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ATC185毎週更新の買取査定相場

ATC185 買取査定に役立つ車両解説

【車両解説】ATC185
ATC185

ホンダATC185は、単なる移動手段という枠を超越し、今やヴィンテージ市場で特別な資産価値を持つ存在として、その地位を確立しています。当時の北米市場での新車販売価格は$1,248(約19万円)でしたが、現在の専門機関による市場価値データでは、極めて良好な状態の車両に対し、その初代価格の3倍以上にあたる$3,990(約60万円)というプレミア価格が設定されています。この事実は、40年以上前のモデルが一般的な中古車価値の減価償却基準から逸脱し、「二度と製造されない歴史の証人」として評価されていることを明確に示しています。この高い評価の根拠は、後のモデルで施された改良によって失われてしまった初期の技術的な純粋さと、歴史的な政府規制がもたらした決定的な希少性にあります。愛車が持つこの普遍的な価値を客観的なデータに基づいて立証することが、次の愛好家へと繋ぐための最高の鍵となるでしょう。

この車両のルーツは、ホンダが1970年に発表したUS90(後のATC90)から始まる、全地形対応車(ATC:All Terrain Cycle)の歴史にあります。当時のホンダが目指したのは、不整地を走る二輪のオフロードバイクよりも安定していて、誰もが手軽に扱えるレジャー用車両を提供することでした。三輪というユニークな車体構成は、北米の牧場での作業や、雪上、砂丘など、あらゆる用途に適合し、瞬く間に市場で成功を収めます。その存在は、1971年のジェームズ・ボンド映画『ダイヤモンドは永遠に』に三輪ATVが登場したことで、瞬く間に文化的なアイコンとなり、オフロード文化を象徴する乗り物として広く認知されました。

しかし、その爆発的な人気とは裏腹に、特有の操縦特性が原因で、未熟なライダーにとって危険性が高いという認識が社会的に高まりました 。その結果、1987年末にアメリカ政府当局がメーカーを提訴し、最終的に1988年3月14日にCPSC(米国消費者製品安全委員会)が三輪ATVの製造と販売を永続的に停止するという同意判決を承認する、という劇的な歴史を辿ります 。この規制は、ホンダを含む主要メーカーとの間で合意されたものです 。この突然の規制によって、このカテゴリーの車両は二度と生産されない希少性を決定づけられました。この規制による「歴史から消されたカテゴリーの始祖」という特別な背景こそが、現存するATC185に強力なノスタルジーと決定的な希少価値をもたらす最大の理由となっています。その価値は、二度と新車が市場に供給されることが完全に途絶えたことに起因し、法的に確定された「失われた遺産」としての地位によって裏付けられているのです。

ATC185の技術的な核心は、その堅牢でシンプルなメカニズムにあります。心臓部には、排気量180.2 ccの空冷4ストローク単気筒エンジンが搭載されています。このエンジンのボア(ピストン直径 63.0 mm)に対して、ストローク(ピストン移動距離 57.8 mm)がわずかに短い設計が採用されていますが、これは最高速度を追求するためではなく、荒れた路面でも粘り強い低速トルクと、長期間にわたって安定して稼働できる高い耐久性を最優先した設計思想を示しています。圧縮比は8:1という扱いやすい数値に設定され、最高出力13 BHP/7,000 rpm、最大トルク1.38 kg-m/5,500 rpmを発揮します。乾燥重量137 kgの軽量な車体と相まって、大径の低圧バルーンタイヤを力強く押し出し、ライダーに確実な走破体験を提供します。

このモデルの駆動系は、極めて実用性を重視した設計です。クラッチレバーの操作が不要なセミオートマチッククラッチと、5速リターン式トランスミッションが組み込まれています。これにより、ライダーは左足でのギアチェンジのみに集中できるため、不整地走行中にクラッチ操作の煩わしさから解放され、操縦への集中を可能にするのです。また、エンジン始動方式には、後のモデルで普及するセルモーターではなく、軽量化と部品点数の削減を意図したリコイルプルスターター(手動の紐引き式)のみが採用されています。売却時の査定においては、このリコイルスターターを使って、冷えた状態からでもエンジンが容易に始動し、安定したアイドリングを維持できるかどうかが、エンジン内部の健全性を証明する最も直接的な証拠となります。

