741スカウト(500cc)【1940年代】毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ豆知識
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- カラー別の取引額
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
741スカウト(500cc)【1940年代】 に関するこのページの内容
741スカウト(500cc)【1940年代】 買取査定に役立つ豆知識

人類史上、最大の戦火として数多くの生々しい記録が残る第二次世界大戦(WW2)は、各国メーカーが自国の威信を賭けた軍用モデルの数々を投入したことでも知られており、BMW R12/R72、Dnepr M-72(ドニエプル M-72。ウラルの前身)、BSA M20などが広く知られた存在。そのWW2において、アメリカ合衆国軍が軍用バイクとして採用していたのが、H-D・WLAと共に導入された『Indian Model 741』。またの名を741 Scout(741 スカウト)、あるいはMilitaly Scout741(ミリタリースカウト741)です。
通り名のひとつが示す通り、本機はまさに軍隊への導入のために製造された正真正銘の軍用バイクで、当時インディアンの経営母体であったデュポン社の判断により、全てのリソース(生産ライン)を注ぎ込み、1941年から43年まで間に約3万5000台もの数が製造されました。WW2には同社の74キュービックインチ(1,200cc)エンジンを搭載したチーフ ミリタリーも導入されましたが、本機741スカウトは落下傘部隊での使用も念頭に置いた陸軍からの仕様書に基づき、機動力重視のモデルとして750ccと350ccの間を取った500ccエンジンを新たに開発。エンジンの基本設計はハンドシフトのサイドバルブで、湿式クラッチにチーフシリーズと同等の4速ミッションを採用し陸軍が要求する高信頼性をクリア。パワーに関しては排気量で勝るWLAに一歩譲りましたが、経済不況によって経営難に陥っていた当時のインディアンは全ての技術をこの軍用モデルに投入し、高品質かつ高信頼性を徹底したことで陸軍からは非常に高く評価され、WLAが一台380ドルであったのに対し一台480ドルという高値での契約を取り付けることに成功。この直前までは工場生産力のわずか5%しか稼動できなかった経営難を脱却し、見事に息を吹き返すこととなりました。ちなみに最高出力は15PSそこそこですが、これは戦地で入手可能なガソリンが粗悪な低オクタン価であることを意識して圧縮比を5:1と敢えて低くしたがゆえのもの。現役当時の最高時速はWLAに僅かに劣っていたものの、65mph(約105km/h)と当時としては十分な加速力を有しており、この点と信頼性の高さが相まって評価を高め、軍との契約を成立させたと言えるでしょう。
当時の仕様書の一部からは全長89×全幅33×全高41インチ、乾燥重量410ポンドという数値が読み取れ、当時としては驚異的な軽さに仕上げられました。戦場での運用が大前提であったため、悪路を想定し既存のジュニア スカウトの伸縮式ガーターフォークとプランジャー型サスペンションをそれぞれ延長し、18インチタイヤを履かせることで地上高を引き上げるなど、一種のスクランブラー的な仕様となっているのが特色。このベースボディに深いモスグリーンのカラーを施し、スプリング式サドルシートやレザーサドルバッグなどが装着され、無線機や銃器類を搭載可能に。その機敏性・機動性の高さにより、配属された歩兵師団と機甲師団では偵察・斥候・伝令任務にと活躍しました。元々、Scoutという言葉は「偵察・斥候」という意味合いであるため、まさに「名は体を表す」の言葉通りのドンピシャな適性だったと言えるでしょう。ちなみにこのインディアン製モーターサイクルは左スロットルが採用されており、右手で銃を抜いて発砲しながら走らせることが可能となっているものの、実際の戦闘に供されたかどうかは不明。車体左側に設けられた足踏み式クラッチも独特なもので、爪先で操作を行う方式ではなく、かかとで踏み込むタイプ。これはH-D・WLAとは全く逆の方式でしたが、オートバイそのものに乗ったことがない育成兵たちからは本機スカウト741の方が扱いやすいという声が多数を占め、H-Dやノートンなどに慣れている兵士は操作をマスターするのにかなりの苦労を強いられたと伝えられているほど。
この歴史的なマシンを始動させるには多くの儀式が必要で、先ずはギアがニュートラルであることを確認した上で燃料コックを開き、チョークを完全チョーク位置に動かしてスロットルを4分の1ほど開きながらキックレバーを2回踏み込んでキャブを目覚めさせた後、右手側のツイストグリップに設けられた進角/遅角コントロールを遅角位置にしてからチョークレバーを中間位置に戻し、思い切りキックレバーを踏み込むという繁多な手続きでエンジンに火を入れる仕様。その中には点火進角とスロットルコントロールをエンジンが暖まる位置に調整する作業も含まれ、今日現在のセルスターターひと押しで済むモーターサイクルとは何から何まで違います。スカウト741を擁する部隊への配属予定者はマサチューセッツ州スプリングフィールドにあったインディアンの本拠地工場に送られ、その敷地内で運営されていたオートバイの操作とメンテナンスを教える陸軍向け教練所でこの操縦方法をマスターするための訓練を受け、オートバイを横に寝かせる方法や後輪をロックする技術などに加え、車両前方に配置された鞘に収納されたトンプソンサブマシンガンの射撃訓練などが実施され、戦地へ赴くための教育が徹底されたと伝えられております。今日ではH-Dと同様に右スロットルへ改造された車両の方が多数を占めますが、ビンテージバイクとしての価値はオリジナルの左スロットルの方が高いことは言うまでもありません。
現在の中古バイク市場においては、ビンテージインディアンとしては約3万5000台という製造台数の多さにより、ビンテージインディアンとしては比較的玉数が多いモデルですが、独特の構造とサイドバルブ時代を象徴するエンジンの特異性など多くの要素がコレクター達からの評価を高めており、売り物として市場に出回る台数はさほど多くありません。年間で約20万台にも及ぶ中古バイクが取引され、名実ともに中古バイク業界最大のマーケットである「業者間オークション」の場でも2024年秋の現時点から過去10年に遡ってようやく2件の取引記録がある程度。その数少ないデータを見てみますと、2017年に出品された車両はモスグリーンの車体色など、オリジナルの状態をそれなりに保ったヤレ感強めの状態で115万4000円という落札価格にて成約に。それから5年が経過した2022年に出品された車両は、戦後の払い下げ車両に多かったマルーン(あるいはブラウン)へのオールペンが施された純正パーツ欠品多めの状態ながらも221万円の落札価格を記録。エンジンや外装類のサビといったバイクそのものとしての状態は同程度であるにも関わらず、わずか5年で倍近くまで高騰した形になりました。これには世界経済の変動に伴う為替レートの上昇に目をつけた海外業者が入札に参入し始めたことなど、様々な要因が絡んでの結果でしたが、2019年に日本法人としてインディアン製モーターサイクルの正規販売を開始したポラリス傘下の新生インディアンによる認知度増加、海外のビンテージバイクに関する再評価が進んだこともあり、単なる一過性のものではないと考えて差し支えございません。バイクライフの終活などを考えておられるオーナー様にとって、この状況は絶好の売り時だと言ってもよく、車両状態によっては過去最高値がつく可能性も十分に期待してヨシ。売る売らないはともかく、この機を逃さず買取査定だけでも受けてみる価値は大いにあると言えるでしょう。
WW2に投入され、オートバイ史を語る上でも重要な存在だと言えるデュポン時代の軍用モデルであるインディアン・741スカウトで高額買取を狙うには業者選びが非常に重要で、余りにも多くの独自機構を持つ本機ならではの車両構成に関する正しい理解と知識があることは言うに及ばず、バイクとしての各部位のコンディションを正確に見抜ける目利き力、重整備を施しての再生販売までも視野に入れた上で利益が出せる販売力が重要なファクターであり、このいずれが欠けても正確な評価額を出すことは不可能。また、軍用車としての専用装備品のコンディションに関する目利きと純正・非純正を見極められる知識も必須であるため、数あるWW2を代表する軍用バイクの中でも高い専門知識が要求されます。弊社バイクパッションはその全てを満たしており、人類史・オートバイ史を語る上でも貴重なモデルであるからこそ、その全てに的確な評価を出せる強みを最大限に活かし、業界最高峰の買取価格をご提示させていただくことをお約束いたします。
インディアン・741スカウトの買替、高額売却をお考えでしたら、買取査定は海外メーカー製レアモデルの価値にも精通しているバイクパッションに!

