XVZ1300TF ロイヤルスター ベンチャー【1999～2013年】毎週更新の買取査定相場

北米向けに展開していたヤマハのアメリカンクルーザーで1990年代後半当時、頂点モデルとして君臨していたのが「XVZ1300ロイヤルスター」だ。日本国内仕様は1996年にデビューし2000年モデルまで展開されていた。
ロングツアラーユースを想定したマシンだったが、さらに長距離クルージング時の快適性を進化させたモデルが「XVZ1300 ロイヤルスターベンチャー」である。
車体は高剛性のダブルクレードルフレームを採用。パワーユニットは「ロイヤルスター」譲りのDOHC4バルブ水冷4ストロークV型4気筒エンジンを搭載。1294㏄で最高出力は6,000回転で98馬力を発揮。最大トルクは4,750回転で12.3kgfmというスペック。ちなみに「ロイヤルスター」は5,000回転75馬力という仕様だったが、これは、キャブレター口径が28mmから32mmに大径化されていることとエアクリーナーの容量アップが施さていることなどが関係している。このエンジンはフレームにリジットマウントされ車体全体の剛性確保につなげると同時にタンデム走行時や積載時の走行安定性にも寄与している。
トランスミッションは5速リターン式を採用している。
足回りは、フロントにエアアシスト式の正立フォークを装備し16インチホールとダブルディスクブレーキを組合せる。リアはスイングアームにリンク式エアサスペンションと装着し15インチホイールにシングルディスクブレーキという仕様だ。
外観デザイン面では、大型のアッパーカウルとアンダーカウル、快適性重視の大型バケットシートを採用。
長距離ツーリングに快適性と実用性をプラスするクルーズコントロールや57L容量のリアトランクや35Lサイドバッグを左右に装備していた。さらにDCアウトレット電源も標準装備だった。充実装備の兼ね合いもあり乾燥重量は366kgの超ヘビー級マシンに仕上がっていた。ちなみにベースモデルは305kgだった。
ライバルモデルとしては、ハーレーのツーリングファミリー「FLHTC エレクトラグライド クラシック」が候補になるだろう。2002年モデルで比較すると、全長は「FLHTC」が2,500mmに対して本モデルは2,655mmとロングボディ。ホイールベースもハーレーが1,592mmのところ「ロイヤルスターベンチャー」は1,705mmある。取り回し易さでは「FLHTC」が有利。ただ、シート高は本モデルが29mm低い750mmだった。
なお、「XVZ1300TF ロイヤルスターベンチャー」は2013年モデルまで展開されたが、ベースモデルとは異なり国内への正規ラインアップはされず、海外向けモデルとなっていた。

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解説記事更新日：2022年03月17日