今回、査定の依頼を頂いた吉田様のお住まいは神奈川県・横須賀市。
京急田浦駅からほど近い住宅街に吉田様宅はございました。
お昼前の11時という時間指定を頂いていましたので、少し余裕を持ってお伺いさせて頂きました。
当日、ご自宅前で査定スタッフをお出迎え頂いた吉田様は、30代後半のオールバックが似合う快男児。
パリッとした雰囲気をまとった姿勢の良い方で、査定スタッフにも気さくな笑顔で応対して下さりました。
愛車であるKH250を既に門扉までご用意して下さっていた事もあり、挨拶後にバイクカバーを外してすぐにご対面。
1980年の最終型KH250で、なんと純正マフラー装着車両です。
この時代から始まる旧車は、非常に純正パーツが少ない事はバイクファンの方には今や常識。
このKHシリーズもその例に漏れませんが、これほど綺麗な状態の純正マフラー装着は嬉しい限りです。
マッハ・KHシリーズは、とにかくその独特のエンジン設計と排気音に魅力があり、純正マフラーならではの甲高いエキゾーストを愛するファンは多数存在しています。
そうした意味では、吉田様のお好みは非常に嬉しい誤算でありました。
シートは純正品をアンコ抜きし、絞り加工を行ったもの。
1980年製であることを考えると、破れもなくなかなかのコンディションと言って良いでしょう。
リアサスペンションやスポークホイール等に年式相応の錆も確認できます。
ヘッドライトはどうやら社外品のものを装着したようです。
当時の純正パーツはデッドストック化している事を考えると、これはいたし方ありません。
装着されているミラーは定番カスタムのZ2ミラー(デイトナ製)。
走行距離はメーター読みで22.869km。
年式から考えると、まずまずの距離です。
30年以上前の生産車であるKH250は、2万km越えは当たり前という傾向にありますので、この走行距離であれば年式相応といったレベルになります。
車体の各部に年式相応の錆・汚れが確認できます。
しかし、全体的に大きな傷などもなく、程度は年式並み若しくは若干良好な部類に入ります。
エンジンの外観はそれなり。
吉田様が乗らなくなった際、エンジンオイル・ガソリンを全て抜いて保管していたため、エンジンの始動を確認することは出来ませんでした。
しかし、キックペダルの踏み込み具合で不動状態の実動車と判定させて頂きました。
他社ではこういったエンジンが始動確認できない場合、一律で不動車扱いとなりますが、弊社では熟練の査定スタッフによってコンディションを確認いたします。
その上で始動性が確認できれば、一律不動車扱いをすることはありません。
キャブレターのマニホールドなどは要交換の様子。
ジェネレーターカバーに「KAWASAKI」のロゴが明確に残る状態で、まずまずの外観です。
事故歴もなく、総合的にまずまずの車両コンディションと言えるレベルにあります。
稀少なビンテージバイクであるKH250である為、約30分をかけて入念に各部位をチェックして査定を行わせて頂きました。
入念なチェックを行って決定したKH250の最終査定金額は、700,000円となりました。
経験豊富なスタッフによる査定で、状態を正当に評価。納得価格でのご成約!
