ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ豆知識
- 過去5年間の買取相場の推移
- 状態別の取引額
- 走行距離別の取引額
- カラー別の取引額
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 に関するこのページの内容
ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 買取査定に役立つ豆知識
近代モーターサイクル史の中で数多の名車を輩出してきたビモータですが、その歴史の中でももっとも物議を醸したマシンと言われているのが、1995年にリリースされたDBシリーズ第3弾のDB3 MANTRA(DB3マントラ)。
「初代モンスター」の異名で知られるドゥカティ・モンスター900が1993年に登場したことを皮切りに、世界的に流行の兆しを見せつつあったことを意識してのビモータ初のネイキッド、というコンセプトで生まれたのが本機の生い立ち。最大の特徴はなんと言ってもそのビジュアルにあり、フランスを代表する自動車メーカーのプジョーにて、伝説のデザイナーであるポール・ブラックのもとで修行を積んだ後、ボクサーバイクスとのタッグで稀代の珍車と呼ばれたアクシス749を作ったサシャ・ラキックの手による余りにも独創的なデザイン。サンスクリット語で「思考の道具」を意味する不思議な名称もさることながら、欧州市場では91年モデルとしてリリースされていたヤマハ・TDM850のフロントマスクをさらに前方へと引き伸ばしたかのようなフェイスで、その先端部にはFZR600の角目ライトを配置。そのフロントマスクからタンクエンドまで続く一体式の外装と、極太の楕円形チューブで構成された新設計フレーム、2気筒エンジン搭載モデルにも関わらず左右4本出しのエキゾーストなど、どれを取っても異色の存在。世界初公開となった1994年のドイツ・ケルンショー直後には「イタリアで作られたもっともクレイジーなバイクのひとつで、かなりの偉業」とまで評されたほど強烈なインパクトの持ち主です。
奇抜で独創的すぎる見た目からいわゆる色物バイクという見方をされることが多い一方、バイクとしての設計はピエルルイジ・マルコーニが全権を以て手がけており、中身はしっかりと時代のニーズに合わせた仕様となっているのがこのバイクの肝。特徴的なカウルとタンクが融合した部分は、殆どの部分がガソリンタンクとなっており、その容量は圧巻の24リットル。そのタンク上部には小容量ながらグローブボックスが設けられ、GSX1100Sカタナのようにミニサイズのシールドをフロントマスクに付与するなど、ストリートモデルとしての実用性・利便性に配慮されているのが興味深いポイントで、良くも悪くもピュアスポーツ一辺倒であった従来のビモータ製バイクとは一線を画す仕様。楕円断面のアルミ合金製フレームは過去のDB2以上に高剛性を追求しつつも、900SSに搭載されていたデスモLツインのブロンズカラーとの対比を強く意識した見せるためのデザインですが、走り出してからの信頼度はDB2以上に頼もしく高速コーナーでは大地に根を張る大木のような安定性の高さを発揮してくれます。足回りについてもぬかりはなく、DB2でおなじみとなったパイオリ製のリバウンド調整機構付きフォークを43mm径のものを採用し、衝撃吸収性とロードスターとしての機敏なハンドリングを担保しつつ、DB2での課題であったリアサスペンションの硬さも見直しが行われ、シート高780mmという収まりのよい設計でモンスター900よりも快適な居住性。これは本機DB3マントラを語る上で欠かせない長所のひとつで、奇抜な見た目とは裏腹にライダーファーストの思想で作られたという証だと言えます。車体サイズは全て非公表であったため、数値で語ることはできませんが、1,370mmという超ショートホイールベースで乾燥重量172kgは400ccクラスと遜色がないもので、アクロバットなライディングも軽々こなせるという、まさにビモータきっての異端児だと言えるでしょう。
搭載されているエンジンは前述の通りドゥカティ・900SSのデスモLツインですが、ベースモデルの84PS/7,000rpmという最高出力に対し、ビモータ独自の左右4本出しエキゾーストと吸排気系チューニングによって85.7PS/7,000rpmへと高められており、中低速域でのパンチ力を強化した出力特性。ビモータ製バイクとしては極めて稀有な低速から十分なトルクを発揮する仕様となっているあたりがネイキッドらしく、高めのハンドルポジションと相まって手首が痛むことなくロングライドをこなせるなど、的確にライバル勢の美点を研究して設計されたことが手に取るようにわかる優等生だと言えるでしょう。24リットルの大容量タンクがマスバランスを大きく左右する重要ファクターとなっているため、サス調整だけでベストなハンドリングのセットアップを行うことが難しいという点が割引材料ですが、ビモータを気軽に走らせることができるというのはその他モデルにはない本機ならではの魅力であり、3,000rpmからの加速力はサーキットライダーでも満足がいくほど十分なレベルで、高速ワインディングではカウルレス化によって大きくなったバンク角とビモータのウリである高性能シャーシによる限界値の高さが働き、芸術的なコーナリングを可能としている点など、バイクとしての高性能ぶりはまごうことなき本物。ブレンボ製4ポットキャリパーと320mm径ダブルディスクによる制動力もDB2準拠で、「走る・曲がる・止まる」というスポーツバイクに求められる3つの要素を高レベルで実現している点には脱帽するしかありません。