車名/型式/年式 | Indian Model 741(インディアン モデル741または741スカウト/ミリタリースカウト741)/--型/1941年モデル |
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発売年月 | 1941年~1944年(※製造自体は1943年にて終了) |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | 全長2,261×全幅838×全高1,041mm(※当時の記録では全長89×全幅33×全高41インチ)・乾燥重量186kg(410ポンド) |
シート高・最低地上高(mm) | シート高--mm・最低地上高--mm |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 空冷4ストロークOHV2バルブV型2気筒(サイドバルブ)・15PS/4,800rpm・--km/L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | キック・キャブレター・13.24リットル(3.5ガロン) |
新車販売価格 | $480(※1941年当時の陸軍との契約額) |
ジャンル | プレミアム旧車 絶版車 |

【実働車|過去10年間の買取相場の推移】 741スカウト(500cc)【1940年代】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格の推移
査定現場での買取価格は上記取引金額から業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります
※51~125ccの場合、上記転売金額から2万円程度差し引いた金額が正味の買取額となります
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【平均買取相場の変動】



【2024年間 vs 2025年】



【2022年間 vs 2025年】
取引台数

過去10年間の取引台数÷10
※データ更新:2025年06月13日

【状態別の取引額】 741スカウト(500cc)【1940年代】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【状態別買取額の目安】
平均
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取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
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平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
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平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
168.0万円
115.2万円
2台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

不動
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

※データ更新:2025年06月13日

【走行距離別の取引額】 741スカウト(500cc)【1940年代】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引価格
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【走行距離別買取額の目安】
0〜4999km | 最高 | 220.8万円 | 2台 |
平均 | 168.0万円 | ||
最低 | 115.2万円 | ||
![]() |
※データ更新:2025年06月13日

【カラー別の取引額】 741スカウト(500cc)【1940年代】
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買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【カラー別 平均買取額の目安】
■ | 115.2 万円 | 1台 | ![]() |
||
■ | 220.8 万円 | 1台 | ![]() |
※データ更新:2025年06月13日

【実働車の取引価格帯】 741スカウト(500cc)【1940年代】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引価格帯
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【取引価格帯と構成比】






※データ更新:2025年06月13日

買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。

741スカウト(500cc)【1940年代】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年06月13日)



落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | 741スカウト(500cc)【1940年代】 | 221.0万円 | 3.0点 | 2662 | 612km | ■ |
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2 | 741スカウト(500cc)【1940年代】 | 115.4万円 | 2.8点 | 10647 | 1,053km | ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています
