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データ最終更新:2020年07月22日

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バイクのエンスト!その場で対処できる4つの原因とよくある8つの原因別対処法

バイクの故障と修理 豆知識

エンジンが動かなくなった、故障した、キックが降りない、セルが回らない等
バイク故障・バイク整備修理やトラブルに関することに
パッション横浜本店の整備士が簡単にお答えしています

バイクの突然のエンスト・・・エンジンが止まる

走行中に突然エンストしてしまった・・・
いつも通り運転していたのに何が原因だろう。

先ずはガス欠を疑ってみよう。次にその場で対処できる4つの原因をチェック
エンストのイメージ画像

エンストのイメージ画像

走行中のエンジンストール、バイクのエンジンが止まる原因として意外と多い理由がガス欠です。
ガソリンコックに『ON/RES』の切り替えがある車種はガソリンメーターがない事が多くエンスト時は慌ててしまい見落としがちです。
その他には、ガソリンの供給不良、タンク内の異物侵入、プラグの発火不良、などの比較的軽度な理由によるものから、 オルタネーターやCDIといった電装系トラブルやエンジンの抱きつきや焼き付きなど修理に時間や費用が必要な故障まで多岐に及びます。
重要なのはエンスト時の記憶。どのようにエンストしたのか?それがエンストの原因を特定する手掛かりとなります。
例えばガクガクしながら止まったのであれば燃料系のトラブルの可能性が高く、後ろに引かれるようにスーッとエンストしたのであれば点火系のトラブルの可能性が高くなります。
以下にエンストした現場で確認できる原因と対処法、現場での確認は難しいがエンストを発生させる主な原因と対処法をご紹介いたします。

1)まずは初歩的なガソリンの確認から(キャブレタータイプ)

先にも述べたとおり、まずはガソリンの確認をしましょう、燃料コック(ガソリンが流れる経路を変更するレバー)には『ON⇔OFF⇔RES』や『ON⇔OFF⇔PRI』といったようにいくつかの切り替えポジションがあります。
『RES』というのはリザーブ(コック内の予備容量を流す位置)。
『PRI』はプライマリ(エンジン始動時に限らず強制的にガソリンを流す位置)です。
『PRI』の位置にすると、負圧コック(エンジン始動時のみ負圧によってガソリンが流れる経路を開く燃料コック)の場合でも負圧に関係なくガソリンを送る事が出来ます。
【フュエルコックの位置の切り替え手順】
コックがONになっている場合は、コックをRESに切り替えて10秒~30秒ほど待ちエンジン始動をしてみましょう。
負圧コックの場合はPRIにし10秒~30秒ほど待ちコックをRESに切り替えてからエンジン始動をしてみましょう、どちらも10秒~30秒待つ理由はキャブ内にガソリンが流れ込むのを待つためです。
コックがRESやPRIになっている場合はタンクキャップを開け覗き込むか、車体を少し揺らしガソリンが揺れる音で確認をしてみましょう。
この時どちらも確認が出来なかった場合はガス欠の可能性が非常に高いでしょう。最寄りのスタンドに持ち込むか、ロードサービスなどの手助けが必要になります。

フュエルコック
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2)まずは初歩的なガソリンの確認から(インジェクションタイプ)

インジェクションタイプの場合はガソリンメーターが付いていたり給油ランプがほとんどの車両に備わっています。
ガソリン量をメーターで確認できたり給油ランプが給油のタイミングを知らせてくれるためガス欠になる事はあまりありませんが、稀にメーターの不良や給油ランプの不良でガス欠になるケースもあります。
まずはガソリン量を確認してみましょう。
確認方法はガソリンキャップを開け覗き込むか、車体を揺らしガソリンの揺れる音で確認が出来ます、またガソリンメーターの場合は普段の給油時に正常に動いているかを時々確認する事、 給油ランプの場合はイグニッションキーをONにした時にメーターランプがちゃんと点灯するかが確認できますので普段から確認をする癖をつけておくと良いでしょう。

3)ガス欠以外での原因(現場で確認できる箇所)

走行中のエンスト時にその場で確認できる事は限られてしまいます、ガソリン以外でその場で確認できる箇所を紹介します。

  • 1)水冷エンジン車両の場合はオーバーヒートも
    水冷車の水温計やエンジンチェックランプが付いていますが、もし水温計が『H』を指していたりチェックランプが点灯しエンジンが止まった場合はオーバーヒートの可能性が非常に高くなります。
    この場合エンジンが冷めるのを待つと再びエンジン始動が可能ですが長い距離の走行は出来ないので早めに修理をしましょう。
    エンジンチェックランプが点灯する場合、その他の原因が関係していることがあります。エンジンが冷めても始動ができない場合はそれ以外に原因があると判断できます。
  • 2)FIランプ、エンジンチェックランプが点灯していないかを確認してみましょう。
    もし点灯している場合は電装系のトラブルです。メーカー毎に方法は異なりますがエラーコードを表示出来ますのでエラーコード番号から故障の原因の追究が可能です。
  • 3)飛んでいるヒューズがないかを確認してみましょう。
    ヒューズボックスの場所が分かるようであれば切れているヒューズがないか確認してみましょう。
    バイクに使われているヒューズの数はそこまで多くはありません、出来れば全てのヒューズを確認して切れていないかを確認してみましょう。
    配線加工を必要とするアクセリーを取り付けた後や、製造されてから年月が経っている車両は配線の被覆が弱くなっておりショートの原因になっている事もあります。
  • 4)キーをONにし燃料ポンプが動いているかを確認しましょう。
    燃料ポンプ搭載車はキーをONにした時に『ウィーン』『ミーーー』『コッコッコッ』といった音がします、何度かキーのON⇔OFFを繰り返しても音がしない場合は燃料ポンプの故障により燃料が送られていない可能性があります。
    (参考記事:燃料ポンプの故障と対処法・修理費用

以上がその場で確認できる箇所になります、出先でのエンストの場合確認できる箇所も少ない上に対処できる範囲がかなり限られてしまいます。
万が一に時のために任意保険やJAFなどのレッカーサービスを事前に加入しておく事をお勧めします。

FIランプ
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4)走行中にエンストするするその他の原因

それではその他にもある走行中のエンストの原因を紹介します。

  • 1)プラグキャップの脱落
    年式が古い車種などではプラグキャップ内にある留め具がゆるくなりプラグキャップが脱落する事があります。脱落した場合火花が飛ばなくなりエンストしてしまいます。プラグキャップの交換をしましょう。
  • 2)スターターコイルやイグニッションコイルの熱による動作不良や断線
    走り始めやて短・中距離では症状が出ることは少ないですが長距離を走った時などに症状がよく出ます。熱により症状が出るためエンジンが冷えてしまえば何もなかったかのようにエンジンが掛かるようになってしまいます。
    オーバーヒートや燃料ポンプの故障と症状はよく似ていますが燃料ポンプの音やメーターを確認し判断することが出来ます。
    また検電テスターで診断する事も可能ですがデータ記載のサービスマニュアルが必須となります。
  • 3)タンク内への水の混入
    大雨時の野外保管やタンク内での結露が原因でタンク内へ水が混入する場合もあります。
    タンク内へ水が混入してしまうとガソリンと一緒に燃焼室へ送り込まれますが水は燃焼しないのでエンストしてしまいます。
    水はガソリンより重く底に溜まってしまうのでタンク形状によっては確認が難しく、対処にはタンク内のガソリンと水を完全に抜き取り新しいガソリンに入れ替える必要があります。
  • 4)タンク内への異物の混入
    水以外でもサビやゴミ等でもガソリンの供給が出来なくなりエンストしてしまう事もあります。
    その場合、ガソリンの入れ替えだけでなくキャブやインジェクター内やそこまでの経路のガソリンの抜き取りや清掃が必要となってきます。
    サビの場合はタンク内のサビ取り、コーティングをすることにより再発の予防が出来ます。
  • 5)タンクキャップのエア抜きが出来ない
    タンクキャップにはタンク内の膨張やガソリンをスムーズに供給するための小さなエア抜き穴が空いています。
    この小さな穴にゴミなどが詰まったりするとガソリンを上手く送ることが出来ずエンストしてしまう事があります。タンクキャップのエア抜き穴の開通させることで改善できます。
  • 6)負圧ホースのトラブル
    負圧コックによりガソリンを送っている車両のみに起きることですが、負圧ホースが外れている、切れている、亀裂が入っている、こんな時もガソリンを送ることが出来ません。
    外れていたり切れている場合は全く送られることが出来なくなります。
    しかし亀裂が入っている場合はサスが沈んだ時など限られた条件でホースが引っ張られた時のみ負圧が漏れてガソリンが送られなくなります。
    燃料系トラブルで走れたり止まったりを繰り返す場合は負圧ホースも疑ってましょう、特にスクーターの年式の古い車種には多く出る故障です。
  • 7)電装系トラブルによるエンスト
    ECU、CDI、オルタネーター、ステーターコイルといった電装系トラブルによるエンストの場合は故障箇所の判断が非常に難しくなってきます。
    ECUの自己診断によるエラーコードにて故障箇所の特定ができる場合は割と簡単に故障箇所の判断が可能になります。
    しかしそれ以外の箇所の故障となると部品交換、検電テスターでの確認をしながらの修理になりますので時間も費用も掛かってきてしまいます。
  • 8)焼き付き・抱き付き
    走行中に急にエンストしてしまいセルは回るが音がいつもと違う、キックをしても何か軽いような感じがする・・・どちらも続けていても掛かる気配がしない。 そんな時は焼き付きの可能性が非常に高くなります。
    抱き付きの場合ピストンがロックされてしまうためMT車の場合は走行中にリアタイヤがロックしてしまいます、その後セルも回らずキックも降りない状態です。
    AT車の場合はピストンがロックされても後輪は回るため惰性で進み止まります、AT車も同じくセルも回らずキックも降りない状態です。
    この場合どちらもエンジンのオーバーホールをしなければなりません。
    (参考記事:エンジン焼きつきの原因と見分け方/修理費用
5)エンストしてしまった・・・その直後に解決のヒントが隠れています

走行中に予期せぬエンスト、焦ってしまったり、慌ててしまう事が普通です。
しかし、止まる瞬間を思い出したりその場で車両の状態を確認する事で後の修理に大きく関わってきます。
例えばガクガクしながら止まったのであれば燃料系のトラブルの可能性が高く、後ろに引かれるようにスーッとエンストしたのであれば点火系のトラブルの可能性が高くなります。
エンストしてしまったらまずは安全な場所に車両を停車し、どんな状況でエンストをしたのかを思い出しながら車両の状態を確認してみましょう。
オーバーヒート等の症状が出ている状態でないと点灯しないランプ類もあります、小さな事でも思い出したり確認しておく事で自身で修理をする時やバイク屋さんへ依頼する時に伝える事で費用や期間に大きく関わってきます。


この記事の執筆監修

バイク整備士 玉井 克幸

バイクパッション整備責任者

2級整備士

玉井 克幸

バイク整備の知識量と技術力は誰にも負けません。
修理や整備も常に冷静沈着。若手メンバーのお手本として活躍中。
販売整備部門の責任者でもあるので、何か欲しいバイクがありましたら是非玉井までご一報ください。

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