「ダイナ」ファミリーの中でエントリーモデルに位置する「FXD スーパーグライド」は、1999年に従来のシングルカムEvolutionエンジンに変わってTwin Cam 88ユニットが与えられていた。
以降はアップデートを実施しながら継続してくことになるが、2004年ラインアップで燃料供給方式にフューエルインジェクションを採用した本モデル「FXDI スーパーグライド」を設定。ただ日本国内向けは当初導入されなかった。
搭載する空冷ビッグツインは、ボア・ストロークが95.3mm×101.6mmのTwin Cam 88エンジン。シルバーパウダーコートの本体にポリッシュ仕上げのカバーを装着する心臓部は3,000回転で115Nmのトルクを発揮。ちなみに本国仕様はインジェクション仕様とキャブレター仕様は同スペックだったが、日本国内向けキャブレター仕様は3,100回転110Nmというスペックだった。
足回りは、フロントに39mmのテレスコピックフォークを装備。アルミポリッシュ仕上げで落ち着いた質感に仕上げられている。そこに13本スポークの19インチアルミキャストホイールをセット。ブレーキは292mmのシングルディスク仕様となる。
リアはツインショックに16インチホイールと150mm幅タイヤという組み合わせ。
スタイリング面では、4.8ガロン容量のファットボブタンクに「XR」タイプのフラットトラックハンドルバーとツーアップシートを採用。アグレッシブでハイパフォーマンスなオーラを放っている。
シート高は本国仕様の2004年モデルで673mm、最低地上高は137mmというサイズ。ちなみにローダウンモデルで往年の名車「FXDLI ローライダー」は、シート高640mm、最低地上高117mmというスタイルだった。
デビュー以降は、カラーチェンジを受けながら2006年モデルで車体構造を刷新する大幅なアップデートを実施。以下の仕様変更を受けている。

・新設計フレーム
・トランスミッション6速化
・49mm大径フロントフォーク採用
・ホイールデザイン変更&リア17インチ化
・ニューデザインリアフェンダー
・160mmワイドリアタイヤ装着
・ソロシート採用
・35周年アニバーサリーモデル設定など

2006年式はエンジンこそ88キュービックインチ(1,449cc)の空冷Twin Cam 88で変更はないものの、フレームから足回りに至るまで強化されマシン全体の剛性が大幅アップ。ハイパワービッグツインのコンロトール性能だけでなく乗り心地も改善された。
このタイミングで日本国内向けもインジェクション仕様の本モデルが登場。3,000回転110Nmというスペックで、通常モデルのモノトーン仕様が166万円(税込)で発売された。
専用カラーやシートを採用した35周年記念限定モデルも導入され価格は210万円(税込)だった。なお国内の2006年式は、インジェクション仕様のみラインアップされたが、各部の大幅な改良が施されていたにもかかわらず前年のキャブレター仕様より8.8万円も値下がりしていた。
Twin Cam 88エンジンを搭載する「FXDI スーパーグライド」は、この2006年モデルが最終仕様。翌2007年にはハーレーの全モデルがインジェクション化されたことでモデル名にインジェクション仕様であることを表す「I」の文字は無くなり「FXD スーパーグライド」へ統一。そしてパワーユニットはボアアップで排気量を1,584ccまでアップしたTwin Cam 96エンジンを与えられ世代交代となった。

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解説記事更新日：2022年10月28日

「ダイナ」ファミリーの中でもエントリーモデルに位置する「FXD スーパーグライド」にフューエルインジェクション仕様が追加された。
本国ラインアップでは、この「スーパーグライド」、「スポーツ」、「ローライダー」、「ワイドグライド」の4マシン全てがキャブレター仕様とインジェクション仕様の2タイプ構成となったが、国内向けは「ローライダー」のみインジェクションンモデルが導入されていた。
基本コンポーネントとスペックは前年のキャブレター仕様と変わっていない。
パワートレインはシルバーパウダーコートの本体にポリッシュ仕上げのカバーを装着したTwin Cam 88エンジンをフレームにラバーマウント。最大トルクは3,000回転115Nmというスペック。ちなみに日本向けのキャブモデルは3,100回転110Nmで出力が抑えられている。
足回りは、フロントに39mmのスリムなテレスコピックフォークにポリッシュアルミのトリプルクランプを組合せる。ホイールは13本スポークのシルバーキャストアルミ19インチが標準仕様となるが、スチールレース仕様もオプションで選択可能。リヤはスポーティなツインショックに16インチホイールを装着する。
ボディカラーはモノトーンタイプのみで、「ビビッドブラック」、「ブリリアントシルバーパ」、「シエラレッド」、「インパクトブルー」の4バリエーションが用意された。
シーズンや天候を問わず安定した始動性能を実現するインジェクション仕様が追加されたことは、実用性重視のライダーにとっては朗報となっただろう。

