屋根付き三輪スクーターといえば、ホンダ「ジャイロキャノピー」であろう。デリバリー系ビジネスの分野で往年の大活躍を見せているモデルだ。そのデビューは1990年12月のことだった。
モデル名に含まれている「キャノピー」とは、もともと戦闘機の操縦席を覆うルーフの名称である。「ジャイロキャノピー」は前方から運転席上方までスクリーンが延長する形状のルーフを採用しており、フロントワイパーも装備していることから雨の日でも業務に円滑にこなせる頼りがいのあるビジネスバイク。
発売当初は空冷2ストエンジンを搭載していたが、ホンダが1997年に発表したバイクエンジンの4ストローク移行計画や年々高まっていた環境対策の規制に対応するため、2008年に初のモデルチェンジを実施し、水冷4ストエンジンのインジェクション仕様へと進化した。
このモデルチェンジを機にリアボックスを装備した「ワゴンタイプ」と非装備の「デッキタイプ」という2タイプ展開から「デッキタイプ」1モデル展開に切り替わった。
足回りの構成は三輪バイクならではの特徴がある。フロントボトムリンクにリヤユニットスイングというサスペンションシステムは一般的な50ccスクーターと遜色ない仕様になっている。ただし、安全でスムーズなコーナリング性能を実現するために車体中心部近くへ「ナイトハルト機構」と呼ばれる仕組みを搭載し、トライクやサイドカーとは違い車体を倒し込んでカーブを曲がることが可能になっていた。
そして、三輪構造であるためスタンドは装備されていない。その代わりにワンタッチで操作可能なパーキングブレーキを搭載。路面が左右に傾斜していてもボディは水平に保たれるので、食品など傾けると支障が出る物品のデリバリーにありがたい仕様だ。
2008年のモデルチェンジからイヤーモデルの発表は無く継続生産が続いていたが、9年ぶりにマイナーチェンジが実施された17年モデルが現行モデルとなっている。
ロングセラーとあって08年モデル以降の相場が高く、02年モデル以前は使い込まれた故障車も多いのですが、屋根付き原付商用車のトップブランドとして値の付くモデルです。売る際の買取査定はジャイロキャノピーの価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年07月20日

初代「ジャイロキャノピー」TA02型は、ファッショナブルな三輪ビジネスバイクというキャッチコピーで登場した。デリバリー系や巡回サービスといった、新たなビジネスが大きく成長し始めていた中で新たなニーズに対応するために開発されたマシンである。
フロントカウルからライダーの上方までをスッポリ覆うような大型のスクリーン(風防)を装備することで、個性的な存在感を放つと共に雨天時でも快適な走行を可能にしていた。スクリーンは雨だけでなく走行時の風の影響も低減するように設計されていた。さらに紫外線や熱などの影響も考慮し、耐久性を確保するためのハードクリアコートが施されていた。そしてフロント部分には電動ウォッシャー付きのダブルリンク式ワイパーも装備。雨天時でも広い視界を確保することができ、安心感のある仕様になっている。
ヘッドライトはフロント左右にコンパクトタイプをデュアルで設置することで、カウルのスペースを広めに確保し、コマーシャルスペースとして利用できるようになっている。店名や事業者ロゴをアピールするために活用することで、ビジネスにおける営業ツールにできたわけだ。
パワートレインは、空冷2ストローク単気筒の49ccエンジンを搭載。最高出力は7,000回転で5.3馬力という仕様。トランスミッションは無段変速のVマチックを採用することでストップ&ゴーが多いビジネスユースにおいて滑らかでスムーズな走行性を図っていた。
1999年には平成10年排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジを実施。2002年にはカラーオーダープランを追加設定して2008年のフルモデルチェンジまで販売された。

売る際の買取査定は 1991年モデル ジャイロキャノピー の価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月16日

