YZF750SP【1993~97年式】毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ豆知識
- 型式・年式別 平均取引額
- 過去5年間の買取相場の推移
- 型式・年式別|買取相場の推移
- 状態別の取引額
- 走行距離別の取引額
- カラー別の取引額
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
YZF750SP【1993~97年式】 に関するこのページの内容
YZF750SP【1993~97年式】 買取査定に役立つ豆知識
5バルブを受け継ぐYAMAHA ナナハン レプリカの血統。 1985年 初代FZ750、 87年 2LM型のFZR750、89年 3FV型のFZR750R(OW-01)を経て、スーパーバイク世界選手権のレギュレーションを満たすべく送り出されたのが1993年リリースのYZF750SP。現在のヤマハ製フルカウルスポーツの旗艦機となったYZFシリーズの名称が市販モデルとして初めて与えられた最初のマシンであり、ファクトリーレーサー・YZF750直系のホモロゲーションモデルです。
ホンダ・VFR750R(RC30)を筆頭に、ハイスペックぶりを誇るカワサキ・ZXR750R、水冷化を果たしたスズキ・GSX-R750Rといった強力なライバル勢への対向車として、OW-01由来の可変排気バルブ機構『EXUP(エグザップ)』搭載エンジンを見直し圧縮比11.5へと変更し高圧縮化。エンジン各部に細かい変更を加えると同時にケイヒン製39mm径のFCRDキャブを採用し、ow-01の121PSを上回る最高出力125PSを実現。日本国内向けの車両は当時の自主規制値上限である77PS/9,500rpmを余儀なくされてしまったものの、3次元マップ制御方式のイグナイターなどを採用した新エンジンのポテンシャルは高く、翌年に登場したライバルであるホンダ・RVF750の120ps/12000rpmを凌駕するスペックでのリリースに成功しました。
従来のアルミ合金製デルタボックス型という基本骨子は踏襲しつつ、ワークスマシン・YZF750をベースとした完全新設計の完全新設計フレームが投入され、その新骨格に41mm径の倒立式フロントフォークと伸圧減衰力調整機構付きリアサスペンション、トラス式スイングアームとを組み合わせたレーシーなボディに。同時にYZF750を叩き台とし空力効果を高めた新型カウリングが与えられ、限定350台のみという希少性も相まってスペシャル感あふれるマシンとして多くのファンの関心を集めました。しかも1993年当時の新車販売価格は135万円に設定されているのも注目に値すべきポイントで、これは1987年のVFR750Rの148万円や翌年登場のRVF750の200万円と比べてもバーゲンプライスと言うべきもの。まさに採算度外視と言っても過言ではなく、いかに当時のヤマハが打倒ホンダに情熱を傾けていたかがわかるエピソードのひとつだと言えるでしょう。ちなみにIFMA1992出展モデル速報として発表された『ヤマハニュース 1992年10月号』のテーマには「メインターゲットはヤングだ」というコピーが踊っており、この価格設定も若いライダーの購買欲を刺激する戦略の一環であったことが伺い知れるのが実に興味深いところ。
日本市場への導入はなかったものの、海外市場向けに同時リリースされたYZF750Rは同じエンジンと車体を持つ双子の姉妹にあたる存在ながら、タンデム可能なシートと鷹揚なライディングポジションをサポートするやや高めのウインドシールドが採用されており、販売価格を抑えるためにラジエター上部のエアガイドにスロットルポジションセンサーやクロスミッションなどを省いた仕様。その他ミクニ製38mm径BDSTキャブレターがチョイスされているものの、エンジンに関しては正真正銘の同一エンジンが搭載され、最高出力125PSのハイスペックさとシティユースのしやすさを両立した極めてハイレベルなエントリーモデルとも言うべきモデルに。今では海外から輸入されてきた個体が中古バイク市場で見かけられるケースも増加しており、以前よりも身近で知られる存在となっていることに時代の移り変わりが感じられます。
1993年当時は限定350台という少数生産がゆえのプレミアマシンとして売り切りか、と思われましたが、翌1994年1月にホンダがVFR750Rの正統後継マシンとしてRVF750(RC45)をリリースしたことに伴い、より戦闘力を高めるアップデートを1995年モデルとして実施。販売価格は5万円アップの130万円に引き上げられたものの、オーリンズ製リアサスペンション化を筆頭に可変式スイングピボット化や高さ100mmの拡大化を果たした大型ラジエーターへの変更、着脱式シートフレームに加えて新たなワークスカラーでリニューアル。1979年から1983年頃までにかけて起こった「HY戦争」はファミリーバイクのシェア争いであったがゆえに社会問題にまでなりましたが、今回はレースマシンとしての健全な競争であったことでスズキ・カワサキにも良い影響を及ぼし、OW-02やYZF-R1といった後に登場することとなる後継モデルたちへの大きな礎となりました。出向国によって最高出力と型番が異なりますが、代表的な国と対応型番は以下の通り。