そして、この1980年式が後継モデルと決定的に一線を画す最大の技術的特徴は、その車体構成、特に後輪のサスペンション設計にあります。このモデルは、後輪にサスペンションを持たないリジッド構造(ハードテール)で設計されています。これは、乗り心地の快適性を追求した後期モデルとは対極にあり、路面からの衝撃を、指定空気圧0.15 kg/cm²という超低圧に設定された大径のバルーンタイヤの柔軟性だけで受け止めるという、最もシンプルで硬派な設計思想を忠実に体現しています。わずか1年後の1981年式ATC185Sでは、耐久性向上のためにエンジンオイル容量が排出時0.95 litから1.31 litへと増加する、また、ステアリング特性を決定するトレイル(操舵軸線と接地点の距離)が30 mmから29 mmへとわずかに調整されるなど、細かな改良が加えられています。しかし、この初代ATC185は、これらの洗練が入る前の、純粋な「三輪の始祖」としての構造を維持しているため、コレクターにとっては、この「硬派なオリジナリティ」こそが、後継モデルにはない最大の魅力となるのです。

同時期の競合モデルと比較すると、ATC185の設計哲学がより明確になります。例えば、ヤマハのTri-Moto 175(YT175K)は、171 ccの2ストロークエンジンを搭載し、乾燥重量は119 kgとATC185よりもわずかに軽量でした。価格は$1,329(約20万円)とATC185より若干高く、よりスポーティーで軽快な走りを志向していました。一方、カワサキのKLT160は、$1,399(約20万円)という価格帯で、このクラスで唯一フロントサスペンションを装備し、さらにメンテナンスの手間が少ないシャフトドライブを採用していた点が、競合車との大きな技術的な違いでした。ATC185は、競合他車がスポーティーさや機構の複雑化に向かう中で、最も安価な価格帯で$1,248(約19万円)に位置しながら、信頼性の高い4ストロークとセミオートマチックの組み合わせにより、「故障しにくく、扱いやすい実用性」というホンダの哲学を貫いた設計であったと言えます。

ATC185を維持し、価値を保つ上で注意すべき点は、そのシンプルな設計とは裏腹に、エンジンの精密な管理が求められる点です。サービスマニュアルは、エンジンの低圧縮や過大なノイズの主要因として、不正確なバルブクリアランス(バルブとロッカーアームの隙間)調整を挙げています。このバルブクリアランスは、エンジン冷間時(35°C/98°F以下)において吸気・排気ともに0.05 mmという非常に厳密な数値が規定されており、この精度を保つことがエンジンの寿命と性能維持に直結します。また、セミオートマチッククラッチの不具合(滑り、ギア抜け)は、修理に専門性を要するため、査定額の大きなマイナス要因となる可能性があります。クラッチの遊びが正確に調整されていればスムーズなシフト操作が可能になりますが、エンジン圧縮の健全性(11±1.0 kg/cm2が規定値)とクラッチの確実な動作は、売却前に必ず確認すべき点です。

本車両は、主に北米市場で販売された海外仕様車であり、日本国内での正規販売は確認されていません。そのため、中古市場で流通するATC185は全て海外仕様車と見なされ、日本国内仕様との性能差異や、いわゆる「フルパワー化」といった問題は存在しません。評価の基準は、完全に北米のヴィンテージATV市場の動向に依存します。買取相場と市場での評価は、このATC185が持つ歴史的な価値を明確に反映しています。現在の市場価値データでは、極めて良好な状態の個体に対して$3,990(約60万円)という高い評価額が設定されており、これはヴィンテージ市場においてプレミア価値が付与されている証拠です。後継モデルである1983年式ATC185Sの最高評価額が$1,350(約20万円)にとどまることからも、初代ATC185の希少性と設計の純粋さが、市場でいかに重視されているかが分かります。この高い評価を最大限に引き出すためには、車両のオリジナル性の完璧さを証明することが不可欠です。高額査定を左右するディテールとして、特にOEMタイヤ(新車装着タイヤ)に残る微細なモールドのイボの存在が挙げられます。このナブが残っていることは、タイヤがほとんど摩耗していない、すなわち車両の使用時間が極めて短いという、客観的で揺るぎない証拠となるため、コレクターにとっては非常に重要な要素です。また、40年以上前のプラスチック部品に破損がなく、ステッカーやシートが純正状態で健全であることも、査定額を飛躍させるための絶対条件となります。改造やカスタムパーツは、このヴィンテージ市場では価値を下げる要因にしかなりません。

