GTS300 75TH【2021年】毎週更新の買取査定相場
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- カラー別
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
GTS300 75TH【2021年】 の買取査定相場
最も高く売れるカラーリングは金となっています。
GTS300 75TH【2021年】 買取査定に役立つ車両解説
2021年に登場したVespa GTS300 75TH(ベスパ)は、記念モデルという枠に収まらない、非常に特異な市場価値を持つスクーターです。その核心は、最上位グレード「SuperTech」の先進的な電子装備と、このモデルのためだけに用意された最高級素材の融合にあります。市場におけるその立ち位置は、Vespaの歴史の中でも特異です。新車価格85.8万円という価格は、ベースとなったGTS SuperTechよりもさらに高価な、真の最上級モデルとして設定されました。そして2025年現在、その圧倒的な希少性とコンディション維持の難しさから、状態の良い個体は新車価格に迫る、あるいはそれを超えるほどのプレミアムな価値を確立しています。
この記念モデルが誕生した背景には、1946年に遡るVespaの長い歴史があります。戦後のイタリアで、人々の自由な移動手段として生まれたVespaは、航空機技術に着想を得たスチールモノコックボディという革新的な設計と、一目でわかるデザインで、世界的な文化の象徴となりました。2021年、その75周年という大きな節目を祝うため、VespaはフラッグシップのGTS300と、Primavera(プリマベーラ)に、この特別な「75TH」仕様を設定しました。
その開発の狙いは、過去の模倣に留まるものではありません。専用色として採用されたメタリックイエロー「Giallo 75th」は、1940年代の流行色を現代的に再解釈したもので、Vespaの伝統と革新の精神を表現しています。そして、かつてのVespaがスペアタイヤをリアに積んでいた姿を模した円形の専用バッグを採用することで、過去への敬意を現代的なスタイルで体現しました。
GTS 300 75THの技術的な基盤は、2021年当時のGTSシリーズの最先端そのものです。搭載されるエンジンは、2019年以降のGTS300に搭載されている278ccのHPE(ハイ・パフォーマンス・エンジン)です。これは厳格なEURO5排出ガス規制に対応しつつ、従来のQuasarエンジンを大幅に上回る性能を実現した、当時のVespa史上最も強力な水冷単気筒ユニットでした。
その高性能は、シリンダーヘッドやピストン形状の刷新、そして摩擦抵抗を低減するローラータペットの採用といった、エンジン内部の徹底的な見直しによって達成されています。このHPEエンジンがもたらす走行感覚は、まるで高性能な電動アシスト付き自転車のようです。信号待ちからの発進時、スロットルをわずかに開けるだけで、低い回転数から力強いトルクが立ち上がり、160kgの車体を軽々と、そして滑らかに加速させます。
この余裕あるパワーは、交通の流れをリードできるだけでなく、高速道路での巡航時もライダーの疲労を大きく軽減します。この強力なパワーを受け止めるため、安全装備も万全です。車輪のロックを防ぐABS(アンチロック・ブレーキ・システム)に加え、滑りやすい路面で後輪の空転を抑えるASR(アンチ・スリップ・レギュレーション)も標準で装備されています。
GTS 300 75THの「頭脳」は、ベースとなったGTS SuperTechと共通です。メーターにはアナログ針のない4.3インチのフルカラーTFT液晶ディスプレイが採用され、速度や燃料計といった基本情報を見やすく表示します。さらに標準装備されるVespa MIA(ベスパ ミア)システムにより、自身のスマートフォンをBluetoothで車両と接続できます。これにより、手元のスイッチで音楽の再生や通話の応答、さらにはTFTディスプレイ上での簡易的なナビゲーション(矢印によるターン・バイ・ターン指示)までもが可能になり、伝統的なスタイルの内側に、現代のデジタルモビリティが完全に統合されています。
この記念モデルを「75TH」たらしめている専用装備は、そのすべてが所有者の満足感を高めるために慎重に選ばれています。まず目を引くのは、前述のメタリックイエロー「Giallo 75th」の車体色です。サイドパネルとフロントフェンダーには、少しだけ色調を暗くした「75」の数字が大胆に描かれ、派手すぎない洗練された主張をしています。
フロントシールドの縁取り、通称「ネクタイ」と呼ばれるセンターグリルの装飾、ミラー、マフラーカバー、そして折り畳み式のパッセンジャーフットペグなど、車体の各所には高品質なクロームメッキパーツが配置され、上質感を高めています。ホイールはリム部分を光沢仕上げとした専用のダークグレー塗装が施され、足元を引き締めます。
このモデルの価値を最も左右するのが、専用のシートとリアバッグです。どちらもスモークグレーのヌバックレザーで仕立てられています。ヌバックは一般的な革とは異なり、表面を起毛させたスエードに近いデリケートな素材で、非常に柔らかな手触りと高級感を持ちます。
