トライアンフは、1200㏄水冷バーチカルツインを搭載するデュアルパーパスマシンを2019年モデルに展開した。このニューモデルは、エントリークラスの「スクランブラー 1200XC」と、オフロード性能を高めた本機「スクランブラー 1200XE」という2マシン構成でデビュー。日本仕様は、2019年3月に導入された。

車体は鋼管製のスチールクレードル型フレームを採用する。そこにSOHC4バルブ水冷バーチカルツインエンジンを搭載。ボア・ストロークが97.6mm×80mmの1,200㏄ユニットは、「ボンネビル T120」と同系だが、本機のエンジンは、オフロード志向のマシンということで、専用チューニング仕様となる。スペックは、7,400回転で90馬力の最高出力を発生する。最大トルクは僅か3、950回転でピークの110Nmに到達する。
ライドバイワイヤで電子化されたスロットル、「ロード」・「レイン」・「スポーツ」・「ライダー」・「オフロード」・「オフロードプロ」の5モードから出力特性を選択できる。
ちなみにベーシックグレードの「1200XC」は、「オフロードプロ」のメニューは実装されていなかった。
トランスミッションは6速仕様で、トルクアシスト付きクラッチが採用されているので、軽い操作感で扱いやすい。

足回りは、フロントに250mmのトラベル量を確保するショーワ製47mmフルアジャスタブル倒立フォークを装備。そこに21インチのアルミリムワイヤースポークホイールをセットする。ブレーキは320mmダブルディスク&ブレンボ4ピストンM50ラジアルマウントキャリパーを組合せる。
リヤはスイングアームにフロントと同様に250mmトラベルのオーリンズ製フルアジャスタブルピギーバックツインショックを採用。ホイールサイズは17インチで255mmシングルディスク&ブレンボキャリパーという構成。安全面の電子制御システムには、IMUを介するコーナリングABSとコーナリングトラクションコントロールが標準装備として採用されていた。

ライバルモデルとしては、BMWモトラッドが既に2017年から展開していた「R nineT スクランブラー」が台頭する。エンジンは、メーカー伝統の空油冷式DOHC4バルブ水平対向エンジン。排気量1,169ccユニットは、7,550回転110馬力というスペック。最大トルクは、6,000回転で116Nmを発生する。エンジンスペックのみで勝負すれば「R nineT スクランブラー」が格上だが、足元はキャストホイールにオンロードタイヤを組み合わせていた。それで、未舗装路での走破性は本機が優れているだろう。

なおデビュー以降の「スクランブラー 1200XE」は、2021年に最初のマイナーチェンジを受けてユーロ5へ適合。その後もカラーチェンジや仕様変更を受けながらラインアップされている。
ちなみに2024年には、新たなエントリークラスとして「スクランブラー 1200X」も展開された。

買替や売る際の買取査定は、2019年~現行 スクランブラー 1200XEの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年06月30日

ナックルガードやブロックタイヤを装備してベースモデルよりもオフロード志向を強めたトライアンフのニューモデル「スクランブラー 1200XE」は、デビューモデルの2019年モデルが同年3月に日本へ導入された。設定されたカラーバリエーションと価格は以下の通り。

・「コバルトブルー×ジェットブラック」　217万4,100円(税込)
・「フュージョンホワイト×ブルックランズグリーン」　217万4,100円(税込)

オンロードでの快適性も考慮して設計された「スクランブラー 1200XC」とはコンセプトが異なり、オフロード性能を重視する本機は、サスペンションストロークがベースモデルより前後共に50mmロングとなる。そのためシート高も870mmで、「1200XC」より30mm高くなっている。
エンジンは、専用セッティングが施されたOHC4バルブの水冷パラレルツインとなる。ひと目でトライアンフと分かる垂直シリンダーのバーチカルツインユニットだ。最高出力は7,400回転90馬力というスペックで登場した。最大トルクは僅か3,950回転で110Nmを発生する。走行モード選択機能には、ベーシックグレードには採用されていない「オフロードプロ」メニューも用意された。

走行性能面だけでなく機能装備面も充実している。クルーズコントロールやUSB電源ソケット、グリップヒーター、さらにはモーターサイクル内蔵型のアクションカメラ「Go Pro制御システムまで実装されていた。

買替や売る際の買取査定は、2019年 スクランブラー 1200XEの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年06月30日

