号
- フレーム番号CF4MA-132
エンジン番号F46830
- エンジンの状態
- キックで始動確認
- 外観の状態
- 使用感やや強め・錆び目立つ
- 損傷や事故転倒歴
- 全損事故車
- カスタムや改造
- ノーマル車両
- 買取年月
- 2018年2月
- 買取エリア
-
川崎区池上町の買取事例
アドレスV125S事故車 買取査定の詳細
車両のシルエットが大きく変形している全損事故車のアドレスV125S。
一見して凄まじい事故車であることが分かる状態ですが、どの程度の買取金額が付くのか査定していきましょう。
足回り
本来はシート寄り数十センチ高いはずのハンドルの高さが、ソートの高さ付近まで縦に圧縮されて車両が歪に変形しています。
フロントフォークはステムから外れそうな程に大きく歪曲し、ハンドルも変形し買取価値を喪失。
価値を計上できたパーツとしては、前後のホイールやブレーキ、リアサスペンションなどが再利用な可能な状態にありましたが事故の損傷とは別に錆びや腐食の劣化が目立ち査定価値は低め。

外装
フェンダーにフロントカウル・スクリーンからメーター・ライト周りから背面のインナーカウルまで前面は激しく破損して買取価値ゼロ。
ステップボードやサイドモール(アンダーカウル)は割れがあり商業的なパーツ価値はほぼゼロ。
ただし、破れのあるシート、若干の色褪せのあるセンターカウルやリアフェンダーは事故による損傷がなく査定対象となりました。

エンジン回り
外装ではシートより後方は事故による損傷が確認できませんでしたが、エンジン回りにも同様に事故による外傷は確認できませんでした。
セルでは始動しなかったエンジンですが、キックにて始動を確認。アイドリングがやや不安定で加速や減速でもたつきや、突っかかる感じがあり、見た目の疲労感や軽いオイル漏れもあり状態は良くないもののの実働状態であることを確認。
買取価値としてはここまでの査定で最大の朗報となりました。

電装・保安部品
事故の衝撃でフロントカバーを大破させ、内部の電装部品を通り越して背面のメーターまで損壊しています。
電装系は不具合があるようでセルでのエンジン始動はかないませんでした。メーターやホーンウィンカーといったフロントの保安部品は壊滅。リアの保安部品は動作が確認できなかったものの外傷はなく再利用は可能。
保安部品の大物であるマフラーは、事故による損傷はありませんが、錆びによる使用感が強く価値は低め。保安部品の買取価値としては低めにとどまりました。

フレーム回り
最大のマイナスポイントであるのがフレームの歪み。写真でご覧いただける通り車体が大きく変形しているのは、 ステップボードの下を走っているダウンチューブからフロントフォークを差し込む部分にかけてカーブしている部分にかけて大きく曲がって、ハンドルの位置が低くなっています。
メインフレームが歪んでいる全損事故車判定に。車両の査定価格は、フレームから降ろして再利用できるパーツ価値となることが確定に。

事故車としての総合評価と買取価格
車両が歪に変形している全損事故車のアドレスV125S 主に再利用できる価値を確認できたパーツは、エンジン・マフラー・センターカウル・リアサスペンション・前後ホイール・ブレーキ・リアキャリアといったところでしょうか?
全てのパーツは使用感が強くパーツ価値としても低めの状態。
下段で詳しくご紹介していますが、全損事故車の買取相場が数千円のアドレスV125S。相場に照らした査定額は数千円です。 買取販売店である弊社でも取り扱いの多い車種であるパーツ需要が高いことから、パーツ価値を割増しで見積もり、1万円の査定金額で買取りさせて頂きました。
お客様のご感想と買取後記
「コーナーを気持ちよく曲がった先に信号待ちのダンプカーが止まっていて、完全に道路設計上のミス」と事故の様子を教えてくださったオーナー様。
事故現場は査定員も良く通る場所で、曲がった先で信号待ちで車列が出来てコーナーの出口で停車していることも多く、たしかに初めてのライダーには危険な市街地の直角コーナーではあります。 追突する前に飛び降りてかすり傷程度の負傷だったそうで、オーナーご本人様に御立会いいただいてご自宅での査定となりました。
「パッションさんに気になる車両があってさ。ネットで下取りキャンペーンって見たんだけど、買取後にお店で買っても下取り扱いになるの?」とのこと。
後日、弊社販売店でスカイウェイブ250タイプMのご購入契約して頂いた際に下取り扱いで2.5万円を割引させて頂きましたので、実質3.5万円の買取となりました!ことを追記させて頂きます。
アドレスV125Sの買取相場の推移
2010年に発売が開始され、2017年に生産終了が公表されたアドレスV125S 生産期間は8年間。2018年時点で生産終了モデルとなっていますが、買取相場はどのように変化しているのでしょう? 買取相場の前提であり、日本の中古バイクの相場を決定している業者間オークション市場のデータを基に、過去4年間の相場価格を比較したのが下記表になります。
アドレスV125S実働車|中古相場の推移 |
相場の推移 |
平均落札額 |
最高額 |
取引台数 |
2014年 |
14.4万円 |
20.2万円 |
31台 |
2015年 |
10.2万円 |
17.6万円 |
37台 |
2016年 |
8.9万円 |
17万円 |
40台 |
2017年 |
9.1万円 |
17.2万円 |
35台 |
2018年 |
8.1万円 |
14.2万円 |
51台 |
(各年度の2月を起点に、業者間市場の落札データを過去1年間遡った数字)
(業者間市場とは全国で買取されたバイクの9割以上が出品される市場で、販売店と買取店の会員企業間で取引されるの業者間のオークション市場。そこで落札された金額が買取業者の査定価格の基準値となっています)

