2017年モデルとしては外装の色褪せや転倒傷が目立ち使用感が強く平均を下回る状態でした。 2019年時点では平均的な買取相場は80万円強で推移しているストリートトリプルRS。相場的には70万円強の査定額がギリギリ出せるところですが、提携販売店への卸価格をベースに77万円で買取させて頂きました事例です。
ページ下段では新型ストリートトリプルのグレード別の買取相場の比較など相場情報も詳述しております。
買取査定事例としてご紹介させて頂くのは2017年モデル・マットジェットブラックのストリートトリプルRS。
2017年モデルで全面改良され765ccエンジンとなったストリートトリプルの最上位機種で豪華な機能やパーツが多数装備されているモデルです。
下段で詳述していますが、2019年時点では現行モデルとあって実働車の平均買取額は80万円強と高い水準で推移しています。
買取させて頂いた1台は、2017年モデルとしては外装の色褪せや転倒傷などが散見され2017年モデルとしては色濃い使用感があり平均を下回る状態でした。
色濃い使用感は査定価格にどのような影響を与えたのか?以下に査定内容のトピックスをご紹介させて頂きます。
2017年モデルとしては色濃い使用感がマイナス査定に
中古市場に出回るストリートトリプルRSはオーナー様が大切に保管・使用されていたことが伝わる極上車や準極上車が中心です。この傾向は現行モデルの高価な大型外車に特に顕著に見られます。
そのような状況を踏まえると、査定させて頂いたストリートトリプルRSは中古市場で取引される平均的な2017年モデルと比較すると使用感が色濃い1台でした。
マットジェットブラックの塗装の艶が失せて、若干の退色や多数の小傷が散見される17.4リットル収容のフュエルタンク

納車時の艶が失せて、多数の磨き傷や若干の退色が見受けられるテールカウル

ジェネレーターカバーに刻まれた削れ傷

社外品のARROW製マフラーの排気口付近の小傷と、サブフレームの広範囲に刻まれた線傷

ピレリ製スーパーコルサSPのタイヤを装着したキャストホイールの錆び、ブレンボ製ブレーキキャリパー周辺の錆や腐食
タンクやカウルなど外装パーツは納車時の色艶を失い、若干の退色が見られ全体的に磨き傷なのか多数の小傷が付着しています。
特に高年式モデルは購買希望者が見た目の美しさを重視する傾向にあるため、リカバーが困難な外装のくすみや退色は買取査定価格を下げる要因となります。
細かいところですが、錆びついているボルト類やブレーキキャリパーの腐食と変色など手の入りにくい部分の劣化も保管状況から来る使用感を物語っており軽目ではありますが査定価値を下げています。
またマフラーやジェネレーターカバーサブフレームに刻まれた削れ傷も購買希望者の意欲を削ぐことから低くなる再販価値に伴って査定でマイナスが入りました。