バールウッドパターンのメーターボードにカーボン素材を用いたフロントフェンダーなど、細かい点でも見所は多岐に渡り、イエローのカラーリングもなかなかに斬新。98年モデルでは、ヘッドライトベゼルの形状変更とウインドスクリーンの見直し、リアフェンダー(マッドガード)延長、バーハンドルからクリップオンハンドル化、アンテラホイールがマルケジーニ製に変わるなどのマイナーチェンジが実施され、カラーリングにレッドが追加されての2色設定となりました。総生産台数は454台と記録されており、追加カラーのレッドは28台とされているものの、日本市場向けのモデルにはレッドのカラーリングが別途用意されていた、とも言われており、カラーリングに関しては詳細不明な部分があります。新車販売価格は1994年の発表当初は19,000ドルでしたが、生産が本格的に始まった翌1995年には早くも17,000ドルへと引き下げ。日本国内ではカロツェリア・ジャパンからヤマハオートスポーツへと販売権が移転したことや、好き嫌いがはっきりと分かれるルックスなどが影響し、生産終了から3年が経過した2000年まで新車の在庫が残る状況が続き、最終的には85万円という投げ売りに近い価格設定で提供され、全ての生産台数が売却されたと言われております。1998年11月に製造された50台が最終ロットとして記録されているものの、この50台はビモータが倒産の憂き目を迎えた時期まで本社で眠っていたという情報もあり、この最終ロットが日本市場で販売された個体ではないか?という意見も。現役時代は厳しい意見が相次いだデザインでしたが、2002年に入ってBMWからリリースされた排気量652ccのシングルエンジンを搭載するF650CSスカーバーが本機DB3マントラをオマージュしたかのようなルックスで注目を集め、実際のキャラクター性や走行性能、方向性に世代なども大きく異なるものの、ライバルと言える存在は意外にも多めなのも本機の面白さのひとつだと言えそうです。
現在の中古バイク市場では前述の様々な要素が絡んだ結果、販売実績が振るわぬままに現役から退く形となってしまったこと、2000年頃に投げ売りに近いプライスタグで乱売されたという事実などにより、ビモータ車の中でも基本評価額が低く2016年半ばまでは20万円そこそこで取引されることも珍しくありませんでした。外観状態や走行距離、エンジンコンディションなどによって評価額が大きく変動する中古バイクの性質上、コンディションのよい車両は40万円台にまで入札が伸びるケースはあったものの、まさしくバーゲンプライスで売られた時期があっただけに酷使された個体の方が大多数で、かなり厳しい相場であったことは否定できません。2019年から2024年に入るまでの間、年間で20万台にも及ぶ中古バイクが取引される中古バイク業界最大のマーケットである業者間オークションでも出品がない状況でしたが、2024年春に出品された際には過去最高値となる49万4000円にて落札され、外車を中心に扱うショップから注目を集めました。これには2023年ごろから顕著になり始めた円安情勢が絡んでいると思われ、為替レートの差によって有利な条件で取引ができることに目をつけた海外業者が海外在住のコレクターからの依頼を受けて入札に参加した可能性が指摘されております。不遇に終わったモデルであるため、断定して語ることが憚られてしまうものの、この状況は高額での売却を希望されるオーナー様にとっては唯一無二のチャンスだと言ってもよく、絶好の売り時とだと考えていいでしょう。この機を逃さず、買取査定だけでも受けてみることが最良の結果を手繰り寄せることにつながります。
ビモータ史上類を見ない異端児となったDB3 マントラで高額買取を狙うには業者選びが非常に重要で、DB2から大きく変わったフレームやルックスなど車体に関する造詣の深さ、ビモータ独自のチューンが施されたエンジンなどへの理解、98年モデルでマイナーチェンジが実施されたことに伴う細部の変更を含む車両状態を的確に見抜ける目利き力など、様々な要素を満たした買取業者に任せるのが最善です。弊社バイクパッションはそれら基準を全て満たしており、中古バイク買取業界トップの顧客満足度の高さにより、買取査定をお申し込み頂いたオーナー様からお褒めの言葉を頂戴しております。また、車両状態によっては単一店舗としては日本最多の販売台数実績を誇る直営店舗を持つ強みを活かし、再販売を前提とした「販売仕入れ価格」を適用した上で相場を大きく上回る超高額買取にも期待できます。
ビモータ・DB3 マントラの買替、高額売却をお考えでしたら、買取査定は希少な海外モデルの価値にも精通しているバイクパッションに!
