メインスイッチ兼メットインオープナーという今となっては一般的なシステムを初採用したスクーターが、ヤマハ「JOG」の派生モデル「アプリオ」だ。そしてスポーティなスペックで上級グレードとして設定されたのが、本モデル「アプリオ Type2」である。デビューモデルの4LV1型は、1995年4月に登場した。
車体は、パイプバックボーン型フレームにクランクケースリードバルブの空冷2ストローク単気筒50ccエンジンを搭載。ボア・ストロークは40.0mm×39.2mmの3KJ型で、最高出力は7,000回転7.2馬力というスペックだった。車体の右サイドからはレッドカラーの冷却ファンがスポーティ感をさりげなく演出していた。このエンジンは、「JOG」シリーズのスポーティーグレード「スーパーJOG ZR」に搭載されていたユニットと同じものである。ただ、パワートレインは同じでも車両重量は本モデルが71kgだったのに対して「スーパーJOG ZR」は70kgと軽量仕様だった。
「アプリオ Type2」の足回りは、フロントにテレスコピック式フォークを装備し10インチホイールと油圧式シングルディスクブレーキを組合せる。リアは、ユニットスイング式に10インチホイールとドラムブレーキという仕様。
実用性装備面では、1.5Lペットボトルもスッポリ収まるフロントラックやコンビニフック、そしてフルフェイスヘルメットが収納できるシート下トランクもベースモデルから引き継いでいる。さらにリアキャリアも標準装備だ。燃料タンク容量は6Lの大容量仕様。ちなみに「スーパーJOG ZR」のタンクは4L仕様だった。
スポーティなルックスとスペックを重視するなら「JOG ZR」、ファッション性やルックスよりも実用性を重視してハイスペックマシンに乗りたいのなら「アプリオ Type2」が良いだろう。
なお、デビュー以降の本モデルはカラーチェンジと仕様変更を実施しながら1997年モデルまで設定され生産終了に至った。

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解説記事更新日：2022年05月15日

1995年にホンダから新発売されたアプリオType2。
エンジンには空冷2ストローク単気筒を採用、最高出力は7.2PS/7,000rpmを発揮した。フレームにはアンダーボーン型を採用、足廻りではフロントにディスクブレーキを搭載、フロントサスペンションはテレスコピック式、リアショックにはユニットスイング式が採用された。
カラーバリエーションにはブラック×パープル、ブラック×レッド、ブルーの3色を設定。
新車販売価格は14.9万円(税抜)だった。
このアプリオType2に搭載された空冷2ストエンジンはZRにも採用された7.2PSのスーパーZエンジンで、当時の男子たちも湧き上がる加速で人気を博し、歴代の原付でノーマル車限定なら出足最強と呼び声が高い。
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解説記事更新日：2022年03月31日

カラーチェンジを受けて発売された1996年モデルのアプリオ Type2。
スペシャルカラーとして5,000台限定でツヤ消しブラックを発売。
新車販売価格は14.9万円(税抜)だった。
翌1997年モデルではリアキャリアの形状変更とヘッドライトのクリアレンズ化を受けた。
ボディカラーはレッドに変更。
新車販売価格は据え置きの14.9万円(税抜)。
アプリオ Type2はこの1997年モデルを最終型として生産を終了。カタログ落ち以降もスーパーZエンジンの加速力からマニアの間では人気の高いモデルでカスタム需要も高い。キタコのパワーフィルターやKN規格のフロントフォーク、マフラーなども僅かではあるがプラス査定が期待できる。
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解説記事更新日：2022年03月27日