998ビポスト【2002~03年】毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ車両解説
- 高く売れる型式・年式
- 買取相場の推移
- 型式・年式別|買取相場の推移
- 状態別
- 走行距離別
- カラー別
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
998ビポスト【2002~03年】 の買取査定相場
最も高く売れるカラーリングは赤、最も高く売れる年式は2003年式となっています。
因みに事故車や不動車の買取査定相場は18.5万円が平均です。
998ビポスト【2002~03年】 買取査定に役立つ車両解説
DUCATI 998 ビポストは、916系が辿り着いた最終進化形の「量産スタンダードモデル」です。1994年に登場した3代目スーパーバイク916が世界のスーパースポーツ市場を席巻し、続く4代目996で熟成を進める一方、2000年代初頭にはライバル勢の高出力化が進み、さらなる性能向上が求められました。
そこで投入されたのが新設計テスタストレッタ(狭角ヘッド)を搭載した5代目998シリーズであり、916~996で培ったシャシーと最新エンジンを融合させた“916系の集大成”として位置づけられます。
その中でビポストは、モノポストの硬派さとは異なり、二人乗り・扱いやすさ・整備性を重視した実用性の高い仕様です。最終型の一般ユーザー向けモデルとして市場で独自の存在感を保っています。
先代(996)からの進化点
新設計テスタストレッタ水冷L型2気筒(996比で大幅な高回転化と耐久性向上)
ヘッド周りの熱処理改善と吸気効率向上(最大出力・高回転域の伸びが改善)
新型燃焼室設計によるレスポンス向上
冷却系の刷新(高負荷域での信頼性向上)
電装系の安定化(2003年でさらに小変更)
シート形状・細部外装の見直し(快適性アップ/振動低減)
916系シャシーの最終成熟仕様(トレリスフレーム剛性最適化)
998 ビポストが放つ魅力の中心は、やはりテスタストレッタ・エンジンです。狭角バルブと高効率燃焼室により、996よりも高回転域の伸びが大きく改善され、中速トルクの太さと高回転の鋭さを両立したキャラクターを実現しています。
シャシーは916譲りの鋼管トレリスフレームで、当時としては高水準の剛性バランスを誇り、しなやかに荷重を受け止めながら旋回へと導くハンドリングが特徴です。
サスペンションはシンプルな構成ながらセッティング自由度が高く、街乗りからスポーツ走行まで幅広く対応。ブレーキや前後の足回りは必要十分な性能を備えつつ整備性に優れ、日常使用での負担が少ない設計になっています。
年式ごとの違い
2002年式(初年度)
テスタストレッタ搭載初年度で、996比で大幅に刷新されたエンジンが最大のポイント。電子制御や燃焼効率の改善により、スムーズさと高回転域の伸びを手に入れています。外装はレッド・イエローの二本柱。
2003年式(細部熟成)
基本構成は共通ながら、・シート形状の最適化・電装系の耐久性改善・細部フィッティングの見直し、が行われ、ツーリング・街乗りでの扱いやすさが向上。実動域での信頼性が強化されたことで、中古市場でも2003年式は“後期らしい成熟感”として評価されがちです。
ライバル比較
998 ビポストの登場時、日本車ライバルはすでにパワー戦争の最中にいました。同世代の対抗馬と比べてみましょう。
・YAMAHA YZF-R1(2002):152馬力/177kg
・Honda CBR954RR(2002):150馬力/168kg
・DUCATI 998 ビポスト:123〜124馬力前後/198kg(乾燥)
絶対的な馬力・重量では日本車4気筒勢に劣ります。しかし、Lツイン特有の太い中速トルクと、916系シャシーのしなやかな旋回性能はライバルにはない強みでした。高回転一発勝負ではなく、コーナーの進入~旋回~立ち上がりで速度をつなげていく――という“916系らしい戦い方”は今もファンを惹きつけ続けています。
中古市場の実勢
916系の中では流通量が比較的多いものの、20年以上が経過した現在では「極上コンディション」の個体は減少しています。
特に998は外装のオリジナル度・整備記録の有無で価格差が大きく、同一走行距離でも“外装の質”と“純正パーツの残存率”で評価が大きく変動します。
輸出需要は継続しており、欧州での人気上昇が日本国内の相場にも影響しています。
買取査定額アップのポイント
・テスタストレッタ特有のヘッド周り/バルブまわりの整備記録が残る個体
・純正カウル・純正塗装の維持(再塗装歴なし)
・純正マフラー、スタンド、工具類の揃い
・純正カウル固定ボルトのオリジナル維持(916系では重要)
・当時物で価値の上がる社外品(TERMIGNONI、Ducati Performance カーボン等)
減点ポイント
・カウル割れ/樹脂劣化(998系は素材が割れやすく評価が落ちやすい)
・下部オイル滲み(旧Lツイン系は厳しく見られる)
・レギュレーターの弱り/電装接触不良(年式特有)
