ホンダが1970年代に4ストロークエンジン搭載のデュアルパーパスモデルとして展開したのが「XL」シリーズである。最初のモデルは北米向けとなったが、1975年には国内仕様の「XL125」と「XL250」が同時発売された。そして1978年10月「XL125」のフルモデルチェンジマシンとして登場したのが「XL125S」である。
第2世代となる「XL」シリーズはモデル末尾に「S」が付され異なる排気量で合計7車種も展開された。
「XL125S」はダイヤモンド式のフレームに新設計の空冷4サイクルOHC単気筒エンジンを搭載。最高出力は9,500回転で12馬力というスペックであった。先代モデルの「XL125」は13馬力エンジンを搭載していたためパワーダウンしていることになるが、2代目「XL」シリーズでは、構成部品の素材に合成樹脂を多く使用することで車体全体の軽量化を図っていた。「XL125S」に関しては「XL125」の108kgから2kgの軽量化に成功し106kgとなっている。さらにトランスミッションは5速仕様から6速タイプに変更されており、最高出力は1馬力ダウンしていたものの、トータルバランスを考慮すると確実にパワーアップしたマシンに仕上がっていた。
足回りに関しては、サスストロークをフロント200mm、リア165mmと長めのセッティングとし、新設計の特殊ブロックパターンタイヤを装着することで悪路走破性も向上している。ホイールサイズはフロント21インチにリア18インチと先代モデル譲りのオフロードバイクフルサイズ仕様だったが、フロントフェンダーがアップマウントタイプに変更されており、よりオフロード感が強調されたデザインになっていた。
1982年に「XL」シリーズ125ccマシンの3代目となる「XL125R」が登場したことで、生産終了となった。

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解説記事更新日：2021年08月08日

原付2種クラスのオフロードモデル「XL125」がフルモデルチェンジする形で1978年に登場したのが、「XL125S」である。デビューモデルは同年10月に18.9万円で発売された。
当時のオフロードモデル「XL」シリーズは、既に販売されていた兄貴分モデル「XL250S」と本モデルの2車種ラインアップとなった。
車体は、ダイヤモンドフレームにボア・ストローク56.5mm×49.5mmの空冷4サイクルOHC単気筒エンジンL125SE型を搭載。最高出力は9,500回転で12馬力というスペックだった。ちなみに先代モデルの「XL125」と同系エンジンではあるが、従来モデルは13馬力だったので僅かにパワーダウンしている。
たた、トランスミッションは5速リターン式から6速仕様に進化している。始動方式は引き続きキックペダルのみとなる。
足回りには、フロントに200mmのストローク量を確保したテレスコピック式フォークを採用。21インチホイールに特殊ブロックパターンタイヤを装着しワイヤー式ドラムブレーキを装備する。リアはスイングアームにツインショックを組合せ18インチホイールとロッド式ドラムブレーキという仕様だ。
外観デザインは、「XL125」ではローマウントだったフロントフェンダーがアップタイプに変更されたことで、よりオフロードイメージを強調した仕上がりになっている。

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解説記事更新日：2022年03月06日

フロント200mm、リア165mmの長めのサスペンションストロークで優れた悪路走破性を兼ね備えていた125㏄オフロードモデル「XL125S」は、デビュー翌年の1979年モデルでデザイン変更のマイナーチェンジを実施。ベースカラーはレッドから変わっていないが、従来モデルでタンクとサイドカバーに採用されていたラインカラーは無くなり、シンプルな「HONDA」と「XL125S」のモデル名ロゴのみとなった。
型式はL125型からJD02型へと変更。価格は18.9万円で据え置きとなった。
メカニカル機構に変更は加えられておらず、引き続きダイヤモンド型フレームにL125SE型のOHC2バルブ空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載。最高出力は9,500回転で12馬力、最大トルクは8,000回転0.97kgmというスペックだ。
ちなみに兄貴分モデルとなる「XL250S」は、4バルブエンジンを搭載しており20馬力仕様だった。当然のことながら排気量差もあることからパワー差はあるが、「XL250S」のトランスミッションが5速リターン式だったのに対して、本モデルは6速ミッションを採用していた。それで、様々なシチュエーションでエンジンのパワーと持ち味をしっかり使い切れる仕様だったので、優れた走行フィーリングとマシンを操る楽しさを味わえるマシンに仕上がっていた。
足回りはフロントにインナー31mm径のテレスコピック式正立フォークを装備し、リアはスイングアームにツインショックを組み合わせる。タイヤサイズはフロント21インチ、リア18インチのフルサイズだ。
なお、「XL125S」は1979年モデルが最終仕様となり後にカタログ落ちとなった。後継モデルは1982年デビューの「XL125R」である。

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解説記事更新日：2022年03月08日