買取させて頂きましたのは1995年式・GJ77A型・キャンディアンタレスレッドのバンディット250。
販売から17年が経過している車両としては非常に綺麗な状態を保持していた1台。高額査定を予感させましたが、気になったのは走行距離が4万キロを超えている点。
はたして走行距離は査定額にどのような影響を及ぼしたのか?
以下に査定内容のトピックスをご紹介させて頂きます。
■綺麗な見た目
キャンディアンタレスレッドのカラーリングが施されたフレーム・タンク・テールカウル・フロントフェンダーは艶があり、17年が経過している車両とは思えないほど綺麗な状態です。
ヘタリが出やすいシートも純正のまま張替えの必要がない状態。
錆びや腐食といった劣化が出やすい金属やメッキパーツも輝きがあり、車体全体の印象を引き立てています。
オーナー様が東京都てもに大切に扱われていたことが伝わってきます。
ただし極上かというと、
タンクやテールカウルなどの多数の細かい傷(磨き傷を含む)、フロントフォークのオイル漏れ、クレームの小さな削れ傷、ラジエターフィンの凹み、マフラーの削れ傷、グリップの劣化
など細かいところでマイナス査定が入り、見た目の総合的な評価は準極上車といった査定評価点となりました。
■走行距離4万キロ超のエンジン状態
見た目が非常に綺麗なだけに、低走行で大切に保管されていたバンディット250かと思われましたが、ノーマルメーターの表示を見て驚きました。
メーター表示の走行距離は43,314km。
この走行距離で、この綺麗な状態を維持していることは、それだけ日ごろのメンテナンスが行き届いていた証といえます。
気になるエンジンの状態ですが、見た目はジェネレーターカバーやクランクケースといったエンジン下部に若干の曇りが見られますが、水冷のシリンダー本体は非常に綺麗です。
エンジンヘッドカバー付近からオイル漏れの痕跡が見られますが、経過観察レベルで修理までは必要がない量です。
見た目の評価は外装に準じて綺麗です。
続いてエンジンを始動させますが、始動は一発。始動性は良くアイドリングも安定しています。ただしアイドリング初期時に薄い白煙を吹く点が気になりました。
拭け上がりも良く、機能的には走行距離4万キロ超の車両としては非常に良いと言えます。
■総合評価と査定額
1995年モデルとしては非常に綺麗で、細かい減点が重なったものの準極上車判定となった外装の状態。
エンジン機能やフレームの状態も良く高額査定を予感させましたが、ネックとなったのは4万キロ超の走行距離。
高額で取引される中古バイクの条件として、状態もさることながら低い走行距離も見逃せません。
事実、買取業者の転売先である業者間オークション市場において、GJ77A型バンディット250の取引額は最高が25.4万円、平均が12.9万円となっていますが、
上位で取引されている車両は軒並み走行距離が1万キロ未満の車両で占められています。
走行距離が3万キロを超えている車両の最高取引額は15万円。
上記は、買取業者の転売金額となりますので、業者の儲けと経費(出品手数料や運送費)を差し引いた正味の査定額は13万円がギリギリとなります。
そのことを鑑みて、車両状態の良さを最大限評価させて頂いて13.8万円の査定額で買取させて頂きました。
【2019年1月追記】の買取相場情報
上記内容は2012年6月時点時点の買取事例です。
2012年6月時点の相場情報に基づいて算出された査定金額です。
はたして買取した2012年から7年が経過した2019年時点では、GJ77A型バンディット250(1995~1997年モデル)の買取相場はどう変化しているのでしょうか?
2012年と2019年の相場を比較して、2019年であれば、いくらの査定額となっているか?