機能的には年式並みの状態
スイッチハウジングに搭載されたジョイスティックで表示切替が出来る5インチフルカラーディスプレイに表示された走行距離は3016km

右側の腰下に軽いオイルにじみのある123馬力を叩き出す水冷並列3気筒765ccエンジン

見た目の劣化に反して走行距離はストリートトリプルRSとしては多くなく平均的な3千キロ。
エンジンの右側腰下に軽めのオイル滲みがありますが、ストリートトリプルには良くあること。軽めのマイナス査定で済む内容です。
軽いオイルにじみはあるものの始動性は良好で異音やアイドル不調に白煙吹き吹きといった不具合を示す兆候は皆無で機能的には年式並みに良好なエンジン状態を確認できました。
サブフレームに広範囲の線傷があるもののアルミダイキャスト製ツインスパーフレームには剛性を損なうような痕跡は皆無でコチラも年式並みに良好な状態を保持していました。
最上位グレードのRSに装着されたショーワ製のフロントフォーク、オーリンズ製のモノコックサスなどの機能部品も見た目にやや使用感はあるもののオイル漏れなどもなく機能的には良好。
機関機能は年式並みに良好な状態を保持していたため機能的な査定評価は年式並みとなりました。<
総合評価と買取価格
下段で詳述していますが、2019年時点ではストリートトリプルRSの平均的な買取相場は80万円強となっています。
具体的には使用感が殆ど無い極上車が80万円台後半~90万円強。目を凝らすと若干の使用感が確認できる準極上車が80万円台前半~半ば。ごく軽い使用感が見られる良好車が70万円台となっています。
今回査定させて頂いたストリートトリプルRSは走行距離が少ない点を割り引いても外傷や色褪せといった使用感が強く、相場データを鑑みると70万円強の査定額がギリギリ出せるところです。
相場的には70万円程度の査定額となる車両ですが、トライアンフの販売に強い提携販売店への卸価格をベースに77万円で買取させて頂きました。
弊社パッションは年間2000台の中古バイクを販売する買取販売店です。買取したオートバイの販路としては自社販売店、そして各種専門車種の販売に強い提携販売店に卸すことも多くございます。
買取専門業者の販路は業者間市場の一本となるため相場データ以上での買取査定額は赤字となります。しかし弊社のように自社販売店や提携販売店に卸す場合には相場以上の査定額で買い取っても儲けを出すことが出来ます。
トライアンフの買取査定は相場以上の価格で買取できる可能性が高い弊社パッションにお任せください!<
お客様のご感想と買取後記
「買ったはいいけど、殆ど乗らなくて。最初の1年はカバー掛けてたんだけど、それ以降は面倒になってカバーも掛けなくなって」
「バッテリー上がりでエンジンも暫くかけてなかったんで、まさかここまで値段が付くとは思ってなかった」とはオーナー様のお言葉。
特に高年式モデルの高額車両は保管状況によって売却価値が大きく異なってきます。
大切に保管されていた車両は高額査定に繋がります。売却価値を考えた場合は多少御面倒でも大切に保管されることをお勧め申し上げます。
Street Triple RSの買取相場の詳細
ストリートファイターというカテゴリーの元祖的な存在であるストリートトリプル。
その歴史はデイトナ675のネイキッド版として初登場した2007年モデルのストリートトリプル(675cc)からはじまりました。
2008年にはストリートトリプルRが上位グレードとしてリリースされ、
2013年にはストリートトリプル85と上位グレードのR共にモデルチェンジが敢行され、
2015年にはRをベースに付加機能を装備した限定モデルのストリートトリプルRxもリリースされました。
そして2017年には、車体を構成する主要パーツの殆どが刷新される全面リニューアルによって、765ccとなったストリートトリプルS(ベースグレード)、ストリートトリプルR LOW(上位グレード)、ストリートトリプルRS(最上位グレード)がリリースされました。
2019年現在まで、新色やカラーリング変更は実施されていますが仕様面の変更はなく、新車のメーカー希望小売価格は2017年モデルから継続してストリートトリプルSが109万円~、R LOWが126.7万円、RSが143.7万円に設定されています。
特に最上位グレードのストリートトリプルRSはサーキット走行も視野に入れ、スパースポーツに引けをとならい程の豪華パーツを多数装備していますが、200万円を超えてくるスーパースポーツに比べると廉価な新車価格設定となっています。
スーパースポーツの買取相場の傾向としては現行モデルは高く、型落ちとなったタイミングで下落する傾向が顕著ですが、 はたして?売却時の価値であるストリートトリプルRSのリセールバリューはどうなっているのか?
買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用して、ストリートトリプルRSの買取相場をご案内差し上げます。
業者間オークション市場での取引額とは、買取業者の転売額であり、また販売業者の仕入れ値です。つまり国内の中古バイクの相場は市場の取引額がベースとなっています。
中古Street Triple RS|取引相場 |
落札価格 |
年式 |
走行 |
状態 |
91.2万円 |
2018 |
0.3万km |
極上車 |
