50ccスクーターカテゴリで主に若者ユーザーから支持を集めているホンダ「Live Dio」にユニークなバリエーションモデルが追加された。それが、1994年3月に発売された「Dio XR BAJA」である。
第30回モーターショーに参考出品したところ好評だったため市販モデルとしても展開されたという経緯になる。モデル名にも表れているようにデュアルパーパスマシン「XLR BAJA」を意識したスタイリングを採用している。原付1種のスクーターながら、フロントにはガードを装着した丸型デュアルヘッドライトを装着。ハンドルにはナックルガードも装備。タイヤはオフロード感をアピールするブロックパターンを履いている。
パワートレインはベースモデルの「Live Dio」と同じ空冷2ストローク単気筒エンジンAF18型を搭載。ボア・ストロークが39.0mm×41.4mmのユニットで、最高出力は7,000回転で6.8馬力を発揮する。足元はフロントに160mmのディスクブレーキを装備。
機能装備面では、メーターが丸型3連パネル仕様でボディ同色の大径パイプ製リアキャリアを採用している。ボディカラーはホンダのオフロードモデルのイメージカラーでもある「シャスタホワイト」をベースにブラッシュパターンのグラフィックを配することで、スクーターらしからぬ独特のオーラを放つ個性的なスタイリングに仕上げられている。
一見すると重装備で重そうにも見える車体だが、実のところ当時の「Live Dio」シリーズでは最も軽量なマシンだった。乾燥重量は「Live Dio」が68kg、「SR」は70kg、「ZX」が71kgに対して本モデル「Dio XR BAJA」は67kgに収まっていた。
インパクトのあるスタイルとカラーリングでデビューを飾った本モデルは、1996年に最初で最後のカラーチェンジを実施。ベーシックなスクーターカラーの「グリーン」が採用されてオフロードマシンのオーラは薄れたが、デュアルヘッドライトやブロックタイヤといったディテールが異色の存在感を放っていた。
この1996年モデルが最終仕様となってラインアップから外れることになった。

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解説記事更新日：2022年07月23日

1994年にホンダから新登場したDio XR Baja。
ホンダの看板スクーターであるDioをベースに同社のＸＬＲ　ＢＡＪＡをイメージしたデュアルヘッドライト、ヘッドライトガード、ナックルガード、大径パイプリアキャリアや3連メーターを採用したファンモデルで、ハンドルプロテクターにはBajaのロゴが配されていた。
足廻りは新形状のブロックパターンのタイヤを採用、前輪には直径160mmのディスクブレーキを搭載した。
ボディカラーにはブラッシュパターンを採用したシャスタホワイトを設定。
当時の新車販売価格は16.5万円(税抜)で、同年に発売されたスマートディオ(14.4万円)より約2万円高となっていた。
ちなみにBaja(バハ)はメキシコの半島を舞台にしたバハ1000というレースから取っており、パリダカールのメキシコ版のような立ち位置で人気を博したレース。
中古車の車両販売価格では、同年代のスマートディオが3〜8万円前後なのに対しバハは10〜15万円前後となっており、当時のスクーターとしては買取でも相場が高いDio XR Baja
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解説記事更新日：2022年02月24日

カラーチェンジを受けて発売された1996年モデルのDio XR Baja。
ボディカラーをグリーンに変更。また、グラフィックも変更となり落ち着いた外観となった。
新車販売価格は先代から据え置きの16.5万円(税抜)だった。
個性的な外観でカスタムベースとしての資質も高い本車。根強いファンも多かったことからオフロード向けの社外カスタムパーツも多く販売された。Dio XR Bajaはこの1996年モデルを最終型としてあっさりと生産を終了、パリダカ風の色モノ派生系モデルとしてその短いモデルライフをハンドルプロテクター付きで駆け抜けていった。
低走行で状態の良いノーマルが高額査定の基本線であるが、ジャスタホワイト（94年モデル）の良品がより高値で取引される点も付け加えておこう。
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解説記事更新日：2022年02月24日