トライアンフ伝統の1,200㏄バーチカルツインを搭載するオフロードマシン「スクランブラー 1200XE」だが、デビュー2年目を迎える2020年式では特別仕様の限定モデルが用意された。全世界で250台の限定生産となる「スクランブラー 1200 ボンド エディション」だ。ベースとなっているのは本機「スクランブラー 1200XE」で、アクション映画「007 ノータイム・トゥ・ダイ」でトライアンフのマシンが使用されることを記念して用意されたスペシャルなマシン。特徴的なディテールは以下の通り。

・「007」ロゴ入りエキゾーストカバー
・ロゴ入り本革シート
・専用ディスプレイスタートアップ画面
・ブラック仕上げフロントフォーク
・ゴールドアクセント仕様エンジンバッジ
・ブラックパウダーコート仕上げスイングアーム
・専用ボディカラーなど

メカニカル機構は、既存モデルと同じで主要諸元も変わらない。
ブラックアウトされた1200㏄の水冷並列2気筒ユニットは、7,400回転で90馬力を発生する。最大トルクは3,950回転110Nmというスペック。エキゾーストパイプは、ブラッシュ仕上げの2into2レイアウトで、Arrowツインサイレンサーにはカーボン製のエンドキャップが装着される。
この限定モデル「スクランブラー 1200 ボンド エディション」は、日本向けに20台が導入されて259万円(税込)で販売された。

なお通常カラーの「コバルトブルー×ジェットブラック」と「フュージョンホワイト×ブルックランズグリーン」も前年からキャリーオーバーでラインアップされていた。

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解説記事更新日：2024年06月30日

前年には、映画「007」とのスペシャルコラボレーションマシン「スクランブラー1200 ボンド　エディション」を展開した本機「スクランブラー 1200 XE」だが、2021年式ではデビュー以降、初となるマイナーチェンジが行われてマシンの完成度が高められた。実施されたアップデートの内容は以下の通り。

・ユーロ5適合
・エキゾーストシステム仕様変更
・カラーチェンジ
・限定モデル設定

このタイミングで仕様変更が行われたのは、エンジンの環境性能を高めてモデルライフを延長することだった。1,200㏄の水冷バーチカルツインとエキゾーストシステムは、最適化が施されることで欧州の排ガス規制ユーロ5に適合。環境性能の向上を実現しつつもスペックダウンは免れることができた。最高出力は7,250回転90馬力、最大トルクは4,500回転110Nmという仕様。従来モデルよりもピークに到達するエンジン回転数が僅かに変化したのみだった。

スタイリング面では、これまで2タイプ構成だったカラーリングが3タイプへ増強された。限定モデルを含むと2021年式は以下のトータル4バリエーションでラインアップ。

・新色「サファイアブラック」　205万6,400円(税込)
・新色「マットカーキグリーン×マットジェットブラック」　209.6万円(税込)
・継続「コバルトブルー×ジェットブラック」　209.6万円(税込)
・限定「コンペティショングリーン」　219万6,400円(税込)

前年から継続となったのはブルー×ブラックのみで、他はすべてニューカラーとなる。限定モデルとして展開されたのは、ハリウッド俳優「スティーブ・マックイーン」が映画「大脱走」で乗っていた「TR6」をモチーフにしたモデル。「Steve McQeen Edition」と名付けられたマシンのカラーには「コンペティショングリーン」を採用。こちらは世界1,000台の限定生産となっていた。

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解説記事更新日：2024年06月30日

前年にデビュー以降、初となるマイナーチェンジが行われた「スクランブラー 1200」シリーズは、パワーユニットがユーロ5に適合して環境性能が向上。オフロード志向の上級グレードとなる本機「スクランブラー 1200 XE」の2022年式は、キャリーオーバーで継続となるが、2021年に引き続き特別仕様が設定された。展開されたカラーラインアップは以下のとおり。

・継続「サファイアブラック」　
・継続「マットカーキグリーン×マットジェットブラック」　
・継続「コバルトブルー×ジェットブラック」
・限定「バハオレンジ×シルバーアイス」

今期の限定モデルとして登場したのは、「ゴールドラインエディション」だった。
燃料タンクには、シルバーとオレンジをベースにホワイトのストライプとゴールドライアンが配される専用カラー。この特別カラーは、残念ながら日本市場には導入されなかった。北米向けは16,500USドルで、ベーシックカラーより1,100ドル高い価格で販売されていた。
ちなみに弟分モデルに当たるベースグレードの「スクランブラー 1200XC」は、日本向けにも「ゴールドラインエディション」が導入されて、こちらは「カーニバルレッド×ストームグレー」のカラーで202万8,500円(税込)だった。