車名/型式/年式 | DB3 Mantra/DB3型/1995年モデル(※画像・スペック共) |
---|---|
発売年月 | 1995年5月~1997年 |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | 全長--×全幅--×全高--mm(※全てNA)・乾燥重量172kg |
シート高・最低地上高(mm) | シート高780mm・最低地上高--mm |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 空冷4ストロークSOHC2バルブV型2気筒(デスモドロミック)・85.7PS/7,000rpm・16.66km/L |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブレター・24リットル |
新車販売価格 | 約190万円(1995年当時・税込) |
ジャンル | ハーフカウル |
【実働車|過去10年間の買取相場の推移】 ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】
【平均買取相場の変動】
取引台数
【状態別の取引額】 ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】
【状態別買取額の目安】
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
39.6万円
29.6万円
8台
平均
最低
取引
28.1万円
20.2万円
2台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
不動
平均
最低
取引
33.1万円
33.1万円
1台
【走行距離別の取引額】 ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】
【走行距離別買取額の目安】
1〜2万km | 最高 | 40.0万円 | 2台 |
平均 | 30.1万円 | ||
最低 | 20.2万円 | ||
2〜3万km | 最高 | 49.2万円 | 5台 |
平均 | 40.2万円 | ||
最低 | 35.8万円 | ||
3〜5万km | 最高 | 35.0万円 | 1台 |
平均 | 35.0万円 | ||
最低 | 35.0万円 | ||
5万km〜 | 最高 | 29.6万円 | 1台 |
平均 | 29.6万円 | ||
最低 | 29.6万円 | ||
不明 メーター改 |
最高 | 46.8万円 | 1台 |
平均 | 46.8万円 | ||
最低 | 46.8万円 | ||
【カラー別の取引額】 ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】
- ■ ■
- ■ ■
【カラー別 平均買取額の目安】
■ / ■ | 38.1 万円 | 9台 | |||
■ / ■ | 29.6 万円 | 1台 |
【実働車の取引価格帯】 ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】
【取引価格帯と構成比】
買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。
ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年01月10日)
落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 49.4万円 | 3.5点 | 489 | 20,021km | ■ / ■ |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 47.0万円 | 3.8点 | 22 | 4,689km | ■ / ■ |
3 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 42.2万円 | 4.3点 | 272 | 26,304km | ■ / ■ |
4 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 40.2万円 | 4.0点 | 23 | 17,048km | ■ / ■ |
5 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 38.4万円 | 4.0点 | 233 | 19,650km | ■ / ■ |
6 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 36.1万円 | 3.7点 | 489 | 20,213km | ■ / ■ |
7 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 35.9万円 | 4.3点 | 272 | 26,581km | ■ / ■ |
8 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 35.1万円 | 4.0点 | 156 | 31,509km | ■ / ■ |
9 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 29.7万円 | 3.8点 | 251 | 50,379km | ■ / ■ |
10 | ビモータ DB3/マントラ【1995~98年】 | 20.3万円 | 3.5点 | 36 | 11,807km | ■ / ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています