カワサキ Z1000 B型 買取査定のポイントや詳細
今回、Z1000の査定依頼を頂いた矢野様は、実は運送会社のセールスドライバー。
横浜店の配達担当代理として、定期的に顔を出してくれるちょっと特別な「常連さん」といった方でした。
そんな矢野様から、9月頭に配達物とともに愛車の査定相談を頂きました。
セールスドライバーというお仕事上、毎日疲れて帰宅後はそのまま爆睡。
数少ない休日も、疲労回復にほぼ一日ゴロ寝というサイクルが数年続いているとの事。
「5?6年前に買ったZ1000があるんだけど、たまに街乗りできる程度で勿体無いから売却したい。」との事で、査定日程の調整を行わせて頂きました。
査定当日、矢野様のお仕事が終わった21時にご自宅前で待ち合わせをさせて頂き、Z1000とご対面に。

経年によりヤレ感の強いZ1000。査定の結果出たお値段は…;
査定当日は、いつもより1時間早起きして愛車Z1000で出勤されていた矢野様。
「金額次第では今日売却するつもりだったので、最後に乗ってやれる機会だと思いまして。」と語って下さいました。
よく顔を合わせている身近な存在の方でしたが、バイク好きの気持ちは皆一緒ですよね、と共感できました。
すでにエンジンの始動性は確認できていましたので、始動性のチェックは最後にすることにして査定開始です。
最初に目についたのは、フロントスクリーン。
純正のものよりも大きなサイズが装着されており、ツーリングが趣味のような印象を受けました。
2008年モデルのため、経年による傷みが多少あります。

足回りの状態を確認させて頂く為、跨って荷重をする際にシートの破れを確認。
こちらも経年によるヘタリ具合となっており、あまり乗れなかったという事もあり、本来の座り心地が半減した状態でした。
意外に足回りのコンディションは悪くはなく、年式からすればなかなかの状態です。

タンクには細かい傷が無数に走っていました。
角度によってはかなり目立つため、要リペアの判定をさせて頂くことに。

ディスクローターに多少錆が浮かんではいますが、ホイールやフロントフォークへの傷はさほどありません。
あまり走らせていなかったため、タイヤは経年による寿命で、こちらは要交換対象。

リアタイヤも、フロント同様に経年による寿命です。
こちらはかなり山の残りも少なかったこともありますが、矢野様ご自身の走りは低中回転域の走行が主であった様子。
中回転域で最大トルクを発生するのがZ1000の出力特性で、リアタイヤの減り具合がそれを物語っています。
リアにフェンダーレスキットを組み込んでおり、純正パーツはありませんでしたが、人気の定番カスタムのため相殺で気持ち程度の上乗せに。

マフラーは4in1の社外集合管に交換済み。
アサヒナレーシングのチタン製フルエキゾーストで、かなりの高性能を誇るパーツ。
純正マフラーはやはりなしでしたが、それを相殺してこちらもプラス評価の対象とさせて頂きます。

駐輪場での放置期間も多少あったため、エキゾーストパイプやエンジンには錆が目立ちます。
表面上での軽度な錆のため、そこまで深刻な問題ではありませんが、広範囲に渡るためマイナスポイントです。

車体チェックを終了し、エンジンが程よく冷えたところで最後に始動性を確認させて頂くことに。
2008年モデルのためFI化しており、始動性はまずまず良好。
アイドリングも安定しており、年式と比較して少し上の評価がつけられそうです。
走行距離は11,596kmと少なめで、外観の錆による腐食や傷と相殺して評価点4より少し上、といったところです。

アイドリングを確認していると、ほんのりと手に暖かさを感じました。
夜間なのでうっかりしていましたが、グリップヒーター装着しておりました。
その他、ETCキットも確認できたので、そちらと合わせてプラス評価対象となります。

夜間のため少々傷がわかりにくく、日中の査定よりも気持ち長めの時間がかかってしまいましたが、矢野様の2008年式Z1000 B型は400,000円で買取させて頂くことに。
経年による傷みも多く、錆が広範囲に渡っていますが、エンジンの調子がまずまず良好である事などを考慮し、査定ランクは10段階評価の「4」となっております。<
単刀直入に矢野様から希望額の提示あり。許容範囲で即決成約に!
査定の途中で、矢野様が冷たい缶コーヒーを2本手に、状態を尋ねてこられました。
「大体でいいのですが、40万円いけますか?」との事で、ちょうどマイカーの現金購入予算にその額が加われば即決できるとの事でした。
「もう少しチェックさせて頂きますが、大丈夫な範囲だと思います。」と回答させて頂き、査定終了までチェックを行わせて頂きました。
結果としては大きな問題もなく、純正パーツの欠品や錆・傷はプラス査定分で相殺し、矢野様のご希望通りの40万円という事で即決させて頂くことに。
書類を受け取り、売買契約成立で車載の前に矢野様のご希望で記念撮影をする事になりました。
今日のブログネタに使いたい、という事で、弊社スタッフがZ1000との最後の思い出作りのため、矢野様のスマホで撮影。
3分ほど色々な角度から撮影させて頂き、横浜本店へ運搬させて頂いて無事終了です。
Z1000【2007~2009年モデルのB型】
水冷仕様となったZ1000は、今年発売された現行モデルは4代目となるD型になります。
空冷エンジンの初代Z1000から数えると、30年以上の歳月が経過していますが、Zシリーズの基本コンセプトは脈々と現行モデルにも引き継がれています。
かなり見た目が変わり、機械生命体のようなデザインフォルムとなったZ1000は、かなり個性的なモデル。
過去のZ1000 B型・C型から乗り換えるオーナー様も年々増えており、過去3年間での弊社での総取引実績は25台。
B型だけの台数ですので、Z1000全体ではかなりの台数と言えるでしょう。
それだけに査定スタッフも相場状況や車両コンディションを拝見し、無理なご希望でなければ矢野様のようにご希望金額での決済も可能となっています。
落札価格の車両差はそれなりにありますが、よほどの過走行・やエンジン系の問題がなければ、Z1000 B型は比較的安定した価格に落ち着く傾向にあります。
注目点は事故車・不動車・蚤車両を示す評価点1の車両で、いずれも高値で落札されています。
殆どが事故車両でしたが、カスタムパーツが多かったりすると、なかなかの高額価格で査定されています。
今日現在、Z1000 B型は使える中古パーツなら安定した需要があるため、評価点の低い車両でもこうしたケースは多々あります。
その反面、過走行気味な車両やエンジントラブルがある場合、相場よりも値が落ちるケースも。
【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近6ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 33台
- 平均価格: 393,515円
- 最高価格: 522,000円
- 最低価格: 256,000円
【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 6台
- 平均価格: 311,833円
- 最高価格: 398,000円
- 最低価格: 163,000円
ちょっと愛車の価値が気になるな、と思ったZ1000 B型のオーナー様がいれば、ぜひ一度弊社までお気軽にご相談ください。
豊富な取引実績で、あなたのZ1000の車両価値を丹念にチェックし、最新の相場情報と合わせた独自査定で評価させて頂きます。
まずはお気軽にご連絡を!
相場情報:2016年11月時点
最新の相場情報は、10秒で買取相場が出る自動査定でチェックして頂けます。
上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。