ソフテイルファミリーは2007年モデルで大きな進化を遂げた。ニューエンジンと6速ミッションの採用でポテンシャルがさらに高められたのだ。この変更はファミリー内でもベーシックなチョッパースタイルでカスタムベースとしても多くのファンを魅了している「FXST ソフテイル スタンダード」にも適用された。
2000年以降採用されていた88キュービックインチ(1,450cc)のTwin Cam 88Bに代わって、排気量をアップした96キュービックインチ(1,580cc)のTwin Cam 96Bエンジンを採用。ちなみに他ファミリーにも採用されているビッグツインにはユニット名末尾に「B」の文字が付されていないが、これは、バランサーが内蔵されているか否かの違いである。ソフテイルファミリーはエンジンがリジットマウントのためライダーに鼓動がダイレクトに伝わってくる。ツインカム仕様のユニットは不快な振動が発生しがちであるため、その現象を低減するためにソフテイルファミリーのユニットにはバランサーシステムが採用されているわけだ。振動等でメリットがある一方、リジットマウントにはフレームに美しくエンジンをレイアウトできるというメリットもある。この点が、カスタムベースとして人気を集めているポイントでもあるわけだ。
なお、今回のモデルチェンジで最大トルクは、従来の3,100回転109Nmというスペックから、3,000回転112Nmに向上している。より低回転寄りでピークパワーに達する仕様でトルクフルな特性に仕上がっている。またTwin Cam 88B世代では燃料供給方式にキャブレターを採用していたが、2007年モデルからはフューエルインジェクション仕様に変更された。シーズン問わず安定した始動性を実現し信頼性も増している。さらに大きなポイントとしてトランスミッションが従来の5速リターン式から6速化された。エンジンの背教アップとも相まって、高速ツーリングでの快適性や利便性が向上している。
そして、リアタイヤは前年モデルから採用された200mmのワイド仕様で迫力の存在感を放っている。
ちなみに本モデルよりもさらにカスタムテイストを強調した兄弟モデル「FXSTC ソフテイル カスタム」も並行してラインアップされている。豊富なメッキパーツやバックレスト一体式シートといった豪華装備が特徴だ。
新世代へと進化した「FXST ソフテイルスタンダード」は、カラーチェンジと仕様変更を繰り返しながら2011年モデルまで展開された。

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解説記事更新日：2022年04月11日

ソフテイルファミリーの中でもチョッパースタイルに仕上げられているのがFXシリーズだが、その中でもエントリーモデルとなるがの「FXST ソフテイル スタンダード」である。
2007年モデルでは、2000年から採用されていたバランサー搭載のTwin Cam88Bユニットに代わって、1,584㏄のTwin Cam96Bエンジンが搭載された。エンジンの世代交代に合わせて燃料供給方式はキャブレターからフューエルインジェクション仕様に変更。シーズン問わず安定した始動性能を実現している。トランスミッションは5段式から6段リターン式へアップグレードした。
今回、パワートレインがリニューアルとなった2007年モデルの「FSXT ソフテイルスタンダード」は、モノトーンから4バリエーションで展開され、価格は188.7万円(税込)で前年から据え置かれた。カラーラインアップは、「ビビッドブラック」、「ピューターパール」、「ファイアーレッドパール」、「パシフィックブルーパール」だ。
カスタムベースにも人気のある本モデルはフロントにスポークタイプの21インチホイールと、リアはディスクデザインの17インチホールに200mm幅のワイドタイヤを組合せる。そしてボブフェンダーを装着しリアビューが特に迫力あるスタイリングに仕上がっている。
兄弟モデルとして上位モデルの「FXSTC　ソフテイルカスタム」もラインアップされるがメッキパーツやバックレスト付きシートを装着した豪華仕様となっていた。価格はモノトーンカラーで227.1万円(税込)と約40万円の差があった。

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解説記事更新日：2022年04月11日

前年モデルでパワートレインが刷新されて96インチキュービック(1,854cc)のTwin Cam 96Bユニットが搭載された「FXST ソフテイル スタンダード」は、2008年モデルで仕様変更を実施。カラーラインアップは前年からの4バリエーションが継続され、「ビビッドブラック」、「ピューターパール」、「ファイアーレッドパール」、「パシフィックブルーパール」が設定された。価格は192.1万円(税込)で3.4万円の値上げとなった。
外観上のスタイリングに目を向けるとリア周りの変化に気付くだろう。従来モデルまではディスクデザインの17インチホイールに200mmのワイドタイヤが特徴的なスタイルだったが、2008年モデルではフロント同様のワイヤースポークホイールを採用。好みが分かれるディテールとなるだろうが、マシン全体との統一感が生まれている。
なお兄弟モデルでメッキパーツを多数採用した「FXSTC ソフテイルカスタム」や各部をブラックアウトした「FXSTB ソフテイル ナイトトレイン」は、引き続きフロントにスポークホイール、リアはディスクホイールと従来からの仕様を踏襲していた。
パワートレインは、ボア・ストロークの95.3mm×111.1mmのTwin Cam 96Bユニットを採用。最大トルクは、2,750回転で110Nmというスペック。前年モデルでは3,000回転112Nmだったので、若干のパワーダウンとなった。

