RA1250ST パンアメリカ【2025～現行】毎週更新の買取査定相場

ハーレーダビッドソン史上初のアドベンチャーモデルとして、2021年より市販化となったPan America 1250(パンアメリカ1250)。2023年モデルを以て日本市場向けは一時ロールアウトしておりましたが、そのプラットフォームを受け継ぐ形で2025年モデルとしてラインナップ入りしたのが本機『RA1250ST パンアメリカST』。前後17インチホイールにチューブレスタイヤを装着し、ストリートトラッカーとして転生することとなったニューマシンです。

本岐のベースモデルとなったのは、前述の通り2021年にデビューを飾ったパンアメリカ1250。そのルーツは2018年7月に公表された新中期経営計画にまで遡る話題作でしたが、新型コロナウイルス流行に伴う貿易事情や供給体制の悪化により順延に。以後、わずか2年のみの製造を経て1年間の休眠を取っての再出立となりました。シャーシやエンジンといったプラットフォームはベースモデルと共通ですが、前19/後17インチホイールであった先代に対しST、本機パンアメリカSTは前後ともに17インチホイール化し、ストリートユース向けのチューブレスタイヤを採用。また、ライダー/パッセンジャー側でセパレートタイプであったシートを一体型とした上で、上位グレードのパンアメリカ1250スペシャル専用機構であった『ARH(アダプティブライドハイド)』が付与され、停車状態では自動的にシートが下がり乗り降りがしやすくなる補助機能を実装しているのが仕様上の違いだと言えます。

搭載されているのは先代パンアメリカ1250と同様の水冷Ｖツイン『Revolutiuon Max1250』で、最高出力150PS/9,000rpm・最大トルク127Nm/6,750rpmも全て共通。H-Dのビッグツイン群とは大きく異なり、非常に滑らかな回り方で150PSというハイパワーを400ccクラス並みに扱いやすくしているのが実に印象的。どこまでもスロットルを開け続けていたくなるような鼓動感はなくとも、可変バルブ機構採用によりあらゆる回転域で必要十分なパワーを即座に発揮可能。1,252ccという大排気量に見合った低速トルクは言うまでもなく、スリッパークラッチとクイックシフターにより楽々ライディングを満喫できるイージーさ、トラクションコントロールによる走行条件に応じた柔軟な環境対応力、それらを活かしさらにユーザーフレンドリーなものへと仕立て上げているパワーモードなど、良い意味でH-Dとは思えないほどとっつきやすさが光るキャラクター性の持ち主です。先代モデルで特に好評を博したパワーモードも健在で、ロード/レイン/スポーツ/オフロード/オフロードプラスの5モードに加え、ダンパー減衰力を機械的に自動コントロールしてくれる5つのプロファイルによる優れたセレクトシステムは未体験の方にもおすすめしたくなる充実機能ぶり。猛獣のようなハイパフォーマンスに極めてユーザーフレンドリーな性質が矛盾なく同居している様は、ホンダ・CRF1100Lアフリカツインなどに代表される大排気量アドベンチャーと比べても突出した魅力であり、このマシンでしか得られない満足感が得られる稀有なキャラクター性の持ち主です。

アドベンチャーマシンとしては異例と言える四角く骨ばった無骨なフロントマスクから、直線基調のガソリンタンクまで続くスタイリングに関しては基本構造は先代パンアメリカンと同様ですが、「ストリートトラッカー」として新たなグラフィックパターンとカラーにて様変わり。2025年モデルに設定されたカラーはビリヤードグレー/ビビッドブラック/ブリリアントレッドの3色で、いずれも「H-D」のシールドマークをフェアリングからタンクにかけてあしらい、その下をアクセントカラーによるラインにて強調。このデザイン手法はどちらかと言えば海外メーカーよりも日本メーカーに近く、カワサキ・KHシリーズのようにどことなく懐かしさを感じさせるのも本機パンアメリカ1250STの特色。また、エンジンシリンダーからマフラーエンドまで統一されたブラック仕上げのスタイリング、ストリートスタイルを演出するためのフロントロアフェンダー、スモーク仕上げのロープロファイルウインドといった数々のポイントも忘れてはならない魅力。かつてハーレー初の水冷エンジン搭載モデル群として人気を博したV-ROD系統をアレンジしたと言えるもので、大地を力強く疾走するハーレー流の"モンスター"アドベンチャーらしい風格に拍車をかけていると言えるでしょう。

実際にエンジンに火を入れて走り出してみると、47mm径倒立式フロントフォークとミシュラン製Scorcher「スポーツ」タイヤによる接地感と路面追従性は素晴らしく、173mmものサイズを誇るBluetooth接続対応のTFTカラータッチスクリーンに目をやると、「TPMS(タイヤ圧モニタリングシステム)」によるタイヤ空気圧の高低、エンジン温度にバッテリー電圧や大気温度といった諸情報が一目で分かりやすく視認できるコックピットの洗練ぶりが目の当たりにでき、最新のスポーツツアラーと遜色ない充実ぶりに驚かされます。もちろんそれだけではなく、コンプレッション/リバウンド/油圧スプリングといった各種プリロード調節機構のついたリンケージマウントのモノショックによる柔軟かつ優れた環境適性力、ブレンボ製モノブロック4ピストンキャリパーとABSに加え「ELB(エレクトロニックリンクドブレーキング)」による両輪への適切な介入など、数々の要素が猛獣を自在に操るための仕事をしているのが感じ取れるほど。「DSCS(ドラッグトルクスリップコントロールシステム)」によるリアタイヤのロック対策、リーンアングルや加速度を反映し最適なブレーキ圧をタイヤに加える「C-ELB(コーナリングエンハンスト アンチロックブレーキシステム)」など、電子制御によるアシストの見事さに脱帽させられてしまいます。21.2リットルというガソリンタンクの大容量を活かし、夕日が地平線の彼方へ消えゆく時まで走らせてみたくなるのが、この「パンアメリカ」というモデルシリーズならではの持ち味にして最大の魅力なのかも知れません。

2025年春時点における最新モデルということもあり、中古バイクとしての流通は当面先のことになるというのが業界関係者共通の見立てとなっており、先代モデルとの相違点やキャラクター性の違い、ターゲットユーザー層が若干異なっている点などが多くの関心を集めている話題作のひとつです。先代パンアメリカと基本構成は同じながらも、中古バイクとしての適切な評価を下すためには高度な専門知識が求められることは間違いなく、事情あって手放さざるを得なくなってしまったオーナー様にとっては少々悩ましい要素も。弊社バイクパッションは単一店舗としては日本最多の販売台数実績を誇る直営店舗を持つ強みを活かし、国内メーカー製バイクとは別にH-D製ビッグツインをはじめとする海外メーカー製バイク特化型店舗を含む展開をしており、数々のハーレーダビッドソン製バイクを扱ってきた豊富な実績と業界最高峰の買取力を武器に、このRA1250ST パンアメリカ 1250STをどこよりも正確に評価し、高額買取を実現するための用意が十全に整っているという自負がございます。同業他社では買取価格の設定だけですら尻込みしてしまうような最新モデルであっても、オーナー様がご満足いただける圧倒的な買取価格にてお応えさせていただく自信アリ。相見積もりであっても大歓迎させていただきますので、まずはお気軽にご相談をお寄せくださいませ。

ハーレーダビッドソン・RA1250ST パンアメリカ 1250STの買替、高額売却をお考えでしたら、買取査定はH-Dを始めとする海外モデルの価値にも精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2025年03月28日