R nine T買取査定事例｜フロント全損の事故車

保険会社の査定で全損判定となったR nine Tの事故車。
実働車の平均買取額が過去5年間 100万円弱で推移している2015年モデル。
フロントを一式交換する必要がある等、修理する場合の見積りが最低で60万円を超える状態でしたが、 日本一バイクを売っている直営販売店や市価よりも安価に修理できる自社工場の存在を生かし、相場以上の査定額で買取致しました事例です。

R nine T｜2015年モデル｜事故車 の買取事例

• 1買取事例データ
• 2査定内容
• 2-12015年モデルR nine Tの買取相場
2-1-1【実働車】年式別の取引額
• 2-2事故車の査定ポイント
• 2-3フロントの骨格は全損判定
• 2-4ヘッドカバーが損傷しているボクサーエンジン
• 2-5フロント以外は損傷が無く綺麗
• 2-6総合評価と買取額
• 3当時の買取相場
• 4関連する買取事例

R nine T買取価格実例

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事故不動

新車

• 1

総合評点：1点

エンジン -　車体フレーム -　外装 -　電装保安部品 -　フロント周り -　リア周り -

【評価点の目安】
8点以上：新車　7点：超極上車　6点：極上車
5点：良好車　4点：多少の使用感　3点：難有　2点：劣悪
1点：事故不動

• バイク名
• R nine T
• 買取価格
• 450,000円
• 年式
• 2015年モデル
• 走行距離
• 11,714km
• 車台番号
• WB10A0602F
• カラー
• 黒
• エンジンの状態
• 始動しますがヘッドカバーが割れ、クラッチワイヤー切断など有
• 外観の状態
• 外装は綺麗でフロントとエンジン以外には目立つ外傷ありません
• 損傷や事故転倒歴
• 事故による損傷でフロントは一式要交換判定です
• カスタムや改造
• ノーマル車
• 買取年月
• 2022年10月1日
• 買取エリア
• 世田谷区北烏山の買取事例
• ジャンル
• ネオクラシック

• 最新の買取相場
• 【2015年式】Rナインティ(R nineT)

2015年モデル R nine T 事故車 の買取査定内容

『保険会社で全損判定となった事故車を査定してほしいんですが』とのご依頼を受けて、無料査定させて頂くことになったのはRナインティ。
査定現場に到着して一見したところ、全損事故車には見えませんでした。ですが実際に査定を進めるとフロントを中心に大きな損傷が。。 詳しい査定内容をご紹介させて頂く前に、先ずはR nine Tの買取相場からご覧ください。

2015年モデルR nine Tの買取相場

2014年モデルで新登場したR nine Tは、BMWにHERITAGE（伝統）というカテゴリを創出させた機種です。
その特徴には、70年代の/7シリーズを彷彿とさせるオーソドックスなネイキッドスタイル、扱いやすい出力特性、シンプルなコンピューター制御、カスタムとの親和性を高めた車体構成、 豊富なメーカーカスタムオプション、4タイプのバリエーション展開が挙げられます。

マイナーチェンジ前後で買取相場が異なる

新登場2014年時のメーカー希望小売価格は174.8万円（以下いずれも税抜）であったのが、現行2022年モデルでは207.2万円～と8年間で30万円以上値上がりしているR nine T。 仕様的には2017年と2019年そして2021年モデルでマイナーチェンジが入り、特に17年と21年モデルでは大掛かりなアップデートを受けてライディング性能が大きく向上している他、排ガス規制対応に伴いフレーム型式が変更されています。
そのため、上記のアップデートを境に買取相場は大きく異なります。具体的に数字で見てみましょう。

買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションの取引データを見ると

2022年現在で、上記業者間市場の取引データを1年間遡って集計すると、R nine T（2014～22年モデル）の取引台数は36台（実働車31台 ＋ 事故・不動車5台）で、年式によって以下の様に取引額が異なります。

【実働車】年式別の取引額
	平均落札額	最高額	台数
14年モデル	92万円	103万円	5台
15年モデル	104万円	148万円	10台
16年モデル	121万円	130万円	6台
17年モデル	115万円	133万円	6台
18年モデル	136万円	147万円	3台
21年モデル	164万円	164万円	1台

19年、21年、22年モデルの取引台数は0台

高年式モデルは中古市場への還流が少ないこと、コロナ禍で高年式モデルの新車販売が細った事態を受けて2019年モデル以降の取引台数は1台に留まり、各イヤーモデルの取引数も潤沢で無いことから傾向としては弱いのですが、 高年式モデルになるに従い相場が高くなるのは明らかです。
買取させて頂きましたR nine Tは15年モデルの事故車です。以下では15年モデルと、事故・不動車の相場について見てみましょう。