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解説記事更新日：2022年04月11日

スリムな21インチタイヤをフロントに装着しプルバックハンドルとフォワードコントロールでチョッパースタイルの「FXST ソフテイルスタンダード」は、2009年モデルで足回りのデザイン変更とカラーチェンジを実施。
本モデルと言えば、リアは17インチのディスクデザインホイールにボブテールリアフェンダーが特徴のマシンだったが、前年モデルでフロントと同様のスポークホイールに変更されていた。そのディテールが今回の2009年モデルでは、再びディスクデザインのリアホイールに変更された。それで、2008年モデルは希少なスポークホイール仕様となったわけだ。
また、フロント足回りはフェンダーデザインに変更が加えられてタイヤとのクリアランスが狭くなった。それで、よりスタイリッシュでチョッパーらしさを強調する仕上がりとなっている。
カラーラインアップは、これまでの4バリエーションから3パターンに絞り込まれて、「ビビッドブラック」、「ダークブルーパール」、「ピューターパール」を設定。レッド系の「ファイアーレッドパール」は、廃止された。価格は、192.1万円(税込)で据え置きとなった。
メカニカル機構の変更は実施されておらず、引き続き2,750回転で110Nmを発揮するTwin Cam 96Bユニットと6速ミッションを組合せる。

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解説記事更新日：2022年04月11日

2010年モデルのソフテイルファミリーは、前年モデルからラインアップ数を1車種減らして8モデルが展開された。チョッパースタイルの「FX」シリーズは、「スタンダード」、「カスタム」、「ロッカーC」の3モデルを設定。ファミリー共通ポイントとして、今回はマスターシリンダーキャップとガスケットが変更されたほか、エンジンブラケットやホーンも新型になっている。
シリーズの中でもベーシックなチョッパー仕様でカスタムベースとしてもファンから支持を集めている「FXST ソフテイル スタンダード」は、従来モデルから引き続き3カラーバリエーションで展開された。「ビビッドブラック」、「ブリリアントシルバーパール」、「フレイムブルーパール」で、価格は192.1万円(税込)に据え置かれている。
パワートレインはフューエルインジェクション仕様でバランサー内蔵のTwin Cam96Bで最大トルクは2,750回転110Nmというスペック。トランスミッションは6速リターン式を組合せる。メッキパーツや大型バックレスト一体型のキング&クイーンシートでカスタム性を高めた兄弟モデル「FXSTC ソフテイル カスタム」もメカニカル機構は共通だが、シート高が672mmで本モデルより9mmだけ高かった。そして、

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解説記事更新日：2022年04月12日

Twin Cam 88Bエンジンから現行の96Bユニットに変更されてから、早4年となる2011年モデルで、ソフテイルファミリーはさらなる進化を遂げた。ハンドコントロール部分の仕様変更やボディコントロールモジュール(BCM)を採用したことや全モデルにABSが標準装備となった。
ベーシックなチョッパースタイルでカスタムベースとしての人気もあった「FXST ソフテイルスタンダード」も同様の仕様変更を受けている。
カラーリングは3バリエーションが用意され、「ビビッドブラック」、「クロームイエロー」、「ブリリアントシルバーパール」のモノトーン仕様のみ。価格は、192.1万円(税込)で据え置かれている。ABSまで採用され装備の熟成もかなり進んだ本モデルが据え置き価格で展開されたのはお買い得感すらあるだろう。
なお、2011年モデルでは従来までの兄弟モデル「FXSTC ソフテイル カスタム」はラインアップされなかった。それで、チョッパースタイルが特徴の「FX」シリーズは、本モデルと「FXS ブラックライン」、「FXCWC ロッカーC」の3車種での展開だった。その中でも「FXST」はスタンダードモデルという位置づけで、一からカスタムを施して自分好みのハレーに仕上げるには、うってつけのベースマシンだった。
ただ、2007年モデルで登場したTwin Cam96B仕様の本モデルも2011年モデルが最終仕様となり、翌年からのラインアップからは姿を消すことになった。そして、2020年モデルで刷新されたフレームとニューエンジン「ミルウォーキーエイト 107」を搭載して再デビューを果たしている。

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解説記事更新日：2022年04月12日