ホンダのリッターオーバーネイキッド「CB1300 スーパーフォア」にハーフカウルを装着することで、よりツアラー要素を高めたバリエーションンモデルが「CB1300 スーパーボルドール」だ。2005年にデビューして以来、時の経過とともに進化を遂げてきたマシンだが、2018年10月に走行性能をさらに高めた上級グレード「CB1300 スーパーボルドール　SP」を展開。モデル名末尾に付された「SP」の2文字は「スペシャル」略である。
基本コンポーネントはスタンダードモデルと共用しており、ダブルクレードル型フレームにDOHC4バルブの水冷4ストローク直列4気筒エンジンSC54E型をマウント。最高出力は7,250回転110馬力というスペック。
スペシャルな理由は主に足回りの仕様に表れている。フロントにはインナー43mm径のオーリンズ製正立フォークを装備、アウターのゴールドカラーがスペシャル感を演出している。ちなみにバネレートや減衰力が変更されておりサスペンション長はスタンダード仕様と比較して8mm延長されている。そこに組み合わされる17インチホイールはブラックアウトされている。ブレーキもスペシャル仕様でスーパースポーツ「CBR1000RR SP」にも採用されているブレンボ製のラジアルマウント4ピストンキャリパーを装備。ちなみにスタンダードモデルはニッシン製の対向4ポッドキャリパーを採用している。なお、ディスクは両モデル共に310mm径となる。マスターシリンダー径も異なり、通常グレードが14mmに対してSPは15.87mm仕様とすることでコントロール性能の向上を図っている。
リアサスペンションもオーリンズ製を装備するが既製モデルをベースにホンダと共同開発した専用タイプを装着している。こちらもフロント同様に8mm延長されており、スプリングの巻き数は1段多くなっている。ABSは標準装備だ。
実用装備面では、ETC2.0車載機やシガー電源ソケット、グリップヒーターが標準装備となっておりツーリングユースにも頼もしい仕様となる。
なお、兄弟モデルとなる「CB1300 スーパーフォア SP」も同時展開されているが、重量は268kgで本モデルより6kg軽い。
デビュー以降の「CB1300 スーパーボルドール SP」は2021年モデルで最初のマイナーチェンジを実施。電子スロットルやクルコン、トラクションコントロールといった電子デバイス機構の充実が図られた。

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解説記事更新日：2022年04月26日

CB1300SBの最終進化形とも言えるのが2019年に発売された【CB1300スーパーボルドールSP】です。SPとはもちろんスペシャルのことで、
・オーリンズ社と共同開発した専用フロントフォークとリアサスペンション
・フロントブレーキにブレンボ社製のラジアルマウント式モノブロック対向4ポットキャリパーを採用
と、足回りを劇的に改善した仕様となっています。
カラーリングはCBの伝統と特別感のある「パールホークスアイブルー」で、青/白に赤いラインで、一見するとスペンサーカラーのイメージです。
こうしたチェンジを行いSBが熟成していく間、気がつけばゼファー1100、XJR1300などライバルは次々と生産中止となっています。
「もう古いのでは？」
と言われようと、そこはホンダの旗艦＆CBの最上級モデル。「いつかは・・・」とキャッチコピーのついたあの国産車のように、ジャパニーズスタンダードとして進化し続けていくのです。2019年モデルを見る限り、もうこれ以上の熟成・進化はないようにも思えてきます。いわば「安定の熟成」と言ったところでしょう。
ただし価格も上がりました。メーカー希望小売価格は税込み約200万円となっています。2005年型のCB1300SBが約100万円ですから、2倍の価格です。
今後CB1300シリーズはどのように変化していくのでしょうか。ファンにとっては、それも一つの楽しみです。
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解説記事更新日：2021年10月07日

2020年モデルの【CB1300スーパーボルドールSP】は、《パールホークスアイブルー》に加え、新色《キャンディークロモスフィアレッド》が設定されています。赤/白のツートーンはCB1300ボルドールの伝統カラーとも言えますが、ストライプを組み合わせたSPではCB750（RC42）に近い雰囲気もあります。
車体の特徴は次の2つです。
・オーリンズ社と共同開発した専用フロントフォークとリアサスペンション
・フロントブレーキにブレンボ社製のラジアルマウント式モノブロック対向4ポットキャリパーを採用
まずオーリンズですが、サスペンションの機能は単にショックアブソーバーとしての働きだけではありません。優れたサスは、旋回性がまるで異なるのです。サスを変えたバイクは、「これが同じバイクか！」というほどパタンパタンと軽く寝て、路面に吸い付くようなフィーリングで曲がります。オーリンズサスを搭載したSPも例外ではありません。
ブレンボ。このストッピングパワーは驚くべきものです。初めてブレンボキャリパーでフルブレーキングしたライダーは、「フロントフォークが曲がるかと思った」と言います。凄まじい制動力です。セットのABSは必須です。もちろんSPはABSを装備しています。
販売価格は先代19年モデルから据え置きの181.4万円(税抜)

