「CRF1100Lアフリカツイン」は、2020年2月から販売されているホンダの大型アドベンチャーバイクである。2016年から販売されていた「CRF1000L アフリカツイン」の後継モデルに当たる。ピストンストロークを先代モデルの75.1mmから81.4mmへ伸ばすことによって排気量を1,082ccへアップ。それに伴って、モデル名にも排気量を反映して「CRF1100L アフリカツイン」となった。
通常モデルに加えて、燃料タンクの容量を18Lから24Lへ大容量化し、5段階調整可能なスクリーンや照射範囲がバンク角に応じて自動で切り替わるコーナリングライトなどを装備した「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ」も展開されている。さらにこの「アドベンチャースポーツ」グレードに電子制御サスペンションを搭載した「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES」もラインアップされているので、トータル3グレード展開ということになる。そして、3つのグレードそれぞれに6速ミッションと6速DCT仕様が設定されている。カラー展開もそれぞれのグレードに応じた専用カラーが用意されている。
「CRF1100L アフリカツイン」は、「True Adventure」という先代モデルからの開発コンセプトを踏襲しつつも大型TFTメーターディスプレイや最新の電子デバイステクノロジーを積極的に取り入れた、オンオフ共に快適に走れるハイスペックマシンだ。
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解説記事更新日：2021年07月17日

2019年12月に発表された「CRF1100L アフリカツイン」シリーズは、標準タイプと「Adventure Sports」、「Adventure Sports ES」の3タイプが展開されている。発表は3タイプ同時だったが、標準タイプの発売は2020年2月だった。
上位タイプとなる「Adventure Sports」シリーズは24Lの大容量燃料タンクを搭載してるのに対して、標準タイプは18Lという点が大きく異なる特徴だ。また、角度と高さ調整式のスクリーンは装着されていないので全高は1,355mmと上位タイプの1,520mmより低くなっている。車体のバンク角を感知して自動に照射範囲が調整されるコーナーリングライトも非搭載。「CRF1100L アフリカツイン」シリーズの最もベーシックなタイプになり重量も226kgとシリーズ最軽量である。ただ、標準タイプと言っても本格的な大型アドベンチャーモデルにふさわしい最新テクノロジーを採用した豪華バイクであることには変わりはない。メーターはマシンコンディションを正確に把握するため、見やすい大型の6.5インチTFTカラーディスプレイ仕様。安全装備のABSはオンロードとオフロードでモードを選択できるタイプにすることで、路面状況に応じた制御を可能にしている。
「CRF1100L アフリカツイン」標準タイプのカラーリングは、「グランプリレッド」の1カラー展開である。6速マニュアルミッション搭載の標準タイプは車両価格が1,470,000円(税別)で、クラッチやシフト操作が不要のDCTタイプは100,000円(税抜)高く設定されている。

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解説記事更新日：2021年08月15日

リッタークラスのアドベンチャーマシン「CRF1100L アフリカツイン」は、2022年モデルで最初のマイナーチェンジを実施。今回の仕様変更と当時にグレード構成にも変化があった。従来モデルでは、スタンダードグレードの「アフリカツイン」、大容量燃料タンクや調整式スクリーンを装備した「Adventure Sports」、さらに電子制御サスペンションを採用した「Adventure Sports ES」の3グレード展開だったが、2022年モデルでは、スタンダードと「Adventure Sports ES」の2タイプに絞り込まれている。
カラーラインアップは、「アフリカツイン」に「グランプリレッド」の1カラーを設定し、価格は149万円(税別)で2万円の値上げとなった。「Adventure Sports ES」には、「パールグレアホワイト」が用意され、価格は据え置きの177万円(税別)で展開。ちなみにオフロードでの走行性能を高めるためにサスペンションストロークを伸ばした「s」タイプを同価格で各グレードに用意。こちらは受注生産となる。また、各タイプにDCT仕様も設定されている。DCTモデルは、6速ミッション仕様の各グレードより10万円高だった。
今回実施されたマイナーチェンジによって、搭載されるパワーユニットは令和2年の排ガス規制に適合。環境性能を高めながらも最高出力は、7,500回転102馬力で従来のスペックを維持している。2グレードと2タイプのトランスミッションが用意されている本モデルだが、車体重量が最も軽いのはスタンダードグレード「CRF1100L アフリカツイン」の6速ミッションモデルで229kgだ。
ライバルモデルとしては、スズキの「VストロームXT」が比較対象になるだろう。247kgの車体に106馬力を発揮するDOHC4バルブ水冷Vツインを搭載。パワーウェイトレシオ換算では、本モデルのスタンダードタイプが有利ということになる。
また、今回のマイナーチェンジでは全グレードにスマホとのリンクを可能にするAndroid Autoを搭載。野性的なマシンの中にも最新の電子テクノロジーが採用されている。

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解説記事更新日：2022年04月30日

リッターオーバーサイズの本格的大型アドベンチャースポーツ「CRF1100L アフリカツイン」は、2024年式で型式変更を伴う仕様変更を実施。従来のSD10型からSD15型へと移行した。このマイナーチェンジで適用された主なアップデートポイントは以下の通り。

・エンジン仕様変更
・チューブレスタイヤ採用
・調整式フロントスクリーン採用
・19インチフロントホイール採用(Adventure Sports ES)
・バイオエンジニアリングプラスチック仕様の透明スクリーン採用

エンジンは1,082ccのOHC4バルブ水冷直列2気筒から変わりないが、圧縮比は10から10.5へアップ。そしてバルブタイミングのセッティングも変わっている。その結果、最高出力は7,500回転102馬力で従来通りだが、最大トルクは5,500回転112Nmというスペックで2022年モデルから7Nmもアップした。街中からオフロード、ツーリングまで幅広いシーンで扱い易さが、さらに向上している。
また足元の21インチ・18インチタイヤは、新たにチューブレスタイヤを装着。ホイールも専用タイプに変更されていた。そして電子制御サスペンションを標準装備する「Adoventure Sports ES」に関しては、フロントホイールが19インチに小径化されたことで低重心化を実現。フェアリング形状も変わっている。

比較対象としては、ヤマハの「トレーサー 9 GT」がライバルとして台頭する。220kgのマシンに搭載されるエンジンは888ccユニットで本モデルよりコンパクトだが、DOHC4バルブ3気筒の高性能仕様。最高出力は10,000回転120馬力で、最大トルクが7,000回転93Nmというスペック。ベースがストファイマシンなのでオンロード性能やパワー重視なら「トレーサー 9 GT」が優位。ただ、オフロード性能や太いトルクが可能にする扱い易さは本モデルが優れているだろう。

なお2024年式の「CRF1100L アフリカツイン<s>」は、「グランプリレッド」の1カラーで、価格は163.9万円(税込)。フロント19インチで電子制御サスペンションや24Lの大容量タンクを装備する「Adventure Sports ES」は、「パールグレアホワイト」を設定して194.7万円(税込)で販売された。


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解説記事更新日：2024年03月04日