ハーレーの市販モデルとしては初の水冷エンジンを与えられて2003年モデルで登場した「V-ROD」ファミリーだが、ロングな車体にフォアードコントロールの足元はコーナーリング時の操作性がネックとなっていた。そんなウィークポイントをカバーするディテールを備えたマシンが2006年モデルで登場。それが、本モデル「VRSCR ストリートロッド」である。
車体はファミリー内で最もロングな2,445mmだが、30度のレイク角で起こし気味のフロントフォークと専用サスペンションで、最低地上高は他メンバーより40mmも高い170mmを確保。足元操作はバックステップに近いミッドコントロールでスポーティなライディングポジションを実現する。ちなみに同年デビューの「VRSCD ナイトロッド」もミッドコントロールでハイウェイペグも装備していた。
パワートレインはファミリー共通の水冷Revolutionを採用。ボア・ストロークが100.0mm×72.0mmの1,131ccユニットで、最大トルクは7,000回転100Nmというスペック。重量は295kgで「VRSCA V-Rod」や「VRSCD ナイトロッド」より10kg重い。
足回りは、フロントにインナーチューブ43mm径の倒立フォークを装備。ホイールはスマートなデザインの10本スポークスタッガードキャストアルミ19インチを採用。ブレーキは300mmのダブルディスクにブレンボ製の4ピストンキャリパーをセット。
リアは、ワンピースアルミキャスト仕様のスイングアームにロングタイプの専用ツインショックを組合せて18インチホイールを組合せる。ブレーキは、300mmのシングルディスクにフロントと同じ仕様のブレンボキャリパーを装着する。
専用セッティングの足回りによってシート高は762mmで他のV-RODモデルより102mmも高い。コーナーリング性能を重視したハイパワー水冷Vツインマシンに仕上がっている。
装備面では、燃料タンクがファミリーメンバーの3.7ガロンより大容量の5ガロンタイプを採用している。豪華な足回りと十分なキャパシティのタンクでストリートのみならず、高速長距離移動も快速快適だ。
デビューモデルとなった2006年式は、199.5万円(税込)で登場。
翌年には、クラッチインターロックシステムを採用して安全性が向上。デザイン面では、フレームやエンジン、足回りやハンドル回りといった各部をブラックアウトすることでダークなイメージへスタイル変更。この2007年モデルが最終仕様となってラインアップから外れることになった。

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解説記事更新日：2022年07月27日

水冷エンジンを採用して他のファミリーとは異なる個性を光らせる「V-Rod」ファミリーだが、2006年モデルではニューカマーが2車種追加された。その中の1台が本モデル「VRSCR ストリートロッド」である。
ファミリーメンバーの「VRSCA V-Rod」や「VRSCD ナイトロッド」と比較すると、ロングな車体は共通ポイントだが、ロースタイルという印象はない。実のところシート高は、762mmで他の2車種より120mmも高い。さらにいくつかの専用ディテールを採用している。

・大容量5ガロン燃料タンク
・フロント倒立フォーク
・30度のレイク角
・前後10本スポークキャストアルミホイール

パワートレインにはファミリー共通の水冷Revolutionを搭載。排気量1,131ccの心臓部は7,000回転で100Nmという最大トルクを発揮する。エンジン本体は、シルバーとブラックのツートーンパウダーコート仕上げにポリッシュカバーを装着。トランスミッションは5速仕様だ。
足元は、フロントに倒立フォークを装備する豪華な設計。ホイールは、スポーティーな10本スポークデザインのスタッガード19インチを装着。リアは、アルミ製スイングアームにツインショックを装備して18インチホイールをセット。ブレーキはブレンボのトリプルディスクを採用している。
レイク角をファミリーメンバーの34度ではなく、30度に設定することでフォークを起こし、足元はミッドコントロールとすることでコーナーでの扱いやすい操作性を実現。
燃料タンクは他モデルが3.7ガロンに対して、本モデルは5ガロンの大容量仕様。
強化された足回りと高いキャパシティのタンクで長距離移動からワインディングまで高次元の走りを可能にしている。
デビューモデルとなった2006年式のカラーラインアップは、モノトーン6バリエーションで展開。「ビビッドブラック」、「ブランディーワインサングロ」、「ブラックチェリー」、「イエローパール」、「リッチサングロブルー」、「ミラージュオレンジ」で、価格は199.5万円(税込)に設定された。

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解説記事更新日：2022年07月27日

専用サスペンションをセットしてアップライトでロングなスタイルに仕上がっている「V-ROD」ファミリーのニューカマー「VRSCR ストリートロッド」は、2007年も継続してラインアップ。細かな仕様変更を受けている。

・クラッチインターロックシステム採用
・カラーチェンジ

今年度モデルをひと目見て気付くのは全体的なスタイリングがダークなイメージに変化していることだろう。パワートレイン自体は、1,131ccの水冷Revolutionで変更はない。最大トルクも7,000回転100Nmという前年のスペックと同じとなる。
ただ、エンジン本体は従来のシルバーとブラックのツートーン仕上げからブラックをベースにシリンダーフィンをハイライトに仕上げてポリッシュカバーを各部に採用。フレームやラジエターシュラウド、フロントフォークアウターチューブ、ハンドルバーやミラーといった細部もブラックアウト。足元のスタッガードキャストホイールもスポーク部分はブラックへ変更。
ボディだけでなくパーツ類のカラーリングも変更することでイメージチェンジが図られている。
メカニカル面では、クラッチインターロックシステムを新採用。ギヤが入った状態でセルを回して急な飛び出しといったリスクを低減することで安全性が向上している。
デビュー2年目となった「VRSCR ストリートロッド」のカラーバリエーションは5パターンを設定。
「ビビッドブラック」、「ディープコバルトブルー」、「ピューターデニム」、「パシフィックブルーデニム」、「ミラージュオレンジパール」で、価格は据え置きの199.5万円(税込)となった。
なお、本モデル「VRSCR ストリートロッド」は今回の2007年モデルが最終仕様となってラインアップから外れることになった。
以降の「ストリートロッド」というネーミングは、2017年に登場した750ccの水冷RevolutionXを搭載した「XG750A ストリートロッド」に採用されている。

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解説記事更新日：2022年07月27日