NINJA300 (ニンジャ)【2012年～】毎週更新の買取査定相場

カワサキのパラレルツインエンジンを搭載するフルカウルスポーツ「Ninja250R」がフルモデルチェンジを実施して2代目モデルの「Ninja250」へ世代交代を果たしたのと時を同じくして展開されたのが、本モデル「Ninja300」である。
日本国内向けの正規導入は無く、デビュー時はヨーロッパやオーストラリア、カナダに向けて展開されたが、後にブラジルやタイ・インドなどにも導入され、ターゲットを新興国にシフトしていった。車体の基本コンポーネントは「Ninja250」と共用している。
高張力鋼管製のセミダブルクレードルに搭載するパワーユニットは、DOHC4バルブの水冷4ストローク並列2気筒エンジン。ボア・ストロークが62.0mm×49.0mmの296ccユニットで、最高出力は11,000回転39馬力というスペック。最大トルクは10,000回転で27Nmを発揮。ちなみにベースモデルの「Ninja250」のエンジンは、ボア・ストロークが62.0mm×41.2mmだったので、本モデルはストロークアップで排気量を拡大したエンジンを採用したことになる。トランスミッションは6速仕様だが、この駆動系統に「Ninja250」とは大きく異なる特徴がある。それは、アシスト&スリッパークラッチを採用していることだ。この追加装備によりクラッチのレバー操作は軽くなり、急なシフトダウンを余儀なくされるシチュエーションでもリアのホッピングやスリップを抑制することができるので、安全面でも心強い。
足回りは、フロントのインナーチューブが37mm径のテレスコピック正立フォークを装備して17インチタイヤと290mmのペタルディスクブレーキをセット。リアはスイングアームにプリロード5段調整式のボトムリンクユニトラック式サスを組み合わせる。ホイールサイズはフロントと同径の17インチに220mmのペタルディスクブレーキという仕様。ABSはタイプ別設定で展開された。
ライバルモデルとしては、後発マシンとなるが2015年に発売されたヤマハ「YZF-R3」が比較対象になるだろう。本モデルより5kg軽い169kgの車体に42馬力仕様の320ccパラレルツインを搭載する軽量ハイパワーなマシンだった。
なおデビュー以降の「Ninja300」は、カラーチェンジや「KRT エディション」の展開などを経ながら海外マーケットでラインアップを続けている。因みに登場2012年モデルはカナダ市場においては5,499カナダドル（当時1 CND＝83JPY換算で約45万円）で販売されたが、2022年モデルはインド市場で3,400インドルピー（1 INR＝1.6JPY換算で約54万円）で販売されている。

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解説記事更新日：2022年12月28日