トライアンフは2012年ラインアップに水冷トリプルを搭載する新たなミドルクラスアドベンチャーを展開した。それが本機「タイガー800」だった。日本モデルは2011年2月に発売された。

車体は新設計のスチール鋼管製トレリスフレームを採用する。そこに搭載されるエンジンは、ボア・ストロークが74mm×61.9mmのDOHC4バルブ水冷並列3気筒ユニットだった。ちなみにこのパワーユニットは、既存モデルの「ストリートトリプル」や「デイトナ675」に採用されていたエンジンのストローク量を延長して排気量を799㏄まで拡大したものだった。
最高出力は9,300回転で95馬力を発生する。最大トルクは7,850回転で79Nmというスペックでデビュー。トランスミッションは6速リターン式でチェーンドライブ構造。

足回りは、フロントに43mm径ショーワ製の倒立フォークを装備。トラベル量は180mm確保されていた。そこに19インチの10本スポークデザインアルミキャストホイールを履いて308mmのダブルディスクブレーキを組合せる。キャリパーはニッシン製の2ピストンタイプをセットする。リヤはスイングアームにプリロード調整式のショーワ製モノショックと17インチキャストホイールという構造。ブレーキは255mmディスクにニッシンのシングルキャリパー仕様。ABSはタイプ別設定で用意された。

マルチパーパスモデルとしてのユーティリティ性能が優れているのも本機の特徴だった。シートは分割タイプで、高さが810mmと830mmで2段階の調整が可能。そしてフロントスクリーンも調整できる。また機能拡張や積載性に優れたリアラックも標準装備だった。

ライバルモデルとしては、後発マシンとなるがBMWモトラッドが2013年式で展開した「F700GS」が比較対象になるだろう。「タイガー800」より1kg軽い209kgの車体に搭載されるエンジンは、798ccのDOHC4バルブ水冷パラレルツインユニット。最高出力は7,000回転で75馬力を発生する。最大トルクは5,300回転77Nmというスペック。フロントサスペンションは正立フォークだった。スペック面では見劣りするが、ローシートタイプのシート高は790mmだったので、足つき性の本機よりも優れていた。

なおデビュー以降の「タイガー800」は、カラーチェンジを受けながら2014年式までラインアップされ、翌年に実質後継モデルの「タイガー800XR」へ移行した。なおクロススポークホイールを履いてオフロード志向に仕上げた「タイガー800XC」も並行ラインアップされていた。

買替や売る際の買取査定は、2011~14年式 タイガー800 の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年07月07日

新型ミドルクラス「タイガー」のベースグレードとして展開された本機「タイガー800」は、2011年2月に発売された。日本国内向けにラインアップされたカラーリングと価格は以下の通り。

・「ベトナムイエロー」　113万5050円(税込)
・「ファントムブラック」　113万5050円(税込)
・「クリスタルホワイト」　113万5050円(税込)

カラーバリエーションは、ベーシックな「ブラック」と「ホワイト」の他にビビットで個性的な「イエロー」も用意された。

パワーユニットは、既存モデルに採用されていた675㏄水冷並列3気筒ユニットをストロークアップで800㏄まで拡大したエンジンが採用された。スペックは9,300回転95馬力仕様。最大トルクは7,850回転で79Nmを発生する。
機能装備面では、特徴的な6角形2灯式ヘッドライトが採用されていて「タイガー」らしい個性的なフロントマスクに仕上がっている。メーターはアナログの回転計とデジタル式の多機能ディスプレイを組み合わせたコンビタイプが採用された。また、イグニッションシステムにはイモビライザーが標準装備で防犯性にも配慮した設計。さらにDC電源ソケットもコクピットに用意されているので電装アイテムの拡張にも対応する。

なおデビューモデルとなった2011年式の「タイガー 800」だが、クロススポークホイールを履くオフロードタイプの「タイガー 800XC」も同時展開された。こちらは128万3,100円(税込)となっていた。

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解説記事更新日：2024年07月07日

2012年の「アドベンチャー」カテゴリは、新たなフラッグシップ「タイガー」が展開された。1,215㏄の水冷トリプルを搭載して、フロント19インチ・リヤ17インチキャストホイールを履くオンロード志向のアドベンチャーツーリングだった。
なおシリーズのエントリークラスというポジションにあたる本機「タイガー800」に目立ったアップデートポイントは無く従来通りの仕様で2012年式も継続ラインアップ。カラーバリエーションも　以下の3タイプで変更は無い。価格はUSモデルが、10,999USドルで販売された。

