軽二輪クラスのデュアルパーパスマシン「XR250」がフルモデルチェンジを受けた2ヶ月後となるタイミングで派生モデルが登場。それが、2003年4月に発売された「XR250 モタード」である。
基本コンポーネントはベースモデルのMD30型「XR250」と共用しているが、足回りにはフロント・リア共に17インチの小径ホイールにオンロードタイヤを装着することで軽快な操舵性と優れた接地感を味わえる新感覚のハンドリング性能となっている。
車体は、セミダブルクレードル型フレームに空冷4ストロークOHC単気筒ユニットMD17E型を搭載。ボア・ストロークが73.0mm×59.5mmのショートストロークユニットで、最高出力は8,000回転28馬力というスペック。トランスミッションは6速リターン式を採用する。
足回りには、フロントにインナーチューブ43mmの大径倒立フォークを装備。17インチホイールに110mm幅のオンロードタイヤを装着してシングルディスクブレーキを組合せる。リアはプロリンク式スイングアームに17インチホイールと130mmタイヤをセット。ブレーキは、フロント同様にディスクブレーキを装備する。シート高はベースモデルの「XR250」より20mm低い855mmとなっている。
ライバルモデルとしては、国内のモタードブーム火付け役とも言えるカワサキ「Dトラッカー」が比較対象になるだろう。
乾燥重量119kgの車体に9,000回転で29馬力を発揮する水冷ユニットを搭載。フロントサスペンションは倒立フォークを装備。「XR250モタード」よりも軽量ハイパワーなマシンだ。
なお、デビュー以降の「XR250モタード」はカラーチェンジを繰り返しながら2006年に最初で最後のマイナーチェンジを実施。マルチリフレクターヘッドライトなどデザイン面の変更を受け精悍なスタイルへ進化。
その後は、2007年モデルまで展開されたが排ガス規制の壁に阻まれる形で生産終了となった。

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解説記事更新日：2022年07月16日

デビューモデルとなった2003年式「XR250モタード」は同年の4月に51.9万円(税抜)で発売された。カラーリングは、「ブラック」の1カラーのみの設定。その半年後の10月には、ホンダのオフロードマシンのイメージカラー「ファイティングレッド」も追加され2カラーバリーエーションとなった。
「XR250モタード」は、既に90年代から販売されているオフロードマシン「XR250」のモタード仕様という位置づけになる。
セミダブルクレードル型フレームに空冷4ストロークOHC単気筒エンジンを搭載。最高出力は8,000回転で28馬力を発揮した。
ライバルモデルとしては、カワサキの「Dトラッカー」が比較対象になるだろう。29馬力エンジンを搭載して、新車価格は47.9万円(税抜)とスペックの割にお買い得感のあるマシンだった。
「XR250」の足回りには、インナーチューブ43mmの倒立フォークをフロントに装備。アウターケースはゴールドカラーで、シルバーを基調としたフレームとブラックのボディカラーのワンポイントアクセントになっており高級感と存在感をアピールしている。
ホイールは、ベースモデルがフロント21インチ・リア18インチのフルサイズ仕様に対して、本モデルは前後17インチにオンロードタイヤを装着。軽快なハンドリングを楽しめるマシンに仕上がっている。
デザイン面では、ブラックとグレーのツートンカラーでスリム形状のシートを採用。シート高は、「XR250」より20mm低い855mmという設計でオンロードラインディングに最適かさえた仕様となっている。

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解説記事更新日：2021年12月31日

2005年モデルの「XR250モタード」は、カラーリングを変更して2004年12月に発売された。デビューモデルから設定されている「ブラック」に加えて、競技専用モトクロッサー「CRF」シリーズの「エクストリームレッド」を採用し2カラーバリエーションで展開。2004年モデルで追加設定された「ファイティングレッド」は廃止となった。
新カラーの「エクストリームレッド」は、タンクシュラウドのグラフィックデザインを「CRF」シリーズと同様にすることでアグレッシブなオーラを演出。
一方「ブラック」は、ボディ全体でブラックカラーの配分を従来より多くすることで、より引き締まった印象に仕上がっている。そして、ホイールカラーには新たにゴールドを採用することで高級感をアップ。車両価格は、52万円(税抜)に設定された。
メカニカル機構の変更は実施されず、引き続き28馬力を発揮する空冷4ストロークOHC単気筒エンジンMD17E型を搭載。CDI式バッテリー点火のセルフスターター仕様だ。
足回りは、フロントがインナー43mmの倒立フォークに17インチホールとシングルディスクブレーキの組み合わせ。リアは、プロリンクスイングアームに17インチホイールとディスクブレーキという仕様。
ライバルモデルのカワサキ「Dトラッカー」は、本モデルより1kg軽い119kgの車体に19馬力の水冷エンジンを搭載しており、スペック面で一歩リードしていた。

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解説記事更新日：2021年12月31日

2003年に登場した250㏄スポーツバイク「XR250モタード」は、2006年3月に初となるマイナーチェンジを実施。
今回の仕様変更は主に外装デザイン面のディテール変更となる。ヘッドライトは新たにマルチリフレクタータイプを採用することで視認性アップとデザイン性の向上が図られた。そしてヘッドライトレンズの変更に合わせてフロントバイザーの形状も新デザインとなり、よりコンパクトでスタイリッシュな仕上がりとなっている。加えて、フロントフェンダーとサイドカバーも新形状を採用し全体的にシャープなスタイリングに進化している。
また、エキゾーストパイプは従来までブラックアウトされていたが、磨きをかけたステンレス製に変更することでエンジン回りの質感が高まった。
カラーリングは、引き続き「ブラック」と「エクストリームレッド」の2パターン展開。
2004年モデルでは「ブラック」のホイールがゴールドカラーとなったが、今回のカラーチェンジで再びシルバーに戻された。
「エクストリームレッド」のグラフィックはモトクロッサー「CRF」シリーズ2006年モデルのストライプデザインを採用。
車両価格は52万円(税抜)で据え置かれた。
ちなみに29馬力の水冷エンジンを搭載したカワサキ「Dトラッカー」は、ノジマ製チタンサイレンサーと専用グラフィックデカールをセットにした特別パッケージ仕様を数か月前に52.4万円(税抜)で発売していた。
スペック面、装備面においてもお買い得感のある仕様で手ごわい競合モデルだった。

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解説記事更新日：2021年12月31日

空冷4ストローク単気筒250㏄エンジン搭載のモタードマシン「XR250モタード」は、モデルライフ最後のカラーチェンジを2007年1月に実施した。
カラーラインアップは、前年モデル同様に「エクストリームレッド」と「ブラック」の2パターン展開で、車両価格は53万円(税抜)と1万円の値上げが実施された。
「エクストリームレッド」のグラフィックは、燃料タンクサイドのシュラウドに兄貴分モデルとなる「XR400モタード」と同様の「XR」ロゴが配された。そして、フロントバイザーとサイドカバーはボディ同色になり全体的にレッドで統一されたイメージに仕上がっている。
「ブラック」カラーは、従来モデルでホワイトに変更されたフロントフォークガードを再びブラックに戻すことで、一体感のあるカラーリングに変化。さらに2004年モデルで採用されたものの、後にシルバーに戻されたホイールリムは、再びゴールドカラーが採用された。
「エクストリームレッド」と「ブラック」両カラーの共通ディテールとしては、ハンドルパイプがマットアクシスグレーに変更され燃料タンクのキャップはクロームメッキ仕様となり高級感がアップしている。
2003年にデビューした「XR250モタード」は、当時の排ガス規制に対応することなく今回の2007年モデルを最後に生産終了となった。なお、ライバルモデルの「Dトラッカー」は、排ガス規制に適合するフューエルインジェクション仕様の「DトラッカーX」へ進化する形でラインアップを継続した。

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解説記事更新日：2021年12月31日