「大型クラスとは思えない扱い易さ」をコンセプトに1971年にデビューしたホンダの直列4気筒CBシリーズ第2弾が、「CB500Four」だ。その登場から3年が経過した1974年2月にフルモデルチェンジマシンとして発売されたのが、本モデル「CB550Four」である。
車体はダブルクレードル型フレームにOHC空冷4ストローク直列4気筒エンジンをマウント。ボア・ストロークは従来モデルの56.0mm×50.6mmから58.5mm×50.6mmへボアアップした544㏄ユニットである。最高出力は8,500回転で50馬力を発揮。最大トルクは7,500回転で4.4kgfmというスペックだった。トランスミッションは5速リターン式で、エンジン始動方式はセルフスターターとキックペダルの併用仕様。
マフラーは左右それぞれ2本出しの4本仕様。足回りは、フロントのテレスコピック正立フォークに19インチスポークホイールを組合せシングルディスクブレーキを装備。リアはスイングアームにツインショックをセットし1インチホイールとドラムブレーキという仕様だった。
当時の「CB」シリーズの大型クラスには、69年発売の元祖CB「CB750 Four」が販売されていたが当時の国内道路事情に対してオーバースペックで大きすぎると感じるライダーも少なくなかった。そこで、弟分モデルに当たる「CB550Four」が登場したことで、扱いやすく気軽に乗れるマシンという魅力があった。
実用性装備面では、燃料タンクキャップはキー付きタイプを採用しておりフットレストは可倒式。安全装備面ではウィンカーブザーを搭載することで方向指示器の出し忘れ抑止効果を高めている。またニュートラル・セーフティスターターを採用することでニュートラルギア以外のポジションではセルモーターが作動せず、飛び出しリスクを軽減している。
デビュー翌年には、マフラーを4in1仕様に変更した「CB550FourⅡ」を展開、そして、77年には兄貴分モデルの「CB750Four-K」に採用されたメガホン形状の4本出しマフラーを装着した「CB550Four-K」へアップデートされた。
その後は、1979年に「CB650」がデビューするタイミングで生産終了となった。

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解説記事更新日：2022年05月20日

CB550Fourは、1974年に国内および輸出向けに発売されました。
CB500Fourをボアアップしたモデルで、リアタイヤリム幅増加、メーター類とバックミラーの大型化、燃料タンクキャップをキー開閉式に変更などの変更が行われています
外観で最も特徴的なのはマフラーで、末端で一度絞り、再び細く続く形はあまり例がありません。500のキャッチコピー「静かなる男のための」は1970年代の話で、今となっては野太く、豪快な排気音です。
1974年とは二輪免許制度が改正される前年にあたり、650、550、500という排気量は『ナナハンは大きすぎる、でも大型に乗りたい』というライダーから一定の需要がありました。
今も、「ごんごー（550の意味）」と呼ばれ、旧車ファンには根強い人気があります。
CB550Fourにファンが一番求めるのは、今となっては数少ない4本マフラーです。したがってノーマルマフラーが装着されている車両が最も査定額が高いです。そしてオリジナルカラーリングの《緑：キャンディジェードグリーン》《キャンディガーネットブラウン》《キャンディゴールドフレークグリーン》であれば、高い買取額が期待できます。

解説記事更新日：2021年10月08日

CB550FourⅡは、1975年に発売されました。
当時のホンダは4気筒のマフラーを4in1とするカフェレーサースタイルを進めており、CB550FOURⅡも、CB750FⅡやCB400fourと同様に4in1マフラーが装着されています。
このマフラーは、見た目の迫力や排気音量は4本マフラーに劣りますが、軽量化と排気音静粛化、排気効率化に効果があります。
他には、エアクリーナーにインテークダクトを設置、サイドスタンド自動収納機構とバンクセンサーを装備しています。
全体の印象は、17リットルでスリムになったタンクの形もあって、CB400FOURに非常によく似ています。
販売台数はあまり伸びなかったため、CB550FOURⅡは現在の台数も少ないです。
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解説記事更新日：2021年10月08日

CB550Four-Kは、1977年に発売されました。
前年には上位車種のCB750FourがCB750Four-K（K7）となり、そのマフラーと同等のメガホンタイプの綺麗な4本マフラーが装着されました。
カラーリングは、黒のタンクに赤とゴールドのストライプで、CB750FourのK7に似たグラフィックです。
4本マフラーやタンクデザインなど、洗練されたスタイリングにはなりましたが、排気音は非常に静かになり（静かすぎるほど）、全体的に落ち着いた雰囲気が漂います。
同時にフロントフォークをインナーチューブに変更、ラバーブーツは廃止されました。フロント周りが軽快になり、リアが重厚になった感じです。
現在、CB550FOUR-Kの人気は74年型のCB550FOURほどではありませんが、旧車プレミアムは付いています。
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解説記事更新日：2021年10月08日