ハーレーダビッドソンの純正ファクトリーカスタムモデルと言えば「CVO」ファミリーの存在感が大きいが、2016年モデルでは「CVO」とは違ったテイストのマシン群が登場。それが、「Sシリーズ」である。まずは、「FLSS ソフテイル スリムS」と「FLSTFBS ファットボーイ S」が展開され、遅れて本モデル「FXDLS ロードライダーS」も登場。
ベースモデルは「FXDL ローライダー」だが、スタイリングからメカニカル面に至るまで全く別モデルであるかのようなカスタムが施されている。
全体的なルックスは車体の大部分がブラックアウトされた「ダークカスタム」コンセプトに沿った色調。装備面では、フロントにスピードスクリーンを装着し、ハンドルはドラッグバーを採用。ガンファイタータイプのソロシートにチョップドリアフェンダーを組合せるクラブスタイルに仕上げられている。
パワーユニットには、ボア・ストロークが101.6mm×111.1mmへボアアップされたビッグツイン、1,801㏄のスクリーミンイーグル製Twin Cam 110エンジンを搭載。ヘビーブリーザーパフォーマンスエアクリーナーと2into2マフラーを組合せ、デビューモデルの最大トルクは3,500回転で143Nmを発揮する。
ちなみにベースモデル「FXDL ローライダー」には、311kgの車体にボアが95.3mmの1,584㏄ユニットTwin Cam 96を搭載。最大トルクは、3,500回転116Nmだった。対する2016年式の本モデルは、僅か293kgという軽量設計。ハイパワービッグツインのパフォーマンスを余すことなく味わえる特別なマシンということだ。
特別なのは心臓部だけでなく、そのパワーを受け止める足回りの仕様にも表れている。フロントサスペンションは、インナーチューブ径が49mmの大径シングルカートリッジタイプのプレミアムライドフォークを装備。ホイールはブラックのボディにマッチするマグナムゴールドスプリット5本スポークの19インチキャストアルミを履く。
リアは、プレミアムライドエマルジョンツインショックにフロントと同デザインの17インチホイールをセット。ブレーキはフロントに4ピストンキャリパー仕様のダブルディスクでリアは2ピストンキャリパーのシングルディスクを組合せる。ABSは標準装備だ。
デザイン面では、1977年のレーサーモデル「XLCR」をオマージュしたゴールドのタンクバッジを装着。スピードメーター&タコメーターを縦型にレイアウトするコンソールやメータートリムリングも全体のイメージにマッチするようにブラックアウトされた。
鮮烈なデビューを飾った2016年モデルの「FXDLS ローライダー」は、229万円(税込)で登場。
翌年モデルでは、バッテリーテンダーハーネスや車両重量、価格変更を実施して234.3万円(税込)で展開された。この2017年モデルをもって、ローライダーSは一旦ラインアップから姿を消すことになるが、2020年モデルで新ソフテイルフレームとMilwaukee Eightエンジンを搭載して「FXLRS ローライダーS」として再デビューしている。

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解説記事更新日：2022年05月30日

2016年モデルのラインアップに登場した「Sシリーズ」。当初は、「FLSS ソフテイルスリム S」と「FLSTFBS ファットボーイS」の2モデル構成だったが、一足遅れて追加モデルも登場。それが、本モデル「FXDLS ローライダーS」だ。
パワートレインには、ボア・ストロークが101.6mm×111.1mmのスクリーミンイーグル製Twin Cam110エンジンを搭載。エアクリーナは剥き出し型のヘビーブリーザー仕様。最大トルクは、3,500回転で143Nmを発揮する。
ちなみにダイナファミリーに属するベースモデル「FXDL ローライダー」は、3,500回転116Nmというスペックの空冷Twin Cam 96エンジンを搭載。重量は311kgあった。
対する本モデルは、僅か293kgという軽量な車体。「Sシリーズ」唯一の300kgアンダーのマシンで、Twin Cam110のパワーを余すことなく味わえることができる。
マフラーレイアウトは、スタンダードモデルの2into1とは異なり、ファットボブスタイルの2into2レイアウトを採用。
装備面では、スピードスクリーンを装着したフロントフェイスにソロシートを組み合わせ、リアはフェンダーはカットタイプで走りの追求に重要ではない装備は削ぎ落されたスパルタンな仕様。
カラーリングは、「ビビッドブラック」の1カラーのみの設定で、価格は229万円(税込)となる。タンクサイドには、1977年の「XLCR」をオマージュしたゴールドバッジが装着される。なお、同シリーズの他モデル「ファットボーイS」は259万円(税込)、「ソフテイルスリムS」が245万円(税込)という設定で、最もハイスペックの本モデルが最もリーズナブルな価格設定だった。

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解説記事更新日：2022年05月30日

ダークカスタムが施されたミニマリストスタイルのハイパフォーマンスモデル「FXDLS ローライダーS」は、登場2年目となる2017年モデルで以下のアップデートを実施。

・バッテリーテンダーハーネス
・価格変更

パワートレインには、ブラックアウトされたスクリーミンイーグル製の空冷Twin Cam110エンジンを搭載。最大トルクは、3,502回転で143Nmを発揮する。ファンネル剥き出し型のヘビー・ブリーザー・エアクリーナーは、エンジンカラーに合わせたグロスブラック仕様。排気系統もブラックアウトされた「トミー・ガン」エキゾーストで2into2レイアウトを採用。
ちなみにベースモデルの「FXDL ローライダー」は、前年モデルまで70年代のローライダーをイメージさせる2into1レイアウトのエキゾーストを採用していたが、今年度2017年式はデュアル仕様へ変更されていた。そして、エンジンは新たに3,250回転126NmのTwin Cam 103エンジンが与えられた。
本モデルとベースモデルのパワー差は2016年モデルよりも少なくなったが、「FXDLS ローライダーS」のハイパフォーマンスは突出している。
同じ「Sシリーズ」の「FLSS ソフテイル スリムS」は3,496回転129Nm、「FLSTFBS ファットボーイS」は3,500回転127Nmというスペックだった。
なお、2017年モデルの「FXDLS ローライダーS」は前年モデルと同じくボディカラーは「ビビッドブラック」の1カラーのみで展開。価格は、5.3万円の値上げが実施され234.3万円(税込)に設定された。そして、この2017年モデルをもって一旦姿を消すことになるが、2020年モデルにソフテイルファミリーでMilwaukee Eight 117エンジンを与えられ「FXLRS ローライダーS」として再デビューを飾っている。

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解説記事更新日：2022年05月30日