2015年モデルの平均相場は100万円前後で推移

直近1年間で10台の実働車が取引された2015年モデル。
落札の最高額は148万円、最低額は81.4万円、104.3万円平均となっています。評価点別の平均落札額は6点(極上)が110万円、5点(良好)が104.万円、4点(軽い難)が101万円となっていますが、 車両の状態以上に落札額に影響しているのが走行距離です。事実、最上位148万円で落札された個体の走行距離が319kmであるのに対し、最低額81.4万円となった個体の走行距離は5万キロ超となっています。
高額査定に結びつく2大要素としては状態の良さ、浅い走行距離が挙げられます。

豊富なメーカーオプションが用意されているRナインティ。様々なオプションやカスタムパーツを組み合わせるとプラス100万越えとなることもありますが、 AKRAPOVICのマフラー、オーリンズのサスペンション等、中古の流通価値が高いブランド社外品は確実なプラス査定が見込めるのに対し、カバー類など車種限定のメーカーオプションはプラス寄与度は少ないと言えます。

事故車の買取相場は骨格の損傷範囲に依存

事故車た不動車等、実働状態にないR nine Tの取引台数は5台。
全てがエンジンは始動する事故車となっていて、落札の最高額は77万円、最低額は37.4万円と、40万円のレンジで取引されています。
写真で見る限りエンジンヘッドカバーやメーターが損壊している車両はありますが、一見して車体が歪んでいると認識できるような事故車ではありません。
しかし実際には全ての個体が骨格に歪みのある事故車です。 上位で落札されている車両はフォークのみの歪み、下位で落札されている個体は加えてステムやフレームにもダメージが及んでいる個体となっています。

以上の買取相場を踏まえて、フロントが損壊していた2015年モデルR nine T事故車の査定内容と買取額についてご紹介させて頂きます。 （※尚、上記の業者間市場における落札額は、買取業者の転売額＝販売業者の仕入れ額に相当するため、実際の買取額は95％相当となります）

【2015年型】相場の推移

【2015年型 実働車】業者間の取引価格帯

【2015年型】評価点別の取引価格帯

【R nine T 事故車】業者間の取引価格帯

買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションの取引データ

事故車の査定ポイント

事故車の査定において最も重要なのはフレームです。
フレームが歪んでいたり再利用できない状態にあると、外装やエンジンに電装など、全てのパーツを一旦取り外して、新調したフレームに載せ変える必要が生じます。フレームの部品代に加えて、取り外し＆組付け費用を合わせると新車を買ったほうが安いほど高額となることから、全損扱いとなってしまいます。
関連してステムやフロントフォークといったフレームに直結している足回りの骨格の状態も重要になります。部品が高価なことに加えてフォークやステムが大きく歪んでいるとフレームに直接の歪みが無くてもフレームの剛性が嫌気され価値が下がるためです。
そしてフレームと共に最重要パーツであるエンジン。仮にフレームがダメでもエンジン単体で充分な価値が発生する車両も少なくありません。その傾向は高額車両ほど高くなり、事故車比率の多いスーパースポーツなどでは 特にパーツ需要が高いことからエンジンなどのパーツ価値も高くなります。

次いでタンクやメーターなど高額なパーツの状態が重要となってまいります。
以下重要なパーツ順に事故車のR nine Tの査定内容をご紹介いたします。

フロントの骨格は全損判定

軽量化とカスタムとの親和性を高めるために採用されたテレスコピック式のフロントフォーク（ボクサーエンジン搭載車ではテレレバー式が多い）は46mm径の極太の倒立とあって見た目では大きな歪みは確認できません。
しかしながら、車体の押し引きは非常に重く前輪がスムーズに回りません。
その理由はどこにあるのか？
アクスルシャフトなのか？ホイールなのか？フォークなのか？ステムやフレームの歪みなのか？
上記で挙げた骨格の中で、最重要部位であるフレームから検分していきます。フロントからの衝撃を受けた場合、フレームに痕跡が最も出易い箇所は溶接が集中しているネック部分です。ここに皺が寄ったり塗装にひび割れが出ていると 衝撃を受けた痕跡となります。
幸いネック部分は綺麗な状態を維持しており、エンジン下部のダウンチューブなども触診や視認で確認いたしましたが凹みや歪みなどを示す兆候はありませんでした。

次にフロントフォークやステムですが、見た目では微妙に曲がっている様にも見えますが断定はできません。 ステムが曲がっているとキャス立ち（寝ているはずのフォークが立って前輪とエンジンの距離が近くなる現象が発生）しますが、エキパイからタイヤまでの距離を計ると、損傷の無いR nine Tのそれよりも若干短くなっています。 ですが、前輪が回らない直接原因ではありません。
ホイールは微妙に歪曲していますが、その場合は歪んでいる箇所で回りにくくなるのに対して、常に回りにくいことから残ったアクスルシャフトが歪んでいることが理由と思われます。

