「GSX-S750」は、3つの異なる排気量でシリーズ展開している「GSX-S」シリーズの第2弾モデルとして2017年3月に発売された。ちなみに他の2モデルは上位排気量の「GSX-S1000/F」と原付2種クラスの「GSX-S125」である。
既に1984年から豊富なラインアップで展開されていたレーサーレプリカ「GSX-R」シリーズのストリート仕様ということでシリーズ名最後の一文字が「R」から「S」に変わっている。このシリーズの中で真ん中に位置する本モデルは、「GSX-S1000」のデザインを踏襲している(125ccモデルも同様)。
パワートレインには水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒エンジンのR749型を搭載。749ccで最高出力は10,500回転112馬力。ベースになっているのは既に海外専用モデルになっていた「GSX-R750」のエンジンだが、国内の排ガス規制に適合させストリートユースに応じた最適化が施されている。トランスミッションは6速リターンタイプ。
足回りは、フロントが41mm倒立フォークで、リアはスイングアームにシングルサス仕様。ブレーキはトリプルディスクだ。正式モデル名が「GSX-S750 ABS」であることからもわかるようにABSは標準装備である。さらに路面状況に応じて3つのレベルで調整できる、「3モードトラクションコントロールシステム」も搭載しており、悪天候時や滑りやすい路面での安心感が得られる。なおモードの変更や機能オフの操作は左ハンドルのスイッチで操作し、状況はイントゥルメントパネルに表示される。
利便性においては、発進時や低回転走行時にエンストしにくくするための「ローRPMアシスト」機構が採用されており渋滞時やUターンの際にエンジン回転数が落ち込みにくくなっている。
ライバルモデルとして、90馬力のホンダ「CB650F」、106馬力のヤマハ「FZ8」が比較対象となり得るが、「GSX-S750」は排気量で見ればライバル2モデルの中間に位置するが最高出力に関しては最もハイパワーというポジションだ。
「GSX-S750」は、2017年の登場以来、毎年カラーチェンジを行いながら販売されている。

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解説記事更新日：2021年09月27日

GSX-S750は、ストリートファイター系のスタイリングを持ったバイクで、正式な車名は【GSX-S750 ABS】のとおり、ABSを標準装備しています。
（余談ですが126cc以上の国内向け新車は2018年10月からのABS義務化によって車種名からABS表記が軒並み消えましたが、継続生産車は2021年10月まで3年間のABS義務化猶予があったため、17年発売のGSX-S750はABS装備のアピール性があったのですが、全車（126cc以上）ABS義務化対象となる22年モデルで車種名にABSが付くか注目したいところです）
スズキのインターネットHPには、
「ストリートでのエキサイティングな走りのために」
「爽快なスポーツライディングを約束する」
と書かれています。
エンジンは水冷の【GSX-R750】のDOHC並列4気筒で112馬力を発生、アイドルスピードコントロールやイリジウムプラグを採用し、低速トルクの向上、優れた始動性、安定したアイドリングを実現しています。
また嬉しい装備は、
・3段階調整可能なトラクションコントロール
・発進時にわずかにエンジン回転をあげてエンストを防ぐ「ローRPMアシスト」
・スタートボタンワンプッシュで始動可能な「スズキイージースタートシステム」
があげられます。
また高級感あるLCDインストルメントパネル、ウェーブローターディスク、倒立サスなども、優れた性能を発揮すると共に所有欲を満たしてくれます。
デザインは、低く構えた猫科の野獣のようでもあり、タンク、エンジン、それらをつなぐシュラウドが一体化してマスの集中化を感じさせるマッシブなものです。
しかしエキサイティングな走りのためのバイクですから、タンデムシートは小さく、2人乗りは現実的ではありません。
カラーリングは、青、赤、黒のそれぞれメタリックをラインナップ、年式によって若干グラフィックが異なります。2017年モデルではハンドル末端が中央より細いテーパー形状が採用されており、18年には材質がアルミになっています。19年ではS750初のホワイトがボディカラーで採用されました。
750ccは今やミドルクラスにみなされますが、GSX-S750は現代のスタンダードなナナハンとして認知されていると言えます。
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解説記事更新日：2021年10月28日

2020年式のGSX-S750は、カラーリングが変更されています。
ストリートファイター系のスタイリングはすっかり世の中に定着し、カワサキのZシリーズ、ヤマハのMTシリーズも同じコンセプト＆似たスタイリングで車種を展開しています。
スタイリングの特徴は、エンジンを中心としてタンク、ラジエター、ラジエターを囲むシュラウドとカウルを同じモチーフで統一してボリュームを持たせるという手法です。
低く構えた野獣のようないでたちは、初めて目にする際には違和感を感じる向きもありますが、見慣れてくると迫力に変化していきます。
またイヤーモデルやカラーリングによってフォークの色をゴールドまたはブラックに変更するなど、カラーバリエーションは豊富です。
・ABS
・3段階調整可能なトラクションコントロール
・発進時にわずかにエンジン回転をあげてエンストを防ぐ「ローRPMアシスト」
・スタートボタンワンプッシュで始動可能な「スズキイージースタートシステム」
・LCDインストルメントパネル
など嬉しい装備も継続して搭載されています。車両重量212kgと軽量なのも、扱いやすさに貢献しています。
2021年モデルもカラーリング変更のみで、《グラススパークルブラック/トリトンブルーメタリック》《オールトグレーメタリック No.3/グラススパークルブラック》《マットブラックメタリックNo.2》の3色設定です。
さて2021年現在、国産750ccの4気筒モデルはGSX-S750たった1車となってしまいました。750ccという排気量の車種も、4メーカー合わせてもごくわずかです。
人気の中心がリッタークラスにあるから仕方ない面もありますが、ちょっと淋しい感じはあります。
売却や乗り換えをご検討でしたら、買取査定は2020～21年モデルのGSX-S750の中古価値に精通しているパイクパッションに！

解説記事更新日：2021年10月28日