ファッショナブルなビジネスバイクとして1990年12月にデビューした「ジャイロキャノピー」は、1993年4月に初のマイナーチェンジを実施。
引き続き従来モデルと同様のタイプ設定で、62Lという大容量のキー付きトランクをリアにレイアウトした「ワゴンタイプ」とフラットな荷台形状を採用している「デッキタイプ」を展開。
価格は、ワゴンタイプが409,000円(税別)とデッキタイプが394,000円(税別)で両タイプとも10,000円の値上げが実施された。
両タイプ共通の変更ポイントとしては、ルーフの形状と材質が変更されて衝撃に対する強度が向上している。
メカニカルな部分では、従来同様の空冷2サイクル単気筒TA01E型エンジンを搭載しているが、最高出力は6,500回転で5.3馬力と、これまでの7,000回転より低いタイミングでピークパワーを発生するようリセッティングされている。これは、駆動系に使用しているVマチックの変速比が変更されたことも関係している。
「ジャイロキャノピー」は、ビジネスバイクという位置づけのため、使用頻度の高い低~中回転領域での出力特性をより重視したセッティングに変更したというわけである。今回の仕様変更で、燃費性能も従来のリッターあたり38.3kmから41.9kmに向上している。
また、ワゴンタイプのみの変更ポイントとして、リアトランクリッドによりスムーズな開閉操作を可能にする油圧ダンパーを新たに採用した。

買替や売る際の買取査定は、1993年式 ジャイロキャノピー の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2021年11月07日

ワイパー付きフロントスクリーンとルーフを採用することで天候の影響を最小限にとどめ、スムーズな移動を実現するビジネスバイク「ジャイロキャノピー」は、約3年ぶりにマイナーチェンジを実施、1996年9月に発売された。
1993年モデルより実装された油圧ダンパー付きの大型キー付きトランクを搭載した「ワゴンタイプ」と低床フラットな荷台で様々な積載ニーズに対応した「デッキタイプ」の2タイプ構成は引き続き継続。価格も据え置かれた。
1996年モデルでは、細部のデザイン変更が主な変更ポイントとなっている。前回のマイナーチェンジ時にルーフの形状や素材の変更が加えられ衝撃に対する強度の向上が図られていたが、今回もこのルーフの熟成が図られた。材質のさらなる変更が実施されて接触等による耐衝撃の強度がより高められている。また、従来モデルまではルーフカラーがブラックだったが、グレーに変更しワントーン明るくなった。
さらにフロントカウルとリアボックス(デッキタイプはリアサイド)に配されている「Canopy」エンブレムは、カラーリングが従来のレッドからグリーンへ変更された。
また、機関構造面での小変更も実施されている。マフラーエンドのキャップ部分は従来モデルまで溶接で固定されていたが、脱着可能タイプに変更された。2ストエンジンならではの悩みポイントであったマフラー内に蓄積するカーボン除去が容易になりメンテナンス性が向上したわけだ。
エンジンやミッション、足回りといったメカニカルな部分は変更されていない。

買替や売る際の買取査定は、1996年式 ジャイロキャノピー の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2021年10月31日

1990年の登場以来、今回で3回目のマイナーチェンジを実施。主な目的は、時を追うごとに厳しさを増していた排ガス規制に対応するためである。環境性能を向上させるための変更点としてキャブレターの最適化が図られた。また、排気管内に滞留する未燃焼ガスを燃やすためにエアインジェクションシステムを採用。マフラーには酸化触媒を内蔵し排気ガスのクリーン性能を向上させることで、平成10年の排ガス規制と騒音規制への対応を行った。エンジン本体に大きな変更は無いが、環境対策に伴う仕様変更により最高出力はマイナーチェンジ前の5.3馬力から僅かにパワーダウンし、6,500回転で5馬力という仕様になった。
点火方式は従来モデルのアナログ式CDIからデジタル式へ変更。点火制御がより繊細になり、ビジネスユースモデルならではの様々な用途に対応する出力特性を実現した。
外装デザインは、1996年のマイナーチェンジで採用されたグリーンカラーのロゴマークやグレーカラーのルーフを引き続き採用した。
今回のマイナーチェンジが2ストエンジン搭載モデルの「ジャイロキャノピー」としては、最後のメカニカル面の仕様変更となった。その後は、2002年にカラーオーダープランを追加し、次期モデルのTA03型へとフルモデルチェンジを実施した。