以上の検分結果で、フレームは生きているものの、再販を付けて販売するに当たっては、アクスルシャフト・ホイール・フロントフォーク・ステム（チップブリッジとアンダーブラケット）の交換が必須との判定に至りました。
一式の純正部品の購入費用に交換工賃を加えると50万円を軽く超える修理費用が掛かります。
また、ジグザグに割れているフロントフェンダー、割れているミラーステー、欠損しているクラッチレバーなども要交換判定に、削れているメーターカップもケアが必要となっています。

フレームが生きていることで全損扱いにはならなかったのは事故車としては非常にポジティブな査定内容ですが、残念ながらフロントの骨格は全て要交換判定となり買取価値を大きく損ねる結果に。

ヘッドカバーが損傷しているボクサーエンジン

1170ccながら最高110馬力と街乗りでの扱い易さを重視した特性となっている空水冷2気筒ボクサーエンジンは、R nine Tの最重要パーツの1つです。 事故車の買取価値はエンジンが実働状態にあるか否かによって大きく変わってまいります。

オーナー様のR nine Tは左側のエンジンヘッドカバーが大きく削れています。 水平対向（ボクサーエンジン）が多いBMW車では転倒などで損傷を負うことが多い箇所ですが、 ヘッドカバーの内側にはシャフトやシリンダーなど重要部品が詰まっており、内部の損傷状況によっては非常に高額な修理費用となってしまう箇所でもあります。

セルスターターが格納されている右側を含めて左右のスイッチハウジングが損傷していますが、配線は生きておりエンジンの始動は確認できました。
アイドリングも安定しており、クラッチワイヤーが切れているためシフトチェンジの動作確認は出来ませんでしたが、吹け上りもスムーズで問題はありません。 異音や白煙吹きといった不調を示す兆候もなくエンジン機能は実働で良好です。事故車としては査定で大いに評価できるポイントです。

要交換や修理が必須のヘッドカバーと左右スイッチハウジングに切断されたクラッチワイヤーは純正部品と交換工賃込みで10万円程度掛かってしまいますので、マイナス査定となってしまいました。。

フロント以外は損傷が無く綺麗

事故によるフロント周りと、エンジンカバーの損傷によって大きなマイナス査定が入ったR nine Tですが、それ以外の箇所は外傷もなく綺麗です。
マフラーやリアサスペンションなどに使用感が出ていますが、手の入りにくいスポークやホイール回りも綺麗で、日頃からメンテナンスが伝わってくる綺麗さです。 それだけに事故による損傷が余計残念に想えます。

ポジティブな査定ポイント

• 一式交換判定となったフロント周り
• 要交換判定のエンジンヘッドカバーやクラッチケーブル

ネガティブな査定ポイント

• 生きているフレーム
• 実働状態にあるエンジン
• 比較的綺麗なフロント以外のパーツ

総合評価と買取額

事故による損傷を修理する場合、部品代＋工賃で少なく見積もっても60万円以上掛かる状態にあった2015年モデルR nine Tの事故車。
上段の買取相場で触れた通り、実働車の平均買取額が100万円弱で推移している2015年モデル。
市価で最低でも60万円の修理費用が掛かる事故車ですので、業者間市場に出品した場合に見込まれる想定落札額は40万円台半ばです。
想定落札額は買取業者にとっては転売額に相当しますので、儲けや経費（輸送費や落札手数料など）を差し引くと40万円が競争力のある査定額となります。

弊社自社修理工場で市価よりも安価に修理できる点、修理後には、単店舗ベースでは日本で一番バイクを売ってい居る直営販売店での再販も視野に入れ、45万円と相場的には赤字となる査定額をご提示して買取させて頂きました。

Rnineｔの買取相場

【2014～現行2022年モデル】

【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ

• 取引台数：　31台
• 平均価格：　1,136,125円
• 最高価格：　1,640,000
• 最低価格：　684,000円

【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ

• 取引台数：　5台
• 平均価格：　576,400円
• 最高価格：　770,000円
• 最低価格：　374,000円

相場情報：2022年10月1日時点

最新の相場情報は、10秒で買取相場が出る自動査定でチェックして頂けます。

上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約９割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売（落札）金額から買取業者の儲けと経費（運送料や出品手数料など）を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5～10％を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。

海外メーカーの事故車 に関連する買取事例

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  XL1200Rロードスター

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  フロントフォーク曲がり
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  SS900ie

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  デイトナ675

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  K1200S

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RnineTは売ろうと考え時が一番高く売れます