・継続「ベトナムイエロー」
・継続「ファントムブラック」
・継続「クリスタルホワイト」

車体はトラス形状が剥き出しのスチール製トレリスフレームを採用する。そこにマウントさせるマシンの心臓部は、800㏄の水冷トリプルで9,300回転95馬力というスペック。最大トルクは7,850回転で79Nmに到達する。シート高は、830mmと810mmの2段階調整式となっている。
ちなみに今季のニューモデル「タイガー エクスプローラー」は、857mmと837mmの調整式。そして本機をベースにクロススポークホイールを履く「タイガー 800XC」は、860mmと845mmの2段階となっていた。

アドベンチャーモデルに憧れつつも足つき性に不安を感じるライダーにとって、本機「タイガー 800」は有力な検討候補になり得るマシンと言えるだろう。

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解説記事更新日：2024年07月07日

オンロード志向の足回り構成で、「タイガー」シリーズのエントリーモデルとなる本機「タイガー 800」は、2013年式で最初のカラーチェンジが行われた。バリエーション数は3タイプで従来通りだが、その内1カラーが新色となった。用意されたカラーリングは以下の通り。

・継続「ファントムブラック」
・継続「クリスタルホワイト」
・新色「サファイアブルー」

デビュー時から展開されていたビビットで鮮烈な印象の「ベトナムイエロー」が廃止となって、新たに精悍なイメージの「サファイアブルー」が設定された。価格に関してはUSモデルが前年から据え置きの10,999ドルで販売された。

カラーリング変更の他にアップデートポイントは無いので、主要諸元は前年通りとなる。
エンジンは800ccの水冷トリプルで、9,300回転95馬力という仕様。最大トルクは、7,850回転で79Nmを発生する。6速ミッションのギヤレシオはロング設定で、高速ロングツーリングなどツアラーユースに扱いやすいセッティングだった。

足回りは、ゴールドアルマイトカラーがアクセントカラーとなるショーワ製の43mm倒立フォークをフロントにセットして、プリロード調整器モノショックをリヤサスペンションに採用する。ちなみにフロント21インチ・リヤ17インチのスポークホイールを履くクロスカントリータイプの兄弟モデル「タイガー800 XC」は、ロングストロークタイプのサスペンションが与えられていて、シート高も本機より35mm高かった。こちらも同じく2013年式で最初のカラーチェンジを実施していた。

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解説記事更新日：2024年07月07日

2014年の「タイガー800」シリーズは、本機の兄弟モデル「タイガー800XC」に「スペシャルエディション」が設定された。レッドのフレームに太陽光の当たり具合で見え方が変化する「ボルカニックブラック」を採用する特別ペイントが施されたモデル。日本向けには30台という少量限定で導入された。
シリーズのベースグレードとして2011年から展開される本機「タイガー800」に関しては、前年のカラーチェンジモデルから目立った変更は無く続投となった。カラーバリエーションも以下の3タイプで継続ラインアップ。価格もUSモデルが据え置きの10,999ドルだった。

・継続「サファイアブルー」
・継続「ファントムブラック」
・継続「クリスタルホワイト」

オンロード志向のアドベンチャーモデルということで、満タン給油で400km以上の走行可能な19L燃料タンクやリヤキャリア、550wの大容量ジェネレーターを標準装備して、実用性やカスタマイズ性の高いマシン設計となっている。実のところ、純正アクセサリーとして本機専用に用意されたアイテムは約50種もラインナップされていた。

マシンの心臓部は、DOHC4バルブ水冷トリプルの800㏄ユニットとなる。最高出力は9,300回転で95馬力を発生する。最大トルクに関しては7,850回転79Nmというスペックで変わりはない。ABSに関してはタイプ別設定で用意された。

なお2011年式からメカニカルに関しては一度もアップデートを受けることなく継続されてきた「タイガー800」だが、今期の2014年式が最終仕様となった。
翌2015年からはスロットル制御が電子化されるなど最新プログラムを採用した「タイガー800 XR」へ世代交代して展開された。

買替や売る際の買取査定は、2014年式 タイガー800 の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年07月07日