「E-Vino」は1997年から販売されている50ccスクーター「Vino」の電動モデルである。発売は2015年8月で、ヤマハのエレクトリックコミューターシリーズの中では、第4弾に当たるマシンだ。
エンジンは搭載されていないが原動機付自転車という扱いになる。ターゲットは、生活拠点が都市部にあり、買い物や通勤通学時の駅までといった片道5キロ圏内の近距離移動をする女性や燃料補給を煩わしく感じている層に設定されており、ポップで可愛らしいカラーリングが特徴だ。エンジンがないためマフラーも装着されておらずスッキリしたサイドビューとなっている。
パワートレインはエンジンの代わりに50Vリチウムイオンバッテリーを採用。バッテリーは、家庭用の100Vコンセントで充電可能で、約3時間で満タンとなる。満充電バッテリーで可能な走行距離はカタログ値で29kmだ。運転操作は通常のスクーターと同様だが、デジタルメーター下部に走行モードを切り替えるスイッチが配置されている。「標準」と「パワー」の2モードがあり、モーターの駆動力を走行条件に応じて選択できるといわけだ。さらに、ハンドル右側には「ブースト」ボタンが配置されており、スイッチを押すと30秒の間、一時的にモーターがハイパワーで駆動する。登坂などで、もう少しパワーが欲しい！といったタイミングで使える便利なボダンだ。
シート下のラゲッジスペースには別売りの予備バッテリーも収納可能。
カラーラインアップは、「ビビッドイエローイッシュレッドメタリック1」と「ホワイトメタリック1」の2カラー展開で、価格は236,520円(税込)で登場した。生産拠点は通常モデルと同じく台湾の現地工場となる。
ターゲットやコンセプトは異なるが電動スクーターの比較対象としては、ホンダ「ベンリィe:」やスズキ「e-Let’s」が候補に挙がってくるだろう。
なお「E-Vino」は、2021年に発売開始以来初となるカラーチェンジを実施している。

売る際の買取査定は、E-Vinoの中古価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年09月23日

レトロポップな50ccスクーター「Vino」をEV化したエレクトリックコミューター「E-Vino」は、2015年8月に発売された。
カラーラインアップは、オレンジ系の「ビビッドイエローイッシュレッドメタリック1」と「ホワイトメタリック1」の2パターン展開で、価格は236,520円(税込)、生産拠点は台湾である。
ちなみに製造国の台湾では既に2014年12月から発売されていた。しかし、ベースになっているのは2009年から国内でも販売されていたフロントバスケットを装着したスクーター「Vino モルフェ」だった。一方、日本で発売された「E-Vino」は、通常の「Vino」をベースにしている。
「ユースフルでフレンドリー」をテーマに開発されたモデルだけあって、親しみやすいデザインとポップなカラーで主に女性をターゲットにしたスタイリングに仕上がっている。
ヤマハとしては、近距離の移動(通勤通学や買い物など)でのニーズを想定しており、バッテリー満充電で29km走行できる仕様になっている。なお、バッテリーは家庭用コンセントを使用でき約3時間で満充電になる。
エンジンやマフラー機構は搭載されていないので車両重量はバッテリー装着時でも68kgと軽量だ。通常エンジンモデルの「Vino」が80kgあったので12kgも軽い。
世界的に排気ガスによる環境問題が取り沙汰されていく時代にあって、新車で買える国内メーカーの原付スクーターの代表的モデルとなっていた。

買替や売る際の買取査定は、2015年式 E-Vinoの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2021年11月20日

家庭用コンセントでもバッテリーチャージが可能な電動スクーターとして2015年に発売された「E-vino」は、2020年11月にデビュー初となるカラーチェンジを実施。
従来モデルに設定されたオレンジ調の「ビビッドイエローイッシュレッドメタリック1」は廃止となり、新たに「ビビッドイエローソリッド2」を新たに追加。「ホワイトメタリック1」は引き続き展開され2パターンのカラーラインアップとなった。
なお「ホワイトメタリック1」のグラフィックカラーはブラックだったが、ダークネイビーに変更されており爽やかな印象に仕上がっている。
価格は、236,000円(税別)でデビューモデルの219,000円(税別)から17,000円の値上げとなった。発売当時と現時点では消費税率も8%と10%で異なるので、税込み価格とすると23,080円と約1割ほども高くなっている。
ただ新車購入は、環境性能に優れた車両の購入を国がサポートする補助金制度(2021年4月28日~2022年3月1日必着)を利用すると26,000円の補助を受けられるという魅力的な一面もある。
バッテリーは家庭用の100V電源を使って約3時間で満充電になり航続距離は約29kmと通勤通学やちょっとした街乗りユースにちょうど良い設計。バッテリーはシート下のメットインスペースにレイアウトされるので、使用できる収容スペースは半キャップヘルメットひとつ分を目安に想定すると良いだろう。予備バッテリーを搭載するのであればヘルメットは入らない。収納スペースが犠牲になるのは電動スクーターの宿命であるため、利用シチュエーションをよく考えてから購入するか考える必要がある。
国内メーカーで原付クラスの電動スクーターは、ホンダ「ベンリィe:」が販売されているが、あくまでも法人向けモデルで個人ユーザーは購入できないため、新車の電動スクーターとなると今のところ本モデル一択となるだろう。

買替や売る際の買取査定は、2021年式 E-vinoの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2021年10月11日

国内主要バイクメーカーが個人ユーザー向けに展開している唯一の原付電動スクーターが「E-Vino」だ。2015年のデビューから初となるマイナーチェンジが2023年モデルで実施された。仕様変更の内容は以下の通り。

・バッテリー容量変更
・カラーチェンジ

「E-Vino」にとって通常のオートバイが心臓部に搭載するエンジンの役割を担うのが電動モーターだ。その原動機を動かす脱着式のリチウムイオンバッテリーが2023年式でアップデートされた。容量が従来比の約1.2倍に拡大されたことで1回の満充電で走行できる距離が3km延びた。従来モデルでは、1回の充電で一定条件のもとで29km走行可能だったが、今回のバッテリー容量拡大で32kmまで航続可能距離がアップ。実用性が大きく向上した。
ちなみにガソリンエンジン仕様の2023年式「Vino」は、燃費性能がWMTCモード値でリッターあたり58.4kmという数値。燃料タンクは4.5Lなので単純計算で、1回の満タン給油で262.8kmも走行可能。車体価格は21万4,500円(税込)で本モデルより10万100円リーズナブル。コスパ重視でスクーターをチョイスするならガソリンエンジンモデルとなる。近場の移動のみで環境性能や静粛性を求めるのであれば「E-Vino」も有力候補になり得るだろう。
なお2023年式の「E-Vino」は、「ペールシアンパール2」と「ブルーイッシュホワイトパール1」の2カラーを設定。価格は31万4,600円(税込)で5.5万円の値上げが実施された。

買替や売る際の買取査定は、2023年式 E-Vinoの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2023年04月21日