売る際の買取査定は2000年式 ジャイロキャノピーの価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月20日

空冷2ストロークエンジン搭載モデルの「ジャイロキャノピー」としては、最後の仕様変更となる。変更と言ってもメカニカルな仕様は変わらず、追加でカラーオーダープランが設定されたのみである。
スタンダードタイプのシャスタホワイトに加えて、ブラック、ファイティングレッド、レインボーブルー、クリッパーイエロー、クロームオレンジの追加5色を選択できた。
ボディ一体型62Lのキー付きトランクを装備したワゴンタイプは、フロントカバーとリアボックスが選択カラーになる。リアボックス非搭載のデッキタイプはフロントカバーのみが選択カラーとなる。つまりボディ全体が希望のカラーに染まるわけではなく、あくまでも車体の一部のカラーを選択できるのみということだ。フロントフェンダーやボディサイド、リアフェンダー周辺はホワイトになる。
価格はワゴンタイプの通常モデルが424,000円であったのに対してオーダープランは444,000円と30,000円高かった。デッキタイプは、通常モデルの409,000円に対してオーダープランが419,000円と10,000円高かった。
パワートレインは、1999年10月から変更された平成10年排ガス規制に対応した5馬力仕様の空冷2ストロークTA01E型エンジンを搭載している。
2002年式「ジャイロキャノピー」はTA02型の最終形となり、2008年に水冷4ストロークエンジンを搭載して平成18年排ガス規制に適合させたTA03型へモデルチェンジされるまで販売された。

売る際の買取査定は2002年式 ジャイロキャノピーの価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月20日

2代目「ジャイロキャノピー」となるTA03型は、平成18年排ガス規制に適合するためのフルモデルチェンジとして登場したマシンで、エンジンや燃料供給方式を一新した。
2ストエンジンにキャブレター仕様であった初代モデルのTA02型は、1999年にエアインジェクションシステムと触媒を採用してモデルチェンジすることで当時の排ガス規制に対応していたが、時を追うごとに厳しさを増す環境規制に対応すべくTA03型では水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒49ccエンジンに変更。最高出力は7,500回転で4.6馬力を発揮した。燃料供給方式はキャブレターからフューエルインジェクション（PGM-FI）に変更することで、環境性能の向上を図るとともにキャブレター仕様のビジネスバイクの悩みでもあった始動性の安定化にも寄与している。マフラーにはキャタライザも内蔵。燃費はリッターあたり54.5kmと、従来モデルの41.9kmから大幅に向上しており、ビジネスユースにおけるコスト削減にもつながった。
足回りは新設計のアルミホイールを履き、リアタイヤは従来モデルから2インチアップの8インチへ大径化し、トレッド幅を65mm広げた。ブレーキはフロント・リア共にTA02型より大径化することで走行安定性と制動性能の向上も図られた。
大型のスクリーン型ルーフに電動ウォッシャー付きワイパーといった特徴的なデザインは受け継がれている。ただ、先代モデルに設定されていたワゴンタイプは展開されずTA03型ではデッキタイプのみとなった。
2017年には、平成28年排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジを実施している。

売る際の買取査定は、2008年モデル ジャイロキャノピーの価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月17日