88.2万円 |
2018 |
0.2万km |
準極上車 |
87.2万円 |
2017 |
0.3万km |
準極上車 |
76.2万円 |
2018 |
1.3万km |
年式並 軽めの使用感や傷 |
48.1万円 |
2017 |
0.3万km |
事故車 半損 |
15.8万円 |
2017 |
不明 |
事故車 全損の部品取 |
(2019年5月時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
(業者間市場とは全国で買取されたバイクの9割以上が出品される市場で、販売店と買取店の会員企業間で取引されるの業者間のオークション市場。そこで落札された金額が買取業者の査定価格の基準値となっています)
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実働車の平均買取額は80万円台前半
上記表は、買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データです。取引額に大きな影響を与える『年式・状態・走行距離』と『取引額』の関係を示しています。
直近1年間で実働車のストリートトリプルRSの取引台数は僅か4台。
走行距離は87.2~91.2万円で落札された個体が数千キロであるのに対して、最下位の76.2万円で落札された個体は1.3まキロと走行距離が若いほど取引額が伸びやすい傾向があることが読み取れます。
年式については、2017~2019年モデルまで仕様とメーカー希望小売価格が同一であり、落札された4台の個体も2017~2018年モデルと差異が殆どないことから取引額への影響は殆どないと読めます。
状態については、取引額との関係が最も高く、 最上位の91.2万円で落札された個体は素人目には新車同様に見える極上車、惜しむらくはエンジン腰下に軽いオイルにじみがあった点。オイル滲みがなければ90万円台半ばまで落札額が伸びた可能性もあります。
87.2と88.2万円で落札された2台は目を凝らすと細かい傷が散見されるため極上車よりも気持ち評価の下がる準極上車となっています。
最下位の76.2万円で落札された個体は、極上車や準極上車に比べると細かいところで使用感が見られる2年落ちの年式並みの良好車となっています。とは言えそのまま展示して販売できそうな綺麗な状態ではあります。
以上のようにストリートトリプルRSは、走行距離や劣化や傷といった使用感に連動した取引額となっていることが分かります。
使用感の殆ど無い極上車は90万円台前半、気持ち程度の使用感がある準極上車は80万円台後半、年式並みの使用感がある良好車は70万円台半ばで取引されています。
新車価格が143.7万円であることを考えるとストリートトリプルRSのオーナー様にとっては安いと感じられるかもしれませんが、下段で紹介している買取率はドゥカティの現行スーパースポーツや国産の同クラスの人気車と比較しても 若干高い非常にリセールバリューの高い買取に強い車種といえます。
売却時の価値であるリセールバリューについて触れましたが、上記はいずれも買取業者の転売金額である業者間市場での取引額です。
査定現場での買取額は、転売金額である上記の取引額から、買取業者の儲けと経費(出品手数料や運送費)を差し引いた査定額となります。
リッタークラスのオートバイの場合、買取業者の儲けと経費の合計は4万円程度が適正で競争力のある金額となります。したがいまして、査定現場での正味の買取額は状態に応じて下記のようになります。
- ▼正味の買取査定額|ストリートトリプルRS
- 極上車 80後半~90万円台前半
- 準極上車 80万円台
- 良好車 70万円台
- 使用感強い ~70万円台
事故車は損壊状況に応じた査定額に
実働状態にない事故車のストリートトリプルRSは直近1年間で2台の取引がありました。
上位の48.1万円で落札された個体は、フォーク歪みとヘッドライトカバーやアッパーカウル損傷の事故車。アウターチューブとフロントの外装を交換することでコスト的にもレストア可能な状態であることから 実働後の価値から概ねレストアコストが差引かれた金額で取引さrています。
下位の15.8万円で落札された個体は、フロントが潰れてフレームまで損傷を追っている全損事故車。レストアは採算割れとなるため、エンジンやオーリンズサスにタンクなどの一部外装のパーツ価値として落札されています。
事故車の場合は、採算的にレストアベースに乗るか?部品取りの価値となるかで買取査定額が大きく異なってきます。
レストアベースとなる事故車であればレストアコストに応じて、20~50万円台程度の査定額が見込めるでしょう。対して部品取りとなると再利用できる部品に応じて~20万円程度の査定額となるでしょう。
ストリートトリプル765シリーズの買取相場比較
90ccアップして765cc化された3気筒エンジンをはじめ車体の主要構成パーツが全面刷新された2017年モデル以降のストリートトリプル。
上段で少し触れましたが、ベースグレードのS、上位グレードのR LOW、最上位グレードのRSと3つのグレードが存在します。
新型ストリートトリプルのオーナー様におかれましても、ご購入時にどのグレードにするのか悩まれた方も多いのではないでしょうか?