特にリアのクロームラックに標準装備される円形のバッグは、Vespaの伝統的なスペアタイヤキャリアを模したデザインで、クイックリリース機構によって簡単に取り外し、付属のストラップで持ち運ぶことも可能です。レッグシールドには75周年を記念する専用のプレートが取り付けられ、この車両が特別な一台であることを静かに示しています。
GTS300 75THを比較対象として考える際、まず挙がるのは兄弟車である2021年式のGTS300 SuperTechです。前述の通り、HPEエンジンやTFTディスプレイ、Vespa MIAシステム、ABS、ASRといった機械的・電子的構成要素は両車まったく同一です。違いは純粋に外装と装備品、具体的にはボディカラー、75周年グラフィック、ヌバック製のシートとバッグ、そしてクロームパーツの有無に限られます。
新車価格は、GTS300 SuperTechが77万円であったのに対し、GTS300 75THは85.8万円と、専用装備の分だけ高価な価格設定でした。これは、75THがSuperTechをベースにした、さらに上位の最上級記念モデルであったことを示しています。
同時期の国産ビッグスクーター、例えばHonda Forza250やYamaha XMAX250とは、その設計思想が根本から異なります。国産モデルが高速道路での快適性やシート下の広大な収納スペースといった「実用性」を追求するのに対し、GTS300 75THはスチールモノコックボディというVespaの伝統的な車体構造を堅持し、「スタイル」と「ブランドの持つ物語性」を最重要視しています。
このモデルを維持する上で、最大の注意点であり、同時に最大のウィークポイントとなるのが、専用装備のヌバックレザーです。一般的なビニール製シートとは異なり、ヌバックは水分や紫外線に極めて弱い特性を持っています。雨に濡れたまま放置すればシミになりやすく、強い直射日光に晒し続ければ色褪せや硬化が避けられません。
この美しい状態を維持するためには、屋根付きのガレージでの保管がほぼ必須であり、定期的な専用ブラシや保護スプレーによる手入れが不可欠です。特にリアの専用バッグは、その構造上、最も風雨に晒されやすいパーツであり、日常的に使用していれば傷みも早くなります。このシートとバッグのコンディションは、GTS300 75THの買取査定において、走行距離や年式といった一般的な査定項目よりもはるかに重要な意味を持ちます。
もちろん、GTSシリーズ共通の弱点にも注意が必要です。HPEエンジンは高性能ですが、特に初期のモデルではオイル消費が早い傾向が報告されています。オイル警告灯が点灯する前にエンジンが不調に陥った事例も報告されているため、定期的なオイルレベルの確認とメンテナンス履歴が査定時に重視されます。
また、Vespa伝統のスチールモノコックボディは、転倒時の修理が一般的なバイクのカウル交換よりも高額になりがちです。フロア下などは湿気による「錆」が発生しやすいため、保管状況も厳しくチェックされます。加えて、2023年モデルで対策される以前のGTSシリーズは、特定の低速域で「ハンドル振れ」が発生する特性が知られており、これも査定の対象となります。
最後に、全世代のGTSで共通ですが、「マスターキー」の有無は非常に重要です。イモビライザー(盗難防止装置)のシステム上、このキーを紛失していると、ECU(エンジン・コントロール・ユニット)一式の高額な交換が必要となるため、査定額に大きく影響します。
GTS300 75THの買取相場を分析するには、まず基準となるベースモデル「GTS300 SuperTech」の市場価格を把握する必要があります。業者間オークションの取引データによれば、GTS300 Super Tech は取引台数が少ないものの、平均買取相場は42.8万円から50万円、上限価格は61.7万円となっています。
これに対し、GTS300 75THの買取相場は、その希少性から国内オークションでの明確な相場形成が難しい状況です。しかし、2025年10月に米国のオークションで取引されたある個体は、$5,500(約84.7万円)で落札されました。これは、2021年の国内新車販売価格85.8万円に対し、4年が経過してもなお約99%の価値を維持していることを示す驚異的な結果です。この約84.7万円という実勢価格は、ベースとなったGTS SuperTechの相場上限である61.7万円を大きく上回っており、GTS300 75THが持つプレミア価値が市場で正当に評価され続けている証拠です。Vespa75周年の価値は、コレクター市場において本物であると評価されています。なお、これらの買取相場は2025年執筆時点のデータに基づいた参考値です。最新相場は上段の自動査定や下段のグラフでご確認いただけます。