2015年発売のアドレス110(CE47A型)が影響しているのか?
2015年に大きく相場が追い込み、その後は、原付並みの価格で2017年に発売された新型アドレス125(DT11A)の影響はなく緩やかに下落基調にあります。
なんと2018年の金額は、2014年の6割にまで落ち込んでいます。
とはいっても、2010年の発売当時の新車本体価格は26.1万円~(廉価版のAddressV125Sベーシックは25.1万円)。
新車価格に比べると2014年当時の相場がとても高く、PCXやシグナスX/XSRといったライバル車と比較されながら、徐々に相場が均されていったと考えるのが自然でしょうか。
現行のアドレス125(DT11A)は中古市場に余りで出回っていませんが、型落ちとったアドレスV125Sは、今後も下落傾向にあると思われます。売るのであれば早いタイミングがお奨めです。 さて、2018年現在では平均で8.1万円前後で取引されていますが、状態別にはどのような相場になっているのかを示したのが下記表になります。
状態別の買取相場
- ▼状態を表す評価点の目安|アドレスV125S
- 評価点5 状態が良く綺麗
- 評価点4 年式並み・やや状態が良く綺麗
- 評価点3 年式並み未満で難有り
- 評価点2 実働車だが劣悪
- 評価点1 事故車や不動車
アドレスV125S|評価点別の査定相場比較 |
状態/ 落札価格帯 |
評価点 5 |
評価点 4 |
評価点 3 |
評価点 1 |
10万円以上 |
3台 |
6台 |
0台 |
0台 |
7~9万円台 |
0台 |
21台 |
1台 |
3台 |
4~6万円台 |
0台 |
12台 |
5台 |
20台 |
1~3万円台 |
0台 |
0台 |
0台 |
9台 |
総落札台数 |
3台 |
39台 |
6台 |
32台 |
(2018年1月時点で、業者間市場の落札データを過去1年間遡った数字)
(業者間市場とは全国で買取されたバイクの9割以上が出品される市場で、販売店と買取店の会員企業間で取引されるの業者間のオークション市場。そこで落札された金額が買取業者の査定価格の基準値となっています)
実働車の平均買取相場は6万円程度
評価点と取引額の相関性の高いアドレスV125S 2010~2017年の生産期間中に目立った仕様変更はなく、年式によるスペックの違いがないため、車両の状態がダイレクトに価格に影響しやすい車種となっています。
評価点5の車両は10万円台前半での取引が多く、評価点4の車両は7~9万円台での取引が多く、評価点3は4~6万円台での取引が多くなっています。
上記の価格は、業者間市場での取引価格で、販売業者によっての仕入れ値、買取業者にとっての売却値となっています。
販売業者の本体販売価格は、仕入れ値(取引値+消費税+落札手数料)の2倍近い金額となっていますが、
買取業者の買取額は、市場での売却値から数万円(儲け+運送・出品手数料などの経費)を差引いた金額となりますので、評価点5は10万円程度、評価点4は6万円程度、評価点3は3万円程度が実働車の買取相場となっています。
事故車の買取価格は数千円~50,000円
事故車や不動車を示す評価点1のアドレスV125Sは、過去1か月間に32台の取引があり、その内訳はほぼ全てが事故車となっています。
最低額の1.9万円で取引された個体は、今回買取りさせて頂きました事故車とそっくりの姿形でハンドルの高さがシートの高さまで圧縮されている全損事故車です。
3万円程度までで取引されている車両は、一目見て事故車であることが分かる変形が確認できるます。
対して4万円を超えてくると見た目は非常に綺麗で変形もなく写真だけでは事故車であることを判別するのが難しい車両ばかりとなっています(おそらく軽めのフロントフォーク曲りなのでしょう)。
上記の状態と取引金額を考えると、事故車の買取相場は一目で事故車と分かる変形のある車両は、数千円~1万円程度。一見して事故車と分からないような綺麗な車両は2~6万円程度となっています。
2018年時点でも部品取りの事故車であっても査定金額をお付けできる相場となっているところにアドレスV125Sの底力を感じます。
アドレスV125Sの買取相場
アドレスV125S
【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近1ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 51台
- 平均価格: 81,765円
- 最高価格: 142,000円
- 最低価格: 46,000円
【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近1ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 32台
- 平均価格: 51,625円
- 最高価格: 93,000円
- 最低価格: 19,000円
相場情報:2018年2月4日時点
最新の相場情報は、10秒で買取相場が出る自動査定でチェックして頂けます。
上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。
アドレスV125Sは売ろうと考え時が一番高く売れます