1980年代初頭にヤマハがシリーズ展開した2ストスポーツ「RZ」シリーズで最小排気量モデルとなるのが、「RZ50」である。発売は1981年6月のことだった。
ダブルクレードルフレームにピストンリードバルブの水冷2ストローク単気筒49ccエンジンを搭載。最高出力は9,000回転で7.2馬力を発揮。トランスミッションは6段リターン式を採用。ホイールは18インチを採用したフルサイズの車体で、当時の原付バイクとしては本格的なスペックだったこともあり、ミニバイクレース参戦用のベースモデルとして人気を集めた。
ライバルモデルとしては、カワサキの50ccスポーツバイク第1弾モデル「AR50」が同年に発売されており人気争いを繰り広げていた。ちなみに最高出力は同じだったが「AR50」が本モデルより軽量だった。
デビュー時は兄貴分の「RZ250」や「RZ350」と同様にカウルレスのスタイルで登場したが、1985年にはマイナーチェンジを実施した際にフロントアッパーカウルとアンダーカウルを装着した。ただ、このタイミングで1983年9月以降に生産さるバイクに適用された最高速度60キロ規制に適合するためにリミッターが装着されることになった。しかしながら、最高出力は9,000回転7.2馬力とうスペックを引き継いでいた。その後は、1990年にフルカウルスポーツ「TZR」シリーズの50ccモデル「TZR50」に引き継ぐ形で、一旦カタログ落ちとなった。
それでも1998年には、再び「RZ50」の名称を採用したノンカウルネイキッドモデルRA01J型となって復活を遂げた。初代モデルと同じく水冷2ストロークの7.2馬力エンジンを搭載していたが、スタイリングは往年の「RZ」シリーズというよりは、さらに歴史をさかのぼること空冷エンジン時代の「RD」シリーズを思い起こさるデザインを採用していた。パワーユニットや電装系統といった各部は最新技術によって設計変更が加えられているので、初代モデルと2代目では同じモデル名だが全く違ったマシンと言っても過言ではないだろう。
その後は、カラーチェンジを行い排ガス規制の壁に阻まれ2007年で販売終了となっている。ちなみに2代目「RZ50」が国産2ストスポーツバイクの最終モデルである。

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解説記事更新日：2021年10月06日

1981年6月に発売された初期モデルのRZ50。
兄弟車にはレーサーレプリカブームの火付け役とも言えるRZ250やナナハンキラーと呼ばれたRZ350をもつ名門の末弟として鳴り物入りで登場した本車。
エンジンにはゼロハン初となるは水冷2スト並列2気筒を採用し最高出力はメーカー規制値いっぱいの7.2PS、燃費は80km/Lとなっていた。
フルサイズボディに前後18インチのホイールが見せる大柄なシルエットに当時最新の装備を搭載、1983年の最高時速60km制限が入りリミッターが搭載されるまでは時速70kmは軽く振り切るスーパーゼロハンとして人気を誇った。
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解説記事更新日：2021年06月07日

香港での発売に合わせて増産された1982年モデル。1981年には日本と南アフリカでの販売だったが、1982年になり新たに香港へ輸出を行った。性能、カラーリング等の変更は無し。
ピストンリードバルブの水冷エンジン、6速ミッション、モノクロスサスなど、当時最新鋭の装備を施された本車。特にヤマハらしいイタリックタイプのキャストホイールは、兄弟車であるRZ250やRZ350、に加えXJ750E・XJ400スペシャルなどのヒット商品にも採用され、同社のイメージを強めている。
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解説記事更新日：2021年06月07日

2000年2月に’99年の国内排ガス規制に対応して発売された’00年モデルのRZ50。
新たにエアインダクションシステムとキャタリストチューブを搭載。排ガス規制に対応したことで型式を先代のRZ01J→RZ02Jに変更され、最高出力は従来からの7.2PSを保ちながら燃費を57km/L→62km/Lに向上した。
膝が当たる部分を凹ませたロングタンクや、外装の変更はなく、カラーリングにはラジカルホワイト、ディープパープリッシュブルーメタリックＣの2色を設定。グラフィックはクラシックなヤマハ車らしいストロボパターンが映えるデザインとなった。
新車販売価格は26.9万円で先代モデルから2万円高になっている。
ちなみに、このストロボパターンについてはヤマハではない別の会社に商標登録を取得され、現在ヤマハでは新車に採用することができなくなったということ。
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解説記事更新日：2021年06月07日