Vespa GTS300 75THは、Vespaの75年の歴史において、最も成功した記念モデルの一つとして記憶される一台です。それは、最上位グレードのHPEエンジンとTFTディスプレイ、MIAシステムという「最新の技術」を惜しみなく投入し、同時にヌバックレザーや専用カラーといった「伝統と高級感」をまとった、正真正銘の最上級モデルだったからです。市場はその真の価値を正しく評価し、その市場価値はベースモデルを凌駕しています。この車両が持つ普遍的な価値は、いかにそのデリケートな専用装備が美しく保たれてきたか、という一点に集約されます。GTS300 75THの売却をご検討の際は、その特別な価値を正しく評価できるバイクパッションにぜひご相談ください。
| 車名/型式/年式 | Vespa GTS300 75th / - / 2021年 |
|---|---|
| 発売年月 | 2021年5月 |
| 車両サイズ(mm)・重量(kg) | 全長 1,950mm 全幅 755mm 全高不明・160kg(装備) |
| シート高・最低地上高(mm) | 790mm・不明 |
| エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストローク単気筒SOHC 4バルブ(HPE)・17.5kW (23.8 hp) @ 8,250rpm・31 km/L (WMTCモード値) |
| エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セルスターター式・FI・8.5L |
| 新車販売価格 | 2021年式:858,000円(税込, 国内仕様) |
| ジャンル | スクーター |
【実働車|過去10年間の買取相場の推移】 GTS300 75TH【2021年】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ額)の推移
2026年1月時点から 10 年 間遡った数字
【平均買取相場の変動】
【2025年間 vs 2026年】
【2023年間 vs 2026年】
【2016年間 vs 2026年】
取引台数
過去10年間の取引台数÷10
※データ更新:2026年01月23日
【状態別の買取相場】 GTS300 75TH【2021年】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)
2026年1月時点から 10 年 間遡った数字
【状態別買取額の目安】
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
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平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
60.3万円
60.3万円
1台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
不動
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
※データ更新:2026年01月23日
【走行距離別の買取相場】 GTS300 75TH【2021年】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)
2026年1月時点から 10 年 間遡った数字
【走行距離別買取額の目安】
| 0〜4999km | 最高 | 60.3万円 | 1台 |
| 平均 | 60.3万円 | ||
| 最低 | 60.3万円 | ||
![]() |
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※データ更新:2026年01月23日
【カラー別の買取相場】 GTS300 75TH【2021年】
- ■
業者間オークションの平均取引価格(買取業者の平均転売額=販売業者の平均仕入れ額)
2026年1月時点から 10 年 間遡った数字
【カラー別 平均買取額の目安】
| ■ | 60.3 万円 | 1台 | ![]() |
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※データ更新:2026年01月23日
【実働車の取引価格帯】 GTS300 75TH【2021年】
業者間オークションの取引価格帯(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格帯)
2026年1月時点から 10 年 間遡った数字
【取引価格帯と構成比】
※データ更新:2026年01月23日
買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。
GTS300 75TH【2021年】 上位20台の取引額 (データ更新:2026年01月23日)
| 落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
| 1 | GTS300 75TH【2021年】 | 60.5万円 | 5.2点 | M45716MV | 980km | ■ |
|---|
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています





01月24日〜01月30日