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解説記事更新日：2022年10月26日

2005年モデルの「ダイナ」ファミリーには、「FXDC スーパーグライド カスタム」が登場。
エンジンカバーはクローム仕上げでヘッドライトやアイブローもクローム仕様。そしてタンクコンソールはボディカラーと同色仕上げ。シートもロースラングタイプを装着したスタイリッシュなマシンだ。ニューカマーが1台加わったことで国内向け「ダイナ」は6車種展開となった。
なお、前年に登場した本モデル「FXDI スーパーグライド」は国内に導入されていないが本国仕様はカラーチェンジを実施している。
バリエーション数は前年同様にモノトーンタイプのみで4パターンとなる。「ビビッドブラック」、「ブリリアントシルバーパール」、「シエラレッドパール」、「チョッパーブルーパール」が展開された。
メカニカル機構のアップデートは施されておらず、1,450ccの空冷Twin Cam 88エンジンをフレームにラバーマウント。燃料供給方式はフューエルインジェクション仕様で安定した燃料供給を可能にしている。エンジン本体はシルバーパウダーコート仕上げにポリッシュカバーを装着することでギラツキ感を抑えたシックな佇まいとなる。最大トルクは3，000回転115Nmというスペックから変更はない。ちなみに国内向けのキャブレターモデルは3,100回転110Nmという仕様。
4.8ガロンのストレッチタンクにフラットハンドルバーをを採用するシンプルなミニマリストスタイルだが、純正のツーアップシートはパッセンジャー部分も厚みがありタンデムも快適だ。

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解説記事更新日：2022年10月26日

「ダイナ」ファミリーの中でもシンプル装備でカスタムベースにも最適な「FXDI スーパーグライド」だが、2006年モデルでファミリー共通アップデートとなる新設計のシャシーを採用するなど大幅な進化を遂げている。

・ニュー「ダイナ」フレーム
・6速ミッション採用
・リアタイヤワイド化
・フロントフォーク大径化
・ニューデザインリアフェンダー
・ホイールデザイン変更
・ソロシート採用
・タンクデカールリニューアル
・カラーチェンジなど

マシンの心臓部は従来通りの空冷Twin Cam 88エンジンをフレームにラバーマウントする。シルバーパウダーコート仕上げでシーンを選ばない存在感のパワーユニットは、国内モデルで3,000回転110Nmというスペックになる。ちなみに前年まではキャブレターモデルのみが国内展開されていたが、今回の2006年式はフューエルインジェクション仕様の本モデルが導入されている。
トランスミッションは6速化されフロントフォークは39mmから49mmの大径タイプへアップグレード。足元はニューデザインの10本スポークアルミキャストホイールを装着する。
リアタイヤは10mmワイド化された160mmサイズをニューデザインフェンダーに収める。
また、これまで厚めのクッションを採用したツーアップシートを装着していたが、今年度はスリムなソロシートへ変更された。
ボディカラーはモノトーンの4タイプを設定。「ビビッドブラック」、「ブリリアントシルバー」、「ファイアーレッドパール」、「チョッパーブルー」で、価格は166万円(税込)。国内向けキャブレター仕様の前年モデルより8.8万円の値下がりとなった。
また、「Willie G」によってデザインされた「FX スーパーグライド」が1971年に登場してから35年という節目のモデルイヤーとなることから「FXDI 35周年アニバーサリー」モデルも展開された。当時のデザインをオマージュしたホワイトベースにレッドとブルーの差し色を採用した「グレイシャーホワイトパール」のボディカラーに「ナンバー1」ロゴをタンクに配するなど特別仕様のマシン。価格は210万円(税込)に設定された。
なお、1,450㏄のTwin Cam 88世代の「FXDI スーパーグライド」は今回の2006年式が最終仕様。翌年からはハーレーの全モデルがインジェクション化され「ダイナ」ファミリーは1,584ccのTwin Cam 96エンジンを搭載して次世代へと進化を遂げた。

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解説記事更新日：2022年10月28日