・日本…4JD型(77PS)
・カナダ…4JA型(125PS)
・オーストラリア…4HB型(125PS)
・欧州…4HS型(125PS)
・ドイツ…4HT型(72kw)
姉妹車のYZF750Rとでは欧州仕様車の対象国範囲が異なっているのがマニアックなポイントで、本機YZF750SP欧州仕様車の対象国はイギリス・ベルギー・アイルランド・イタリア・オランダの計6国。ドイツに関しては排ガス規制等の厳しさによってスペックダウンを強いられるため、別途4HT型として区別化されました。車体サイズに関しては出向国によって細かい差異があるものの、後部マッドガードを装着する4HSと4HT型の全長が10mm長いといったところで、基本構成は全て同一。ただし、日本仕様車のみはラジエーター容量が拡大されるなど細かい部分で変更があり、その他出向国よりも3kgほど公称重量が増加していたりします。カラーリングに関しては全年式を通じて『ブルーイシュホワイトカクテル1』の名称にて統一されておりますが、配色とグラフィックパターンがそれぞれ異なっており、具体的には以下の通りとなります。
・1993年モデル…ピンク/ブルー/ホワイト
・1994年モデル…ホワイト/レッド/オレンジ(一部出向国向けにはホワイト/パープル/ブルー)
・1995年モデル…ホワイト/レッド/オレンジ/ブラック
・1996年&1997年モデル…ホワイト/パープル/オレンジ/ブルー
このうち最初期型の1993年モデルに用いられたピンク/ブルー/ホワイトの配色は特に海外市場での受けがよく、マイナーチェンジが実施された1995年以降のモデルと同等の価格帯で取引されており、固有カラーリングの価値で年式によって生じる優位性を埋めているのが日本市場との違い。逆に言えばカラーリング変更が行われた1994年モデルがもっとも基本評価額が下がるというのが海外市場での通説で、この点に関してもなかなかマニアックなポイントだと言えるでしょうか。
現在の中古バイク市場では程度状態によって個体差が大きいものの、1995年のマイナーチェンジを経て1998年まで販売され続けたことにより、ホモロゲーションモデルでありながら玉数は意外にも多め。年間で20万台に及ぶ中古バイクが取引され、名実ともに日本国内における最大の中古バイクのマーケットである「業者間オークション」では2014年から2024年秋の時点までで日本国内仕様と海外仕様車を合わせ計10台の取引記録があり、最高100万円を筆頭に34万円台までと幅広いレンジで取引が行われております。最低値となってしまったのは最初期モデルの1993年モデルで、こちらは5万kmに迫る走行距離や外装類の傷みによる使用感の強さ、振るわないエンジンコンディションに拠って入札が伸び悩んだ一方、2023年には走行距離1万2000km台で比較的使用感少なめな1995年モデルの車両が100万2000円という落札価格を記録。これは1ドル160円台を記録した為替レート変動により、有利な取引ができることに目をつけた海外業者が入札に参入してきたことなど様々な要因が絡んでのものですが、それを差し引いてもこの数値は2010年以降ではもっとも高い取引価格であり、状態良好であれば過去最高値での買い取り価格に期待できる状況だと言えるでしょう。モデルイヤーが新しく走行距離が浅い車両ほど評価額は高くなりやすく、付け加えてフルノーマルに近い個体ほど期待値が高くなる傾向にありますが、フルパワー仕様車や海外での受けが良い初年度モデルの程度良好車などは大化けする可能性も十分にあり、純正パーツ欠品が目立つカスタム車やレース仕様車でも一度は買取査定に出してみるだけの価値がございます。
名機・OW-01の正統後継モデルであり、後にRVF750が誕生する起爆剤ともなったヤマハ・YZF750SPで高額買取を狙うには業者選びが非常に重要で、1993年の最初期型から95年に実施されたマイナーチェンジに数度の刷新が行われたカラーリングに関する正しい知識、車両状態を正確に見極め評価できる目利き力とそれをオーナー様へしっかりとお伝えできる誠実さ、為替レートの動きや諸外国の中古バイク市場にも精通するアンテナとその精度の高さなど、様々な要素を満たした買取業者に任せるのが最善です。弊社バイクパッションはそれら基準を全て満たしており、中古バイク買取業界トップの顧客満足度の高さにより、買取査定をお申し込み頂いたオーナー様からお褒めの言葉を頂戴しております。特に海外仕様車と日本国内仕様車とで最高出力が大きく異なる本機・YZF750SPはその他モデルと比べても販売力が買い取り価格にも大きな影響を及ぼすモデルであるだけに、車両状態によっては単一店舗としては日本最多の販売台数実績を誇る直営店舗を持つ強みを活かし、再販売を前提とした「販売仕入れ価格」を適用した上で相場を大きく上回る超高額買取にも期待できます。
ヤマハ・YZF750SPの買替、高額売却をお考えでしたら、買取査定はホモロゲーションモデルを含むヤマハ全モデルの価値に精通しているバイクパッションに!
