コンパクトな車体に伝統の小容量ピーナツタンクを配し、ハーレー全モデルの中でも軽快な運動性を重視したストリートの定番モデル・スポーツスター。
2011年にはその中より懐古的な雰囲気を演出したフォーティエイトシリーズも生み出されましたが、さらに2018年にリリースされたフォーティエイトスペシャルはまさに異色のモデルです。
ベースとなるフォーティエイトの基本構造はそのままに、ローハンドルではなく大きく上方へ伸び上がる「トールボーイハンドル(エイプバーハンドル)」を採用。コンパクトで旋回性に優れたスポーツスターシリーズのライディングポジションとは大きく異なる設計となり、全身を目一杯使って乗る独自のポジショニングに。このスタイリングは70年代に一世を風靡したチョッパースタイルの手法ですが、それをフォーティエイトシリーズのコンセプトでもあるボバーと融合したのが面白いポイント。無駄な装備を徹底的に廃し、シンプルな機能美をモットーとするボバースタイルとはある意味両極端に位置するものですが、ハーレー公式モデルであるファクトリーカスタム車としてこの両者を結びつけられている点に妙味が感じられるでしょう。
エイプバー&フォワードコントロールという設計は過去にもほぼ類を見ないものであり、自由を愛するアメリカならではの発想だと言えます。独創的な仕様だけに販売期間は決して長くはなく、2018年リリースからわずか2年の2020年にて供給停止となり、現状では2020年モデルが事実のファイナルエディションとなっております。
ハーレーは過去にも数年の空白期を経て復活したモデルがあるだけに、完全な生産終了とは断定できない面があるものの、現在の中古バイク市場ではこの事実によって取引価格が上昇しており、近年のモデルの中でも優良物件といった認識が業者間には生じているのが実情。フォーティエイトシリーズはエボリューションエンジンに切り替わった後に登場したシリーズとなりますが、リリースから数年間は今ひとつ評価が伸び悩んでしまい、中古バイクとして出回る車両は原価割れが当たり前という状況でしたが、ここ数年間で再評価が進んだことで状況は大きく変化し、2022年現在は新車販売価格を超える取引価格も珍しくありません。

日本国内最大の取引台数を誇る業者間オークションでは、直近12ヶ月内におけるフォーティエイトスペシャルの取引台数は全20台を記録。最高取引価格は220万3000円にも及び、平均取引価格も160万円台を優に超え、新車販売価格超えは8割以上を記録しております。これは前述の通り、供給停止が決まった後に2020年モデルが高騰したことにも起因しますが、昨今のコロナ禍における中古バイク全体の見直しが行われたことによる追い風もあり、今後は大きな値上がりではなく安定期に入るものと推測されます。今後、値上がりの可能性はハーレーによるアナウンス次第といったところで、高値安定傾向にある現在の相場状況を見て売るというのも選択肢のひとつとしては大いに有効で、売り時を検討されておられる現オーナー様にとっては一考の価値があることは確かです。
弊社バイクパッションにおきましては、空冷ビッグツインに魅せられたディーラー出身スタッフが査定を担当。本機の空冷エボリューションエンジンはもとより、ミルウィーキーからパンヘッドまで、多くのエンジンに触れてきた経験と知識を基に、最新の市場動向を取り入れた独自査定によって高額買取を可能としております。フルノーマルの個体はもちろん、オーナー様によるアレンジを加えたライトカスタム車、エンジン等のトラブルを抱えた訳あり車両まで、あらゆる状態のフォーティエイトスペシャルを誠実に査定させて頂き、業界最高レベルのお値段にてお応えさせて頂きます。オイル漏れやエンジン異音など、売りに出しても期待できないかも…といった現オーナー様からのお悩みについてもご相談に乗らせて頂きますので、お気軽に弊社まで一報頂ければ幸いです。

解説記事更新日：2022年03月14日

2018年に入り、ファクトリーカスタムモデルとしてリリースされることとなったXL1200XSフォーティエイトスペシャル。
70年代に流行したチョッパースタイルを意識した「トールボーイバーハンドル(エイプバー)」と、懐古的なレインボーストライプのグラフィックが特徴。コンパクトかつスポーティを旨とするスポーツスターファミリーの一員でありつつも、チョッパースタイルを取り入れたハーレー版ネオクラシックとも言える大胆なアレンジに。全体をブラックアウトしたダークヒーロースタイルはVロッド系ですでに開拓されていましたが、本機はエンジンをブラック仕上げとし、カムカバー、プッシュロッドカバー、ロッカーカバー等をクローム仕上げとすることでメリハリの利いたツートーン化を演出。徹底的に無駄と華美を省くボバースタイルと、ハーレーの魅力のひとつである質感の高いメッキパーツを無理なく両立させており、表現の妙味を体現している点も注目に値するポイントとなっております。基本性能はベースモデルのXL1200Xフォーティエイトと同様ながら、エイプバーならではの大きく腕を伸ばす構造により、全身を目一杯使って操るライディングポジションに。この仕様により、ベースモデルよりも腰下での車体コントロール比重がより高いのが特徴で、スポーツスターファミリーの中でも独自の乗り味となっております。
現在の中古バイク市場においては、2020年モデルを以って供給が停止されたことや、空冷エボリューション搭載モデルの再評価が進んだこと、コロナショックによる生産供給体制の変化などが加わり、市場ニーズはなかなか良好。特に2021年以降の上昇率は非常に高く、最高取引価格210万円を記録し、平均取引価格も161万円強と新車販売価格を上回る価格帯に。長時間のライド向きではない独自のライディングポジションであるため、ハーレーのその他車種と比べ乗り込まれていない車両が多く、程度のよい個体の多さが総合評価の平均を底上げしており、これが取引価格にも反映されていると考えて頂ければ間違いございません。メーカー公式カスタムであるフォーティエイトスペシャルは、さらに手を入れられるケースが少ないだけに、買取業者側の専門知識が何よりも重要。高額での売却を狙うには市場ニーズと専門知識を有する業者に任せることが何よりも肝要だと言えるでしょう。
2018年モデル XL1200XSの買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年03月14日

ボバースタイル×チョッパーという異色のコラボレーションにより、独特のライディングポジションなどが光るフォーティエイトスペシャルは2019年も引き続き販売。
車体色は前2018年からそのまま継承され、ビビッドブラック・ウィキッドレッド・ビリヤードホワイトの3色設定で展開されましたが、ビビッドブラックを除く2色がオプション扱いに。ブラック比で2万9000円値上がりとなりました。諸元的な変更はなかったものの、前後ホイールを変更。前年式のスプリット7スポークアルミキャストホイールがスプリット9スポークとなり、路面からの突き上げへの耐性強化でコントロール性を高めているのがポイント。体感的にはわずかな差異ですが、安定性はしっかりと向上しており、特にギャップなどに乗り上げた際のリカバリーがしやすいことが大きなメリットとなっております。
現在の中古バイク市場においては、前2018年式と比べるといささか玉数が少ないこともあり、日本最大の中古バイクマーケットである業者間オークションでも2019年式の取引台数は直近12ヶ月内で全4台と少数。バイクとしての基本性能は間違いなく向上しているものの、最高取引価格179万4000円と最高取引価格では低下してしまいました。その一方、平均取引価格は165万1500円と高くなっており、個体による車両評価のバラつきがなくなりつつあるのが現状。このことを踏まえると、2018年式よりも安定した買取価格が期待できると考えて頂ければ差し支えございません。もちろん、年式が新しい車両ほど基本評価点は上がりますが、それを考慮しても前年式よりリセールバリューに関してのポテンシャルは高いと言えます。高額買取を狙うにはハーレーに関する造詣が深い業者選びが重要なポイントであることは言うまでもなく、見積もり相談の際にできるだけ細かく現車状態を説明するのがよい結果につながります。
2019年モデル XL1200XSの買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年03月14日

足掛け3年に渡って販売継続となったファクトリーカスタムのフォーティエイトスペシャルでしたが、2020年を持って供給停止が決定。
数年の空白期を経て復活することも多いハーレーですが、2022年現時点ではファイナルモデルの位置付けにあたるのが本機の2020年式。諸元上は前2019年と同一ではあるものの、カラーリングとグラフィックパターンを変更。前年までのシンプルなラインからより懐古的なパターンへ変更。これにより、70年代の雰囲気を強めたビンテージ色の高いデザインとなりました。また、前2019年までラインナップされていたビリヤードホワイトが廃止され、代わりにストーンウォッシュホワイトパールが追加設定。こちらはグレーとブラックによるラインパターンが採用され、より70年代の雰囲気が強められた仕様と言えるでしょう。車両価格は残念ながら据え置きとはいかず、ビビッドブラックが前年比で3万2000円、ビリヤードレッド・ストーンウォッシュホワイトパールの2色は特別色扱いで3万2800円の値上がりとなってしまいました。
現在の中古バイク市場においては、実質的なファイナルエディションということで前年式までと比べ平均取引相場も高く、直近12ヶ月内での業者間オークションには全6台の取引記録アリ。最高取引価格は220万3000円と新車販売価格比でおおよそ1.5倍の高値にて成約。平均取引価格は若干下がってしまいましたが、それでも164万5166円と非常に優秀。この平均取引価格の低下は、エンジントラブルや現車外観上のマイナス材料を抱えた車両が過半数を占めたことに起因するもので、総合的には間違いなく前2年よりも高いと考えてよいでしょう。特筆に値するのはカラーリングで、全6台のうちベーシックな黒(ビビッドブラック)が占める割合は5台に及び、最高取引価格となった車両も同じビビッドブラック。つまり、カラーリングによる車両評価の差はほとんどなく、純粋に現車状態のよさで勝負できると考えてヨシ。過去にはわずか2年の空白期を経て復刻されたモデルがあるハーレーだけに、該当される車両のオーナー様にとっては最高取引価格をマークした今がまさに売り時。
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解説記事更新日：2022年03月14日