レースシーンでも活躍するヤマハのフルカウルスポーツ「YZF-R」シリーズだが、その最小排気量クラスとして海外マーケットで2008年から展開されていたのが本モデル「YZF-R125」だ。当初は、日本国内向け正規モデルのラインアップは無かったが、第3世代へとモデルチェンジが行われた2023年式で日本にも正式導入された。

デビュー時のマシン構造は、上位排気量クラス「YZF-R6」をモチーフにしたスタイルを採用していた。
車体はデルタボックス型スチール製フレームで、搭載するエンジンはインジェクション仕様のSOHC4バルブ水冷単気筒ユニットで最高出力が8,500回転17馬力、最大トルクは7,500回転15Nmというスペックだった。
足回りは、フロントにテレスコピック正立式フォークとディスクブレーキを装備して、リヤはスイングアームにモノショックという設計。ブレーキもディスクタイプでホイールは前後17インチのキャストタイプを履いていた。

デビュー以降は、カラーチェンジや倒立フォークの採用、ABSモデルの設定など仕様変更を受けながら2019年式でモデルチェンジを実施。可変バルブ機構を組み込んだエンジンにアップグレードされてヘッドライトはLED化されるなど各部のブラッシュアップでスポーティさが増し機能面も充実した。
その後も「MotoGP」カラーの展開やユーロ5への適合などマイナーチェンジを実施して、2023年式で再びモデルチェンジ。
このタイミングで日本向けのRE45J型が導入された。

「Realize R Spirits」という開発コンセプトのもとに設計された国内向け「YZF-R125」は、シリーズのフラッグシップスーパースポーツ「YZF-R1」のDNAを受け継いでいる。

エンジンはSOHC4バルブ水冷単気筒の124ccエンジンで、7,400回転を境に吸気側カムが切り替わるVVAを採用する。国内仕様のスペックは10,000回転15馬力・8,000回転12Nmで登場。6速トランスミッションにはアシスト&スリッパークラッチが組み合わされることで軽快な操作感を楽しめる。クイックシフトもアクセサリー設定ではあるが用意されている。安全面はトラクションコントロールとABSが標準装備という豪華な創りだった。
なお日本仕様の「YZF-R125」は、同じタイミングで国内導入された「YZF-R15」と車体を共用していてエンジン本体が異なるという構造となる。

ライバルモデルとしては、スズキが2018年式から国内展開している「GSX-R125」が比較対象になるだろう。137kgの車体に搭載するエンジンは、10,500回転15馬力の水冷シングル124ccユニット。最大トルクは8,500回転11Nm。スペックは、ほぼ互角だが本モデルよりも重量は4kg軽く、シート高は30mm低い。最新装備を優先するなら「YZF-R125」、扱い易いサイズ重視なら「GSX-R125」といったところだろう。

なお国内デビューモデルとなった2023年式の「YZF-R125」は、3カラーバリエーションを設定して、51.7万円(税込)で発売された。

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解説記事更新日：2024年04月30日

250ccからリッタークラスまで異なる排気量クラスで国内展開されてきた「YZF-R」シリーズだが、2023年モデルでは原付2種と軽2輪クラスにもマシンが追加された。その中で最もスモールサイズとなるのが、本モデルRE45J型「YZF-125」である。
既に2008年から海外マーケットではラインアップされてきたマシンだが、近年、国内の125㏄クラスが賑わいを見せていることから日本仕様も設定されたという経緯だ。

エンジンは、ボア・ストロークが52.0mm×58.7mmのSOHC4バルブ水冷単気筒ユニット。VVAシステムを搭載する高性能エンジンで、最高出力は10,000回転で15馬力を発生する。最大トルクは8,000回転12Nmというスペック。
足回りは、フロントに37mm径の倒立フォークを装備して、リヤはモノショック仕様。リヤの17インチホイールには140mmのワイドタイヤを履いて迫力のリアビューを演出する。さらにハンドルはセパレートタイプでスポーティなライディングポジションだ。
安全面は、ABSとトラクションコントロールが標準装備となる。

装備面では、メーターパネルがLCDディスプレイのシンプルなタイプだが、表示画面を「ストリートモード」と「トラックモード」の2タイプから変更できる。

国内デビューモデルとなったRE45J型の2023年式は、以下のカラーバリエーションが用意されていた。

・「ディープパープリッシュブルーメタリックC」
・「ダークブルーイッシュグレーメタリック9」
・「ブラックメタリック12」

価格はいずれのカラーリングも51.7万円(税込)で2023年10月に発売された。
ちなみに同じタイミングで車体を共用する上位モデルRG86J型「YZF-R15」もデビューしていた。同じカラーバリエーションで、エンジンは19馬力・14Nmというスペック。価格は55万円(税込)だった。

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解説記事更新日：2024年04月30日

2023年モデルで国内にも正式導入された本モデル「YZF-R125」だが、海外マーケットでは2008年から展開されているロングセラーマシンだった。

デビュー時のマシン構造は、デルタボックス型のスチール製フレームにボア・ストロークが52.0mm×58.6mmのSOHC4バルブ水冷単気筒ユニットを搭載していた。インジェクション仕様のパワーユニットは、最高出力が8,500回転17馬力で、最大トルクは7,500回転15Nmというスペックだった。
足回りは、フロントに正立フォークを装備して17インチホイールと292mmのディスクブレーキを設置。リヤはスイングアームにモノショックという組み合わせで17インチホイールと230mmディスクという構造。排気量はスモールだがマシンはフルサイズで「YZF-R」シリーズのDNAを受け継ぐ存在感を放っていた。

デビュー以降は仕様変更やモデルチェンジを繰り返しながらラインアップを継続していく中で、エンジンの最適化や倒立フォークの採用、ABSモデルの設定などを経て2021年式ではユーロ5に適合。ヨーロッパマーケットでは125㏄以下・15馬力以下のA1ライセンスカテゴリに属するライダーをターゲットにしたエントリーマシンとして展開されていた。
そして2023年にフルモデルチェンジが行われて第4世代へと移行したタイミングでは、「YZF-R1」譲りの5インチサイズTFTフルカラーメーターパネルやハンドルスイッチ系統を採用する最新マシンへと進化した。

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解説記事更新日：2024年04月30日