YZF-R1買取査定事例｜外観の状態が良好な1999年式

買取させて頂きましたのは1999年モデルのYZF-R1
2011年現在では、過去に実施されてきたフルモデルチェンジによる区分で6代目が最新となっているYZF-R1にあって、初代（1998～1999年モデル）に位置するモデルです。
現行7代目の海外仕様は182馬力を誇りますが、初代のそれは150馬力。型落ち感も色濃いモデルとあって買取相場も低調となっています。

そのような相場環境にある初代R1ですが、査定させて頂きましたのはアクラポビッチの社外マフラーを装着したライトカスタム車で10円以上前の車体としては艶があり綺麗な外観を維持していた1台。
初代R1としてどのような評価となったのか？相場環境も交えつつ査定内容のトピックスをご紹介させて頂きます。

YZF-R1で新設計された150馬力を叩き出す998cc水冷DOHC5バルブ並列4気筒エンジンは吸気側3本・排気側2本のDOHC5バルブ方式で市販車初の形式。
それではエンジンから査定していきましょう、。走行距離も1万キロ未満で始動性・アイドリング・加速・ギアチェンジと目立つような不調は見られず良好な機能を確認できました。
青色のセンターカウルの内側に隠れていてが届きにくいためか？艶のある外装とは対照的にキャブやシリンダー本体、クランクケースなどに錆やや腐食がやや目立った点は残念ですが機能的には高い査定評価点となりました。
続いてシルバーに塗装された高い剛性を誇るメインフレームや、アウターチューブがゴールドに塗装された倒立式のフロントフォーク、長めのスイングアームなどシャシー周りを査定していきます。
フレームの状態は良好で良い査定評価点となりましたが、フロントフォークにはやや目立つオイル漏れやスイングアームのやや目立つ傷などががマイナス査定に。

外装はタンデムシートにこそ乾いた年式相応のヘタリ感が見られますが、 メインシートやタンク・カウル類などは10年以上前のR1としてはそのままでも売り出せそうな艶を保持しています。
外装各所に細かい傷が散見されましたが細かい減点で済む小傷で、買取後に丁寧に磨いていくことで見た目の印象が更に高まりそうです。
メッキや金属パーツに目を転じると、10年前の車両としては錆や腐食の劣化は少な目、所々に錆が浮いていますが、買取後の研磨で粗方落とすことが出来るでしょう。

総合的な評価点は4.5点。10年前のモデルとしては平均をやや上回る査定評価点となりました。
点数的には4.5点ですが、基幹部品であり修理コストを考えると不可逆的な要素もあるエンジンやフレームそして外装の状態が良好であった点、更に走行距離が少なかった点は評価点以上にプラスの査定となりました。
ともなって、初代YZF-R1としては相場上位である34万円の査定額で買取させて頂きました事例です。

上記内容は2011年9月時点時点の買取事例です。
2011年9月時点の相場情報に基づいて算出された査定金額です。

買取時点から8年が経過した2019年時点では、2015年に実施された過去最大級のフルモデルチェンジによって初代R1の型落ち感は強まり相場はさらに落ち込んでいます。
FZR1000そしてYZF1000Rサンダーエースの進化系スーパースポーツとして 「ツイスティロード最速」のキャッチコピーで、150馬力を叩き出す1000ccとして1998年に発売が開始されたYZF-R1。 パワーウェイトレシオもさることながら公道での走行性もケアされた設計でセンセーションを巻き起こした初代。
それから、2004年までは2年ごとにフルモデルチェンジが実施され、2007年、2009年と続き、 2015年のフルモデルチェンジでは新車価格が一気に65万円ほど値上がりして237.6万円となっていることからもわかるようにもはや別次元の仕様に進化しているYZF-R1。
フルモデルチェンジの前後で買取相場が大きく変動しているYZF-R1
（参考記事：【初代～7代目】年式モデル別の買取相場を徹底比較！）

上記の事例で紹介させて頂きました初代YZF-R1は2011年時点で34万円の査定額となりましたが、 はたして買取時点から8年が経過した2019年時点では幾らの買取額となるのか？
買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用して、1代目（1998～1999年モデル）R1の買取相場をご案内差し上げます。
業者間オークション市場での取引額とは、買取業者の転売額であり、また販売業者の仕入れ値です。つまり国内の中古バイクの相場は市場の取引額がベースとなっています。

買取価格を決定する最も重要な要素である『状態』
買取業界では、総合的な車両の状態を評価する点数があり、20年前の初代R1の場合は下記のような点数で状態を示すことができます。

それでは、踏まえまして状態によって買取相場に差はあるのか？

上記は、買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引金額をまとめた表です。
初代（1998～1999年モデル）YZF-R1に区切って評価点別の取引価格帯を比較しています。

過去1年間で取引された初代YZF-R1の実働車は32台。評価点の内訳は4点が26台に対して3点が6台。殆どが評価点4の個体であるため、評価点と取引金額の関係性を見ることは残念ながらできませんでした。
取引の最高金額は34.4万円、最低額は16.4万円、平均取引額は23.1万円と、18万円のレンジで初代R1は取引されていることが分かります。
ボリュームゾーンは20～24万円で全体の約6割強に相当する20台が先のレンジで取引されています。
このことはお客様が買取業者に売却した初代R1は、転売先の業者間市場において6割強の確率で20～24万円台のレンジで取引されることを意味しています。
ということは実際の査定額のボリュームゾーンは幾らになるのでしょうか？
買取業者の転売金額である市場での取引額から、業者の経費（出品手数料や運送費など）と儲けを差し引いた額となり、正味の査定額は以下のようになります。