ヤマハ【YD250】エンジン不調やボルトの錆びや固着エンジン回りの腐食など見られましたが、年式を考えると綺麗な1986年式を2万円の査定額で買取致しました事例のご紹介。
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今回、YD250の査定依頼を千葉県千葉市にお住いの安田様(仮名)より頂きました。
千葉市は落花生の生産地としても有名です。
なんと日本の8割の落花生が千葉県産だそうです。
そんなお話を聞かせてくれたのが、今回査定をご依頼いただいた安田様です。
昭和9年生まれだそうですが、70代まで落花生の栽培を行っていたといい、とてもシャキッとされています。
査定のご依頼をいただいたのは、1986年製のヤマハYD250です。
当時はバイクブーム真っ盛りでしたが、すでに50歳を過ぎていた安田様は速さには興味を示さず、仕事で使えて、かつ趣味でも乗れるバイクとして、YD250を新車で購入されたそうです。
「おもに使っていたのは、家から畑までの移動です。荷台が大きいので使い勝手がいいですね。結局遊びで乗ることは、ほとんどありませんでした」とのことです。
そんな安田様の汗が染み込んだYD250を査定させていただきます。
YD250 車両の状態
・エンジン回り おもに仕事で使っていたということで、10,387kmと走行距離は短めです。
安田様は、数年前から危険を感じてバイクに乗るのを辞められているそうで、久しぶりにエンジンの点火となります。
セルスターターの係りが悪く何度かキックをすると、白煙を上げてエンジンがかかりました。
構造はシンプルな空冷4サイクルOHC単気筒です。
ファンの部分の塗装が剥げています。
また、クランクケースなどを固定する六角ボルトにサビが見られますので、もし修理をする場合は、ボルトをなめてしまわないように注意しなくてはなりません。
ハンドル/足回り
ハンドルまわりは、すべてノーマルなパーツで構成されています。
年代相応の劣化は見られますが、走行に支障があるような問題は見られません。
ハンドルはかなりアップしていて、無理のないポジションを作り、レバーやスイッチ、メーター類も大きく、とても実用的な作りがされています。
足回りに目を移すと、チェーンカバーにサビが見られます。
ホイールは輝きを失っていますが、スポークの欠品や破損は見られません。
フロントフォークやリアショックなども正常に作動します。
ブレーキは前後ともドラム式で、「効き目はやや甘い」とのことです。
タイヤは前後共に山がありますが、装着されてから結構な年月が経過しているため、劣化が見られます。
もしこのまま乗り続けるのであれば、真っ先に交換した方がよいでしょう。
・電装保安部品
ヘッドライトのハイ&ロー、ウインカー、ホーン、テールランプ、デジタル時計などの作動に問題ありません。
ヘッドライトやウインカー、テールランプに至るまで大きな角形で構成され、ひときわ目を引きます。
・外装/フレーム
全体のサビ、各パーツの劣化、外装の色褪せなど気になる点が多いものの、タンクやフェンダー、エキパイなどのメッキ部分は光沢があります。
シートは少し敗れ、実用的に使われることが多かったため、キャリアを中心に多数のキズやサビが見られます。
これまでバイクを倒してしまったことは数回あるそうですが、事故につながる転倒はなかったということから、フレームに問題ないと思われます。
細かく査定させていただきました。 この頃のバイク業界は勢いがあり、様々なバイクを作っていたことが分かります。
ヤマハはYD250以外にもAG200という牧草地向けのダートバイクも製造。 査定を行いながら、そうした歴史を垣間見たような気がしました。
YD250 概要
「査定価格は20,000円でいかがしょうか?」そう伝えると安田様は、「まあ、そんなところでしょう」と快諾。
売買成立となりました。
YD250は、すでに30年以上経過しているバイクであり、状態も悪く、残念ながら高価買取は難しいところでした。
同じ年代であっても、FZR250やTZR250などは、求めるお客様がいるため、高値買い取りが期待できますが、YD250は需要が少ないため、どうしてもこのくらいの査定価格帯となってしまいます。
安田様は、「持っていても自分は乗れないし、他に乗る人もいない。少しずつ身軽にしておかないと、いつお迎えが来るかわかりませんからね」と言いながらも、大きな声で元気に笑い飛ばしておられました。
お客様から頂戴した査定の感想
今回買取査定をさせていただいたのは、ヤマハYD250でした。
車名を聞いて、「ああ、あのバイクね」と分かった方は、かなりのバイク通。
何故ならFZR250やTZR250などの華々しいバイクの陰に隠れていた、地味なバイクだったからです。
ヤマハYD250は、マルチ・ユーティリティ・バイクと称してレーサーレプリカブームが過熱していた1986年にデビュー。
コンセプトは、ビジネスやツーリング、カスタムと、幅広く活躍できるモデルとされていました。
空冷4サイクルOHC単気筒のシンプルなパワーユニットは、最高出力20psを発揮。
低中速の出力特性に重点を置いています。
タンデムシートは脱着可能で、大型のキャリアには330mm×270mm×545mmの荷物を積むことができます。
12リットルと余裕のあるフュールタンクを装備し、無給油400km走行が可能。
いざというときのために、始動はセル以外にキックも装着。
デジタル時計、電気式フュールなども装備され、高速に乗れることもあり、オールマイティに使えるバイクでした。
そんなマルチな特徴を持ちながら、当時のバイク市場にはマッチせず、残念ながら1989年で販売が終了してしまいました。
改めて見ると、250ccクラスながら堂々とした車格やヤマハの名車「SR400」にも通ずるクラシカルな雰囲気、どんなシーンにも対応できる高い実用性など備え、きらりと光る個性が見えるバイクです。
YD250
【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 3台
- 平均価格: 39,333円
- 最高価格: 50,000円
- 最低価格: 20,000円
【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 1台
- 平均価格: 1,000円
- 最高価格: 1,000円
- 最低価格: 1,000円
相場情報:2017年1月時点
最新の相場情報は、10秒で買取相場が出る自動査定でチェックして頂けます。
上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。