・サスペンションの抜け、リンク部腐食(916系共通の弱点)
・ECU・エアクリーナーの社外化で純正戻し不可の個体は評価低下
DUCATI 998 ビポストは、916系の完成形でありながら、唯一“日常性を備えた最終世代”という独自の立ち位置にあります。性能よりも乗り味・耐久性・扱いやすさに重きを置き、今なお安定した人気を維持。極上コンディションの個体は海外需要も強く、今後も価値は底堅く推移すると考えられるモデルです。売っても買っても失敗しにくい、“味わい深い最後の916系”と言えるでしょう。
| 車名/型式/年式 | DUCATI 998 Biposto/H200A型/2002〜2003年 |
|---|---|
| 発売年月 | 2002~2003年 |
| 車両サイズ(mm)・重量(kg) | 長さ:2,040mm 幅:730mm 高さ:1,090mm 車重:198kg(乾燥重量:約186kg前後) |
| シート高・最低地上高(mm) | シート高:790mm 最低地上高:—(メーカー公表なし) |
| エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークL型2気筒デスモドロミック(テスタストレッタ) ・最高出力:123ps(9,750rpm) |
| エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | 始動方式:セル ・燃料供給:インジェクション(Marelli) ・タンク容量:17L |
| 新車販売価格 | 北米価格 $17,695 (約2,212,000円:実勢レート) |
| ジャンル | DUCATI スーパーバイク | スーパースポーツ |
【2002年式】998ビポスト毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ車両解説
- 買取相場の推移
- 状態別
- 走行距離別
- カラー別
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
【2002年式】998ビポスト の買取査定相場
最も高く売れるカラーリングは赤となっています。
因みに事故車や不動車の買取査定相場は18.5万円が平均です。
【2002年式】998ビポスト 買取査定に役立つ車両解説
2002年式 Ducati 998 Bipostoは、916系スーパーバイクの最終進化体系の「起点」にあたる年式です。1994年登場の916が世界を席巻し、996で耐久性と扱いやすさを磨き上げた後、ライバル4気筒勢が2000年代初頭にパワー競争へと突入。ドゥカティはこれに対抗すべく、従来のヘッド構造を根本から設計しなおした新世代エンジン、テスタストレッタを投入しました。
998シリーズはその第一陣であり、特にBipostoは“最も量産的で、ユーザー層が広い”立ち位置を担うモデル。モノポストが硬派で専用志向なのに対し、Bipostoは日常性、整備性、二人乗りの利便性を持ちながら、916デザイン最終章の性能を余すことなく味わえることが最大の魅力です。
この2002年式は、のちの2003年式が細部熟成に入るのに対し、新設計エンジンの“解禁年”という特別な意味を持ちます。
先代(996)からの進化点
新設計テスタストレッタ水冷L型2気筒を搭載
吸気角の最適化と新燃焼室設計で高回転域の出力を大幅強化
バルブ径拡大による吸排気効率の向上
ヘッドまわりの熱処理改善による耐久性アップ
新インジェクション制御でレスポンス向上
冷却系の刷新で高負荷時の安定性が大幅向上
916系シャシーを最終レベルまで熟成(トレリス剛性の最適化)
2002年式は、これら“設計刷新ポイント”がすべて一気に投入された最も劇的な変化の年。
マシン構成
2002年式998 Bipostoの主役は、間違いなくテスタストレッタです。狭角バルブ化により燃焼効率が劇的に向上し、996で感じられた4速以降の頭打ち感が消失。中速の厚みと高回転の伸びが両立するLツインという革新的フィーリングを実現しました。
扱いやすさの秘密はエンジンだけではありません。916から引き継ぐ鋼管トレリスフレームは02年時点で成熟の極みに達しており、前荷重~旋回の安定性は当時のスーパースポーツの中でもトップ級。ブレーキやサスペンションは豪華すぎない実用的な構成ですが、そのぶん整備性が高く、長く乗れる安心感があります。
Bipostoは“スタンダードグレード”ですが、別に廉価仕様ではなく、916系らしい美点を最も素直に味わえる黄金比的な構成と言えます。
年式の特徴
2002年式は、998シリーズの“初年度かつ最軽快フィーリング”が最大の特徴です。
ヘッド・吸気系・燃焼室がすべて新設計であったため、新品のエンジン特性がそのまま味わえる唯一の年式で、特に回転上昇の鋭さは後期型よりシャープだと語るファンも多いほど。
また、初年度であることから外装構成は最もシンプルで、カラーはレッドとイエローが中心。純正度の判断がしやすく、中古市場では“オリジナル度の判定基準が明確な年式”として扱われます。
2003年式のような電装改善などはまだ入っていないため、もっとも“生のテスタストレッタ”を味わえる年ともいえます。
998シリーズを正しく理解するうえで、兄弟車の存在は必須です。2002年式Bipostoを中心に、それぞれのキャラクター差を“走りの実像”で比較します。
998 Biposto(2002)
・テスタストレッタ+916フレームの純粋な標準仕様
・日常性・整備性・二人乗りを保持
・乗り味は最も自然で、扱いやすい
・高性能よりも「916デザインの完成形」としての魅力が際立つ
最も台数が多いため市場での評価軸も安定しており、中古価格の変動が比較的小さめ。
998S(2002)との比較
998Sは“998の本命”とも呼ばれるハイグレード仕様です。
・エンジン内部(バルブ材質・ハイリフトカム)が強化
・最高出力はBiposto比で明確に上(実測値で約10馬力前後の差)
・オーリンズサスを中心とした足回り強化
・単体重量が軽く、旋回性が鋭い
・ライポジがスポーツ寄りで疲労が出やすい
998 Bipostoと比較すると、日常性よりもスポーツ性能を追求した“戦闘的な998”です。
実際の走りでは、Sは高回転で一気に突き抜けるフィーリングが強く、ワインディングやサーキットでは確実に速い。
Bipostoはその一方で、中速域の厚みと自然なハンドリングで街乗り〜ツーリングが圧倒的に快適。
998R(2002)との比較
998Rはもはや別格で、“998の皮をかぶったホモロゲーションモデル”。
・排気量が999ccへ拡大
・チタンコンロッドなどSBK直系の内部構成
・ピークパワーの次元が違う(130馬力台後半〜140馬力級)
・カム特性も完全に高回転型
・足回りはほぼレーサー、乗り心地は硬い
998 Bipostoとは“方向性”が完全に異なり、
998Rは 「レースを走るための998」、
Bipostoは 「916系の美しい乗り味を残した最も人に優しい998」。
中古市場でもRは別世界で評価され、Bipostoと価格帯が重なることは基本的にありません。
998 FE(Final Edition)との比較
FEは2004年に登場した“916デザインの最終記念車”。
2002年式Bipostoとは年式が異なりますが、キャラクター比較として重要です。
・998S相当の高性能エンジン
・専用カラー・シリアルナンバー
・916系の締めくくりとしての象徴的モデル
FEは「希少性」と「象徴性」が評価の源泉で、スポーツ性は998S相当、ステータス性はRに迫るレベル。
Bipostoと比べると、実用性よりも“記念碑的価値”に重きがあるモデルです。
2002年のスーパースポーツ市場では日本勢が完全にパワー戦争へ突入していました。
998 Biposto(2002)が置かれた状況は以下の通り。
・YAMAHA YZF-R1(2002):152馬力/177kg
・Honda CBR954RR(2002):150馬力/168kg
・Ducati 998 Biposto(2002):123〜124馬力前後/198kg(乾燥)
数字だけ見れば“完全に不利”です。しかしこれをひっくり返すのがLツインの中速トルクと916系シャシーの旋回能力。
R1やCBRがストレートで突き放しても、ワインディングに持ち込めば998の旋回のしなやかさは依然として強烈。
高回転一辺倒の4気筒勢とは異なり、立ち上がりでトラクションをかけていく走りが得意で、そのキャラクターは2002年式特有の鋭いレスポンスと非常に相性が良いものでした。
中古市場の実勢
2002年式は「初年度テスタストレッタ」の価値から、998の中でも特に人気の安定度が高い年式です。
外装オリジナル度・整備記録の有無が評価の9割を占め、純正塗装の残存率が価格差の要因になりやすいのが特徴。
特に輸出需要の高まりとともに、極上の初年度個体は海外での評価が急上昇しており、国内相場もそれを反映して底堅く推移。
“ファイナル916デザイン+初代テスタストレッタ”という組み合わせは唯一無二で、年式としての希少性が徐々に強まっています。
買取査定額アップのポイント
・初年度テスタストレッタのヘッドまわり整備記録が残る個体
・純正カウル・純正塗装の綺麗な保持(再塗装の有無が評価に影響)
・当時物TERMIGNONI、Ducati Performanceカーボンの適正装着
・初年度構成のまま変更が少ない個体(純正度が高いと評価上昇)
・初年度ならではの吸気系・電装が“純正状態で安定している”車両
減点ポイント
・初期テスタストレッタ特有の熱による樹脂劣化(カウル割れ)
・電装系の接触不良(2003年で改善される前の設計)
・下部オイル滲み(旧Lツイン系として特に厳しく評価)
・初年度ゆえの配線取り回しの弱点が残る個体
・吸気系・ECUの社外化で純正戻し不可の車両は評価低下が大きい
2002年式は「初期設計そのまま」であるため、劣化が出る箇所が明確で、その点を抑えている個体は強く評価されます。
2002年式 Ducati 998 Bipostoは、916系デザインの最終章にふさわしい“初代テスタストレッタ搭載機”として、後続年式とは違う価値を持ちます。
2003年式が“成熟”だとすれば、2002年式は“革命”。
鋭いレスポンス・生のフィーリング・設計刷新の熱量など、この年式でしか味わえない魅力があります。
中古市場では安定した人気を保ち、極上個体は海外需要も相まって価値が上昇傾向。
売却にも購入にも向く、非常に“堅実な初年度モデル”です。
| 車名/型式/年式 | DUCATI 998 Biposto/H200A型/2002年 |
|---|---|
| 発売年月 | 2002年 |
| 1つ前の年式モデルからの主な変更点 | 前型式の996をベースにテスタストレッタエンジンへ刷新 ・ヘッド構造と吸気効率の改善により高回転域の伸びを向上 ・冷却系と電装の耐久性が向上 |
| 車両サイズ(mm)・重量(kg) | 長さ:2,040mm 幅:730mm 高さ:1,090mm 車重:198kg(乾燥重量:約186kg前後) |
| シート高・最低地上高(mm) | シート高:790mm 最低地上高:—(メーカー公表なし) |
| エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークL型2気筒デスモドロミック(テスタストレッタ) ・排気量:998cc ・最高出力:123ps(9,750rpm) |
| エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | 始動方式:セル ・燃料供給:インジェクション(Marelli) ・タンク容量:17L |
| 新車販売価格 | 北米価格 $17,695 (約2,212,000円:実勢レート) |
【2003年式】998ビポスト毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ車両解説
- 買取相場の推移
- 状態別
- 走行距離別
- カラー別
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
【2003年式】998ビポスト の買取査定相場
最も高く売れるカラーリングは緑となっています。
【2003年式】998ビポスト 買取査定に役立つ車両解説
2003年式998ビポストは、テスタストレッタ初年度である2002年式の弱点を丁寧に改良した完成度の高い後期モデルです。電装系の信頼性向上や外装フィッティングの見直しにより、日常域での扱いやすさが確実に改善されています。中古市場では「壊れにくい998」として評価されており、整備記録が明確な個体は安定して高値がつく傾向にあります。2002年式とは異なる年式固有の価値が確立されており、シリーズ終盤の完成形と呼ぶにふさわしいモデルです。
ドゥカティがテスタストレッタヘッドを投入したのは2002年式998シリーズが最初で、996までの構造を根本的に刷新する大きな転換点となりました。テスタストレッタはレースで蓄積した技術を市販車に落とし込み、高回転特性と耐久性の向上を両立する狙いのもと開発されたものです。2003年式の998ビポストはその初年度モデルをさらに改良し、実使用時に発生していた熱対策や電装負荷、取りまわしの細かなクセを軽減する形で熟成が進みました。916の造形美をそのままに最新版のエンジンと改良パーツを組み合わせた、まさに成熟期のドゥカティらしい1台です。
2003年式998ビポストは外観こそ2002年式と同一に見えますが、内部構造やフィッティングに数多くの細かな調整が加えられています。電装系の信頼性を高めるためにレギュレーター周りが改善され、メインハーネスの取り回しも見直されました。外装フィッティングの精度も向上しており、フロントカウルやシートまわりの取り付け剛性が増しています。エンジン自体は同仕様ですが、制御系の制御幅が安定し、低回転域でのトルクの出方がスムーズになっています。これはマレリ製インジェクションの制御マップが細かく変更されたことによる特徴で、街乗りでも違いが分かる改善点です。
先代(2002年式)からの進化点
・電装安定化
・外装フィッティング改善
・シート形状の見直し
・熱対策の改良
・始動性の向上
998ビポストというモデルの“長く乗れる信頼性”は、この2003年式の改善によって実現しています。
998ビポストは兄弟車の中で最も“素直に乗れる998”です。
高回転の爆発力は上位モデルに譲るものの、日常域のトルクのつながりが滑らかで、扱う側の力量を必要としません。
その一方で、916デザインの末期ならではの美しい車体構成とテスタストレッタの鋭さをしっかり味わえるため、実用性と情緒の両方が高水準でまとまった998と言えます。
998S:同じエンジンでも“性格がまるで違う兄”
998Sは、兄弟車の中で最もスポーツ性が強い存在です。
エンジン内部のハイリフトカムや高回転志向のチューニングによって、同じテスタストレッタでも8,000rpm以降の世界が別物になります。
例えばワインディングでは、998Sはひとつギアを落とし、回転を引っ張りながらコーナーに飛び込む走りが得意。対して998ビポストは、豊かな中速トルクを活かして滑らかに立ち上がる“流れを活かす走らせ方”が似合います。
結果として、998Sは“走りのピークが高いモデル”、998ビポストは“走りの平均点が非常に高いモデル”という棲み分けが明確です。
998R:同じシリーズ内でありながら、まるで別世界
998Rはホモロゲーションモデルであり、998ビポストとはそもそもの思想が違います。
排気量999cc、チタンコンロッド、ラジカルなカム特性…。
サーキットでの998Rは、まるで“もう一段上の速度域”で走るバイクで、998ビポストとは比較というより別カテゴリー同士の対話に近くなります。
998ビポストが「人が扱いやすいスポーツツイン」だとすれば、998Rは「人が合わせていくレーシングツイン」。
中古市場の評価軸も完全に別で、並列で語られることはほとんどありません。
998 FE:記念性が価値を生む特別仕様
998 FE(Final Edition)は916デザインを締め括るための記念仕様です。
性能面では998Sに近いキャラクターを持ちながら、希少カラー・シリアルナンバー・限定性といった付加価値が存在します。
998ビポストと比べると、FEは“性能 × 記念性”が魅力の中心で、日常性はそれほど重視されていません。
どちらを選ぶかは「実用性を取るか、所有満足度を取るか」で評価基準が大きく変わるモデルです。
2003年のスーパースポーツ市場では、日本車4気筒勢が依然として圧倒的なカタログ数値を誇っていました。
例えば、YAMAHA YZF-R1は152馬力で車体重量177kg、Honda CBR954RRも150馬力/168kgという驚異的な軽さを実現しています。
対する998ビポストは約123〜124馬力・乾燥198kgと、数字の上では完全に“分が悪い”ように見えます。
しかし、実際のロードでそれを体感するかというと話は別で、998ビポストが持つLツインの太い中速トルクと、916系トレリスフレームのしなやかな旋回性は、ワインディングや狭い峠道では日本勢とは別の世界を見せます。
R1やCBRが“直線の王”だとすれば、998ビポストは“コーナーの調和”。
速度域の切り替えが滑らかで、狙ったラインに素直に乗っていく操縦感は、2003年式でさらに洗練されています。
結果として、カタログ値では勝てなくとも、走りの世界では十分に張り合える個性を持っています。
2003年式は最終年式ということもあり、国内外ともに流通量が限られています。年式が進むほど状態の良い車両が残りにくくなるため、2002年式よりも程度の良い個体に絞られた市場になっており、需要に対して供給が少ない状況です。整備記録が明確な車両は特に人気が高く、同条件であれば2002年式より相場が高く形成されることも珍しくありません。海外市場でも後期の安定モデルとして評価されており、輸出需要が相場の底上げにつながっています。
買取査定額アップのポイント
・後期型電装が純正状態で健全
・純正カウルの無再塗装
・Ducati Performance/TERMIGNONIの当時物綺麗な状態
・二人乗りビポストシートの良好なコンディション
減点ポイント
・樹脂カウルの年式劣化(初年度ほどではないが残る)
・ECU/吸気の不可逆カスタム
・リンク部やフェンダーステーの腐食
・ドゥカティ全般の弱点であるレギュレータまわりの劣化
2003年式 998ビポストは、916デザインの最終章を実用的なレベルで楽しめる極めて完成度の高い後期型です。
性能のピークは上位グレードに譲るものの、“人が乗れるドゥカティ”としてシリーズの価値を最も広い層に伝える役目を担っています。
荒削りだった2002年式を磨き上げ、信頼性・扱いやすさ・乗りやすさを同時に向上させたことで、総合的に見れば“998を選ぶうえで最もバランスの取れた年式”と評価されるのも納得の仕上がりです。
| 車名/型式/年式 | DUCATI 998 Biposto/H200A型/2003年 |
|---|---|
| 発売年月 | 2003年 |
| 1つ前の年式モデルからの主な変更点 | 2002年式に比べ電装系の信頼性が向上 ・ハーネス取り回しやレギュレーター周りを見直し ・外装フィッティング精度が向上・低回転域のトルク特性がよりスムーズになるよう制御を最適化 |
| 車両サイズ(mm)・重量(kg) | 長さ:2,040mm 幅:730mm 高さ:1,090mm 車重:198kg(乾燥重量:およそ186kg) |
| シート高・最低地上高(mm) | シート高:790mm 最低地上高:—(非公表) |
| エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストロークL型2気筒デスモドロミック(テスタストレッタ) ・排気量:998cc ・最高出力:123ps(9,750rpm) |
| エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | 始動方式:セルスターター ・燃料供給:インジェクション(Marelli製) ・タンク容量:17L |
| 新車販売価格 | 北米価格 $17,695 (2,088,000円:実勢レート) |
実働車【型式・年式別】平均買取相場 998ビポスト【2002~03年】
業者間オークションの平均取引価格(買取業者の平均転売額=販売業者の平均仕入れ額)
2025年12月時点から 10 年 間遡った数字
【年式別】平均買取額の目安
※データ更新:2025年12月19日
【実働車|過去10年間の買取相場の推移】 998ビポスト【2002~03年】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ額)の推移
2025年12月時点から 10 年 間遡った数字
【平均買取相場の変動】
【2024年間 vs 2025年】
【2022年間 vs 2025年】
【2015年間 vs 2025年】
取引台数
過去10年間の取引台数÷10
※データ更新:2025年12月19日
実働車【型式・年式別|買取相場の推移】 998ビポスト【2002~03年】
-
2003年式 -
2002年式
業者間オークションの平均取引価格(買取業者の平均転売額=販売業者の平均仕入れ額)の推移
2025年12月時点から 10 年 間遡った数字
【状態別の買取相場】 998ビポスト【2002~03年】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)
2025年12月時点から 10 年 間遡った数字
【状態別買取額の目安】
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
124.4万円
91.6万円
2台
平均
最低
取引
45.5万円
35.2万円
3台
平均
最低
取引
61.5万円
51.5万円
2台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
不動
平均
最低
取引
18.5万円
18.5万円
1台
※データ更新:2025年12月19日
【走行距離別の買取相場】 998ビポスト【2002~03年】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)
2025年12月時点から 10 年 間遡った数字
【走行距離別買取額の目安】
| 0〜4999km | 最高 | 91.6万円 | 1台 |
| 平均 | 91.6万円 | ||
| 最低 | 91.6万円 | ||
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| 0.5〜1万km | 最高 | 71.4万円 | 2台 |
| 平均 | 61.5万円 | ||
| 最低 | 51.5万円 | ||
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| 1〜2万km | 最高 | 157.2万円 | 2台 |
| 平均 | 99.0万円 | ||
| 最低 | 40.8万円 | ||
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| 3〜5万km | 最高 | 60.6万円 | 2台 |
| 平均 | 47.9万円 | ||
| 最低 | 35.2万円 | ||
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※データ更新:2025年12月19日
【カラー別の買取相場】 998ビポスト【2002~03年】
- ■
- ■
- ■
業者間オークションの平均取引価格(買取業者の平均転売額=販売業者の平均仕入れ額)
2025年12月時点から 10 年 間遡った数字
【カラー別 平均買取額の目安】
| ■ | 54.6 万円 | 3台 | ![]() |
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| ■ | 47.9 万円 | 2台 | ![]() |
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| ■ | 124.4 万円 | 2台 | ![]() |
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※データ更新:2025年12月19日
【実働車の取引価格帯】 998ビポスト【2002~03年】
業者間オークションの取引価格帯(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格帯)
2025年12月時点から 10 年 間遡った数字
【取引価格帯と構成比】
※データ更新:2025年12月19日
買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。
998ビポスト【2002~03年】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年12月19日)
| 落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