メカニカルの変更は無いので、エンジンスペックも前年通り。垂直シリンダーが存在感を放つ270度クランクの1,200㏄パワーユニットは、7,250回転90馬力というスペック。最大トルクは4,500回転で110Nmに到達する。ライディングモードは6タイプ用意されているので、好みや走行シーンに応じて調整することでマシンのポテンシャルを最大限に引き出せるだろう。

買替や売る際の買取査定は、2022年 スクランブラー 1200XEの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年06月30日

ロングストロークのサスペンションにセミブロックパターンタイヤ、アップマウントのデュアル出しマフラーで本格的なオフロードスタイルを創り上げる「スクランブラー 1200XE」は、2023年式で2年ぶりのカラーチェンジが行われた。そして特別カラーが今期も用意されている。「クロームエディション」と名付けられた限定モデルで、この特別仕様を含めて2023年モデルに設定されたカラーバリエーションは以下の通り。

・新色「カーニバルレッド×ジェットブラック」
・継続「サファイアブラック」
・継続「マットカーキグリーン×マットジェットブラック」
・限定「クローム×ブルックランズグリーン」

通常カラーは、デビュー時から設定されていた「コバルトブルー」が廃止となって、新たに「カーニバルレッド」が加わった。そして「クロームエディション」で用意されたのは、クローム仕上げのタンクにグリーンのストライプを配した専用カラーでブリティッシュスタイルを演出する限定仕様。ちなみにこの「クロームエディション」は、2023年ラインアップのうち10モデルに設定されていたが、日本向けに導入されたのは7マシンのみで、本機は含まれていなかった。北米向け価格は16,645USドルで、通常カラーの800ドル高で販売された。

カラーリング変更の他に変更ポイントは無いので、主要諸元は前年通り。
マシンの心臓部は、1,200㏄の水冷バーチカルツインエンジン。7,750回転で90馬力の最高出力を発生し、最大トルクは4,500回転110Nmというスペック。切り替え式コーナリングABS、トラクションコントロールに6メニューのライディングモード選択機能で、ライダーの好みに応じた出力特性に設定可能だ。
さらに実用装備として、キーレスシステムやクルーズコントロール、USB電源、TFT液晶マルチファンクションメーターも備わっているので、ちょっとした長距離移動も快適に楽しめるだろう。

買替や売る際の買取査定は、2023年 スクランブラー 1200XEの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年06月30日

2024年の「スクランブラー 1200」シリーズは、これまでの「1200XC」に変わってあらたなエントリーマシンとして「1200X」が日本向けに導入された。大きな特徴は、既存モデルより20mm低い820mmというシート高で、さらにオプションのローシートを装着することで795mmまでダウンすることが可能となっていた。新体制でスタートとなった2024年モデルだが、上級グレードにポジショニングする本機「スクランブラー 1200XE」は、カラーチェンジを実施。新たに「マットサンダーストーム×マットジェットブラック」が追加されて2023年7月に219万3,600円(税込)で発売された。
しかし、その後2024年1月にマイナーチェンジが行われて、いくつかのアップデートが実施された。主な内容は以下の通り。

・エンジン仕様変更
・フロントサスペンション変更
・フロントブレーキ仕様変更
・LEDウィンカー採用
・カラーチェンジ

パワーユニットは1,297ccのOHC4バルブ水冷パラレルツインで変更は無いが、90馬力の最高出力に到達するタイミングがやや低回転側にシフトして従来の7,250rpmから7,000rpmとなった。最大トルクも同様で、4,500回転110Nmから4,250回転110Nmへ変化している。
足回りは、新たにマルゾッキ製の45mmフルアジャスタブル倒立フォークをフロントにセット。ブレーキキャリパーは、ブレンボの最新豪華モデル「Stylema」ラジアルマウントモノブロックタイプヘアップグレードされた。
そして早くもカラーチェンジが行われて、当初2024年モデルとして設定された「マットサンダーストーム×マットジェットブラック」はラインアップから外れ、以下の3タイプで継続。

・継続「サファイアブラック」　208.8万円(税込)
・新色「ファントムストームブラックグレー」　212万7,600円(税込)
・新色「バハオレンジ×ファントムブラック」　212万7,600円(税込)

なおカラーチェンジと同時にタンクグラフィックもデザインがリニューアルされていた。

買替や売る際の買取査定は、2024年 スクランブラー 1200XEの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年06月30日