解説記事更新日：2021年10月07日

2021年式のCB1300スーパーボルドールSP（以下「SP」）は、スーパーボルドールの特別仕様車です。
スタンダードモデルとの違いは、
・フロントオークとリアサスに、オーリンズ社と共同開発した専用品
・フロントブレーキキャリパーはブレンボ製ラジアルマウント4ポッドキャリパー
を採用している点です。
2021年式ではさらに大幅な改良が加えられ、
・ワイヤーレスのアクセル「スロットルバイワイヤシステム（TBW）」
・ライディングモード《SPORT、STANDARD、RAIN》
・トラクションコントロール「Hondaセレクタブルトルクコントロール（HSTC）」
・アクセル操作をせずに巡航可能な「クルーズコントロール」
・走行時にクラッチ操作をせずにスムーズなシフトアップ／ダウンができる「クイックシフター」
・急制動時にハザードランプを高速点滅し急ブレーキを後続車に伝える「エマージェンシーストップシグナル」
・シートにレッドのステッチ
が採用されています。
カラーリングは、《パールホークスアイブルー》と《キャンディークロモスフィアレッド》です。
スーパーボルドールは2005年に発売されましたが、その後各部を熟成させてきました。主なところでは2010年のジェネレーター大型化、2014年のミッションの6速化とヘッドライトLED化がありますが、2021年のマイナーチェンジは最大級のものです。
なかでもトラクションコントロールとクイックシフターは安全性や操縦安定性に大きく寄与するもので、既にリッタークラスの他社バイクには多数採用されています。ホンダでは1800ccの【ゴールドウィング】にも採用されており、信頼性を高めています。
【SPモデル】がリリースされて3年目、CB1300SPの熟成と信頼性は大きく高まっています。
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解説記事更新日：2021年10月11日

直列4気筒エンジンを搭載するネイキッドマシンが人気を博していた1990年代初頭にホンダは「PROJECT BIG-1」を始動。そのプロジェクトの元に1992年に発売されたリッターネイキッドが「CB1000 スーパーフォア」だった。そのデビューから30周年を迎える2022年12月に受注期間限定でアニバーサリーモデルが登場。それが「CB1300 スーパーフォア SP 30th アニバーサリー」だ。ハールカウルを装着する本モデル「CB1300 スーパーボルドール SP 30th アニバーサリー」も同時展開された。
カラーリングは、「パールサンビームホワイト」の1カラー展開。タンク上部には30周年記念の西洋ロゴが配される。またポイントカバーやホイールはゴールドに塗装されており特別感が漂う仕上がり。価格は206.8万円(税込)で、通常カラーの「SP」グレードより2.2万円高い。
通常タイプはカラーチェンジが行われてホワイトベースにブルーとレッドのラインを配したトリコロール仕様の「パールホークスアイブルー」のみ。クランクケースカバーはマットブラック仕上げとなり重厚感のあるオーラを演出する。価格は204.6万円(税込)で従来モデルから据え置かれた。
メカニカル機構の変更は無い。272kgの車体に搭載するエンジンは7,750回転で113馬力を発揮する水冷4サイクル直列4気筒エンジン。最大トルクは6,250回転で112Nmに達する。2021年モデルのアップデートでスロットル制御が電子化されたので、クルーズコントロールや走行モード選択機能も標準で備わっている。
足回りは、通常モデルとは異なりオーリンズと共同開発の正立フォークやブレンボ製のラジアルマウント4ポットキャリパーを装着する豪華な仕様。
なおスタンダードグレードでスペンサーカラーを採用した「CB1300 スーパーボルドール」は、2ヵ月遅れの2023年1月に発売。価格は167.2万円(税込)で本モデルより37.4万円リーズナブルな設定となる。

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解説記事更新日：2023年04月12日