ビモータ DB4【1999～2000年】毎週更新の買取査定相場

創業メンバー最後のひとりであったジュゼッペ・モーリも去り、職人による少数生産体制から量販化へと舵を切ったマルコーニ時代末期、厳しい意見が相次いで生産終了を迎えたDB3マントラの反省とコンポーネントを活かし、ビモータが得意とするフルカウルスポーツとして送り出されたのが本機DB4です。

楕円形状のアルミ合金製トレスフレームはマントラからのキャリーオーバーで、フロントマスクからタンクエンドまで一体化させた外装類は全面的に刷新。ライダー側へと大きく隆起しているものの、容量を20リットルに抑えたガソリンタンクとアルミ合金製のカンチレバー式スイングアームでシンプルにまとめあげ、パイオリ製のリバウンド調整機構付き43mm径フォークとフルアジャスタブルシングルショックとでセットアップ。適度な柔らかさがあったマントラよりもハードなセッティングに戻ったものの、シート高は800mmと程よい高さへ留められ、従来のDB2シリーズよりも足つき性と乗り心地を向上させているのが相違点。

搭載されるエンジンは1998年モデルとしてリリースされたFIモデルのSS900(ss900ie)ではなく、セッティングのしやすさで根強い人気のあったキャブレターモデルの900SSの方を採用しており、ミクニ製38mm径BTSDキャブレターと右2本出しエキゾーストにビモータオリジナルのエアボックスなどを組み込んでチューニング。カタログスペックが80PS/7,500rpmであったため、一見するとマントラよりパワーダウンしているように感じますが、これは出力計測がクランクシャフトから後輪計測へと変わったことによるもので、マントラと同一のパワーを発揮できるようバランスが取られており、エンジンに関してもほぼキャリーオーバー。このエンジンをフルカウルで包み、乾燥重量165kgの軽くて限界値の高いボディによるコーナリングマシンとして再出発を図ることに。ただしこの構成はデビューイヤーの99年モデルに限っての話で、翌2000年には早々とFI化したDB4ieが発表。一説にはドゥカティで在庫となっていたキャブレター仕様の900SSエンジンをコスト削減のために安価で引き受けたのでは？と囁かれておりますが、この直後にマルコーニ体制でのビモータは倒産してしまったため、真偽のほどは定かではありません。

依然として腰高感はあるものの、従来モデルよりも前傾度が低くなった恩恵はかなり大きく、小柄なライダーでも無理なくハンドルへ手を伸ばして操縦することが可能となり、コーナリング性能に関しても申し分なし。エンジンパワーは控えめですが、903ccLツインが生み出す低速トルクも十分な頼もしさを感じられるレベルで、デスモエンジンならではの鼓動感を味わいつつ攻める走りができるのが本機最大のアピールポイントだと言えるでしょう。DB3マントラで失ったファンからの関心と信頼を取り戻すことには成功したものの、ビモータは2000年半ばで倒産してしまったため、総生産台数は394台に留まり短い現役期間に幕を降ろしました。

現在の中古バイク市場においては、ビモータが得意とするフルカウルスポーツのDBというネームバリューが物を言い、日本市場でも短い期間ながらも好調な売れ行きを記録したためか、生産終了から四半世紀が経過した現在でもそれなりの流通がある状態。もちろん、絶対的な玉数としては決して多くはないものの、2014年から2024年までに業者kんオークションへ出品された実動車は10台を数え、DB2・DB2J・DB2SRの合計台数よりも多く、比較的こなれた価格帯での取引が行われておりました。この傾向が変わったのは2023年からで、同時期に顕著になり始めた円安情勢により、為替レートの差で有利な取引ができることに目をつけた海外業者がコレクターからの依頼を受け、程度良好なDB4の入札に参加してくるようになり、過去最高値となる70万円超えの最終落札価格にて成約。これはその他ビモータ製バイク、カワサキなどの絶版車、希少性の高いホモロゲーションモデルにも言えることで、にわかに相場が上昇することとなりました。現在の円安がどこまで続くかは神のみぞ知るといったところですが、高額で売りたいとお考えの現有オーナー様にとってはまたとないチャンスであり、品薄状況の今ならば過去最高値での買い取り価格にも十分期待が持てます。

マルコーニ時代最後のDBとなったビモータ・DB4シリーズで高額買取を狙うには業者選びが非常に重要で、DB3マントラから継承した楕円形状パイプによるフレームやカーボンパーツなどの車体に関する造詣の深さ、ビモータ独自のチューンが施されたエンジンなどへの理解、キャブレター仕様とFI仕様車のDB4ieが存在するイヤーモデル固有の仕様への正しい知識と車両コンディションを的確に見抜ける目利き力など、様々な要素を満たした買取業者に任せるのが最善です。弊社バイクパッションはそれら基準を全て満たしており、中古バイク買取業界トップの顧客満足度の高さにより、買取査定をお申し込み頂いたオーナー様からお褒めの言葉を頂戴しております。また、車両状態によっては単一店舗としては日本最多の販売台数実績を誇る直営店舗を持つ強みを活かし、再販売を前提とした「販売仕入れ価格」を適用した上で相場を大きく上回る超高額買取にも期待できます。

ビモータ・DB4シリーズの買替、高額売却をお考えでしたら、買取査定は希少な海外モデルの価値にも精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年07月31日