2005年9月にカラーチェンジを行い発売された最終型のRZ50。
カラーバリエーションには新たにフェンダーやフロントフォークケースなどをブラックアウトしたヤマハブラックを新色として追加。既存色のディープパープリッシュブルーメタリックＣは新たにブロックパターンを配して設定された。
新車販売価格は27.1万円だった。
環境問題から各メーカーが 4ストエンジンを採用していく中、ヤマハの意地であるかの如く2ストを貫いた本車。しかしながら平成18年の国内排ガス規制に対応することはなく本モデルを最終型として生産終了となっている。
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解説記事更新日：2021年06月07日

1981年6月に発売された初期モデルのRZ50。
エンジンにはゼロハン初となる水冷2ストロークを採用し、最高出力はメーカー規制値限界の7.2PS、燃費は80km/L。フルサイズボディに前後18インチのホイールが見せる大柄なシルエットにモノクロスサスペンションやキャストホイール、6速ミッションなど当時としてはレーサー顔負けの最新鋭装備を搭載、レーサーレプリカブーム初期に絶大な人気を誇ったRZ250やナナハンキラーと呼ばれたRZ350を持つRZシリーズの末弟として堂々と登場した。
すると、RZ50の登場に続きカワサキ初のゼロハンであるAR50が登場、次いでホンダからはプロリンクサスペンションに加えフロント油圧ディスクブレーキにはデュアルピストンキャリパーを搭載したこれまた豪華なMBX50が投入される。それを迎え撃つべくスズキからはアルミ風のクラス初の高張力角形鋼管ダブルクレードルフレームにハーフカウルを採用、6速ミッションにアンチノーズダイブ機構を採用したRG50γが発売。最高出力は全車メーター規制値の7.2PSとなっており、峠ではアマチュア達がアツい戦いを繰り広げた。
原付免許、普通自動車免許で運転できたため、レーサー気分を味わいタオル多くのユーザーに愛された一台だ。
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解説記事更新日：2021年06月07日

1985年にフルモデルチェンジを受けて発売された1HK型RZ50。
新たにアッパーカウルとアンダーカウルを標準装備し、グラフィックを変更、カラーバリエーションはクリーンホワイト×チャッピーレッド×クリーンホワイト×サンライズレッド、クリーンホワイト×スペースブルーの2色を設定。
先代から型式は変更されたがこの1HK型も初代と呼ばれ搭載された水冷2ストロークピストンリードバルブエンジンは以降DT50(17W)やTDR50(3FY)、TZR50(3TU)に継承されている。
80年台後半、レーサーレプリカブームはフルカウルが定番になり、フルカウル化されることのなかった初代RZ50はこの’85年モデルを最終型として一旦生産を終了。‘98年にネイキッド風になった2代目が発売されるまでは後継モデルとしてフルカウルを装着したTZR50がヤマハの50ccフラッグシップとなった。
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解説記事更新日：2021年06月07日

1998年6月に発売されたRZ01J型 ‘98年モデルのRZ50。
先代の1HK型が’90年頃に生産終了となってから約7年ぶりの復活となったRZ50。エンジンにはTZR50R(4EU)と同型の水冷２ストローククランク室リードバルブを搭載、フレームはオフロードモデルであるDT50から継承している。
レーサーレプリカブームは80年代に比べると下火になり、取って代わって現れたのがネイキッドブーム。中でもレトロ風なものが流行っており、RZ50は1970年代の市販レーサーTZを彷彿とさせるネイキッドフォルムに、大容量10リットルのロングタンクが目を惹くポイントだ。
カラーバリエーションにはラジカルホワイト、ヤマハブラックの2色を設定。
新車販売価格は24.9万円だった。
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解説記事更新日：2021年06月07日

2000年2月に’99年の国内排ガス規制に対応して発売されたRZ02J型 RZ50。
エアインダクションシステムとキャタリストチューブを新たにマフラーに内蔵し、‘99年の国内排ガス規制に対応。それに伴い型式が先代のRZ01J→RZ02Jに変更、同時に最高出力は従来からの7.2PSを保ちながら燃費を57km/L→62km/Lに向上している。
‘05年9月には最終型としてヤマハブラックを追加して生産を終了。フルサイズの50ccマニュアル車として、国内では最後の存在となっていた。(以降もフルサイズの兄弟車であるTRZ50は欧州向けに継続して販売)また、ヤマハ日本で最後の市販2ストロークモデルの1つにもなっており、ある意味貴重な車両であり相場も高い。
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解説記事更新日：2021年06月07日