| 1 | 998ビポスト【2002~03年】 | 157.4万円 | 4.5点 | H200AL3B | 10,547km | ■ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 998ビポスト【2002~03年】 | 91.8万円 | 4.7点 | H200AL3B | 1,116km | ■ |
| 3 | 998ビポスト【2002~03年】 | 71.6万円 | 3.3点 | H200AA2B | 9,470km | ■ |
| 4 | 998ビポスト【2002~03年】 | 60.8万円 | 4.2点 | 1SB5V12B | 34,338km | ■ |
| 5 | 998ビポスト【2002~03年】 | 51.7万円 | 3.3点 | H200AA2B | 9,470km | ■ |
| 6 | 998ビポスト【2002~03年】 | 40.9万円 | 4.2点 | H200AA2B | 14,567km | ■ |
| 7 | 998ビポスト【2002~03年】 | 35.3万円 | 4.2点 | H200AA2B | 45,835km | ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています
【2002年式】998ビポスト 上位20台の取引額 (データ更新:2025年12月19日)
| 落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
| 1 | 【2002年式】998ビポスト | 71.6万円 | 3.3点 | H200AA2B | 9,470km | ■ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 【2002年式】998ビポスト | 60.8万円 | 4.2点 | 1SB5V12B | 34,338km | ■ |
| 3 | 【2002年式】998ビポスト | 51.7万円 | 3.3点 | H200AA2B | 9,470km | ■ |
| 4 | 【2002年式】998ビポスト | 41.0万円 | 4.2点 | H200AA2B | 14,420km | ■ |
| 5 | 【2002年式】998ビポスト | 35.4万円 | 4.2点 | H200AA2B | 45,372km | ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています
【2003年式】998ビポスト 上位20台の取引額 (データ更新:2025年12月19日)
| 落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
| 1 | 【2003年式】998ビポスト | 157.4万円 | 4.5点 | H200AL3B | 10,547km | ■ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 【2003年式】998ビポスト | 91.8万円 | 4.7点 | H200AL3B | 1,116km | ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています
998ビポスト【2002~03年】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年12月19日)
| 落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
| 1 | 998ビポスト【2002~03年】 | 157.4万円 | 4.5点 | H200AL3B | 10,547km | ■ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 998ビポスト【2002~03年】 | 91.8万円 | 4.7点 | H200AL3B | 1,116km | ■ |
| 3 | 998ビポスト【2002~03年】 | 71.6万円 | 3.3点 | H200AA2B | 9,470km | ■ |
| 4 | 998ビポスト【2002~03年】 | 60.8万円 | 4.2点 | 1SB5V12B | 34,338km | ■ |
| 5 | 998ビポスト【2002~03年】 | 51.7万円 | 3.3点 | H200AA2B | 9,470km | ■ |
| 6 | 998ビポスト【2002~03年】 | 40.9万円 | 4.2点 | H200AA2B | 14,567km | ■ |
| 7 | 998ビポスト【2002~03年】 | 35.3万円 | 4.2点 | H200AA2B | 45,835km | ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています





12月24日〜12月30日