「ベスト・アクティブ・ミドル・スポーツ」というコンセプトを掲げ開発されたネイキッドスポーツが「FZ8」である。デビューモデルは2010年6月に登場した。ちなみに本モデルにハールカウルを装備した兄弟モデル「フェザー8」も展開されていた。
車体は、ダイヤモンド型フレームでアルミ製だがシートレールはスチールが使用されている。エンジンはDOHC4バルブの水冷並列4気筒エンジンを搭載する。このパワートレインは、「FZ1」のユニットをベースにボアダウンを施し779ccになっている。ボア×ストロークは68mm×53.6mmで圧縮比は12と、ロングストローク寄りになっている。クランクマスは新設計でセラミックコンポジットメッキシリンダー、カムシャフト、鍛造アルミピストンは専用設計だ。そして排ガス規制EURO3に対応するため、ハニカム型三元触媒を装備。デビューモデルの最高出力は10,000回転で106馬力を発揮していた。
足回りは、フロントが43mmの大径倒立フォークを装備し17インチホイールに310mmのダブルディスクブレーキを組合せる。キャリパーは4ピストンだ。リアはスイングアームにリンク式モノショックを組み合わせ17インチホイールと267mmディスクに1ピストンキャリパーというブレーキ仕様。
ライバルモデルとしては、同時期に登場したスズキの「GSR750」が比較対象になるだろう。同じく海外専用モデルで106馬力エンジンを搭載していたが、デビューモデルの重量は210kgと「FZ8」より1kg軽かった。
デビュー以降の「FZ8」は、カラーチェンジを実施しながら2012年モデルでABS搭載タイプを追加。その後は2013年モデルからABSモデルのみの展開となり、同時に各部のディテールを変更するマイナーチェンジを実施。2015年モデルまで設定された。
なお、本モデルは国内展開はされなかったが、プレスト経由で逆輸入モデルを入手することができた。

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解説記事更新日：2022年01月17日

日常ユースの実用性とスポーツ性能を高次元で両立するネイキッドマシン「FZ8」は、2010年6月に登場。本モデルは国内への正規展開はされなかったが、プレスト経由で逆輸入仕様を入手することができた。
デビューモデルのカラーリングは、「ブルーイッシュホワイトカクテル1」と「ディープパプリッシュブルーメタリックC」の2バリエーション展開で、価格は86万円(税抜)に設定された。
フレームは「FZ1」と同スペックで軽量高剛性のアルミ製メインフレームにスチール製専用設計のリアフレームを組合せる。
パワーユニットは、DOHC4バルブの水冷4ストローク並列4気筒779ccエンジンを搭載。フューれるインジェクションシステムは「YZF-R1」や「FZ1」で既に性能が実証されているサブスロットルバルブ併用システムを採用。スロットル操作で35mm径のメインバルブが作動し、エンジン回転数とスロットル開度をECUが検知しサブスロットルバルブをモーター制御する。
シート高は815mmだが、ノーマルシートを20mm低く加工し前方サイドをシェイプしたオリジナルローシートをプレストが展開。価格は2.7万円(税抜)だった。
デビュー翌年には、「マットグレーメタリック」を追加し3カラー展開となった。そして、2012年にはABSモデルも追加設定された。なお、ABS仕様は91万円(税込)で通常モデルより5万円(税抜)高かった。

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解説記事更新日：2022年01月17日

ストリートファイタールックのミドルサイズネイキッド「FZ8」は、2013年モデルでマイナーチェンジを実施した。前年モデルではABSモデルがタイプ別設定されたが、このタイミングでABSモデルのみに一本化された。
カラーリングは、「マットグレーメタリック3」、「ブルーイッシュホワイトカクテル1」、そして「ブラックメタリックX」の3バリエーションを展開。従来からラインアップされているマットグレーは、ホイールとヘッドカバーがブルーに塗装された。
YAMAHAの逆輸入車を扱っていたプレストでの販売価格は91万円(税抜)だった。
今回のマイナーチェンジで足回りの仕様変更も実施された。インナーチューブ43mm径の倒立フォークは、伸び側と圧縮側ダンパーそれぞれに調整機構が装備された。リンク式モノショックのリアサスペンションもプリロード調整機能に加えて、伸び側ダンパーの調整も可能になった。
外観デザイン面でも各部の細かなディテールが変更されている。マフラー形状とシート表皮が変更され、ウィンカーレンズはオレンジからクリアタイプに代わっている。
その後は、毎年カラーチェンジを実施しながら2015年モデルまで展開し、生産終了となった。

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解説記事更新日：2022年01月17日