車名/型式/年式 | YZF750SP/4JD型(※海外仕様車は4HS型)/1993年モデル(※画像・スペック共) |
---|---|
発売年月 | 1993年 |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | 全長2,070×全幅735×全高1,155mm・乾燥重量194kg |
シート高・最低地上高(mm) | シート高785mm・最低地上高140mm |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC5バルブ並列4気筒・77PS/9,500rpm(※海外仕様は125PS/12,000rpm)・--km/L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・19リットル |
新車販売価格 | 125万円(1993年当時・税抜) |
ジャンル | YZFシリーズ | スーパースポーツ |
YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ豆知識
- 過去5年間の買取相場の推移
- 状態別の取引額
- 走行距離別の取引額
- カラー別の取引額
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 に関するこのページの内容
YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 買取査定に役立つ豆知識
メーカー初の4ストフルカウルスポーツとして生み出されたFZ750を皮切りに、TT-F1を舞台に参戦の場を移したヤマハ。以後、FZ750からFZR750、FZR750R(OW-01)と着実に戦闘力を高めていく中、スーパーバイク世界選手権のレギュレーションに準拠したホモロゲーションモデルとして1993年に登場したのが、ファクトリーマシン・YZFの名を一般向け量販車として初めて許されたYZF750SPです。
5バルブヘッドを採用したOW-01までの水冷4ストローク4気筒のジェネシスエンジンをブラッシュアップし、40度バンク角から35度バンク角への構造変更をはじめ、各パーツの見直しや高圧縮化およびケイヒン製39mm径FCRDキャブにスロットルポジションセンサーなどを用いることでさらにハイパフォーマンス化。最高出力こそ1993年当時の日本国内自主規制値である77PSにセーブされての市販化となったものの、その制限がない海外仕様車では125PS/12,000rpmというOW-01超えを実現。フルパワー化するためにはCDIと メインジェットの交換、スピードメーターセンサー解除にFCRキャブのストッパー外しを含むリミッター対策といった手順を要するものの、そのポテンシャルは非常に高くOW-01の正統後継モデルに相応しい完成度を誇るものでした。
車体の方も刷新され、OW-01由来のアルミ製デルタボックスフレームにファクトリーで培った技術をフィードバックした新設計フレームを基本骨子とし、41mm径の倒立式フロントフォークと伸圧減衰力調整機構付きリアサスペンション、トラス式スイングアームとでセットアップ。装着されるカウル類もファクトリーマシンを土台とした新形状へと進化したものが採用され、OW-01よりも空力効果が高められることに。日本仕様車はウインドスクリーンやリアサスペンション変更などにより、全長2,070×全幅735×全高1,155mmと海外仕様車よりも全高が高く、海外仕様車の2次減速比39/16に対し39/17、ラジエーター冷却液の大容量化といった細かい差異が設けられているのがポイント。これは前述の最高出力自主規制に伴う最適化を期してのものながら、フルパワー化によるエンジン負荷増大を前提に考えられていたのか、海外モデルと同じに見えるもののラジエーター冷却液容量増でメーカー自らがサポートしていたのがマニアックなポイントだと言えるでしょう。また、前後17インチホイールにミシュラン製TXタイヤという点も海外モデルと同様ながら、日本仕様車は海外仕様車のリアタイヤがTX23であるのに対しTX23Bに置き換えられ、騒音規制対策などによって乾燥重量にして3kg増を余儀なくされてしまいました。
ヤマハ製4ストフルカウルスポーツとしては最強のパフォーマンスを誇るモデルながら、当時の日本国内自主規制によってパワーダウンを強いられた上での販売でしたが、本機YZF750SPの新車販売価格はホモロゲーションモデルとしては破格の125万円と、OW-01の約3分の1というバーゲンプライス。オーリンズ製リアサスペンションの導入や可変式スイングピボット化や高さ100mmの拡大化を果たした大型ラジエーターへの変更、着脱式シートフレーム化といったアップデートが行われた1995年モデルで5万円アップの130万円に価格は引き上げられたものの、年間350台限定であった製造台数は500台にまで拡大され、若年ライダーにも比較的手を出しやすい措置が取られました。残念なことに日本国内での販売はこの1995年モデルを以って打ち切られることになってしまったものの、海外では97年モデルのキャリーオーバーという形で98年まで販売が継続され、1999年に登場するYZF-R7へ世代交代し、ヤマハ製フルカウルスポーツフラグシップとしての任を終えることに。93年の初年度モデルから最終型となった95年モデルまで、カラーリングは『ブルーイシュホワイトカクテル1』の名称で統一されていましたが、各イヤーモデル毎にカラーパターンは変更され、以下の内容で展開されました。
・1993年モデル…ピンク/ブルー/ホワイト
・1994年モデル…ホワイト/レッド/オレンジ
・1995年モデル…ホワイト/レッド/オレンジ/ブラック
現在の中古バイク市場ではフルパワーの海外仕様車と比べると評価額が低めなのが実情で、業界最大のマーケットである「業者間オークション」における平均取引価格は67万円台と海外仕様車の81万円台に比べ、かなり劣る数値に甘んじてしまっています。2019年辺りまでの年間平均取引価格は40万円台に及ばないこともあったものの、2023年には走行距離1万2000km台で比較的使用感少なめな1995年モデルの車両が100万2000円で落札され、国内仕様車としては最高落札価格を記録しました。これには1ドル160円台を記録した為替レート変動により、有利な取引ができることに目をつけた海外業者が入札に参入してきたことなど様々な要因が絡んでのものですが、それを差し引いてもこの数値は2010年以降ではもっとも高い取引価格であり、状態良好であれば過去最高値での買い取り価格に期待できる状況だと言えるでしょう。モデルイヤーが新しく走行距離が浅い車両ほど評価額は高くなりやすく、付け加えてフルノーマルに近い個体ほど期待値が高くなる傾向にありますが、フルパワー仕様車や海外での受けが良い初年度モデルの程度良好車などは大化けする可能性も十分にあり、純正パーツ欠品が目立つカスタム車やレース仕様車でも一度は買取査定に出してみるだけの価値がございます。
名機・OW-01の正統後継モデルであり、後にRVF750が誕生する起爆剤ともなったヤマハ・YZF750SPで高額買取を狙うには業者選びが非常に重要で、1993年の最初期型から95年に実施されたマイナーチェンジに数度の刷新が行われたカラーリングに関する正しい知識、車両状態を正確に見極め評価できる目利き力とそれをオーナー様へしっかりとお伝えできる誠実さ、為替レートの動きや諸外国の中古バイク市場にも精通するアンテナとその精度の高さなど、様々な要素を満たした買取業者に任せるのが最善です。弊社バイクパッションはそれら基準を全て満たしており、中古バイク買取業界トップの顧客満足度の高さにより、買取査定をお申し込み頂いたオーナー様からお褒めの言葉を頂戴しております。特に海外仕様車と日本国内仕様車とで最高出力が大きく異なる本機・YZF750SPはその他モデルと比べても販売力が買い取り価格にも大きな影響を及ぼすモデルであるだけに、車両状態によっては単一店舗としては日本最多の販売台数実績を誇る直営店舗を持つ強みを活かし、再販売を前提とした「販売仕入れ価格」を適用した上で相場を大きく上回る超高額買取にも期待できます。
ヤマハ・YZF750SPの買替、高額売却をお考えでしたら、買取査定はホモロゲーションモデルを含むヤマハ全モデルの価値に精通しているバイクパッションに!
車名/型式/年式 | YZF750SP/4JD型/1993年モデル |
---|---|
発売年月 | 1993年 |
前型式からの主な変更点 | ニューモデル |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | 全長2,070×全幅735×全高1,155mm・乾燥重量194kg |
シート高・最低地上高(mm) | シート高785mm・最低地上高140mm |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC5バルブ並列4気筒・77PS/9,500rpm・42.0km/L(公称値) |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・19リットル |
新車販売価格 | 125万円(1993年当時・税抜) |
YZF750SP【海外仕様 1993~97年式】毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ豆知識
- 過去5年間の買取相場の推移
- 状態別の取引額
- 走行距離別の取引額
- カラー別の取引額
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
YZF750SP【海外仕様 1993~97年式】 に関するこのページの内容
YZF750SP【海外仕様 1993~97年式】 買取査定に役立つ豆知識
1985年に登場した初代FZ750由来の5バルブエンジンの継承者であり、TT-F1を戦った最後のヤマハナナハンレプリカモデルとしての側面を持つのが、1993年にリリースされた本機・YZF750SP。可変バルブ機構「EXUP」と5バルブのジェネシスエンジン各部を構成するパーツと車体を全面的に見直し、スーパーバイク世界選手権のレギュレーションを満たすべくファクトリーマシンと同じ『YZF』の名称を許された初のモデルであり、後に登場するYZF-R1やYZF-R6といったフラグシップたちの始祖的存在です。
ホンダ・VFR750R(RC30)を筆頭とする群雄割拠状態の750ccクラスでの戦いを制するため、名機との誉れ高いOW-01由来の水冷4気筒エンジンに大幅な回収を行い、圧縮比11.5へと高圧縮化したことで最高出力125PSを実現したのが最大の特徴。日本における自主馬力規制の枷がないだけに、このハイパワーぶりはヤマハナナハンレプリカの中でも最強となり、翌年にホンダがリリースしたRVF750(RC45型)ですら追随を許さないハイパワーぶりを誇るものとなりました。シティユースしやすく製造コストを抑えたYZF750Rは双子の姉妹とも言うべき存在ですが、ホモロゲーションモデルとしての任を与えられた本機YZF750SPにはクロスミッション、スロットルポジションセンサーにケイヒン製39mmFCRDキャブ、前後アジャスタブルサスペンションやエアガイド付き専用ラジエターなどが与えられ、レース志向の強いモデルとして差別化が図られました。
車体に関してはワークスマシン・YZF750をベースとした完全新設計の完全新設計フレームが投入され、41mm径の倒立式フロントフォークとトラス式スイングアームを組み合わせ、高剛性としなやかさを両立しつつ乾燥重量194kgという軽さを実現。勝つために妥協なき作り込みを行いつつも、新車販売価格は1989年のOW-01のわずか3分の2程度というロープライスに抑えられ、ホモロゲマシンとしては破格のプライスタグと類稀な戦闘力の高さで評判を呼び、世界限定350台を完売させるに至りました。一部出向国向けにはリアのマッドフラップが装着されたため、これが日本仕様車との相違点だと言えるでしょう。
1994年にライバルの代表格であるホンダ・VFR750Rが世代交代し、正統後継モデルのRVF750(RC45)をリリースしたことにより、さらなる戦闘力強化を図って翌95年モデルにてアップデートを実施。オーリンズ製リアサスペンション化を筆頭に可変式スイングピボット化や高さ100mmの拡大化を果たした大型ラジエーターへの変更、着脱式シートフレームといった変更でさらに戦闘力を高める施策が採られることに。残念ながら日本向けの販売は同年の1995年モデルにて打ち切られましたが、翌1996年に開催された『鈴鹿8時間耐久ロードレース』では、アメリカ出身のコーリン・エドワーズと芳賀紀行によるコンビが見事にホンダ・RVF勢を押さえ込んで同レースの周回記録を大幅に更新する214回というレコードにて表彰台の頂点に立つという偉業を達成。その後は97年モデルがキャリーオーバーの形で1998年まで販売されましたが、翌99年に正統後継モデル・YZF-R7がリリースされたことでその任を終え、現役生活に幕を下ろしました。全年式毎のカラーリングは以下の通り。
・1993年モデル…ピンク/ブルー/ホワイト
・1994年モデル…ホワイト/レッド/オレンジ・ホワイト/パープル/ブルー
・1995年モデル…ホワイト/レッド/オレンジ/ブラック
・1996年&1997年モデル…ホワイト/パープル/オレンジ/ブルー
ちなみに双子の姉妹車であるYZF750Rは1994年にアメリカ仕様車がリリースされた一方、ホモロゲモデルである本機・YZF750SPに関しては終ぞアメリカ仕様車が設定されることはなく、アメリカ国内では目の肥えた一部のプライベートレーサーたちが北米仕様車の4JA型を少数輸入した程度の普及に留まってしまい、もしもアメリカ仕様車がリリースされていれば2ストレーサー・TZ750の再来として2度目のフォーミュラ・ヤマハ旋風を巻き起こした可能性は否定できず、なかなかに面白いエピソードだと言えるでしょう。
海外専用モデルとしてリリースされていたため、日本国内では一部法人によってごく小台数が販売されたのみに留まりましたが、そのハイスペックぶりは広く喧伝され本来のパワーを発揮する海外仕様車は国内仕様の4JD型よりも高い相場にて取引されており、2024年秋時点では車両状態の芳しくない車両でも実動状態であることとフルパワーモデルのエンジンが評価されたことにより、最終落札価格81万円台にて成約に。スリップ事故でフロントが大破してしまった事故車もエンジンが生きていたことで44万円台の高値がつき、日本仕様車以上の評価額が期待できるモデルであることを知らしめました。日本国内では少数であるだけに、完調状態の実動車であれば高値に期待していいでしょう。
名機・OW-01の正統後継モデルであり、後にRVF750が誕生する起爆剤ともなったヤマハ・YZF750SPで高額買取を狙うには業者選びが非常に重要で、1993年の最初期型から95年に実施されたマイナーチェンジに数度の刷新が行われたカラーリングに関する正しい知識、車両状態を正確に見極め評価できる目利き力とそれをオーナー様へしっかりとお伝えできる誠実さ、為替レートの動きや諸外国の中古バイク市場にも精通するアンテナとその精度の高さなど、様々な要素を満たした買取業者に任せるのが最善です。弊社バイクパッションはそれら基準を全て満たしており、中古バイク買取業界トップの顧客満足度の高さにより、買取査定をお申し込み頂いたオーナー様からお褒めの言葉を頂戴しております。特に海外仕様車と日本国内仕様車とで最高出力が大きく異なる本機・YZF750SPはその他モデルと比べても販売力が買い取り価格にも大きな影響を及ぼすモデルであるだけに、車両状態によっては単一店舗としては日本最多の販売台数実績を誇る直営店舗を持つ強みを活かし、再販売を前提とした「販売仕入れ価格」を適用した上で相場を大きく上回る超高額買取にも期待できます。
ヤマハ・YZF750SPの買替、高額売却をお考えでしたら、買取査定はホモロゲーションモデルを含むヤマハ全モデルの価値に精通しているバイクパッションに!
車名/型式/年式 | YZF750SP/4HS型(その他4JA・4HB・4HT型)/1994年モデル(画像・スペック共) |
---|---|
発売年月 | 1993年 |
前型式からの主な変更点 | ニューモデル |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | 全長2,070×全幅735×全高1,155mm・乾燥重量194kg |
シート高・最低地上高(mm) | シート高785mm・最低地上高140mm |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークDOHC5バルブ並列4気筒・125PS/12,000rpm(※4HT型は規制により72kw仕様)・--km/L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・19リットル |
新車販売価格 | 海外専用モデル |
実働車【型式・年式別 平均取引額】 YZF750SP【1993~97年式】
【型式別】平均買取額の目安
【実働車|過去5年間の買取相場の推移】 YZF750SP【1993~97年式】
【平均買取相場の変動】
取引台数
実働車【型式・年式別|買取相場の推移】 YZF750SP【1993~97年式】
-
【海外仕様】1993~97年式 -
【国内仕様】1993~95年式
【平均買取相場の変動】
対前年比 | 対3年前比 | 2024年の取引台数 | |
【海外仕様】1993~97年式 | -100 % | -100 % | 0台 |
【国内仕様】1993~95年式 | -100 % | -100 % | 0台 |
【状態別の取引額】 YZF750SP【1993~97年式】
【状態別買取額の目安】
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
76.8万円
53.8万円
5台
平均
最低
取引
63.1万円
34.2万円
5台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
不動
平均
最低
取引
34.1万円
20.1万円
3台
【走行距離別の取引額】 YZF750SP【1993~97年式】
【走行距離別買取額の目安】
0.5〜1万km | 最高 | 81.0万円 | 1台 |
平均 | 81.0万円 | ||
最低 | 81.0万円 | ||
1〜2万km | 最高 | 100.0万円 | 1台 |
平均 | 100.0万円 | ||
最低 | 100.0万円 | ||
2〜3万km | 最高 | 80.2万円 | 3台 |
平均 | 76.6万円 | ||
最低 | 69.7万円 | ||
3〜5万km | 最高 | 70.0万円 | 3台 |
平均 | 66.8万円 | ||
最低 | 65.2万円 | ||
不明 メーター改 |
最高 | 53.8万円 | 2台 |
平均 | 44.0万円 | ||
最低 | 34.2万円 | ||
【カラー別の取引額】 YZF750SP【1993~97年式】
- ■ -
- ■
- ■ ■
- ■
【カラー別 平均買取額の目安】
■ / - | 80.0 万円 | 5台 | |||
■ | 44.0 万円 | 2台 | |||
■ / ■ | 65.2 万円 | 2台 | |||
■ | 81.0 万円 | 1台 |
【実働車の取引価格帯】 YZF750SP【1993~97年式】
【取引価格帯と構成比】
買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。
YZF750SP【1993~97年式】 上位20台の取引額 (データ更新:2024年12月13日)
落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | YZF750SP【1993~97年式】 | 100.2万円 | 4.2点 | 4JD-000 | 12,095km | ■ / - |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | YZF750SP【1993~97年式】 | 81.2万円 | 3.3点 | 4HS-002 | 5,274km | ■ |
3 | YZF750SP【1993~97年式】 | 80.4万円 | 4.0点 | 4JD-000 | 23,597km | ■ / - |
4 | YZF750SP【1993~97年式】 | 80.2万円 | 3.8点 | 4HS-000 | 19,870km | ■ / - |
5 | YZF750SP【1993~97年式】 | 70.2万円 | 3.7点 | 4JD-000 | 32,205km | ■ / - |
6 | YZF750SP【1993~97年式】 | 69.8万円 | 3.0点 | 4JD-000 | 27,195km | ■ / - |
7 | YZF750SP【1993~97年式】 | 65.3万円 | 3.3点 | 4JD-000 | 30,895km | ■ / ■ |
8 | YZF750SP【1993~97年式】 | 65.3万円 | 3.3点 | 4JD-000 | 30,895km | ■ / ■ |
9 | YZF750SP【1993~97年式】 | 53.9万円 | 3.8点 | 4JD-000 | 28,289km | ■ |
10 | YZF750SP【1993~97年式】 | 34.3万円 | 3.0点 | 4JD-000 | 49,946km | ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています
YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 上位20台の取引額 (データ更新:2024年12月13日)
落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 | 100.2万円 | 4.2点 | 4JD-000 | 12,095km | ■ / - |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 | 80.4万円 | 4.0点 | 4JD-000 | 23,597km | ■ / - |
3 | YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 | 70.2万円 | 3.7点 | 4JD-000 | 32,205km | ■ / - |
4 | YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 | 69.9万円 | 3.0点 | 4JD-000 | 26,921km | ■ / - |
5 | YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 | 65.4万円 | 3.3点 | 4JD-000 | 30,583km | ■ / ■ |
6 | YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 | 65.3万円 | 3.3点 | 4JD-000 | 30,895km | ■ / ■ |
7 | YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 | 53.9万円 | 3.8点 | 4JD-000 | 28,289km | ■ |
8 | YZF750SP【国内仕様 1993~95年式】 | 34.3万円 | 3.0点 | 4JD-000 | 49,946km | ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています
YZF750SP【海外仕様 1993~97年式】 上位20台の取引額 (データ更新:2024年12月13日)
落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | YZF750SP【海外仕様 1993~97年式】 | 81.2万円 | 3.3点 | 4HS-002 | 5,274km | ■ |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | YZF750SP【海外仕様 1993~97年式】 | 80.2万円 | 3.8点 | 4HS-000 | 19,870km | ■ / - |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています