「ルネッサ」は1992年から販売されていたクラシックデザインの250ccマシン「SRV250」から派生したモデルである。カラーラインアップは「オレンジカクテル1」と「ソルトレイクシルバー」の2パターン設定され、価格は399,000円(税別)で1996年4月に発売された。
外観デザインは「SRV250」と同じくヨーロピアンな趣のあるスタイルだが、カフェレーサールックに仕上げられており従来モデルから印象はガラリと変わった。
基本コンポーネントはキャリーオーバーでダブルクレードルフレームに「XV250 ビラーゴ」に搭載されていた空冷V型ツインエンジンを流用して搭載。最高出力は8,500回転で27馬力を発揮。トランスミッションは5速リターンを採用している。
同クラスでレトロデザインのマシンを比較対象としてピックアップすると、エンジンタイプこそ異なるが、ホンダのロングセラーモデル「GB250クラブマン」がライバルモデルとして候補に挙がるだろう。乾燥重量132kgで「ルネッサ」より10kg軽く、最高出力は3馬力上回る30馬力仕様。デザインやエンジンタイプで好みが分かれるところだがパワー重視でチョイスするなら「GB250 クラブマン」に軍配が上がる。
「ルネッサ」はデビュー翌年の1997年にカラーチェンジを実施した。オレンジとシルバーというボディカラーに変更は無かったが、ブラックアウトされていたエンジンやフォークカバー、マフラーがシルバー塗装になりパッと見の印象が随分と変わっていた。発売から25年もの月日が経っているものの、それほど古臭さは感じずオシャレな雰囲気すら漂っているが、当時の人気はイマイチで仕様変更を受けることなく販売終了となった。

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解説記事更新日：2021年09月28日

1996年にヤマハから新発売されたルネッサの初期モデル。
ベースモデルのSRV250にカフェレーサースタイルのメーカーカスタムを施して発売された本車。エンジンは同時期に販売されたアメリカンモデルのXV250 ビラーゴから流用した空冷4ストロークV型2気筒を搭載しており、最高出力は27PS/8,500rpmを発揮。フレームにはダブルクレードル型、足回りはフロントのテレスコピックフォークとシングルディスクブレーキ、リアには鋼管スイングアーム+2本ショックにドラム式ブレーキといった基本的な構成は先代のSRV250から変わりなかった。
カラーバリエーションにはオレンジカクテル1、ソルトレイクシルバーの2色を設定。
新車販売価格は39.9万円(税抜)。
当時はルネッサだけでなくレプリカブームの終焉を感じた各メーカーから走りだけでなくファッション性にも目を付けたモデルが登場しており、カワサキのエストレヤやスズキのSW-1など同250ccクラスのレトロ系モデルも存在しており、新車販売価格ではではSW-1(1992年型)から69万円、エストレヤ(1996年型)が45万円でルネッサが最も低価格であった。
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解説記事更新日：2022年03月27日

カラーチェンジを受けて発売された1997年モデルのルネッサ。
カラーバリエーションには引き続きオレンジカクテル1とソルトレイクシルバーの2色を設定しながらマフラーにはクロームメッキ加工が施され、エンジンとフォークケースはシルバー塗装を受けたことで外観の雰囲気を一新した。
新車販売価格は41.5万円(税抜)。
売れ行きが芳しくなかった先代のSRV250を返り咲かせるためのRenaissaという車名に込められた”再興、復興”という願いが通づることはなく、ルネッサはこの1997年モデルを最終型として生産を終了。迷車と呼ばれることもあるが、ツーリングや街乗りを意識したマイルドな走行性に加えてパーツ毎の塗装やアルミリム、シンプルかつ美しいメーター類など細部までこだわりもって作り込まれている隠れた名車と言えるだろう。
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解説記事更新日：2022年03月27日