XL700V TRANSALP【2008～12年】毎週更新の買取査定相場

未舗装路から高速ロングツーリングまで様々な走行シチュエーションでの快適なライディング性能を追求するホンダのデュアルパーパス「トランザルプ」。
1986年に登場した「XL600V」に始まり、2000年には排気量アップした「XL650V」に世代交代を実施。そして歴代3代目マシンとなる本モデルが2007年のヨーロッパモーターショー「パリサロン」でお披露目された。それが「XL700V トランザルプ」である。
車体はアルミ製のトレリスフレームを採用しておりパワートレインにはSOHC4バルブの水冷52度Vツインエンジンを搭載。ボア・ストロークが、81mm×66mmのショートストローク仕様の680㏄エンジンとなる。新型シリンダーヘッドを採用して先代モデル「XL650V」の3バルブから4バルブへアップグレード。最高出力は、7,750回転で59.1馬力を発揮。最大トルクは5,500回転60Nmというスペック。
燃料供給方式は従来のキャブレター仕様ら40mm径のスロットルボディを採用したフューエルインジェクションへ変更された。シーズンを問わず安定した始動性能を得ることで、過酷な環境下でも安心して乗れるマシンへと進化している。環境性能に関してはEURO3に適合する。トランスミッションは5速リターン式となる。
足回りは、フロントにインナーチューブが41mm径のテレスコピックフォークを装備。そこに組み合わせるホイールは、従来モデルの21インチから小径化した19インチのワイヤースポークタイプ。ブレーキは256mmのダブルディスクに2ピストンキャリパーを組合せる。リアはプロリンク式サスペンションに17インチホイールを組み合わせる。ブレーキは、240mmディスクとシングルピストンキャリパーという構造。また、フロントとリアを制御するコンバインドABSを搭載するグレードもラインアップされた。
スタイリング面では、新たに丸型形状のヘッドライトを採用してシュラウドや外装パーツを曲線的なデザインにすることでスタイリッシュかつオフロード感のあるイメージに仕上がっている。
ライバルモデルとしては、海外メーカーとなるがBMWモトラッドの「F650GS」が比較対象になるだろう。2000年から650ccの単気筒エンジンでラインアップされてきたが、本モデルが登場した2008年のタイミングで798㏄のパラレルツインエンジンへアップデートされたデュアルパーパスモデルだ。199kgの軽量な車体に搭載するニューエンジンは、7,000回転で71馬力を発揮。最大トルクは4,500回転で75Nmに達する。足つき性に関しては、本モデルのシート高が841mmに対して、「F650GS」は820mm。ローシート仕様はさらに低い790mmとなる。フロントフェイスが異形2灯式ヘッドライトで好みが分かれるだろうが、パワーと扱いやすさのどちらをとっても「F650GS」が有利となるだろう。
なおデビュー以降の「XL700V トランザルプ」は大きな仕様変更を受けることなく2012年モデルまで展開されて生産終了に至った。
ちなみに2023年モデルで、754ccのパラレルツインエンジンを搭載した「XL750 トランザルプ」が発売された。

買替や売る際の買取査定は、2008~12年式 XL700V トランザルプの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2023年03月27日