オーナーの吉田様は、20代の頃にこのKH250を入手した大事に乗っておられたとの事でした。
少なくても10年以上の期間、これだけのコンディションを維持するのは大変だったと思われます。
年式相応の劣化部はありましたが、エンジンも十分実動域のコンディションにあることを確認させて頂いた上で、今回の最終査定額をお伝えさせて頂いた所、その場で首を縦に振って快諾頂けました。
何でも、前日に査定を申し込んだ買取業者では、一律不動車扱いで「パッションさんよりこれだけ落ちたよ!」と指一本で示して頂きました。
バイクの長期保管にあたり、エンジンオイルやガソリンを抜く事は大切な約束事の一つですが、バイクを買取査定に出す場合、ここでトラブルの元になる事もあります。
自社整備を行わないバイク買取専門業者の場合、査定スタッフにその車両の専門知識がない時には、単なる車両の粗探しで査定が終わってしまう可能性があります。
巷で耳にする買取査定のトラブルは、こうした専門知識がない査定スタッフによる粗探しが大きな原因となりがち。
誰だって大切にしている愛車をマニュアルだけで査定されて二束三文の査定価格では腹立たしくなって当然です。
弊社では査定のお申し込みを頂いた際、そのメーカー・ジャンルに知識を持った担当査定スタッフがお伺いさせて頂きます。
詳しい知識を有するプロだからこそ出来る詳細査定が弊社パッションの大きな特徴です。
高年式の旧車であるKH250ですが、相場状況も安定傾向にあり、実動域の車両であることを確認させて頂けたのでスムーズな金額提示が可能です。
他社の査定でご不満のオーナー様は、ぜひ旧車の事も弊社にお任せください!
KH豆知識
数多くの名車を輩出してきたカワサキというメーカーの歴史を語る上で、絶対に外せないマシンがあります。
それは650W1、Z1を始祖とするZシリーズ、そして500SS MACH(マッハ)3を筆頭とした2スロトーク3気筒エンジン搭載車です。
排気量1,000ccあたりの出力100ps越えを世界で初めて果たした歴史的な名車・500SS マッハ。
驚異的な出力性能とロケットのような加速力で世界中のライダーの夢を実現したマシンでしたが、非常に乗り手を選ぶマシンとしても有名でした。
設計上、フロントへの荷重が少なく、加速性能に車体が追いついていないという欠点があったことで事故率の高い車両としても知られる事に。
そうした問題と、当時の出力規制に対応させる形でマッハシリーズをデチューンし、車名変更のモデルチェンジとしたのがKHシリーズです。
マッハシリーズのラインナップをほぼそのまま継承したKHシリーズですが、中でもKH250はKHシリーズの最後まで販売が続けられたマシン。
KHシリーズにはKH90・KH125・KH400・KH500というラインナップが存在していましたが、KH250の甲高い乾いた排気音は非常に特徴的。
軽快な吹け上がりを見せるエンジンと、それによって生まれる雷鳴のようなエキゾースト音、そしてマッハシリーズ伝統の街道を埋め尽くす白煙。
これらがたまらない魅力として、街道レーサーたちを魅了しました。
立ち上る白煙は2ストロークエンジンの特徴の一つですが、マッハ・KHシリーズはオイルポンプの仕様により、他の2ストロークエンジン車よりもオイルの香りが煙に反映される特徴がありました。
カストロールやペンゾイルといったあたりが人気で、微かに鼻孔をくすぐる甘い香りがマッハ・KHシリーズの代名詞とも言えます。
KH250【1976~1980年モデル】
カワサキのビンテージバイクとして根強い人気を誇るマッハシリーズ。
そのマッハの正当後継車であるKHシリーズも、非常に高い人気のマシンとなっています。
KHシリーズは排気量によるエキゾーストの違いが他の旧車よりも顕著で、それぞれの排気量にファンがついている珍しいモデルでもあります。
こうしたレアなタイプの旧車は、違いの分かる弊社ならではの全力査定で臨ませて頂いております。
弊社が強いのは現行車に限る、と思われている面がございますが、決してそんな事はございません。
豊富な経験を持つ専門査定スタッフと、最新の相場状況を即座に反映するフットワークの良さが弊社の自慢です。
それを最大限に活かし、旧車オーナー様も納得の査定価格でお応えさせて頂いております。
KHシリーズに限らず、旧車の売却をご検討のオーナー様は、お気軽に弊社へご相談ください!
【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 10台
- 平均価格: 491,400円
- 最高価格: 602,000円
- 最低価格: 418,000円
【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 3台
- 平均価格: 357,000円
- 最高価格: 400,000円
- 最低価格: 311,000円
相場情報:2016年9月20日時点
最新の相場情報は、10秒で買取相場が出る自動査定でチェックして頂けます。
上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。