4年間の大学生活を過ごした地を去る前に新卒二次募集で就職が決まり、丸々二年間付き合った愛車の売却を決意され、ネットで中古バイク買取業者数社をピックアップされたというオーナー様。その中より、弊社バイクパッションへの出張買取査定依頼を頂き、オーナー様お住まいの京都府京都市西京区へお伺いさせていただくことに。
それでは、車両の状態を見ていきましょう。
XR250モタードの買取相場
オリジナルのXR250が持つ高性能の足回り、最高出力28PSのタフなエンジンが生み出す走破力を土台に、 オンロードをこなせるスーパーモタードとして生み出されたホンダ・XR250モタード。
2007年の生産終了を迎えるまで、人気の高さにより多くのカラーバリエーションが展開されたこともあり、今なお中古バイクとしてのニーズが高い売れ筋マシンのひとつです。
買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションの取引データを見ると。
直近12ヶ月内での最高取引価格はなんと547,000円。新車販売価格が519000円であったことを踏まえると、非常に高い評価を得ていることがお分かり頂けるかと思います。
こちらの車両は総合評価5点の最終モデルで、走行距離17338kmというマイナス材料さえなければ、60万円に届いていたとしてもおかしくない入札状況でした。
買取事例と同じ2005年型では、最高取引価格492000円とこちらも負けず劣らずの高水準。走行距離1627kmという距離の浅さが大きな評価ポイントとなり、高額での落札に繋がりました。
最低取引価格は230000円でしたが、こちらの車両は足回りに難を抱えた総合評価3点の個体で、前オーナー様の維持状況が大きく車両評価に悪影響を及ぼしてしまった形となりました。
取引データ全体で見ても、年式不問で高値取引となりやすい傾向にあります。とは言え、個体差が非常に大きいのが中古バイクの常であり、車両状況から真価を見抜けるかどうかが大きな分岐点。
それだけに、本来のモタードスタイルから大幅に外れたカスタム車両は値段がつけづらく、時と場合によっては伸び悩むケースも。 ノーマル色の強い車両、主流に沿ったライトカスタム車両は堅調な値段がつきやすいため、一言で言うならば安定性の高い車種だと言えるでしょう。
弊社バイクパッションは、単店舗ベースで二本で一番中古バイクを売っている直営販売店を併設しています。自社で買取して自社で販売できる買取直販体制によって、 買取専門店の10%増しとなる販売仕入れ価格での買取も期待できます。それでは、2005年モデルの査定内容についてご紹介させて頂きます。 (※上記の取引額は、買取業者の転売額=販売業者の仕入れ額に相当するため、買取相場は9掛け相当となります)
【XR250モタード】相場の推移
【2005年モデル】業者間の取引価格帯
買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションの取引データ
オフ車の定番カスタムであるナックルガード装着
走行時の砂埃、転倒時に拳を守るナックルガードを装着。
転倒したことを示すキズはなく状態は良好。
色褪せといった問題もなく、装着したままで再販売可能なものとしてプラス判定に。
高品質で知られるSDG製シート装着
KTMの上位グレードマシンなど、世界各国の高級オフロードモデルに採用されている実績を持つSDG製シートを装着。
くたびれ感や汚れもなく、クッション性に関しても全く問題はなく、パーツ単体としても高評価のポイントに。
別途純正シートを保有されていたことも評価を後押しし、プラス材料のひとつとして計上。
オフ車の定番であるリアバッグ装着
ナックルガードと同様、こちらもオフ車の定番カスタムであるリアバッグを装着。
ノンブランド品であり、やや使用感が強めに出ていたことでこちらは惜しくも評価対象とならず。
ノンブランド品であったとしても、程度良好なもので主流に沿った内容である場合はプラス評価の材料となるだけに少々残念な結果に。
人気ブランドBEAMS(ビームス)製の社外マフラーを装着
カスタムマフラーとして人気の高いビームス製マフラーを装着。
エンジンの始動性を確かめてみたところ、耳触りのよいエキゾースト音で内部のバッフルなどの状態も良好であることが確認でき、当然ながらプラス判定に。
惜しむらくは純正マフラーが欠品状態であったことで、これによりプラス判定が少し物足りなくなってしまったのが残念なところ。
完成度の高さが光り中古需要は良好!高額買取に期待が持てるXR250モタードは今が売り時
1995年に発売されたロングセラー・XR250をベースとし、前後17インチホイールにオンロードタイヤ装着のスーパーモタードマシンとして送り出されたXR250モタード。