買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用して、2019年のGJ77A型バンディット250の買取相場をご案内差し上げます。
業者間オークション市場での取引額とは、買取業者の転売額であり、また販売業者の仕入れ値です。つまり国内の中古バイクの相場は市場の取引額がベースとなっています。
【2012年 vs 2019年】GJ77A型 バンディット250実働車の取引相場 |
【相場の変遷】 |
2012年 |
2019年 |
平均落札額 |
12.9万円 |
9.9万円 |
最高額 |
25.4万円 |
17.0万円 |
最低額 |
3.6万円 |
4.0万円 |
取引台数 |
66台 |
44台 |
【2012年 vs 2019年】事故車・不動車 |
平均落札額 |
9.7万円 |
5.8万円 |
最高額 |
14.0万円 |
8.6万円 |
最低額 |
4.4万円 |
1.0万円 |
取引台数 |
57台 |
40台 |
(2012年6月と2019年月1時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
(業者間市場とは全国で買取されたバイクの9割以上が出品される市場で、販売店と買取店の会員企業間で取引されるの業者間のオークション市場。そこで落札された金額が買取業者の査定価格の基準値となっています)
■買取相場は緩やかに下落基調
2012年から2019年の7年間でGJ77A型バンディット250の取引相場は下落傾向にあります。
業者間市場の取引額とは、日本のバイク販売業者の仕入れ値であり、買取業者の転売金額で、すなわち中古バイクの相場の基礎指標なのですが、その平均取引額を比較してみると、
2012年の12.9万円に対して、2019年は9.9万円。過去7年間で約25%下落しています。年率で換算すると3%程度の下落です。
最高取引額も25.4万円から17万円に下落し、状態が良ければ20万円半ばまで伸びていた取引額も10万円台後半までと上限額も下落しています。
昭和ネイキッドや2ストレプリカのように絶版車でも相場が値上がりしている一部の絶版車とは異なり、系統的に下げ止まることはあっても値上がりは期待できないバンディット250の相場。
ご売却は早めのタイミングが正解といえるでしょう。
■GJ77A型の買取相場の詳細
2019年時点での取引相場をより詳しく見るために、
買取価格を決定する最も重要な要素である『状態』
買取業界では、総合的な車両の状態を評価する点数があり、GJ77A型バンディット250の場合は下記のような点数で状態を示すことができます。
- ▼状態を表す評価点の目安|バンディット250
- 評価点5 極上車
- 評価点4 年式並み以上に綺麗で状態が良い
- 評価点3 年始南以下で若干の難有
- 評価点2 実働車だが劣悪
- 評価点1 事故車や不動車
それでは、踏まえまして状態によって買取相場に差はあるのか?買取相場の前提指標である業者間オークション市場の取引データを見てみましょう。
【GJ77A型】バンディット250|評価点別の取引相場 |
状態/ 落札価格帯 |
評価点 4 |
評価点 3 |
評価点 1 |
15万円以上 |
2台 |
0台 |
0台 |
10~14万円台 |
13台 |
9台 |
0台 |
5~9万円台 |
7台 |
12台 |
26台 |
~4万円台 |
0台 |
1台 |
14台 |
(2019年1月時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
2019年時点で直近1年間を遡ると、44台の実働車が取引された【GJ77A型=1995~1997年発売モデル】のバンディット250。
全44台の評価点の構成を見ると、4点が22台、3点が22台と丁度半分に分かれています。
残念ながら評価点別の取引価格帯を見ても有意な傾向は見て取れませんでしたが、着目したい点は5~14万円台で取引されている台数が41台である点。
実に9割以上のCV77A型バンディット250は4~14万円台のレンジで取引されているという結果になっています。このことは買取されたバンディット250は9割超の確率で5~14万円台で取引されることを示唆しています。
逆に15万円以上で取引されるのは非常に状態が良いことが条件であり、5万円未満で取引される可能性も極端に低いことをも示唆しています。
2012年に買取いたしました、このページの事例にバンディット250は、2019年の相場情報に照らすと、12万円程度での取引が予想されます。
市場での取引額は、買取り業者の転売金額であるため、そこから儲けと経費(出品手数料や運送費など)を差し引いて10万円が、2019年時点で想定される査定額といえるでしょう。
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バンディット250のご売却をご検討中のオーナー様は、今後の相場動向が気になるところでしょう。
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