グレードの価格差は足回りを中心とした仕様パーツの差異が主な要因となっていますが、 さて?リセールバリューである売却時の査定価値はどのモデルが最も高いのでしょうか?
買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用して、新型ストリートトリプル・シリーズの買取相場をご案内差し上げます。
その前に、新型ストリートトリプルのグレード別の仕様を比較してみましょう。
中古Street Triple RS|取引相場 |
モデル |
新車価格 |
馬力 |
主な差異 |
S ベース |
109万円 |
113馬力 |
|
R LOW 上位 |
126.7万円 |
118馬力 |
Brembo製キャリパー Showa製フル調整フォーク 4種のライディングモード フルカラーディスプレイ モニター表示制御のジョイスティック |
RS 最上位 |
143.7万円 |
123馬力 |
クラッチ操作不要のクイックシフター Showa製41mmフル調整フォーク Ohlins製リアサス ピレリ製スーパーコルサSPタイヤ 5種のライディングモード |
(主な差異は1つ下のグレードに存在しない機能やパーツ。細かい点は省略しています。)
グレード(新車価格)の差異は、主に足回りで使用しているパーツの価値、電子制御部品やコンピューターの性能によって発生している新型ストリートトリプル。
足回りには、ブレンボ製のキャリパー、ショーワ製の倒立フォーク、オーリンズ製のリアサスといった部品の価値が異なり、R LOWとRSでは同じメーカー品でもクオリティーが異なっています。
RSでは同クラス最軽量級ながら123馬力を発揮するパワーをサーキットで使用することも見込んだピレリ製スーパーコルサSPタイヤが装備されている点も見逃せません。
電子制御部品ではR LOWからフルカラー5インチディスプレイが標準装備され、スイッチボックスに格納されたジョイスティックで表示を切り替えできる点も見逃せません。
最近の高額車種ではよく見かけるライディングモードの選択はベーシックモデルのSが2種類、上位グレードのRが4種類、最上位のRSが5種類選択できるように設定されています。
コンピューター制御では、レース仕様で2.5倍の速さでギアチェンジを可能にするクラッチ操作不要のクイックシフターが最上位のRSに標準装備されています。
以上のような差異がある新型ストリートトリプル。付加機能やパーツの価値を比較すると、グレードによるメーカー希望小売価格の差異以上になることは容易に想像できる内容となっています。
さて、本題のである買取相場ですが、グレードによって売却時の価値にどの程度の差があるのか?以下で見てまいりましょう。
グレード別の取引相場|ストリートトリプル765 |
相場/ 年式モデル |
平均落札額 |
最高額 |
最低額 |
取引台数 |
S |
- |
- |
- |
0台 |
R |
70.7万円 |
83.2万円 |
44.2万円 |
4台 |
RS |
85.7万円 |
91.2万円 |
万円 |
4台 |
事故車・不動車 |
S |
- |
- |
- |
0台 |
R |
- |
- |
- |
0台 |
RS |
31.9万円 |
48.1万円 |
15.8万円 |
2台 |
(2019年5月時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
(業者間市場とは全国で買取されたバイクの9割以上が出品される市場で、販売店と買取店の会員企業間で取引されるの業者間のオークション市場。そこで落札された金額が買取業者の査定価格の基準値となっています)
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ベーシックグレードのストリートトリプルSについては、直近1年間遡っても取引データがなかったため、上位グレードのR/LOWと最上位グレードのRSとの比較になります。
上記グラフで平均買取率(平均取引額÷新車価格)を比較していますが、R/LOWの55.8%に対してRSは59.6%。
最上位グレードに装備されている付加機能や豪華パーツの付加価値総額を見積もるとある程度予測できた結果ではありますが、結論は最上位機種であるストリートトリプルRS方が買取査定時の売却率が高い結果となっています。
ストリートトリプルRSをご購入されたオーナー様におかれましては胸をなでおろす結果となったのではないでしょうか。
ストリートトリプルRS【2017年モデル以降】
【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 4台
- 平均価格: 857,000円
- 最高価格: 912,000円
- 最低価格: 762,000円
【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 2台
- 平均価格: 319,500円
- 最高価格: 481,000円
- 最低価格: 158,000円
相場情報:2019年5月22日時点
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上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。