倒立式フロントフォークによる高いダンパー性、腰高なポジションが活きる攻めやすさ、軽快なハンドリングに由来するクイックな操縦性と、250ccモタードの中でも完成度の高いモデルのひとつです。
残念ながらすでに絶版化しており、最終モデルの2007年まで毎年のようにカラーリングとグラフィックパターンを刷新。細かいマイナーチェンジも行われ、ファンに惜しまれつつ舞台を降りてしまったことが惜しまれます。
現在の中古バイク市場では堅調な相場状態を維持しており、昨今のコロナ禍における中古バイク全体の値上がりの風に乗り、ゆるやかな上昇傾向にあります。低走行車・機関好調車は取引価格もかなり高い水準となっており、事故車・不動車でも高額買取に期待が持てるのが嬉しいところ。売り時の旬を迎える今が売却のチャンスだと言えます。
総合評価と買取額
今回、京都市左京区にて拝見させて頂くこととなった2005年式 XR250モタード。
製造から16年経過の車両とは思えないほど外観状態は良好であり、申し分のないコンディションを維持しておられました。
飛び石などによるキズがつきやすいエンジンの腹下、スイングアーム下などにも目立つキズはなく、悪路未走行であることを確信。まずは押し引きチェックから査定を開始しましたが、ハンドルの動きは軽快そのもので荷重の際のフォークのコシも抜群。査定を進めた後にメンテナンスノートを拝見させて頂いたところ、購入後2年間で3回のメンテナンスが行われていたことが判明し、オーナーである浦野様の維持努力に感服いたしました。リア部のチェックに移る際、シートに手を添えると純正品とは異なる触り心地。本格的ラリーモデルやレーサーにも採用され、高品質なことで知られるSDG製シートがおごられておりました。表面には汚れやほつれといったネガティブなポイントはなく、クッション性も文句なし。リアサスの動きも上々で、フロント同様に高く評価させていただくことに。メーター読み1万4000km強のエンジンも、軽くセルを一押しするだけでスムーズに始動し、アイドリングもしっかり安定。スロットルを捻ると、耳触りのよいエキゾースト音でコンディションのよさを確認。しかし、明らかに純正マフラーとは違う音質に違和感を覚え確認してみたところ、装着マフラーは人気の高いBEAMS製。エキパイ部の腐食やカーボン部のキズ等もなく、プラス判定の材料に。しかしながら、浦野様いわく純正マフラーはないとのことで、この点が若干のマイナスに。純正シートは保有されておられたため、シートに関してはそっくりそのままプラスとなりました。数箇所にステッカーが貼られてはいたものの、全て接着剤が凝固しきった状態ではなく、ドライヤーをあてれば容易に剥離できるようなものであったため、最小限のマイナスで済む形に。総合的に見て、ほぼ文句のつけどころがない程の車両状態であること、ノンブランド品ながら、ナックルガードやリアバッグとしった定番カスタム内容であったこと、人気の高いBEAMS製マフラーと全体的なコンディションのよさを加味し、買取金額45万円というお値段を提示させて頂くに至りました。
この金額は浦野様も予想されていなかったようで、「この金額からマフラー欠品分とかが引かれるんですか?」とのお答えが。すかさず、「いいえ、全ての評価を終えた上での最終結果が45万円となります」とお答えしたところ、「ぜひお願いします」とご快諾を頂き、即決でのご成約となりました。
相場より10万円以上近い金額で買取させて頂く形となりましたが、自社店舗での販売が可能な弊社バイクパッションの場合、このお値段は決して無理に弾き出した金額ではございません。むしろ、店頭での再販売に必要な労力やコスト、現車の外観やエンジンコンディションを踏まえると至極当たり前に評価させて頂いただけのことです。買取成約後、就職先が横浜だったことでご縁が生まれ、弊社店舗へご来店の上でPCXをお買い上げ頂き、弊社としても大変嬉しい結果となったことをご報告させていただきます。
【2005年モデル】
【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 19台
- 平均価格: 354,368円
- 最高価格: 492,000円
- 最低価格: 230,000円
【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ
- 取引台数: 9台
- 平均価格: 273,000円
- 最高価格: 409,000円
- 最低価格: 130000円
相場情報:2021年11月25日時点
最新の相場情報は、10秒で買取相場が出る自動査定でチェックして頂けます。
上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。