ホンダATC185は、信頼性の高い4ストロークエンジンと、後のモデルで失われることになる硬派なハードテール設計を持つ、三輪ATVの歴史における重要な起点です。その価値は、単なる機能性や乗り心地ではなく、1988年の規制以前の、純粋なオフロード文化の遺産としての二度と生産されない希少性によって担保されています。愛車が持つ歴史的意義と、精密な整備による機械的信頼性を客観的なデータに基づいて正当に評価し、お客様の納得のいく最高額で次の愛好家へと繋ぐお手伝いを、ぜひバイクパッションにお任せください。

解説記事更新日:2025年09月29日

【スペック・仕様】
車名/型式/年式 HONDA ATC185 / 1980年式
発売年月 1980年
車両サイズ(mm)・重量(kg) 全長 全幅 全高全て不明確・137 kg(乾燥)
シート高・最低地上高(mm) 680 mm・130 mm
エンジン機構・最高出力・燃費 空冷4ストローク単気筒・13 BHP/7,000 rpm・不明確
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 リコイルスターター式・キャブレター・不明確
新車販売価格 $1,248(約19万円)
ジャンル トライク 3輪バイク
【ライバル・兄弟車】最新買取相場

実働車|過去10間の買取相場の推移】 ATC185

【平均買取相場の変動】

対前年比
-
%

【2025年間 vs 2026年】

対3年前比
-
%

【2023年間 vs 2026年】

対10年前比
-
%

【2016年間 vs 2026年】

年間平均
取引台数
0

過去10年間の取引台数÷10

※データ更新:2026年02月13日

【状態別の買取相場】 ATC185

最高額
平均落札額
最低額
【評価点】
バ
イクイメージ画像 レブ
カウンター 
針
No Data
【万円】

業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)

2026年2月時点から 10 間遡った数字

【状態別買取額の目安】

8
新車
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
7
超極上
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
6
極上
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
5
良好
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
4
軽い難
最高
平均
最低
取引
23.4万円
23.4万円
23.4万円
1台
3
難有
最高
平均
最低
取引
20.0万円
16.5万円
11.4万円
3台
2
劣悪
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
1
事故
不動
最高
平均
最低
取引
11.8万円
6.1万円
0.9万円
17台
ATC185において。直近120カ月間で、最も平均買取相場が高いのは4点(軽い難)のコンディションとなっています。 4点は、ルーティンの整備に加えて軽整備で再販に回せる比較的コンディションの車両です。最高額が突出して高い場合はカスタム車に大きな査定額の伸びしろがある事を示唆しています。

※データ更新:2026年02月13日

【走行距離別の買取相場】 ATC185

最高額
平均落札額
最低額
バ
イクイメージ画像 レブ
カウンター 
針
No Data
【万円】

業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)

2026年2月時点から 10 間遡った数字

【走行距離別買取額の目安】

0〜4999km 最高 18.2万円 1台
平均 18.2万円
最低 18.2万円
不明
メーター改
最高 23.4万円 3台
平均 18.3万円
最低 11.4万円
ATC185において。直近120カ月間で最も平均買取相場が高いのは不明の走行距離区分となっています。

※データ更新:2026年02月13日

【カラー別の買取相場】 ATC185

【カラー別 平均買取額の目安】

18.3 万円 4台

※データ更新:2026年02月13日

実働車の取引価格帯】 ATC185

【取引価格帯と構成比】

最高
23 ~ 24
万円
%
25
構成比
最多
23 ~ 24
万円
%
25
構成比
最低
11 ~ 12
万円
%
25
構成比
ATC185において。業者間取引額(買取業者の転売額)のボリュームゾーンは上は23 ~ 24万円、下は11 ~ 12万円で複数の価格帯が25%の構成比で並んでいます。

※データ更新:2026年02月13日

自動査定の金額】は査定現場での実際の買取額です。
買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。

【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。

ATC185 上位20台の取引額 (データ更新:2026年02月13日)

バ
イクイメージ画像 レブ
カウンター 
針
落札額 評価点 車台番号 走行距離 カラー
1 ATC185 23.6万円 3.7点 TB010000 0km
2 ATC185 20.2万円 3.2点 TB0100CC 0km
3 ATC185 18.4万円 3.5点 TB0100CC 2,334km
4 ATC185 11.6万円 3.0点 TB0100CC 0km
No Data
ATC185において。業者間取引(買取業者の転売額)で、直近120カ月間に最高値を付けたのは23.6万円で赤系・走行距離0km・評価3.7点の車両です。

【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)

【走行距離】単位はkm

上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています

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