2008年に平成18年排ガス規制に対応する形でフルモデルチェンジを実施したTA03型「ジャイロキャノピー」は、時を追うごとに厳しさを増しているさらなる環境規制に対応すべくモデルチェンジを行った。
ローラーロッカーアームを採用して低フリクションを実現している水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒エンジンTA03E型を引き続き採用。PGM-FIによる燃料供給とデュアルコアキャタライザの搭載による環境対策に加えて、燃料蒸発ガス抑制装置と排ガス異常を検知するための診断装置を新たに装着することで平成28年排ガス規制に対応した。
機能面の向上として、リアフェンダーの左側に開閉式の点検窓を配置しエンジンオイルのメンテナンス性が向上している。オイルのレベルゲージも長くなった。
TA03型へモデルチェンジするタイミングでワゴンタイプはカタログ落ちとなりデッキタイプのみの展開となっていたが、今回のモデルチェンジでもその流れは引き継がれた。デリバリー系のビジネスではリアボックスの形状や仕様の理想形は業態によって異なるため、多くの事業者は、デッキタイプに後付けの社外ボックスを使用していることが多かった。特にフードデリバリー業界においては、扱う食品のタイプによってボックスの開閉スタイルや内部構造により使いやすさが大きく左右されるためである。
TA03型「ジャイロキャノピー」は、同時モデルチェンジされた「ジャイロX」と共に配達系ビジネスバイクとして引き続き多くの事業者に愛用されている。

売る際の買取査定は、2017年モデル ジャイロキャノピーの価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月26日

初代「ジャイロキャノピー」TA02型は、ファッショナブルな三輪ビジネスバイクというキャッチコピーで登場した。デリバリー系や巡回サービスといった、新たなビジネスが大きく成長し始めていた中で新たなニーズに対応するために開発されたマシンである。
フロントカウルからライダーの上方までをスッポリ覆うような大型のスクリーン(風防)を装備することで、個性的な存在感を放つと共に雨天時でも快適な走行を可能にしていた。スクリーンは雨だけでなく走行時の風の影響も低減するように設計されていた。さらに紫外線や熱などの影響も考慮し、耐久性を確保するためのハードクリアコートが施されていた。そしてフロント部分には電動ウォッシャー付きのダブルリンク式ワイパーも装備。雨天時でも広い視界を確保することができ、安心感のある仕様になっている。
ヘッドライトはフロント左右にコンパクトタイプをデュアルで設置することで、カウルのスペースを広めに確保し、コマーシャルスペースとして利用できるようになっている。店名や事業者ロゴをアピールするために活用することで、ビジネスにおける営業ツールにできたわけだ。
パワートレインは、空冷2ストローク単気筒の49ccエンジンを搭載。最高出力は7,000回転で5.3馬力という仕様。トランスミッションは無段変速のVマチックを採用することでストップ&ゴーが多いビジネスユースにおいて滑らかでスムーズな走行性を図っていた。
1999年には平成10年排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジを実施。2002年にはカラーオーダープランを追加設定して2008年のフルモデルチェンジまで販売された。

売る際の買取査定は TA02型 ジャイロキャノピー の価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年11月07日

2代目「ジャイロキャノピー」となるTA03型は、平成18年排ガス規制に適合するためのフルモデルチェンジとして登場したマシンで、エンジンや燃料供給方式を一新した。
2ストエンジンにキャブレター仕様であった初代モデルのTA02型は、1999年にエアインジェクションシステムと触媒を採用してモデルチェンジすることで当時の排ガス規制に対応していたが、時を追うごとに厳しさを増す環境規制に対応すべくTA03型では水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒49ccエンジンに変更。最高出力は7,500回転で4.6馬力を発揮した。燃料供給方式はキャブレターからフューエルインジェクション（PGM-FI）に変更することで、環境性能の向上を図るとともにキャブレター仕様のビジネスバイクの悩みでもあった始動性の安定化にも寄与している。マフラーにはキャタライザも内蔵。燃費はリッターあたり54.5kmと、従来モデルの41.9kmから大幅に向上しており、ビジネスユースにおけるコスト削減にもつながった。
足回りは新設計のアルミホイールを履き、リアタイヤは従来モデルから2インチアップの8インチへ大径化し、トレッド幅を65mm広げた。ブレーキはフロント・リア共にTA02型より大径化することで走行安定性と制動性能の向上も図られた。
大型のスクリーン型ルーフに電動ウォッシャー付きワイパーといった特徴的なデザインは受け継がれている。ただ、先代モデルに設定されていたワゴンタイプは展開されずTA03型ではデッキタイプのみとなった。
2017年には、平成28年排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジを実施している。

売る際の買取査定は、TA03型 ジャイロキャノピーの価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年11月07日