スタイリッシュなソフテイル「FXSTSB バッドボーイ」の実質後継モデルとして1999年にデビューしたのが、本モデル「FXSTB ナイトトレイン」である。当時は、空冷エボリューションを搭載して登場したが、その後、Twin Cam 88ユニットが与えられて進化を遂げた。そして、今回2007年モデルで新たなパワートレインを採用。96キュービックインチ(1,584cc)でバランサー内蔵型のTwin Cam 96Bユニットを搭載した。
最大トルクは、3,000回転112Nmというスペックで、先代最終仕様となった2006年式の3,100回転109Nmから、より低回転でピークパワーを発揮する出力特性に変化している。そして、これまではキャブレター方式だった燃料供給方式は、フューエルインジェクション仕様にアップデートされた。環境性能の向上はもちろんのこと、シーズン問わず安定した始動性を実現することで実用性面での利便性も向上している。
さらに、トランスミッションは従来の5速リターン式から6速化されたことで、街乗りから高速ロングツーリングまで幅広いシチュエーションで快適なライディングを楽しめるマシンに進化した。
全体的なスタイリングは、ソフテイルファミリーの中でもチョッパースタイルに仕上げた「FX」シリーズに属するが、エンジン回りはパウダーコートで漆黒に塗られており、クローム仕上げのデュアル出しマフラーが高い質感を演出している。
ハンドルはショートタイプのフラットドラッグバーを採用し、足元はフォワードコントロールでフロントへ足を投げ出すようなラインディングポジションだ。
足回りは、フロントが「FXST スタンダード」と同タイプの21インチスポークホイールを装着し、リアはボブテールに17インチのディスクデザインホイールを履く。
ちなみに通常グレードという位置づけの「FXST スタンダード」のシート高が663mmあったのに対して、本モデルは640mmと23mmも低い設計だった。なお、デビュー当時の「FX」シリーズで最もシート高が低かったのは、「FXSTD デュース」の635mmだった。
Twin Cam 96Bユニットを与えられ新世代へと突入した「FXSTB ナイトトレイン」は、カラーチェンジと仕様変更を実施しながら2009年モデルまで展開された。

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解説記事更新日：2022年04月19日

シックなオーラを醸し出すチョッパースタイルのソフテイルファミリー「FXSTB ナイトトレイン」は、2007年モデルでファミリーメンバーと同様に新型エンジンが採用された。従来モデルまでは、88キュービックインチ(1,449㏄)のバランサー内蔵型ユニットTwin Cam 88Bを採用していたが、今回は新たに96キュービックインチ(1,584㏄)のTwin Cam96Bにアップデートされた。最大トルクは、109Nm から112Nmへ向上。従来よりも100回転下の3,000回転でピークパワーに達する仕様だ。
新世代のデビューモデルとなった2007年モデルは、モノトーンカラーで6バリエーションを展開。車体のコンセプトマッチしたブラック系が、「ビビッドブラック」、「ブラックパール」、「ブラックデニム」の3カラーを設定。他は、「ブラックチェリーパール」、「ピューターデニム」、「パシフィックブルーデニム」で、いずれも価格は217.1万円(税込)で発売された。
なお、刷新されたニューエンジンは従来のキャブレター仕様からフューエルインジェクションにアップデート。四季のある日本国内では、気候や気温の変化でキャブレターのリセッティングを余儀なくされることもあったが、インジェクション仕様となることでシーズン問わず安定した始動性能を実現した。

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解説記事更新日：2022年04月19日

前年モデルでパワートレインのリニューアルを受け、トランスミッションも従来の5速仕様から6速化され、大幅なアップデートが施された「FXSTB ナイトトレイン」は、2008年モデルでも各部のアップデートにより、さらなる進化を遂げている。今回の仕様変更は制動系統に加えられたもので、従来よりも膨張率の低いブレイデッドブレーキラインを採用することで、よりダイレクトなブレーキタッチと操作感を実現している。
カラーラインアップは、「ビビッドブラック」、「ブラックパール」、「ブラックデニム」、「ブラックチェリーパール」、「ピューターデニム」、「パシフィックブルーデニム」の6バリエーションで前年モデルからの継続となった。価格に関しては、221万円(税込)で3.9万円の値上げが実施された。
パワーユニットは、フューエルインジェクション仕様のバランサー内蔵型エンジンTwin Cam 96Bを搭載するが、最大トルクは2,750回転110Nmとなった。2007年モデルの、3,000回転112Nmから僅かにパワーダウンということになる。
「FXSTB ナイトトレイン」は、エンジンからエアクリーナーケース、リアのホイールディスクに至るまでブラックアウトされており、各部にメッキパーツを採用した「FXST スタンダード」とは異なり、シックな雰囲気に仕上がっているのが特徴だ。

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解説記事更新日：2022年04月19日

空冷エボリューションエンジンを搭載して登場して以降、Twin Cam 88B、そしてTwin Cam 96Bとハーレーのビッグツインが成熟を重ねていくごとに進化を遂げている「FXSTB ナイトトレイン」は、今回の2009年モデルでデビュー10周年を迎える。
カラーバリエーションは、前年モデルの6パターンから4カラーまで絞り込まれている。ダークな車体イメージにマッチしたブラック系の「ビビッドブラック」、「ブラックパール」、「ブラックデニム」は継続。他は「レッドホットサングロ」のみが設定された。価格は221万円(税込)で据え置きだ。
本モデルは、ソフテイルファミリーの中でもチョッパースタイルが特徴の「FX」シリーズに属しており、その中でもベーシックモデルに位置する「FXST スタンダード」がベースになっている。エンジン回りやリアホイールのディスク、メーターケースといった細部に至るまでブラックアウトされておりクロームメッキを多用した煌びやかなハーレーとは一線を画した独特の存在感を放っている。ハンドルはストレート形状のショートタイプで、フットシフトはフォワードコントロールを採用。ダーク系カスタムのベースとしても最適なマシンだ。シート高は640mmと低く、足つき性の良さから小柄なライダーにも支持されているモデルである。
なお、1999年に「FXSTSB バッドボーイ」の後継モデルとしてデビューしていら10年目となった2009年モデルだが、今年度仕様が「FXSTB ナイトトレイン」の最終仕様となり、翌年のラインアップからは姿を消すことになった。

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解説記事更新日：2022年04月19日